1月31日〜2月6日のオーストリアのニュース



1月31日(月)

     国外ニュース

スペインのバスク地方独立計画が議会へ

スペイン議会は火曜日、バスク地方により多くの自治を保証するい
わゆるイバレッチェ計画について審議を行なう。ただしマドリード
の国会では、この計画は広い範囲が拒否する見込みである。サン 
セバスティアンの地方議会は、バスク自治州の首相ファン ホセ 
イバレッチェに従い、この計画を12月に承認していた。これによ
れば、バスク地方は党に、治安維持、法務、課税権の分野でより大
きな権限を持つことになる。また、スペインとゆるやかな結びつき
を持つ「共和国」としてEUにも独自の議席を持つ、となってい
る。イバレッチェ自らがマドリード議会でこの提案を擁護すること
にしている。彼は、明日の投票の結果に関りなく、バスク議会の5
月の選挙前に、バスク地方での住民投票に図る方針である。現在バ
スク人の34.2%だけがこの提案に賛成している。

     国内ニュース

学校改革ではPISAの責任者は12年間の義務教育に賛成

学習到達度調査PISA調査のオーストリアの責任者で、学校改革の
ための「未来委員会」の代表ギュンター ハイダーは、義務教育を
さらに長期化することを提案した。義務教育を12年間に延長する
ことも、検討する価値がある、と彼は見ている。「オーバーエスタ
ーライヒ通信」紙でその理由として彼は、9年間の義務教育は、学
校の周期が4年周期で行なわれているため、問題である、と述べ
た。代案として、現在4年制の国民学校を5年制にすることを挙げ
た。




2月1日(火)

     国外ニュース

フランスでの右派急進勢力の暴力事件が倍増

フランスでは右派急進勢力の暴力事件の数が、昨年倍増した。フラ
ンス内務大臣ドミニク ド ヴィルパンがこれを昨日パリの国民議
会で発表し、ネオナチ組織を解散させることに賛成である、と述べ
た。「この受け入れることのできない情勢を目にして、私は必要な
対策をとるつもりである」とも語った。その他彼はインターネット
の右派急進勢力のサイトに対してより厳しい措置をとる、と予告し
た。政府によれば昨年、右派急進勢力の暴力事件は65件が登録さ
れている。2003年は27件であった。ネオナチ組織はフランスでは
約3千人の隊員を抱えている。フランスは西ヨーロッパでは最大の
ユダヤ人およびイスラーム教徒社会を持っている。過去数年反ユダ
ヤおよび反アラブの暴力が大きく増加していていた。ヴィルパン
は、すべての右派急進勢力組織に対して、その解散は適法的である
ことを証明する、フランスには「3千人の隊員を抱えるネオナチ組
織があり、これは脅威で危険である」と述べた。

     国内ニュース

ホイプルは初めてウィーン選挙に言及

ウィーン市議会議員選挙をめぐる話し合いの中で、 同市長ミヒャ
エル ホイプル(社会民主党)は昨日初めて、選挙期日を早期に設
定する可能性がある、と述べた。通常の日程であれば2006年春に
実施されるはずであるが、国民議会選挙が早期に行なわれるのであ
れば、同市議会議員選挙を早める、と述べた。ブルゲンラント週の
パムハーゲンで開かれた市政府の非公開会議で、社会民主党は今後
2週間以内に、選挙の早期実施に備え準備をする、と述べた。2月
中旬に行なわれる社会民主党の会派の非公開会議では、選挙の早期
実施の可能性について討論される、とも語った。




2月2日(水)

     国外ニュース

ライスはヨーロッパと近東訪問を開始

親米国外務大臣コンドリーザ ライスは木曜日にロンドン入りし、
ヨーロッパおよび近東の公式訪問を開始する。ライスはこの後欧州
8カ国を訪問する。彼女は主として、国際政治の中心的な問題で米
国と欧州の意見を一致させるべく努力する方針である。会談の議題
は、イラクの国会議員選挙後の戦略と、イランの核計画に関する交
渉である。近東情勢もライスの議題の一つである。訪問の中で、イ
スラエルと西ヨルダンランド訪問が予定されている。

     国内ニュース

国民党と自由党の連立の記念式でシュッセルは「改革首相」を自認

首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は、就任5年を意識し
て総括を行なう。国民党と自由党の連立政権の記念日を明日に控
え、国民党党首である彼は新聞のインタヴューの中で、自分を「改
革首相」と呼んだ。「過去5年間に行なった改革の数を一度数えて
見てください。(社会民主党との)大連立の最後の10年間の業績
総括と比べて見てください」と述べた。




2月3日(木)

     国外ニュース

米国「イランの体制変革は求めていない」

米国外務省によれば、米国政府はイランの体制を変革使用とはして
いない。米国はイラクに対し体制変革を迫る政策をとることはない
ということをはっきり述べてきた、と外務相広報副部長アダム イ
ーレリーは木曜日に述べた。ただし、自由、自由な意見の発表をす
る権利など基本的な権利に対するイラン人の「あこがれ」を支援し
た。国の情勢に関する米大統領ジョージ W. ブッシュの演説に対し
て、イランの宗教的代表者アヤトッラー アリ ハメネイは、激し
い調子で米国を非難した。ブッシュは、イスラーム共和国としての
イランを破壊するつもりである、とハメネイは述べた。ブッシュの
演説の中心は、イランに対する激しい言葉での攻撃であった。ブッ
シュは、国家として世界でテロをもっとも促進しているのはイラン
政府である、と述べたが、公然とイランを威嚇することは避け、外
交の重要性を強調した。またブッシュは、アラブの友好国エジプト
とサウジ・アラビアに対し、さらに民主化を進めるよう圧力をかけ
た。民主党はブッシュの演説を強く批判した。

     国内ニュース

「同性愛者条項」に対する訴訟で勝訴

ストラスブールのヨーロッパ人権裁判所は、オーストリアに対して
あらためて、刑法典の209条のすでに破棄された「同性愛者」条項
で有罪を言い渡した。ウィーンで暮らすオーストリア国民が、国内
では若者相手に同性愛行為を行なった罪で有罪判決を受けた件で、
共和国を相手に17,500オイロの賠償を求めて訴訟を起こしていた、
と同裁判所は記者会見用の公式声明で発表した。この人は3カ月間
執行猶予月の判決を受けていた。彼はこれは差別である、としてス
トラスブールの同法廷に訴訟を起こしていた。同法廷の裁判官は全
員一致で、オーストリア国内での判決は、欧州人権協定14条(差
別禁止)と8条(個人生活の保護を求める権利)に違反している、
との判断を下した。




2月4日(金)

     国外ニュース

シーア派指導者はイスラーム国家イラクを支持

イラク国会議員選挙ではまだ勝利者は確定していないが、当初の開
票結果によれば、大アヤトッラーであるアリ エル シスターニの
シーア派の候補者名簿が明確に優勢である。この名簿の筆頭候補で
あるアブデラジス エル ハキムは、米国内に不安を呼ぶ可能性が
ある。彼は、イラクは非宗教国家ではなく、イスラームの刻印が押
されている、と強調した。ハキムが勝利すれば、シャリアすなわち
イスラーム法が国の法律の基盤になることになる。

     国内ニュース

プロコプは亡命希望者の収容数を現実的なものに修正する方針

連邦と州の間で合意に達した難民の受入数が、修正される可能性が
ある。内務大臣リーゼ プロコプ(国民党)は昨日午後、各州社会
福祉大臣と会談し、庇護を求めている外国人の受入数を、「実際の
必要に応じたものに」する、と内務相広報は発表した。これは受入
数の変更を意味する可能性があり、プロコプは各州に対して今後数
週間以内に案を呈示する方針である、とのことである。最新の内務
省の統計によれば、オーストリアの全ての州のうち、難民受け入れ
の数を満たしているのはウィーンだけである。




2月5日(土)

     国外ニュース

トーゴ大統領死去

トーゴ大統領として38年間同国の頂点にあったニヤシンベ エヤ
デマが昨日死去した、と同国政府は発表した。69歳の彼を国外の
病院に緊急入院させたが、それは無駄な試みであった、とのことで
ある。エヤデマはアフリカでもっとも長い間国家元首を務めた人物
であった。彼の死後、トーゴでは軍隊が大統領の息子に権力を移譲
した。ファウレ エヤデマは今まで工業および電信電話大臣を務め
ていたが、今後は大統領の職務を遂行することになる、と参謀本部
長ザカリ ナンジャが昨日午後国営テレヴィで発表した。

     国内ニュース

ゴルバッハは給与情報を社民党に示すことを拒否

交通大臣フーバート ゴルバッハ(自由党は)、国に近い基盤整備
の分野の企業の最高幹部としての給料に関する解答を、社会民主党
に示すことを拒否している。幹部たちの事務所、出張、仕事用の車
に関する必要経費も彼は示す意志はない。社会民主党から出ている
これに関する国会質問に対しても彼は解答しなかった。彼は、国会
議員は憲法に基づいてこれに答えさせる権限を持っていない、と述
べた。社会民主党の会計検査院の広報ギュンター クロイターは、
これを受け入れず、ゴルバッハは「国会と民主主義的な監視を土足
で踏みにじっている」と非難した。具体的には社会民主党は国会質
問で、彼がオーストリア鉄道、線路整備金融会社、高性能線路会
社、高速道路高速鉄道金融株式会社の給与とオーストリア鉄道の監
査役としての報酬がいくらかを知りたがっている。




2月6日(日)

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イランは核をめぐる対立で米国の攻撃に注意するよう警告

イランは、米国あるいはイスラエルが核施設に対する攻撃を行なう
可能性がある、と注意を促し、報復と核計画の促進を行なう、と威
嚇した。またイランはウランの濃縮を行なう権利がある、と主張し
た。「そのよう攻撃が行なわれるのであれば、もちろん我々は報復
する」とイランの核をめぐる対立の主席交渉役ハッサン ロハニは
ロイター通信社のインタヴューで述べた。米大統領ジョージ W. ブ
ッシュは数日前、イランに対する攻撃を行なう可能性がある、と述
べていた。米国外務大臣コンドリーザ ライスは金曜日、英国外務
大臣ジャック ストローと会談後、軍事作戦は「現在のところ議題
にのぼって」おらず、米国政府はイランの核計画をめぐる対立で、
あらゆる外交的な手段をとる方針である、と述べていた。

     国内ニュース

プロコプは「移民の子供にドイツ語講座の義務化は考えられる」

内務大臣リーゼ プロコプ(国民党)は「プレッセ」紙に、ドイツ
語に問題を抱える就学前の子供たちに講座を設置することに賛成で
あると述べた。移民の子供たちのために、融和協定の枠組みの中
で、入学前の講座を義務づけることは可能である、と述べた。これ
は移民の子供だけでなく、オーストリア国籍を持つが十分ドイツ語
ができない子供たちにもあてはまる、と述べた。ただしこれは義務
的な予備学校ではなく、「子供のための」講座である、と語った。
具体的には学校入学の1年前に言語の知識を試験し、はっきり知識
不足である場合には両親に、その子供にとってこの講習を受けるこ
とが重要で、教育を身につけるための基礎となる、と説得すること
になる、と彼女は述べた。



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