1月31日〜2月6日のドイツのニュース



1月31日(月)

首相アラウィはスンニー派に対話を申し入れる

(バグダード)イラクの国会議員および地方議会議員の選挙から1日、シーア派の
首相イヤド アラウィはスンニー派との和解のために手を差し伸べた。スンニー派
の多くは今回の選挙で投票を拒否していた。アラウィは、すべてのイラク人が今後
の政府の中に代表を送ることを保証するべく、国民会議を行なうことを提案する、
と述べた。今回の選挙の投票率が高かったことは、イラク人の民主化への意志を示
すものである、として国際的な評価を受けている。選挙委員会は投票率は57%を越
える、と見こんでいる。
イラクでは先週までの激しい暴力行為が、今は比較的落ちついている。バグダード
の南では交戦が行なわれ、米兵3人が死亡した。イスラーム教急進派組織2つが、
バグダード近くで英国輸送機を撃墜した、と発表した。日曜日に起きたこの事件で
は、10人の英兵が死亡した。

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EUはイラクにさらなる支援を約束

(ブリュッセル)EU加盟各国は、イラク戦争に反対していたにも
かかわらず、国会議員選挙を評価し、再建にむけた支援を行なう用
意がある、強調した。EU加盟各国外相はブリュッセルで会議を行
ない、これは、民主主義、自由、平和にむけたイラク国民の最初の
一歩である、と述べた。彼らはイラクに対して、経済的、社会的、
政治的な再建のための援助を行なう、とあらためて約束した。その
ための支出は2億オイロ増額して、5億2千万オイロとすることにな
った。独外相フィッシャーは、イラク国内の合意を取りつけるよう
促し、特に少数派のスンニー派も憲法を作るための集会に参加しな
ければならない、と述べた。

イスラーム教の指導的聖職者がクウェートで手入れを受け逮捕

(クウェート)クウェート警察は数時間にわたって反テロのために
動員され、同国の武装イスラーム教徒の宗教除の指導者を逮捕し
た。元説教師アメル シュライフ エル エネシは、銃撃戦後、他
の容疑者とともに首都の南のエル クライン区で逮捕された、と内
務省が発表した。この動員ではイスラーム教徒とミラ選れる4人と
クウェート人1人が死亡した。今回の手入れは、1月になってから4
度目の手入れである。クウェートは、米国と密接なつながりのある
同盟国で、イラクにいる外国軍の補給地でもある。

国連法廷は元将軍に有罪判決

(デン ハーグ)デン ハーグの国連戦争犯罪法廷は、ユーゴスラ
ヴィアの元将軍ストルガーに対し、1991年のドゥブロヴニクの爆
撃事件で果たした役割に対して、8年の拘禁の有罪判決を下した。
裁判官によれば、ストルガーは古都ドゥブロヴニク旧市街攻撃の命
令を下さなかったものの、これを阻止することができたのに、そう
しなかった、と述べた。ドゥブロヴニクは世界遺産の1つである。
一般市民に対する攻撃と歴史的な建物の破壊の容疑で、彼には責任
があるとみなされ、有罪判決を受けた。暗殺を含むその他の4つの
罪状ではストルガーは無罪となった。またデン ハーグではイスラ
ーム教徒の元高官であるセファー ハリロヴィッチに対する裁判が
始まった。元ボスニア軍の将軍である彼は、戦争中の1993年に、
クロアチアの一般市民の殺害容疑で訴えられている。彼はこの件に
関して自分は無実である、と述べている。




2月1日(火)

ケーラーは反ユダヤ主義との戦いを約束

(エルサレム)連邦大統領ホルスト ケーラーは、イスラエル公式訪問の冒頭で、
反ユダヤ主義が再燃しないように戦う努力をしていく、と約束した。ドイツはすべ
ての政治的な機会をとらえ、敵意と戦う、と彼はエルサレムで述べた。イスラエル
大統領モシェ カツアフとの会談では、ザクセン州議会で右派急進派ドイツ国家民
主党の侮辱的な発言も問題になった。カツアフ側は、ドイツはイスラエル国家の本
当の友人である、と述べt。あケーラーは夜には首相アリエル シャローンとも会
談をする。
4日間の公式訪問の頂点は、水曜日に行なわれるイスラエル議会での演説である。

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大建設会社ヴァルターは支払不能を申請

(アオクスブルク)ドイツ第3位の建設会社ヴァルター建設は、ア
オグスブルク地方裁判所に、支払不能に陥ったことを届け出た。同
社と労働組合は、これを銀行の責任である賭しているが、銀行は新
たに発生した赤字のせいである、と指摘した。破産管財人シュナイ
ダーは、同社のできるだけ多くの部門を維持し、オーストリアのシ
ュトラバーク社の出資を検討したい、と述べた。この支払不能によ
り、同社の約4千人の従業員が直接影響を受ける、と彼は述べた。
この支払不能の申し立てにより、正式には親会社のヴァルター建設
株式会社だけが影響を受け、子会社には影響は及ばない。同社の株
は、ここ数日間で4分の3の価値を失っていた。

イラクでは投票の集計開始

(バグダード)イラクで国会議員および地方議会議員選挙から2
日、選挙委員会は投票用紙の集計を開始した。強い説得力を持つ選
挙結果は、数日後にようやく示される。バグダードで同委員会の広
報は、日曜日の投票では全土で5,244ある投票所のうち安全面での
理由から閉鎖されたのは28箇所に留まった、と発表した。イラク
暫定大統領アル ジャワルはバグダードで、急進派シーア派の説教
師エル サドルと、スンニー派で選挙拒否した人を、新憲法の完成
に参加させるように訴えた。現時点での外国兵の撤退を彼は断固拒
否したが、年末まで部隊を縮小することは考えられる、と述べた。

イスラーム急進派はイラクの米兵を殺害すると脅迫

(バグダード)イスラーム急進派は、米兵1人を誘拐した、と述べ
た。米国の収容所にいるイラク人逮捕者を72時間以内に釈放しな
ければ、この兵士を斬首する、とインターネット上で「イラクのム
ジャヒディーン騎兵隊」という名称の組織が脅迫した。この声明と
ともに、軍服を着たアフリカ系米国人が手を縛られている様子を写
した写真も公表した。イラク南部の米軍収容所では反乱の弾圧さ
れ、4人の逮捕者が殺害され、6人が負傷した。米軍の発表によれ
ば、見張りの米兵は反乱を鎮圧することには成功しなかったため、
武器を使用せざるをえなかった。この収容所にはあわせて5,300人
が収容されている。しかしイラク政府は、兵士が必要以上の暴力を
行使したかどうかを調査させる方針である。




2月2日(水)

ケーラーは反ユダヤ主義との戦いを約束

(エルサレム)連邦大統領ホルスト ケーラーはイスラエル国会で、ドイツが反ユ
ダヤ主義に対して徹底した対策をとる、と約束した。さらに彼は、ホロコーストを
忘れない、ユダヤ人の殺戮の責任は、ドイツの過去の一部である、とも述べた。シ
カ敷かれは、外国人に対する敵意と反ユダヤ主義がドイツから消え去っていないこ
とも認め、そのため右派急進勢力との対決は積極的に行なわなければならない、と
述べた。これより前、イスラエル首相アリエル シャローンおよびその他のイスラ
エルの政治家は、ドイツに対し、いかなる種類のものであれ外国人に対する敵意と
断固戦うように求めていた。
ケーラーの演説の間、出席していたのはイスラエルの国会議員のわずか半分強であ
った。ただしこれはイスラエル側からは出席拒否ではなく、今なお続いている議会
の運営とかかわると見られている。

     その他のニュース

教皇の入院は続く

(ローマ)教皇ヨハネ パウロ2世は、なお数日間ローマのジェメ
リ病院に入院を続けなければならない、とヴァティカンは発表し
た。84歳の教皇の健康状態は安定しているものの、咽頭部の痛み
が続いているため、呼吸が困難である。パーキンソン病にかかって
からの教皇の精確な状態についてははっきりしないままである。ロ
ーマ・カトリック教会の長である彼は、火曜日夜遅くに緊急入院し
ていた。彼の入院は9年ぶりのことである。ジェメリ病院前には夜
のうちから信徒が集まっていた。彼のポーランドの故郷の他、多く
の国で信者が祈りのために集まってきた。

ドイツ各地でイスラーム教徒容疑者に対する手入れ

(ミュンヘン)イスラーム教徒の容疑者のドイツ国内の連携に対し
て手入れが行なわれた。警察と検察はいくつかの州にある家屋33
箇所と企業4箇所を捜索した。犯罪組織結成の容疑で捜査が行なわ
れている。アラブ系の20人を越える容疑者に、国外での急進派の
活動の資金調達を支援した疑いがかけられている。当局の認識によ
れば、容疑者のうち2人はしばらく前、アフガニスタンのテロリス
ト養成所にいた。キリスト教民主、社会同盟所属の連邦議会議員
は、連邦政府に対して疑いのあるイスラーム教徒の移動の自由を制
限するように求めた。

政府は現在の方針を維持する意向

(ベルリン)5百万人という記録的な失業者数にもかかわらず、連
邦政府は当面現在の改革の方針を変更する気はない。産業相クレメ
ントは、現在は年頭に実施に移されたハルツIV改革が影響を与え
ているはずである、と述べた。また彼は新たな雇用の創出に対して
産業界に責任がある、と訴えた。連邦首相シュレーダーは、自分の
内閣の労働市場改革は、正しい対策であり、ハルツIVの意義は労働
市場の情勢を精確に写し取ることで、働く能力があるが生活保護を
受けている人を統計の中に繰り入れるることである、と述べた。野
党キリスト教民主、社会同盟と自由民主党は、政府は労働市場政策
で無力であることをさらけ出しており、経済界に刺激を与えるため
に、新たな対策をとるよう求めた。




2月3日(木)

イスラエルはパレスチナ人数百人を釈放する方針

(エルサレム)イスラエル政府は、逮捕している900人のパレスチナ人を釈放する
方針である。ここ行動は、新パレスチナ大統領マハムード アッバスに対する好意
を表わすものだ、とイスラエル国防大臣シャウル モファズは述べた。その他に、
西ヨルダンランドのいくつかの都市の治安確保のための監督権をパレスチナ側に譲
り渡すことも決定した。それによれば、イスラエル軍は、ジェリコ、トゥルカレ
ム、ベツレヘム、カルキリヤ、ラマラ周辺の拠点から撤退することになっている。
一方アッバスはエジプトの招待を受け、来週火曜日に温泉保養地シャルム エル 
シャイクで1年半ぶりに、イスラエル首相アリエル シャローンと会談する方針で
ある。パレスチナ人指導部側は、停戦を行なう、と予告している。

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ケーラーはイスラエル訪問を肯定的に評価

(ハイファ)独大統領ケーラーは、イスラエル公式訪問を、成果を
あげたと総括した。この旅行の中で、ドイツとイスラエルの関係を
さらに拡大していく勇気を得た、とケーラーはハイファで述べた。
訪問の3日目に彼は、イスラエル・アラブ交流本部を訪問し、大学
生と話し合った。主要なイスラエルの政治家たちが、ドイツのユダ
ヤ人に対する犯罪は今後千年間許すことができない、と発言してい
るが、彼はこれに共感していた。ドイツ人として、600万人が殺さ
れた民族の喪失感を理解することが必要である、と述べた。ケーラ
ーは金曜日にドイツに帰国する。

ブッシュは一般教書演説を行なう

(ワシントン)米国大統領ブッシュは国の状態に関する演説のなか
で、テロ組織との戦いを断固続ける、と予告した。ワシントンの国
会でかれは、イランをテロの最大の支援者で、核兵器を製造すると
して非難した。ただし、イラン政策で欧州の同盟国と協力する方針
である、とも強調した。テロ組織のその他の支援国として、シリア
の名前を挙げた。一方イスラエルとパレスチナの和平の可能性に関
しては、今が好機である、と述べた。平和的に共存する2つの民主
国家の目標は、手が届くところにある、とも述べた。一方イランは
ブッシュの非難をしりぞけた。ブッシュは何度も繰り返し根拠のな
い非難を行なって自分の評価を下げている、とイラク外務省広報は
発表した。

イラクの選挙結果の第1回報告

(バグダード)イラクの選挙後4日たって、選挙委員会は結果の第
1回発表を行なった。それによればシーア派の大アヤトッラーであ
るアリ シスターニが支持する「統一イラク同盟」の候補者一覧が
明白に優位に立っている。選挙委員会の代表は、この候補者一覧が
約73%の支持を集めており、首相アラウィの候補者一覧は18%で
第2位である、と発表した。この発表はシーア派が中心の地域の投
票所の約1割の開票の時点の情勢に基づいている。一方暴力の波は
止まっていない。攻撃と交戦で少なくとも20人が死亡した。




2月4日(金)

独米関係は新たな章に

(ベルリン)ドイツと米国は、相互の歴史において新たな章に入る方針である、と
新米国外務大臣コンドリーザ ライスは述べた。この歴史的な機会を利用し、イラ
ンの核計画をめぐる対立を平和的に解決するべく協力することが重要である、と彼
女はドイツ首相ゲアハルト シュレーダーとの会談後述べた。この問題で米国は、
独、英、仏の外交的解決を目指す努力を支持するが、イランは義務を全うし、核計
画すべてを公表しなければならない、とも述べた。ドイツはイラクの治安部隊養成
と、国内組織の再建にさらに積極的に協力する、とシュレーダーは提案し、ドイツ
はアフガニスタンの安定にもさらに努力する、とも述べた。

     その他のニュース

G7各国はアフリカを支援する方針

(ロンドン)7大工業国の蔵相G7は、英国の首都ロンドンで、世界
各地の貧困との戦いについて協議する。2日間の会合の冒頭で、英
国蔵相ブラウンは、アフリカ諸国の負債を減免し、発展のための支
援を大幅に上積みするよう訴えた。米蔵相テイラーは、負債の減免
計画を拒否した。一方ドイツ蔵相アイヒェルは、英国の提案を原則
的に歓迎したが、負債の減免に意味があるかどうかは、それぞれの
国ごとに個別に決定していかなければならない、と述べた。彼はそ
の財源を作り出すために、国際通貨基金の金準備の評価しなおし
と、ケロシン税の導入を提案した。

イラク石油食料交換計画の元部長に対する非難

(ニュー ヨーク)国連事務総長アナンは、汚職の容疑がかかって
いる、イラク支援計画「食糧のための石油」担当部長セヴァンに対
する懲戒手続きを取った。アナンは国連調査委員会の報告の衝撃を
受けている、と彼の広報は発表した。この報告の中ではセヴァン
は、サッダーム フセイン政府に大量の石油を追加的に要求し、支
援計画を通じて自分の利益になるように売却していた嫌疑がある、
とされている。1996年にこの支援計画が採択されたことにより、
イラクが一定量の石油を売却することができるようになった。ただ
しこの収入は国民の物資調達のためだけに使用することが認められ
ていた。

イラクで新たな暴力

(バグダード)イラクでは国会議員選挙後もなお、占領軍およびそ
の関係者に対する暴力が絶えることなく続いている。バグダードで
はイタリア人記者が誘拐された。ディワニーヤの北では蜂起勢力
が、イラク軍輸送部隊を攻撃し、兵士6人を殺害した。約3分の1の
投票所の票の集計によれば、シーア派の各政党が予想通り優位に立
っている。選挙委員会の発表によれば、シーア派の大アヤトッラー
であるアリ エル シスターニが結成した「統一イラク同盟」が
67%、首相アラウィの政党が17%の得票である。クルド人正統派ほ
とんど票を得ていないが、クルド人が住む州3つの結果はまだ出て
いない、とのことである。




2月5日(土)

ライスは米欧関係が新たな段階に入ることに賛成

(ワルシャワ)米国外務大臣コンドリーザ ライスは、米国と欧州の関係が新たな
章に入るべき時期に来ている、と見ている。彼女はポーランド外相アダム ダニエ
ル ロットフェルドとワルシャワで会談し、米欧関係を改善すべきいくつかの分野
を挙げたほか、両者は近東紛争解決にあたっては十分協力することができる、とも
述べた。ライスはポーランドがイラクで積極的な活動をしたことを賞賛し、同国政
府に対して現在の派兵規模を維持するように迫った。
記者会見でライスは、ロシア政府は司法と報道の自立を守るように促した。最近何
度も米ロ関係は、とくにロシアの石油企業ユコス社の解体に関して、緊張感を増し
ていた。ライスはヨーロッパ各地と近東を訪問しているが、ロシア外務大臣セルゲ
イ ラフロフとも会談する予定である。

     その他のニュース

イラクの誘拐犯はイタリアに撤兵期限を突きつける

(バグダード)イタリア人記者がイラクで誘拐されてから、今まで
は名前が知られていなかった組織が、イタリア政府に部隊の撤退の
期限を突きつけた。イタリアが約3千人の兵士を72時間以内にイラ
クから撤退させることを、「イスラーム ジハード組織」がインタ
ーネット上で求めている。女性記者スグレナは金曜日にバグダード
で誘拐されていた。彼女は56歳で、ここ何年か左派系の新聞「宣
言」紙で働いており、2年前からはドイツの週刊誌「ディ ツァイ
ト」にもイラクから記事を寄せていた。土曜日にはバスラとサマラ
では新たな攻撃が起こり、6人が死亡した。

イラクのスンニー派は撤兵計画を要請

(バグダード)イラクのスンニー派の宗教的な最高指導部は、憲法
作成の過程に参加する条件として、外国部隊の撤退をあげた。ムス
リム評議会広報は、具体的な撤兵日程が示されねばならない、と述
べた。スンニー派の大部分は1週間前の国会議員選挙に投票するこ
とを拒否していた。開票の新たな中間発表によれば、シーア派の各
党はさらに有利な情勢である。選挙委員会は、大アヤトッラーであ
るアリ シスターニが支持する「統一イラク同盟」が大差をつけて
最大の得票を得ている。第2位には暫定首相アラウィの候補者一覧
が立っているが、これもシーア派に属している。クルド人の居住す
る州の開票結果はまだ発表されていない。

リヤドで反テロ会議

(リヤド)サウジ・アラビアは国際反テロ本部の設置を提案した。
そこは関係する情報を素早く処理し、テロ攻撃を阻止するために公
表するものになる、と同国王子アブドゥラ ビン アブドゥル ア
ジスはリヤドで開かれている国際会議の冒頭で述べた。4日間にわ
たって開かれるこの会議には、40カ国の政治家および専門家が出
席する。会議の間アラブの政治家は、イスラームの教えと現代の危
険なテロ組織の思想の間に関係を見いだそうとする動きに強く反対
した。ドイツ代表部は、連邦政府の動議として、アル カーイダの
ような組織と戦うつもりの者は、犯人の政治的宗教的な動機と関り
なく対決しなければならない、との立場を擁護した。




2月6日(日)

米外相ライスはイスラエルを訪問

(エルサレム)米国外務大臣コンドリーザ ライスは、イスラエル訪問の冒頭で、
近東和平が実現するとの見通しを自信をもって表明した。ただし彼女は、イスラエ
ルがパレスチナ人に対してさらに譲歩することを期待していることを明確な形で述
べた。また彼女はイスラエル外務大臣シルワン シャロームと首相アリエル シャ
ローンと会談した。月曜日にはライスはパレスチナ大統領マハムード アッバスと
会談する意向である。
一方ライスは、ドイツ訪問の成果を肯定的に総括した。ライスは「ビルト」紙に、
イラク戦争に関する対立を経て米国とドイツの関係は以前の強さと活力を取り戻し
た、と述べた。ヨーロッパ訪問の最後に彼女はアンカラで、トルコ政府の閣僚と会
談を行なった。

     その他のニュース

教皇は公の場に姿を見せる

(ローマ)教皇ヨハネ パウロ2世は、数日ぶりに公の場に姿を見
せた。彼は病院の自分の部屋の窓から、伝統的なアンゲルスの礼拝
の後に、居合わせた人に祝福を与えた。大司教レオナルド サンド
リが読み上げた信書の中で教皇は、世界中の信者が同情を寄せてく
れたことに感謝した。ヨハネ パウロ2世は先週火曜日に喉の炎症
が原因でローマの病院に入院していた。

エヤデマの死でトーゴの政界は混乱状態

(ブリュッセル)トーゴ大統領エヤデマが死去し、息子が権力を引
き継いだことで、EUは西アフリカの同国の情勢に大きな懸念を表
明した。開発担当の委員ミシェルは政治的な責任ある人すべてに対
して、憲法に基づく権利を尊重するように訴えた。アフリカ連合
も、憲法を破壊しないように警告した。広報は、トーゴの状態はク
ーデタである、と述べた。トーゴ憲法によれば、国会議長が選挙ま
ではエヤデマの職務を遂行することになっていた。エヤデマはトー
ゴを軍事クーデタ後38年間にわたって独裁的に支配していた。彼
は土曜日に死亡していた。その後当局の情報によれば、国境が封鎖
された、とのことである。

クレメントは改革の速度をあげるように促す

(ベルリン)産業大臣クレメントは、社会福祉の制度の改革を、よ
り素早く行なうように促した。今年中にも介護保険の改革の骨子を
確定しなければならない、と彼はベルリンの「ターゲスシュピーゲ
ル」紙に述べた。その他、年金の受給開始年齢を現在の63歳から
遅らせることは避けられない、すべてをまとめて行なうか、年金の
加入期間に従って段階的に行なうかが問題である、と述べた。また
失業者数の減少は、ようやく今年後半に期待されるが、大きな期待
をもってはならず、失業が目に見えて減るまではまだ長い期間が必
要である、との見通しを語った。ドイツの失業者数は5百万を越え
ており、労働組合、企業、教会は失業との戦いをより積極的に行な
うように求めていた。



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