1月3日〜1月9日のドイツのニュース



1月3日(月)

へき地への支援 遅々として進まず

(ジャカルタ)インド洋での津波災害発生から8日、へき地への支援はようやくゆ
っくりと始まった。国連の情報によれば、特に大きな被害を受けたインドネシアの
スマトラ島のアチェ州では、約50万人が、水と食料の到着を待っており、その多
くは衰弱し、下痢にかかっている。インド社会福祉大臣アラウィ シハブは、輸送
手段の欠如が支援活動の進展の邪魔になっていることを認めた。インドネシア政府
のあらたな情報によれば、12月26日の津波で、スマトラ島では94,000人以上が
死亡した。スリ ランカでは登録された死者の数は3万人に上っている。国連は、
この災害によって、165,000人以上が死亡したのではないか、との懸念を表明し
た。

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インドネシアは津波警戒態勢の確立を急ぐ

(ジャカルタ)アジア南部での地震および洪水災害を受け、インド
ネシア政府はいわゆる津波の早期警戒態勢を、隣国とともに整備す
る、と大統領ユドヨノは予告した。これは、木曜日にジャカルタで
開かれる被災各国および主要支援国の第1回国際会議で決定される
ことになっている、と語った。この資金源とどの国が参加するかに
関する詳しい情報は、ユドヨノは明らかにしなかった。太平洋地域
を除けば、インド洋に面したの諸国のためには、大規模な津波に対
する警戒態勢が存在していない。このような警戒態勢があれば、今
回の地震のような場合には、インド洋岸の数千人が救助できた可能
性があった、と専門家は見ている。

千人を越えるドイツ人が未だ行方不明

(ベルリン)アジア南部での巨大津波から1週間以上経っても、ド
イツ人犠牲者の数ははっきりしていない。連邦政府は、行方不明者
は千人を明らかに越える、と発表した。これ以外の数字はすべて憶
測に過ぎず、無責任なものである、と政府副広報シュテークはある
新聞報道に関して述べた。「ヴェルト」紙は、ドイツ人3,200人が
行方不明になっていると、と報じている。外務政務次官シャリオト
は、行方不明になったと届け出られた数字は、実際の行方不明者よ
り多いのは当たり前で、二重三重に届け出られていることも多いか
らである。連邦政府は、津波の犠牲者のために公式の葬儀の実施を
検討している。一方ドイツ国防軍の野戦病院の機能を持つ飛行機が
初めてタイのバンコック入りした。今まで同機は2度に渡って負傷
者をプーケット島からドイツに連れ戻している。

ドイッチェ ヴェレは津波の犠牲者の捜索に協力

(ボン)行方不明ドイツ人のそう作を支持するために、ドイッチェ
 ヴェレは捜索に協力している。親戚あるいは友人が行方不明であ
れば、次の番号に電話すること。ドイツ国内から0288-429-
4466、国外からは49-228-429-4466。捜索の情報は当局の番
組の中で放送される。これ以外の情報に関してde-world.de/
hotlineのインターネットサイト上で得られる。




1月4日(火)

200万人近くの洪水被災者に緊急支援が必要

(ジャカルタ)南アジアおよび東南アジアでの津波災害の被災地域では、200万人
近くの生存者が緊急支援物資を頼りとしている。国連の情報によれば、津波の犠牲
者数千人が外界との交通を今なお遮断されている。最大の問題は飲み水不足であ
る、と国連広報は発表した。国連児童支援組織はそれに加えて、特に150万人の被
災した子供たちの世話をするように訴えた。今までに94,000人を越える死者が報
告されたインドネシアのスマトラ島の状況が特に危機的である。特に交通の手段が
限られているアチェ州では、トラック、ヘリコプターが不足しており、食料と医薬
品を分配することが困難になっている。国連は、ここではさらに数万人が死亡する
可能性がある、と懸念しており、全地域が壊滅的である。スリ ランカでは、洪水
を生き延びた人たちに対する支援が、激しい降雨のため困難になっている。収容所
は水につかり、支援物資を積んだヘリコプターは飛び立つことができなかった。

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連邦政府は洪水の支援を大規模に増加する方針

(ベルリン)連邦政府は、アジアの津波災害で被害を受けた国々に
対する、財政支援を増やす。報道によれば、最大で5億オイロが予
定されている。開発大臣ヴィークツォレック・ツォイルは、今まで
の緊急支援の2千万オイロをはるかに越える資金を確保する、と述
べた。内閣は水曜日この問題を話しあう。国防相シュトルックは、
被災地域に国防軍を支援のために長期的に派遣する、と予告した。
外務政務次官シャリオトによれば、ドイツ人行方不明者の数はよう
やく若干減少したものの、今なお千人を越えている。確実に身元が
判明したドイツ人犠牲者の数は、60人である、とも語った。スリ 
ランカとタイでは身元調査の専門家51人が活動している。

ドイツでは大規模な寄付金集めが進む

(ベルリン)ドイツの支援組織は、アジアの津波災害の犠牲者に対
するドイツ市民の寄付金の集まり方は、とても急速である、と評し
た。ベルリン社会福祉問題中央研究所は、今までに集まった寄付金
の額を約7千万オイロと見積もり、さらに日々1千万オイロ規模の
献金が集まっている、と発表した。ドイツ赤十字だけで約2,300万
オイロを確保した。支援組織「国境なき医師団」には、2千万オイ
ロ集まった、とのことである。サッカーのドイツ代表ティームは、
連邦リーグに所属する外国人選手選抜との試合を1月25日に行な
い、寄付金を集める。さらにドイツサッカー連盟は緊急支援150万
オイロを調達している。

洪水の犠牲者の追悼式

(ブリュッセル)黙祷をささげてヨーロッパの人々は、水曜日にア
ジアの津波災害の犠牲者の追悼を行なう。正午には、EU加盟各国
で公職についている人は3分間の黙祷を行なう。ドイッチェ ヴェ
レの番組も、この活動に参加する。ドイッチェ ヴェレ社長ベター
マンは、これは同社職員が、被災者とその家族に対する共感を示す
ものである、と述べた。政界および宗教界の代表は日曜日にベルリ
ン大聖堂で、津波の犠牲者の追悼礼拝を行なう。このカトリックと
プロテスタントの合同礼拝には、連邦大統領ケーラー、連邦首相シ
ュレーダー、閣僚が出席する。プロテスタント教会評議会議長フー
バーと、カトリック司教会議議長レーマン枢機卿がこの礼拝を執り
行なう。




1月5日(水)

ドイツは5億オイロの津波支援を実施

(ベルリン)連邦政府は南アジアの津波災害に対して、5億オイロを既に調達した
が、具体的な財源は未定である。今年は現在の国家予算から資金が調達され、それ
以降は、その年ごとに予算の中に組み入れられることになる、と連邦首相ゲアハル
ト シュレーダーはベルリンでの特別閣議後に述べた。大蔵省は、これにより新た
な負債を負うことはない、と約束した。
キリスト教民主同盟党首アンゲラ メルケルは、この予算措置の計画を支持する、
と述べた。
シュレーダーは、ドイツ国民が個人的な寄付をしたことに感謝した。
連邦外務大臣ヨシュカ フィッシャーは、千人を越えるドイツ人行方不明者が生存
している可能性はほとんどない、と述べた。

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津波の犠牲者を追悼する黙祷はヨーロッパ各地で

(ベルリン)公務についている人々は3分間にわたる黙祷を行なっ
て、ヨーロッパの各地では12時に南アジアの自然災害の犠牲者が
追悼された。官庁、株式市場、公共交通、報道機関は、EU評議会
代表の提案に従って、黙祷を行なった。EU委員会の数百人の職員
はブリュッセルのEUの建物の前に集まり、3分間沈黙して追悼を行
なった。各都市ではバスや鉄道が停まり、ドイッチェ ヴェレを含
むテレヴィ、ラジオ放送は番組を中断した。商店は客に買い物を短
時間中断するように頼んだ。ドイツの鉄道の駅では、交通が1分間
停まった。各地の市役所では数千人が集まり、追悼を行なった。ミ
ュンヘンのホーフブロイハオスでも、吹奏楽団が演奏を中断した。
連邦大統領ケーラーは、1月20日に連邦議会で国家行事を行なうよ
う命じた。

WHOは疫病を懸念

(ジャカルタ)アジアでの津波災害発生から10日、世界保健機構
は、被災地域での飲み水不足に鑑みて、疫病が流行する可能性があ
る、と警告した。いくつかの収容施設では既に下痢が発生してい
る、と同機構事務長李は述べた。今週末までに生存者すべてに清潔
な水が調達できなければ、津波で死亡したのと同じぐらいの人が疫
病が原因で死ぬ可能性がある、とも語った。被災した11ヶ国で登
録された死者の数は15万人近くにのぼっている。特に大きな問題
を抱えているのはあいかわらず、インドネシアのスマトラ島のアチ
ェ州とスリ ランカの東岸である。国連はスマトラに50万人を収
容する支援施設を建設する、と予告した。タイの保養地プーケット
島では、数千人が犠牲者の追悼を行なった。

パウエルはスマトラの被災状況に震撼

(ジャカルタ)米外相パウエルは、洪水によりもっとも大きな被害
を受けたインドネシアのスマトラ島を訪問した。アチェ州上空を飛
んだ後彼は、被災の大きさに驚いた、と述べた。それより前に彼は
インドネシアの首都ジャカルタで、犠牲者支援とテロとの戦いを結
びつけ、人道支援がテロの原因となりうる不満を減らす役割があ
る、と述べていた。木曜日には彼はジャカルタで開かれる災害支援
のための国際会議に、米国を代表して出席する。




1月6日(木)

ジャカルタでの支援国会議は津波の早期警戒態勢を決議

(ジャカルタ)インド洋では、洪水災害の後要約津波の早期警戒態勢が整えられ
る。インドネシアの首都で行なわれている危機対策首脳会談で、これが決定され
た。国連事務総長コフィ アナンは、津波が発生した際に今後は同じような影響が
発生することがないように、あらゆる手段を講じなければならない、と語った。ま
た彼は支援国に対して、約束した資金を速やかに支払うように求めた。この苦境を
打開するために、今後半年で、約10億ドルが必要となる、とも述べた。EUはこの
会議で、財政支援を4億5千万オイロまで増額した。加盟国それぞれの約束で、
15億オイロの財政支援が行なわれる、とEU委員会議長ジョゼ マヌエル バロー
ゾは述べた。この会議は、被災国の負債の減免を行なう、といくつかの債権国が予
告したことを歓迎した。確認された津波の死者の数は14万6千人に増えた。

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南アジアの被災地域では疫病の危険が減少

(ジュネーヴ)医薬品が大規模に輸送されたため、アジア南部の被
災地域で疫病が発生する可能性は減少したが、全くなくなったわけ
ではない、と世界保健機構は発表した。多くの人が下痢、呼吸器の
病気、皮膚病にかかっている。また最大の被災地であるインドネシ
アのアチェ州では、まだ疫病は発生していない、とのことである。
水曜夜には、スマトラ島では激しい余震が2回起きた。バンダー 
アチェ市の住民の多くは戸外に飛び出した。新たな犠牲者は報告さ
れていない。米軍はスマトラ島の被災した海岸地域に支援のための
飛行機の派遣を倍増する、と予告した。

子供の人身売買に対する警告

(オスナブリュック)子供の支援組織「人間の大地」は、アジアの
被災地域で子供の売り買いが増加することがないように、との警告
を行なった。犯罪者が子供の誘拐のためにこの見通しのつかない状
況を利用する兆しが見えはじめている、と同組織の執行部長ムッケ
が述べた。米国政府は、人身売買犯による子供の誘拐を阻止するた
めに、支援者たちに私信を示した。インドネシアの被災地域である
アチェ州では、保護のために子供全員の登録が行なわれる。スリ 
ランカの仮宿泊所からは子供たち明日でに姿を消している、との報
告がなされている。支援者たちは、子供たちがタミール人の反乱勢
力によって強制的に兵隊に徴発されるのではないか、との懸念を述
べている。

ドイツ人行方不明者の数はまだ千人のまま

(ベルリン)アジアの被災地域で行方不明になっているドイツ人旅
行者の数は、大きな変化がない。あいかわらず約千人のドイツ人が
行方不明であると考えざるをえない、と外務省緊急対策班の副代表
である同省政務次官シャリオトは述べた。警察が把握している行方
不明者の数も変化しておらず、751人で、これは警戒解除や態勢の
縮小にはつながらない、とも語った。一方犠牲者数人がドイツに戻
ってきたが、確認された死亡者は60人に留まっている、とも述べ
た。さらにかれは、国防軍の補給船「ベルリン」はおそらく1月12
日にインドのアチェ州に入港し、この特に激しい被害を受けた州で
は、国防軍の野戦病院がこの日から活動を始める予定である、とも
語った。




1月7日(金)

G7各国は津波の被災国に対する負債の猶予で合意

(ロンドン)主要工業7ヶ国いわゆるG7の大蔵大臣は、洪水に見舞われた南アジア
諸国に対し債務の支払い猶予を行なうことで合意した。国際通貨基金と世界銀行
が、再建に向けた財政上の必要額が算定されるまで、被災国に支払い猶予を行な
う、と英国の首都ロンドンでG7の大蔵大臣は発表した。ドイツ大蔵省は、この合
意を大きな前進である、と評した。
G7にはドイツのほか、米国、日本、英国、フランス、イタリア、カナダが属して
いる。

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津波による死者ドイツへ

(ベルリン)アジア南部での洪水のドイツ人犠牲者の第一陣が、故
郷に運ばれた。外務省は、努力を結集したにもかかわらず、被災地
域でドイツ国民であると判明したのはわずか60人に留まっている。
外務政務次官シャリオトは、警察が行方不明となったと発表してい
るドイツ人の数は若干減少して、751人から724人となったが、こ
れは警戒を解いてよいことを意味しない、と述べた。ベルリンの緊
急対策班は、実際の行方不明者の数を約千人と見ている。外相フィ
ッシャーは土曜日、被災位置を訪れる予定で、津波の犠牲者の追悼
式に出席する方針である。

インドネシアは犠牲者の数を上方修正

(バンコク)タイ政府は、ヨーロッパ人の津波の犠牲者が共同墓地
に埋葬された、との報道を否定した。外国人の遺体は家族の同意な
しに埋葬も、燃やしたりもしていない、と同国政府広報が語った。
洪水発生から12日、被災地域での死者の数は約16万人にのぼっ
た。インドネシアだけで、死者の数は10万人を越えている。港町
ムウラボ近くでは、瓦礫の中からさらに数千人の遺体が収容され
た。国連事務総長アナンは、インドネシアのアチェ州を訪問し、当
惑していると述べ、このような種類の災害を見たことはない、と述
べた。米外相パウエルはスリ ランカで災害の情勢について情報を
収集した後、ケニアに向けて旅立った。

ヴィークツォレック・ツォイルはドイツの災害支援を擁護

(ミュンヘン)経済情勢が困難であるにもかかわらず、開発大臣ヴ
ィークツォレック・ツォイル(社会民主党)は、独政府が約束した
5億オイロのアジアの津波被災国に対する支援を適切なものであ
る、と考えている。市場が国際規模のものになっているばかりでな
く、人間に対する同情も国際規模になっていることを誰もが感じて
いる、と「フォークス」誌のインタヴューに彼女は答えた。市民の
活動が良い先例となっているので、国も貢献を行なわなければなら
ない、とも語った。しかし同時に彼女と社会民主党の外交の専門家
エアラーは、このため他の紛争地域を軽視することがあってはなら
ない、と警告した。その他の国を押しのけるような競争が発生して
はならない、とエアラーは述べた。彼はその例としてコンゴやスー
ダンのダルフール地区を挙げた。これらの地域では160万の人々が
支援を必要としている、と述べた。




1月8日(土)

フィッシャーはドイツが長期的にタイを支援すると予告

(バンコク)タイを訪問中のドイツ外務大臣ヨシュカ フィッシャーは、津波で破
壊された地域の再建にドイツが長期的に関与していく、と予告した。彼は隊首相タ
クシン シナワットと外務大臣スラキアット サティアンタイとバンコックで会談
した後、ドイツは協同作業に力を集中する、と述べた。フィッシャーは訪問の冒頭
で、外国人観光客に対する支援を行なってくれたタイ住民に感謝し、みずから恐怖
の体験をした人々からの支援は、どんなに高く評価してもしすぎることはない、と
述べた。タイはアジア南部の被災地域をフィッシャーが訪問する最初の国である。
日曜日には彼は、ドイツ人には特に人気の高い観光客の地域であるプーケット島に
行く予定である。

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アナンはスリランカの被災地域を訪問

(コロンボ)国連事務総長アナンは、海底地震で引き起こされたス
リランカの破壊の光景を心にきざんだ。インドネシアのアチェ州滞
在の翌日、まず彼は同島南部の観光地ハンバントータを訪問した。
ここだけで5千人が死亡した。アナンに同行している世界銀行総裁
ヴォルフェンゾーンは、最大15億ドルの財政支援を検討している。
一方国連は、津波による死者の数を約16万人と公式発表した。最
新の国連の統計によれば、18,000人近くが行方不明、110万人が
家を失った、とのことである。支援隊の活動は激しい雨にじゃまさ
れている。その他一連の余震がインド洋で発生している。最大の余
震はリヒター指標の5.4の規模であった。

支援隊をめぐりスリ ランカで新たな緊張

(コロンボ)スリ ランカでは政府とタミル人反乱勢力が、洪水の
被災者のための緊急施設の管理をめぐって新たな対立を起こしてい
る。政府はスリ ランカ北部と東部の施設も軍の管理下に置く、と
の決定を下していたが、反乱勢力はこれをインターネット上で拒否
している。この地域には主としてタミル人が住んでいる。反乱勢力
は、政府首脳は同国北東部の人々を十分に支援していない、と非難
している。一方政府はこの非難を退けている。専門家は、この意見
の対立により3年前から続いている停戦状態が壊れるのではない
か、と懸念している。津波災害後当初はスリ ランカ政府といわゆ
る「タミル イーラム解放の虎」の対立は明確に背後に隠れてい
た。両者は協力して、最大の被害を受けた北東湾岸の犠牲者を支援
していた。

アジアで行方不明になったドイツ人の数は若干減少

(ベルリン)アジア南部での津波災害から2週間、少なくとも716
人のドイツ人がどうなったかはまだ不明である。行方不明者として
伝えられている人々の数は、若干減少した。ただし外務省政務次官
シャリオトは、安心してよい理由はなく、実際の行方不明者の数は
最終的にもっと増える可能性がある、と述べた。現地の緊急支援は
以前よりよくなっている、スマトラ島のバンダー アチェの技術支
援隊は、飲み水の供給正接を稼働した、とも彼は述べた。ドイツ赤
十字社の募金集めは800箇所で行なわれ、多くの有名人が募金箱を
もって路上に出ている。ベルリンでは社会民主党党首ミュンテフェ
リング、蔵相アイヒェル、環境相トリティンが募金集めに参加して
いる。ドイツで集まった募金の総額は3億3千万オイロにのぼって
いる。




1月9日(日)

ベルリンで津波の犠牲者を追悼する礼拝

(ベルリン)カトリックとプロテスタントが合同でベルリン大聖堂で礼拝を行な
い、これに政界及び財界の首脳が出席し、アジアで起きた津波災害の犠牲者の追悼
を行なった。この礼拝の冒頭では、ドイツ プロテスタント教会評議委員会議長で
ある監督ヴォルフガング フーバーが、まず支援隊の行動を賞賛した。ドイツ司教
会議議長の枢機卿カール レーマンは、世界全体が共に悲しんでいる、この災害の
想像を絶する規模に対して狼狽し、狼狽するばかりだかりだからである、と述べ
た。犠牲者の家族のほか、連邦大統領ホルスト ケーラー、連邦首相ゲアハルト 
シュレーダーとその閣僚、各州の知事の多くがこの礼拝に出席した。

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フィッシャーはタイの被災状況に衝撃を受ける

(ジャカルタ)独外相フィッシャーはタイ訪問を終え、ジャカルタ
に向かった。インドネシアの首都ジャカルタは彼の4日間にわたる
アジアの津波歳ギアの被災地域をめぐる訪問の2番目の滞在地であ
る。タイのカオー ラクでフィッシャーは、破壊の規模に衝撃を受
けた、恐るべき被害を見たが、それだけでなく連帯が示されている
のが印象的であった、と述べた。フィッシャーは、タイ当局と住民
が支援してくれたことに感謝した。彼には、死者の身元特定の手伝
いをするドイツの法医学者が同行した。保養地であるプーケット島
でフィッシャーは、観光客および地元の人とともに礼拝に参加し
た。公式発表によればタイでは5千人以上が死亡し、その約半分が
外国人である。7千人を越えるドイツ人が今なお行方不明である。

海底地震の犠牲者のための救済補助金の準備が整う

(ベルリン)アジアの津波によるドイツ人犠牲者とその家族は、個
人的に苦境にある場合には、ただちに救済補助金を申請することが
できる。連邦内相シリーは、そのために3百万オイロを用意した、
この補助金は通常は無利子で貸しつけが行なわれる、と発表した。
個人的な苦境とは、保険による給付が期待できるが、それには時間
がかかる場合のことで、この補助金は「迅速かつ非官僚的に」行な
われる、とシリーは述べた。

パレスチナ新大統領選挙

(ラマラ)パレスチナ大統領選挙では、予定より2時間長く投票所
が開けられている。ラマラの選挙委員会は、投票所は現地時間の
20時まで開かれることを確認した。その理由として、多くの有権
者がイスラエルに寄る監視のために、それまでには投票所にたどり
つけないことを挙げている。特に東エルサレムでは、問題が多発し
ていた、とのことである。西ヨルダンランド、ガザ地区、東エルサ
レムの180万を越える人々が死亡した大統領アラファトの後継者を
選ぶ選挙に臨んでいる。PLO議長アッバスが有力であるが、対立候
補のバルグーティが当選する可能性もある。急進派組織「ハマス」
と「イスラム ジハード」は、投票を行なわないように呼びかけ
た。元米国大統領ジミー カーターを含む国際監視団の800人が、
この選挙を監視している。



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