1月17日〜1月23日のドイツのニュース



1月17日(月)

国会議員の副業にはより厳格な規則を作成

(ベルリン)連邦議会では幅広い層の議員が、国会議員の副業により厳しい規則を
作ることに賛成している模様である。各会派の幹部会議が火曜日に開かれるのを前
に、キリスト教民主、社会同盟も原則的には社会民主党および緑の党のこれに関す
る提案に同調する用意がある、との意向を示した。社会民主党と緑の党は、連邦議
会議長ヴォルフガング ティールゼに対して副業を隠していた国会議員に対して高
額の罰金を支払わせるよう提案する方針である。隠れて行なった副業の収入の2倍
を罰金として設定することが計画されている。今までのところ、虚偽の申告があっ
た場合に事件が公表されるだけであった。
この厳格化の措置に反対しているのは自由民主党だけである。同党主グイド ヴェ
スターヴェレは、現在の規定で十分である、との意見である。

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バイエルンはDNA検査の拡大に賛成

(ミュンヘン)モースハマーの殺害事件の捜査結果が早急に出たこ
とを受け、バイエルン州は、DNA分析を犯罪との戦いでさらに広く
使用することに賛成している。内相ベックシュタイン(キリスト教
社会同盟)は、そのために連邦参議院への提案を行なう、と予告し
た。遺伝子検査は、指紋や写真同様に、容疑者の特定を行なう際の
標準的な方法となる、と彼は述べた。連邦議会のキリスト教民主、
社会同盟の会派も来週、これに関する提案を行なう方針である。一
方緑の党、自由民主党および情報保護派は、遺伝子検査の拡大に反
対している。連邦情報保護委員シャールは、ミュンヘンの流行の衣
服の製造業者であったモースハマー殺害が解明されたことは、現在
の規定を守っていくべきであるという意見の根拠となる、と述べ
た。モースハマーを殺害したとされる男の有罪が遺伝子検査を手が
かりにしてわずか3日で立証されてから、議論が新たに巻き起こっ
ていた。

ドイツへの人の流入はさらに減少

(ベルリン)外国人のドイツへの流入はさらに減少した。連邦政府
の移民に関する際新統計によれば、2003年に移住してきた外国人
の数は769,000人である。これは1991年以来最低の数字である、
と連邦外国人委員ベックは述べた。移住者の最大勢力はドイツ系
で、その中には国外追放者や、ドイツ系移民の帰国も含まれる。移
住者の11%がポーランドから、6%がトルコからである。約62万
6千人が2003年にドイツを離れた。この数を見てベックは、移民
の問題を平静に対応するように訴え、国境を越えてやってくる大量
の外国人はいない、と述べた。

国外にいるイラク人有権者の登録開始

(ロンドン)イラク初めての自由選挙まで2週間、厳しい安全対策
が講じられる中、外国で暮らす有権者の登録が始まった。ドイツを
含む14カ国に登録所が設置された。特に多くの人が登録したのは、
最大のイラク人の国外の居住地域の一つであるロンドンである。ロ
ンドンでは特に厳重な警戒がとられている。人々は入場の前に金属
探知機を使って検査を受けている。ドイツでも約8万人の有権者が
暮らしており、警察と私的治安部隊が動員されている。




1月18日(火)

エアバス社は新型旅客機を発表

(トゥルーズ)世界最大の旅客機エアバス社のA380が、南仏で開かれている大が
かりなマルチメディア見本市で一般に公開された。トゥルーズでのこの催しには
5千人の招待客が出席した。その中にはドイツ首相ゲアハルト シュレーダー、フ
ランス大統領ジャック シラク、英国首相トニー ブレア、スペイン首相ホセ ル
イス ロドリゲス サパテーロも含まれていた。シュレーダーは今日はヨーロッパ
にとって偉大な一日である、と述べた。また彼はEU委員会に、この航空機製造のた
めの投資に関する米国との交渉の中で、ヨーロッパの優位性を強く主張するように
訴えた。エアバス社は、ロシアとの協力も試みるべきだ、とも彼は述べた。
100億オイロを投じて開発されたこの新型大型旅客機は、最大853人の乗客を運ぶ
ことが出来る。高さは24メートルで、9階建の建物と同じぐらいの高さである。試
験飛行は4月上旬に予定されている。

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ドイツは2004年に再び輸出の新記録を達成

(ベルリン)世界経済が好調であるため、オイロが強かったにもか
かわらず、昨年ドイツは輸出の新記録を塗り替えた。ドイツ企業は
7,310億オイロの商品を輸出し、これは新記録であった2003年を
10%上まわっている。これは1月から11月の数字をもとに連邦統計
庁が発表したものである。輸出額でふたたび世界一になった可能性
がある、とも述べた。経済学者は、この新記録の原因をドイツ企業
のもつかなり高い競争力によるもの、と見ている。ドイツの輸出業
者は、今年はこの半分の5%の輸出増加を予想している。輸出業協
会会長ベルナーは、これにあわせて全産業の成長の見通しも悪化す
る、と述べた。

オイロ安定法をめぐるEU内の対立軟化

(ブリュッセル)オイロ安定法をめぐるEU内の対立が弱まった。
各国蔵相は、6年ほど前に導入された共同通貨オイロを安定させる
ための法律の改正で、原則的に合意した。鍵となっている要素であ
る、国家財政の赤字の上限を国内総生産の3%にし、赤字に対して
制裁措置を課す点は残される。独蔵相アイヒェルは、蔵相は全員合
意に向けて努力する用意がある、と表明した。EU各国蔵相は、独
仏の赤字に対する措置を、両国の安定のための努力を視野に入れて
当面は行なわない方針である。これに対してギリシアの赤字に対す
る措置は強化することを決定した。

ガザ地区での攻撃で負傷者6人

(エルサレム、ガザ地区)ガザ地区南部の境界線通過地点近くで武
装パレスチナ人の攻撃があり、公式の発表によれば、すくなくとも
6人が負傷した。イスラエルでの報道によれば、自殺攻撃犯が爆死
した。ハマースがこの攻撃を行なったことを認めた、との報道もあ
る。そのしばらく前パレスチナ大統領アッバスは、ガザ地区でハマ
ースとの会談を行なっていた。彼は、停戦に関する合意を得るべく
努力する意向であった。イスラエルはアッバスに対して、武装組織
の武装解除を求める最終通告を出していた。EUはイスラエルに対
して、アッバスに機械を与えるよう訴えた。EU評議会議長でルク
センブルク外相アッセルボルンはドイッチェ ヴェレに対して、近
東和平実現の前提条件は、米国がさらに関与を強めることである、
と述べた。




1月19日(水)

ガザ地区での交渉開始 一方攻撃が発生

(ガザ市)停戦の可能性を探って交渉が行なわれている中、急進派イスラーム勢力
ハマース組織はイスラエルの拠点に向けた攻撃を続行している。パレスチナ大統領
マハムード アッバスとの会談がガザ地区で行なわれた後も、急進派はカッサム・
ロケットと対戦車ロケット砲を用いて数回の攻撃を行なった。アッバスはガザ地区
の警官に、これ以上の攻撃を予防するため、今後数日間イスラエルとの境界地域の
監視を行なうよう命じた。アッバスは火曜日から、各警察署長および武装組織の指
揮官と停戦に向けた交渉を行なうため、ガザ地区入りしている。第1回の会合は具
体的な成果を挙げなかった。
イスラエル安全保障内閣は、パレスチナ側との安全確保のための交渉の即時再開を
支持した。

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ブレアはイラクでの兵士による虐待事件を非難

(ロンドン)英首相ブレアは国会で、英国兵士によるイラク人逮捕
者の虐待の写真は、「衝撃と嫌悪感を与える」と述べた。彼は、関
係者の責任を問う、と約束した。さらに彼は、この写真は約6万
5千人のイラクの英国の任務全体に泥を塗っている、とも述べた。
オスナブリュックの英国軍事法廷では現在、英兵3人がイラク人逮
捕者の虐待の責任を問われている。この事件はバスラ近くの食料倉
庫で2003年に起きた、とされている。

バグダードでは流血の襲撃が続く

(バグダード)イラクの国会議員選挙まであと11日、一連の自動
車爆弾による攻撃が首都バグダードで発生し、少なくとも26人が
死亡した。イラク当局と米軍によれば、90分以内に起きた合わせ
て5件の自動車爆弾の破裂によって、50人以上が負傷した。ヨルダ
ンの急進派アブ ムサブ エル ザルカウィの支持者がインターネ
ット上で、5件のうち4件の攻撃を行なったことを認めた。最初の
爆弾は自殺犯が点火し、豪州大使館近くで爆発した。この攻撃は警
備員を狙ったものだ、と同大使は述べた。他の攻撃は、交番および
米軍の輸送車団を狙ったものであった。

フィッシャーはイラン問題の政治的解決を促す

(ベルリン)独外相フィッシャーは、イランの核問題で、政治的な
解決を図るよう促した。ドイツはこの問題で外交の力を強く信頼し
ている、と彼はベルリンで述べた。これは米国大統領ブッシュがこ
の問題に関して行ない、異論をまきおこした発言に向けられたもの
である。ブッシュはテレヴィインタヴューの中で、イラン政府が核
計画に関する十分な情報を公表しないのであれば、米国はイランに
対し軍事攻撃をとる可能性を排除しない、と述べていた。フィッシ
ャー同様に、与野党の政治家も、これが激化しないように警告し、
EUはイランとの交渉により、解決を図ろうとしていることを指摘
した。社会民主党の外交の専門家エアラーは、米国の攻撃計画は、
ヨーロッパの交渉による政策を流れ弾で破壊するようなものだ、と
述べた。キリスト教民主同盟の外交の専門家プフリューガーは、
EUが行なっている外交努力の他には選択肢はない、と述べた。




1月20日(木)

宣誓後にブッシュ「米国は他国に自由を必要とする」

(ワシントン)米国大統領ジョージ W. ブッシュは、2期目の冒頭で、自由の精神
と力の価値を訴えた。米国に「自由が生き残る」かどうかは、他の国々で自由が今
後どれだけの成果をあげられるかにかかっている、とブッシュはワシントンの国会
議事堂で宣誓を行なった後に述べた。彼は、イラクあるいはアフガニスタンには全
く言及しなかった。米国は世界のどこでも専制君主を認めることはない、と彼は威
嚇し、抑圧された国民の解放が、安全と世界平和を実現するための最大の機会であ
る、とも述べた。9月11日のテロ攻撃は、米国が攻撃を受けやすいことを示した、
とも語った。また58歳の共和党員である彼は、米国民に対して団結するように訴
え、国民の助言と支援が頼りである、とも述べた。フランス首相ジャン・ピエール
 ラファランはパリで、米国のと意見の違いを乗り越え、対話を深めていくことに
賛成した。

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ハタミは米国が軍事攻撃を行なうとは思っていない

(テヘラン)イラン大統領ハタミは米国がイランを軍事攻撃する可
能性は少ない、と見ている。ウガンダ訪問中の彼は米国政府はその
ような危険を冒さないと思う、と述べた。これより前外相ハラズィ
は、イランはいかなる脅迫からも身を守る、と警告した。これは米
国大統領ブッシュが、核をめぐる対立が続いているため、軍事攻撃
を行なう可能性もある、と述べたことに対応するものである。米国
は、イランが核兵器の製造を行なっていると非難している。独米関
係の政府側調査官フォイクトは、ブッシュのこの発言を平静に受け
止めている。米国政府が軍事力の行使の可能性があるとするのは基
本的には目新しいことではないが、具体的な攻撃計画があることを
意味していない、とテレヴィ番組の中でフォイクトは述べた。

パレスチナ警察はイスラエルとの境界線を巡回

(ガザ市)イスラエルと最近結んだ合意に従って、パレスチナ軍部
隊は早くもガザ地区北部に駐留を開始した、と治安担当の代表者は
発表した。警察は、現地で起きると予想されている急進派勢力の攻
撃を阻止するように命令されている。エルサレムのラジオ報道によ
れば、イスラエル国防相モファズは、交渉の際に、パレスチナ治安
部隊の移動に同意していた。最大専任規模の部隊が遅くとも日曜日
までに境界線地域での巡回を行なうことになっている。一方イスラ
エル政府は、ガザ地区とエジプトの国境の通過地点であるラファを
数日後には再び開く、と予告した。

インドネシアはアチェ州の反乱勢力との戦いを再開

(ジャカルタ、神戸)アチェ州で国際支援活動が行なわれているに
もかかわらず、インドネシア軍は反乱勢力「自由アチェ運動」の
120人を殺害した、との情報がある。将軍ライミザルド リャクド
ゥは、反乱勢力は支援物資を略奪した、と述べた。赤十字によれ
ば、この地域では小さな村落の住民がまだ支援を受けられずにい
る、とのことである。ドイッチェ ヴェレはアチェ州のラジオ放送
の再開を支援する、と予告した。一方日本の神戸で開かれている災
害対策世界会議では、粘り強い話し合いが行なわれているが、津波
の早期警戒態勢を作るために具体的な進展は見られていない。日
本、ドイツ、豪州、米国がそれぞれ自前の装備を持っていて争って
いる。これに関する今後の会合はプーケットとボンで予定されてい
る。




1月21日(金)

パレスチナ警察がガザ地区に駐在

(ガザ市)イスラエルに対する攻撃を止めるため、パレスチナ治安部隊はガザ地区
北部の拠点に移動した。約2千人の警官が境界線の町ベイト ハヌンとベイト ラ
ヒージャと、沿岸地域周辺に配備された、とパレスチナ安全対策部は発表した。数
日後には、ガザ地区南部にも警官をさらに派遣する、と新パレスチナ大統領マハム
ード アッバスの事務所は発表した。急進派パレスチナ人組織のハマスとの停戦交
渉は前進しており、さらに続けられる、とも述べた。暴力行使を抑えることが、和
平交渉を再び活性化するための基盤であると見られるている。
イスラエル軍参謀本部長のモシェ ヤーロンは、治安部隊の駐留は「良い成り行
き」である、と述べた。

     その他のニュース

イラクでの攻撃で死傷者発生

(バグダード)イラクでの一連の暴力事件は途切れることがない。
バグダードのモスクが爆弾攻撃を受け、少なくとも15人が死亡、約
40人が負傷した。目撃者の話によれば、自殺攻撃犯がモスク前で自
分の乗った車を爆破させた、とのことである。警察と軍によれば、
バグダード北部ではさまざまな攻撃が起こり、このほか11人が死亡
した。イラク南部ではヘリコプターが蜂起勢力によって打ち落とさ
れ、イタリアの兵士が死亡した。中国は、期限は切れたものの、イ
ラクで誘拐された同国人8人の解放に向けてさらに力を注いでる。

連邦議会では反差別法を議論

(ベルリン)社会民主党と緑の党の連邦政府は、連邦議会の第一読
会で、いわゆる反差別法を、野党の批判から擁護した。新たな規定
によって自動的に非差別者がこうむっている不利益がなくなるなど
との幻想を持っている人はいないが、この法案は社会政策上の合図
である、と緑の党の国会の運営責任者ベックは語った。社会民主党
の議員ショルツは、野党キリスト教民主、社会同盟と自由民主党か
ら出ている、新たな規定によって官僚主義がよりはびこり、裁判が
洪水になって押し寄せかねない、との非難を退けた。キリスト教社
会同盟のアイヒホルンは、すべての人間の公平な取り扱いをすでに
基本法が定めている、と指摘した。新たな法律はドイツにいる人々
を、その出自、性別、障害、性的嗜好が原因となって不利益をこう
むってはならない、ということを内容としている。慰謝料と賠償金
の請求権も含まれている。

5,600人のオーペル社従業員が自由意志で退社する意向

(リュッセルスハイム)自動車会社オーペルは、厳しい経営健全化
を進める中で、自由意志で同社を辞める従業員が多数にのぼること
を当てにすることができる。事業所委員会によれば、すでに5,600
人が退職一時金あるいは解職契約に署名すると述べている、とのこ
とである。オーペル社がどの人物が同社にとって必要ないかを個別
に検討しなければならないので、これらの人が実際に退社するかど
うかは不明である。関心を寄せている人の数は、親会社ジェネラル
 モーターズ社の想定と近い数である。同社はリュッセルスハイ
ム、ボッフム、カイザースラオテルンで合わせて6,500人の従業員
を退社させる方針である。当初、退職一時金の支払い日は1月31日
であったが、この期限は2月末まで延長された。




1月22日(土)

ザクセン州NPD所属議員をめぐり激怒

(ベルリン、ドレスデン)ドイツ国家民主党がザクセン州議会で引き起こした問題
に対し、政治家およびドイツユダヤ人中央評議会は、激怒と大規模な批判を浴びせ
た。連邦内務大臣オットー シリーは、ドイツの威信が損なわれた、と述べた。緑
の党の代表クラオディア ロートは、「ホロコーストの恐るべき復権」である、と
述べた。社会民主党のディーター ヴィーフェルスピュッツは国民に、極右の行動
に抵抗するように呼びかけた。ドイツユダヤ人中央評議会は、国家民主党の発言は
正当化も弁明もできない、と表明した。ドレスデン検察は、国家民主党の演説を、
大衆扇動の容疑で調査する方針である。
国家民主党の演説者は金曜日に、ドイツを爆撃した米英兵は大量殺戮犯であり、ド
レスデン爆撃は爆弾によるホロコーストである、と述べた。同党の議員12人は、
ナチの暴力による支配の全ての犠牲者を追悼する黙祷に参加していなかった。

     その他のニュース

シュピーゲル誌「数百人のイスラーム教徒の国外追放を州が計画」

(ベルリン)「シュピーゲル」誌の報道によれば、何人かの州内相
が数百人のイスラーム教徒の国外追放の準備をしており、1月1日
に発効した新移民法がその根拠となっている。それによれば、将来
特別な危険を引き起こしかねないと予想される場合には、その見込
みがあるだけで外国人を国外追放することができる。バイエルン州
内相ベックシュタイン(キリスト教社会同盟)は、連邦内相シリー
(社会民主党)が緑の党の意向に反して押し通したこの法律を「徹
底的に利用する」つもりである、と述べた。連邦内務省広報は、こ
の報道に対して何も述べようとはせず、各州の管轄であると指摘し
たが、新移民法が国外追放措置をより厳しくすることを認めてい
る、との見方を否定した。

イラクで再び政治的暗殺

(バグダード)イラクの選挙を1週間後に控え、イスラーム教徒の
急進派が、米国あるいはその同盟国と協力して活動していた17人
のイラク人を暗殺した、との情報がある。ヴィデオではトラック運
転手2人の公開斬首の様子が映し出されていた。「アンサル アル
・スンナ」がこれのほか、15人の誘拐された国民軍の殺害を認め
た。今までのところこの暴力行為が行なわれたことを示す証拠はな
い。一方誘拐された中国人8人は無傷で解放された。誘拐犯は中国
政府に対して、中国国民のイラクを渡航を今後認めないように求め
ていた。「化学のアリ」として知られるサッダーム フセインのい
とこアリ ハッサン アル・マジドの裁判は、クルド人の住む北イ
ラクのハラブジャで行なわれる。彼は、1988年に同地で起き少な
くとも5千人の一般市民が死亡した。化学兵器使用の責任を問われ
ている。

停戦に賛成するパレスチナ人組織が増加

(ガザ市)さらに2つの急進派パレスチナ人組織が、イスラエルと
の停戦に条件づきで同意する、との声明を出した。左派の「パレス
チナ解放民主戦線」と「パレスチナ解放人民戦線」は、パレスチナ
大統領アッバスとガザ市で話し合った後、これを発表した。両組織
は、イスラエルの占領を政治的な手段で終わらせることに合意し
た、とも述べた。彼らが言うところの「イスラエルの侵略」の終了
が、その条件である、とされている。これより前にアッバスが属す
るファタハ運動の武装組織である「アル アクサ旅団」は、これに
関する声明をすでにだしていた。彼らは特に、イスラエルがパレス
チナ人居住地域での軍事的行動を終了することを求めていた。予定
されていたアッバスとハマースの会談は、今のところ行なわれてい
ない。




1月23日(日)

アル カーイダ隊員と見られる2人がドイツで逮捕

(カールスルーエ)日曜午前中に行なわれた手入れで、マインツではテロ組織アル
 カーイダに属していると見られる2人が逮捕された。連邦検事総長カイ ネーム
はカールスルーエで、マインツとボンの4件の家を捜査した、容疑者は1997年以
来ドイツに暮らしている29歳のイラク人と、1996年にドイツにやって来て、ボン
で暮らしている31歳のパレスチナ人である、と発表した。イラク人容疑者は、ド
イツ国外でアル カーイダの自殺攻撃に参加する人を集めていた疑いが持たれてい
る。もう1人の逮捕者は、イラクで自殺攻撃を行なうつもりであった、とネームは
述べた。ネームによれば、2人は10月から警察の監視を受けていた。逮捕命令は要
求されており、彼らの勾引は月曜日に始まる。

     その他のニュース

ウクライナ大統領誕生を数十万人が祝う

(キエフ)ウクライナでは大統領をめぐり数ヶ月にわたって綱引き
が行なわれたが、改革派のユシュチェンコが新大統領に就任した。
60を越える国と国際組織の代表が出席する中、50歳の新大統領は
キエフの国会前で含む宣誓を行なった。数十万人の支持者の前で行
なわれた就任演説の中で彼は、このところ政治的に深い亀裂が生じ
たウクライナを再び一つにまとめるが、西側よりの自分の方針を維
持する、と約束した。ウクライナはEUの中に自分の居場所を持た
なければならない、と述べた。EU外交委員フェレーロ・ワルトナ
ーは、歴史的な転換点である、と述べた。米国はウクライナに対し
支援を約束した。ユシュチェンコは月曜日にも、モスクワを訪問
し、ロシアとの緊迫した関係を平穏なものにすることにしている。
火曜日から彼は4日間の日程でヨーロッパを訪問する。

アチェ州をめぐり和平交渉を行なうとの情報

(ジャカルタ)スマトラ島のインドネシアのアチェ州の反乱勢力
は、和平交渉の開始を受け入れた、と政府は発表した。第1回の交
渉は来週、フィンランドで行なわれる模様である。インドネシア軍
総指揮官エンドリアルトノ スタルトは州都バンダ アチェで、同
州の独立を除くすべての問題について話し合う可能性があるが、洪
水災害後の国際支援隊の安全を確保するために、軍は警戒態勢をと
り続ける、と述べた。政府はアチェ州での直接的な飢餓の支援の次
期はほぼ終了した、と見ている。外国部隊の活動はまもなく不必要
になる、と社会福祉大臣アルウィ シハブは述べた。当局の新しい
報告書によれば、スマトラ島では津波により174,000人が死亡し
た。全体を合わせると227,000人が死亡した。

アッバスは停戦に楽観的

(ガザ市)パレスチナ大統領アッバスは、武装組織「ハマース」お
よび「イスラーム ジハード」との交渉を終え、イスラエルとの早
期の停戦に楽観的な味方を示した。話し合いでははっきりした前進
があった、とアッバスはパレスチナのテレヴィ番組で述べた。具体
的な取り決めについては彼はげんきゅしなかった。また彼はイスラ
エルが軍事的な活動を中止することが必要であるほか、現地で逮捕
されているパレスチナ人を釈放するように、との条件を出した。イ
スラエル首相シャローンはこれより前閣議で、武装パレスチナ人が
行なうミサイル攻撃が過去数日間少なくなったと強調し、平静が続
く間はガザ地区での軍事攻撃を始めるつもりはない、と述べた。



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