2月28日〜3月6日のオーストリアのニュース



2月28日(月)

     国外ニュース

ロンドンでパレスチナ改革のための会議

近東、ヨーロッパ、米国の主要な政治家が火曜日、ロンドンに集ま
って、パレスチナ人居住地域の改革をめぐって会議を行なう。英国
首相トニー ブレアの発案に基づくこの会議ではまず、パレスチナ
自治当局による構造改革の実施が話し合われる。これは同地域の持
続的な和平実現の過程の基本条件である。パレスチナ大統領マハム
ード アッバス、米国外務大臣コンドリーザ ライス、国連事務総
長コフィ アナン、EU外務委員ハヴィエル ソラナが出席する。そ
の他に欧州とアラブ世界の25人の外務大臣が出席することになって
いる。イスラエルは、この会議に正式な代表を派遣することを拒否
した。

     国内ニュース

超過労働をめぐる争議は延期 交渉続行

労使双方が、労働時間の柔軟化および時間外労働をめぐって対立し
ているが、争議はは当面延期された。労使双方と労働大臣マルティ
ン バルテンシュタイン(国民党)の間で行なわれた首脳会談で、
当面新たな労働法を制定することを断念し、団体労働協約の形で労
働時間の自由化に関する議論を、今まで同様に続けることで合意し
た。今まであまり柔軟な勤務体制をとることができていなかった分
野でも、今年末までこの話し合いを続けることになる。オーストリ
ア労働組合連合会長フリッツ フェアツェトニッチュは会談後、労
働時間に関する規定の柔軟化に関しては、今後団体労働協約の形で
解決を図ることになっており、労働時間の柔軟化は、被雇用者側だ
けでなく、使用者側にも必要である、と述べた。




3月1日(火)

     国外ニュース

テル アヴィヴで爆発 詳細不明

イスラエルの地中海岸の大都市テル アヴィヴでは、火曜日午後爆
発が起きた。救急車が現場に急行した、と目撃者は述べた。救急隊
員は、これはおそらく事故ではないが、武装パレスチナ人によって
起こされたものではない、と述べた。爆発はアイスクリームの屋台
のところで起き、1人が負傷した、とのことである。これ以上の詳
細は今のところ不明である。同市では金曜日に自殺攻撃があり、パ
レスチナ人が5人のイスラエル人を巻き添えに死亡した。

     国内ニュース

デューラーの「野ウサギ」ウィーンに戻る

アルブレヒト デューラーの有名な「野ウサギ」が承認を受けずに
マドリードに持ち出された件をめぐる議論は、ラジオ ウィーンが
火をつけたウィーンの美術館の現状をめぐる論壇の議論でも、主題
となった。(ウィーンの美術館)アルベルティナ館長クラオス ア
ルブレヒト シュレーダーは、火曜日にリヒテンシュタイン美術館
で開かれた催しで、プラド美術館には賠償請求をしない、この絵の
本物は会期中ずっとマドリードにあったわけではないからだ、と述
べた。「ごく小さな証拠もない」とシュレーダーは強調した。




3月2日(水)

     国外ニュース

レバノンのシリア兵は陣地を強化

シリア兵は、レバノンの首都ベイルート周辺地域の陣地を許可し
た。ハマナ、ファルガ、ダハル エル バイダルおよびアイン ダ
ラで塹壕を掘り、砦を築いた、と目撃者は水曜日AFP通信社に述べ
た。「シリアの陣地は本格的な建設態勢に入った。シリアの兵士は
極めて厳重な警戒態勢にあるようだ」と目撃者は述べ、この地域の
兵士は普段はむしろ落ち着いた態度をとっていた、と強調した。レ
バノンの反政府勢力は、拘束力のあるシリア軍の撤退計画を作るよ
う求めていた。

     国内ニュース

グラサーは60億オイロの赤字にもかかわらず自分の予算案を賞賛

大蔵大臣グラサーは水曜日の国民議会で、2006年予算を提案し
た。それによれば連邦予算は58億1千万オイロの赤字である。それ
にもかかわらず、この1年間の自分の成果を賞賛した。政府は景気
を上向きにした、として来年の赤字を擁護した。2006年予算のよ
い点は新たな借金ができる点である、との異議が出されているが、
彼はこれを認めず「支出削減は考えていない」と述べた。野党はこ
れに爆笑をもって応えた。




3月3日(木)

     国外ニュース

サウジ・アラビアもシリアのレバノンからの撤退に賛成

サウジ・アラビア王子アブドゥラは、シリアに対して、同国軍をレ
バノンから全面的に撤退するように要請した。彼はこれに関する要
請を、シリア大統領バシャール エル アサドとリヤドで会談した
席上で述べた。公式の報道官によれば、サウジ・アラビアの王子は
「シリアは同国軍の撤退を早く始めなければならない。そうしなけ
ればサウジ・アラビアとシリアの関係は困難なものになる」と述べ
た。一方シリアは昨日、同国軍がレバノンから撤退するのは、イス
ラエルとの和平交渉が進んだ場合に限られる、と予告していた。レ
バノン政府と国際社会からの圧力が増しているにもかかわらず、シ
リアは約3千人の兵士を無期限でレバノンに置いておく方針であ
り、東部にある基地もそのまま残る、とあるアラブの外交官は述べ
た。

     国内ニュース

クーカッカは最高速度を160キロにすることを議論する意向

交通大臣フーバート ゴルバッハ(自由党)は、高速道路の一部区
間では時速160キロでの走行を認める、という提案を行なったが、
国民党はこの提案を拒否し続けるつもりはない。国民党所属の政務
次官ヘルムート クーカッカは昨日国民評議会で、この提案は議論
されねばならない、と述べた。緑の党の緊急動議をめぐる議論の中
で彼は、ゴルバッハの提案は「円滑な交通」をもたらすと期待して
いる、とほのめかした。社会民主党の交通問題の専門家クルト エ
ーダーも最高速度を160キロとすることに原則的には反対していな
い。ただし彼はそのために「効率的な交通に影響を与える施設」を
作ることを求めている。




3月4日(金)

     国外ニュース

ポルトガル新首相が組閣

社会党の勝利に終わった選挙から2週間、新ポルトガル首相ジョセ
 ソクラテスは閣僚を呈示した。彼の内閣は大臣16人からなる、
と昨日午後大統領ジョルジェ サンパイオとの会談後ソクラテスは
述べた。発表によれば、外務大臣には元国連総会議長ディオゴ フ
レイタス ド アマラルが就任する。また新大蔵大臣にはポルトガ
ル銀行の元副総裁ルイス カンポス エ クーナが就任する。3月
12日に新内閣は宣誓をすることになっている。

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亡命問題でミクラオチュは連立相手の国民党を批判

法務大臣カーリン ミクラオチュ(自由党)は、亡命問題で連立相
手の国民党と考え方が違っている点に関して、「我々は報道機関を
通じて横っ面の張り合いをするべきではない」と述べた。この種の
やりとりは「私にとっては力の無駄づかいである」と「プレッセ」
紙に彼女は述べた。国境付近に仮受け入れ施設を作ろうという自由
党の要請は、今後十分話し合われなければならない、と彼女は考え
ている。「我々の要望はこれだけであるが、他国の賛成なしにこれ
を実施することは出来ない」が、少なくとももう1箇所の仮受け入
れ施設を建設しなければならないと考えている、と彼女は述べた。




3月5日(土)

     国外ニュース

シュピーゲル「イランは核兵器を製造する方針」

イランは偽装行為を行なって、核爆弾の製造能力を保有する方針で
ある、と秘密情報機関は認識している。本国から寝返った外交官の
話によれば、核物質を秘密裡に横流しする計画がすでに練りあげら
れている、と「シュピーゲル オンライン」は昨日報じた。それに
よればイラン首脳部は、原子力発電所ブシェールを核兵器製造所と
して利用する計画である。また西側に身を隠しているイランの元外
交官の話によれば、革命の指導者アヤトッラー アリ ハメネイ自
身が設立した特別作業班がそれを行なっている、とのことである。
彼らは国際原発機構IAEAに隠れて、原子炉から核物質を迂回的に
取り出す計画を練り上げ、新たな技術を用いれば毎年少なくとも
1発の爆弾を製造するだけのプルトニウムを入手する、とのことで
ある。

     国内ニュース

村落名標問題は話し合いでも対立が終わらず

合意を得るための会議での議論はまだ続いている。住民代表は、州
首相イエルク ハイダー(自由党)は、会議を早く終わらせた責任
があるのは住民側だ、と述べていたが、住民組織の代表はこれを否
定した。ハイダーはウィーンで開かれたこの会議に参加することを
金曜日に拒否し、この会議が破綻した責任はケルンテン州のスロヴ
ェニア人協議会にあり、自分は「この腕白坊主たち」と関り合う気
はない、と述べた。住民組織代表の代理ルーディ フォウクは話し
合いの相手としては不十分である、ともハイダーは語った。自由党
党首マルティン シュトルッツは、シュッセルが緑の党を招待した
ことに再び怒りをあらわにし、これは自由党を「挑発」すること
だ、と述べた。




3月6日(日)

     国外ニュース

テル アヴィヴ攻撃後初めての近東首脳会談

パレスチナ大統領マハムード アッバスとイスラエル国防大臣シャ
ウル モファズは、数日中に会談を行なうとの噂である。これが実
現すれば、2月末にパレスチナ人が5人のイスラエル人を巻き添え
にしたテル アヴィヴでの自殺攻撃後初めての要人による会議とな
る。昨日午後の報道によれば、パレスチナ側がこの会談を実施する
ように求めた、とのことである。イスラエルはこの攻撃後、パレス
チナ指導部との接触を全面的に断っている。ただしすでに昨日、両
者の安全問題の専門かが会談を行なっていた。イスラエルとパレス
チナの軍部が昨日ラマラ近くで会合し、西ヨルダンランドの各都市
の管轄の移譲について話し合った。パレスチナ側によれば、イスラ
エル軍の撤退に関して原則的に合意が成立した。トゥルカレムがパ
レスチナ側の管轄に置かれる初めての都市になることになってい
る。ただしイスラエル側はこれを否定しており、何の合意もない、
としている。すでに軍の撤退の合意は成立しているが、実施は再び
延期された。

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村落名標問題でケルンテン州自由党は会議は失敗と宣言

ケルンテン州自由党は日曜日の非公開会議で、村落名標をめぐる合
意を成立させるための会議は暗礁に乗り上げたた、との声明を出し
た。この会議は3月13日に予定されていた。また彼は、シュッセル
がこの問題について演説するつもりなら、「拘束力のない会議」に
なる可能性がある、と述べた。この責任はケルンテン州スロヴェニ
ア人評議会議長代理ルーディ フォウクにある、と述べた。フォウ
クはシュッセルに宛てた要求一覧の中で、建設的な解決を締め出し
た、とも語った。「住民組織の中で合意が成立していないのであれ
ば、合意のための会議を行なうことに意味がない」とも述べた。



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