3月14日〜3月20日のドイツのニュース



3月14日(月)

シュレーダーとメルケルは雇用首脳会談を前に自信があると述べる

(ベルリン)連邦首相ゲアハルト シュレーダーとキリスト教民主同盟党首アンゲ
ラ メルケルは、首脳会談を前に自信がある、と述べるとともに、期待をもちすぎ
ないように、とも注意した。いわゆる雇用首脳会談を3日後に控えシュレーダー
は、前向きの成果がでるものと期待している、と述べた。メルケルは、成果を収め
たい、とのべ、首相府で行なわれるこの会談で、優先課題の雇用問題に議題を集中
できるのは有意義だ、とも付け加えた。連立政府の主要な政治家は、この会合で法
人税改革について合意がなされるとの期待を持ちすぎないように、と述べた。シュ
レーダーは首脳会談直前に、政府声明の形で自分の計画について連邦議会で説明す
ることにしている。

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自由民主党は法人税改革案を提案

(ベルリン)自由民主党はいわゆる首相府での雇用首脳会談を前
に、法人税改革計画を提案した。それによればドイツの企業は今後
最大28%の税金を負担しすることになる。これは国際的な競争力を
再び強化するためのものである。自由民主党の財政問題の専門家ゾ
ルムスによれば、ドイツの法人税は39.5%で、EU内でもっとも高
い。同党は首相府での首脳会談には招待されていない。

2006年の年金増額は経済成長があった場合にのみ実施

(ベルリン)連邦社会福祉相シュミットはドイツの約2千万人の年
金受給者に、今後も年金の増額が行なわれない可能性があることに
理解を求めた。経済がそれに必要な軌道に乗らなければ、2006年
も増額するものはなくなる、とシュミットは述べた。彼女は、被
雇用者も現在は多くのもの、たとえばクリスマス手当や残業割増金
を断念せざるをえなくなっていることを指摘した。ドイツの年金受
給者は、2004年も年金の増額を受けられなかった。今年も老齢年
金の増額は行なわれないことになっている。

外相フィッシャーはイスラエルに出発

(ベルリン)連邦外相フィッシャーは、3日間のイスラエル訪問に
出発した。この訪問の中心となるのは、ヤド ヴァシェムのホロコ
ースト記念施設の新博物館開館式への出席である。その後フィッシ
ャーはイスラエル外相シャロームおよび首相代理ペレスとの会談も
行なう方針である。




3月15日(火)

イスラエル大統領がホロコースト博物館落成式を行なう

(エルサレム)エルサレムのヤド ヴァシェム記念施設の敷地内に、新しくホロコ
ースト博物館が完成し、式典が行なわれた。多くの国の首脳が出席した式典では、
イスラエル大統領モシェ カツアフがこの博物館の会館を宣言し、約40カ国の来
賓、国連事務総長コフィ アナンを先導して建物の中に入った。ドイツを代表して
外務大臣ヨシュカ フィッシャーが参加した。この新しい博物館は計画および建設
に10年をかけて、第2次世界大戦終了の60周年記念日にあわせて完成した。これ
で1953年に作られはじめた施設が完成したことになる。イスラエルはこの施設を
作ることで、ホロコーストの犠牲者6百万人の記憶を風化にしないようにするつも
りである。

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連邦大統領ケーラー「労働を優先」するように求める

(ベルリン)雇用首脳会談まで2日、連邦大統領ケーラーは政府と
野党キリスト教民主、社会同盟に、大量失業状態に共同して努力す
るように呼びかけた。520万人以上が失業している状態では、より
多くの事業を作り出すことが、それ以外のあらゆることより上位に
置かれなければならない、と企業経営者を前にベルリンで演説し
た。政府と野党には愛国的な責任がある、とも述べた。そして彼は
より多くの仕事を作り出す鍵として、労働組合が賃金問題で控えめ
な態度をとること、より単純な税制を導入すること、官僚主義を減
少させること、教育に積極的になることを挙げた。ケーラーは、連
邦首相シュレーダーが労働市場および社会福祉の改革をめざして始
めた「2010年行動計画」を、勇気ある始まりである、と賞賛した
が、この改革は十分ではない、経済の世界規模化と新生児の減少に
より、ドイツの経済および社会福祉の秩序全体が試されている、と
も述べた。

ドイツ企業は今までよりも国外での投資に積極的

(ベルリン)ドイツ企業の国外投資は今年、新記録となる模様であ
る。ドイツ工業商業会議DIHKの調査によれば、今年調査した7千
5百の企業の42%が前年より海外投資を増やす計画である。ドイツ
の国外投資は主として、新たにEUに加盟した国々に向けられてい
る。これらの国がEUに加盟してから、ドイツの企業の企業が持
つ、中部欧州諸国の法的分野の条件に対する信頼感は強まった。そ
のほか経費が安いことが大きな動機となっている。

連邦銀行は特別効果のおかげで利益を得る

(フランクフルト アム マイン)ドイツ連邦銀行は昨年、6億
7,600万オイロの黒字を出した、との情報がある。この利益は蔵
相アイヒェルの期待を下まわった。2004年の同銀の利益は特別効
果によって発生したものである。流通しているドイツマルク紙幣の
拘束力が解消することによって、12億オイロの利益が達成され
た、ということである。一方歴史的に低い利子水準とドルの下落
が、利益を圧迫した。その他欧州中央銀行の損失が連邦銀行の収支
の足を引っ張った。




3月16日(水)

クロアチアはEU加盟交渉を待たなければならない

(ブリュッセル)EUはクロアチアと加盟に関する交渉をしばらく延期した。EU加
盟各国の外務大臣は、ブリュッセルでクロアチア政府との会合で、デン ハーグの
国連戦争犯罪裁判所との協力体制が不十分であった、と非難した。また特に、いま
まで成果を挙げていない元将軍アンテ ゴトヴィナの行方追求が問題とされてい
る。彼には、セルビアの飛び地クラジナを1995年に襲撃した際に侵した犯罪で責
任を問われている。クロアチア首相イヴォ サナデールは、この決定を批判し、彼
の政権は、同法廷に全面的に協力していたし、ゴトヴィナがどこに潜伏しているか
は誰も知らない、と述べた。

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ブッシュはイタリアがイラクでの方針を変化させないと見ている

(ワシントン)米大統領ブッシュは、イタリアが軍をイラクから撤
退させると予告したことを、抜本的な政策の転換であるとは見てい
ない。伊首相ベルルスコーニが自分にそのように約束した、とブッ
シュは記者会見で述べた。ベルルスコーニはすでに、9月から約
3千人のイタリア兵のイラク撤退を開始する、と予告していた。秘
密情報部員カリパリが米兵の銃撃で死亡したこととの関連はない、
公論がこの決定を産み出した、とベルルスコーニは述べた。カリパ
リの死後、数十万人が軍の撤退を求めてデモを行なった。4月上旬
にはイタリアでは地方選挙が行なわれる。

イラク国会の第1回会議は成果なし

(バグダード)新たに選ばれたイラク国会は初めての会議を行なっ
た。しかし275人の議員は、大統領、2人の大統領代理、新政府に
関して意見を一致させることができなかった。2大政党シーア派同
盟とクルド人連合が対立している。相手の政党に属する政治家の指
名に賛成するために、双方とも相手が自分の政治的な要求を受け入
れることが必要である、と述べている。今後首相になる可能性があ
るシーア派のイブラヒム ジャアファリは、今後2週間以内に合意
が成り立つ、と見ている。会議の直前には国会に対して榴弾が撃ち
込まれたが、被害はなかった。

ウルフォウィッツが世界銀行新総裁に就任

(ワシントン)米国の副国防長官ウルフォウィッツが世界銀行の新
総裁に就任すると、と大統領ブッシュが記者会見で発表した。最大
の出資国である米国が、慣例に倣って世界銀行の総裁を立てる。現
職のウルフェンソーンが10年間の在職期間を終え辞任する、と予
告していたため、この職は5月中旬に空席になる。ウルフォウィッ
ツは、イラク政策で妥協を受け入れない政策をとっていたため、ヨ
ーロッパでは批判されていた。




3月17日(木)

雇用首脳会談では団結

ドイツで大量に失業者が出ている状況への対策として、社会民主党と緑の党の連邦
政府と、野党キリスト教民主、社会同盟は同じ目標を立てる方針である。彼らが参
加する雇用首脳会談では、連邦首相ゲアハルト シュレーダーと外務大臣ヨシュカ
 フィッシャーはキリスト教民主同盟党首アンゲラ メルケルとキリスト教社会同
盟党首エドムント シュトイバーと、法人税を25%から19%に引き下げることによ
って、企業の負担を軽くすることで合意した。さらに、官僚主義を弱め、失業給付
金IIの受給者が追加所得を得るのを緩和する計画である。また連邦主義の改革も新
たに始めることになった。ただし、個人用小住宅手当と解雇からの保護に関しては
合意が成立しなかった。両者はこの会合は基本的に前向きのものであった、と評価
した。

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ズィモーニスはシュレースヴィヒ・ホルシュタイン州の選挙で敗北

シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州社会民主党所属で、州首相の
ズィモーニスは、州議会で再任が認められなかった。これは4回目
の挑戦であった。社会民主党、緑の党、デンマーク系少数民族政党
SSW内部から離反者がでたためと見られており、ズィモーニスは秘
密投票ではわずか34票しか獲得できなかった。これはキリスト教民
主同盟の候補者カールステンセンと同数である。ズィモーニスは
SSWを含めて、社会民主党と緑の党の少数派政権を作ろうとしてい
た。計算上はこの連合で、35人の議員となり、1票差で多数派にな
るはずであった。自らの党が2月の州議会選挙で最大勢力となった
カールステンセンは、改めて大連立を呼びかけた。

ケルンの裁判官は外務省を非難

ケルンの国境不正通過裁判から1年、裁判官のヘプナーは、大量の
入国査証の乱用事件の責任は外務省にもある、と非難した。「疑わ
しい事例では旅行の自由を認める」という方針のいわゆるフォルマ
ー命令は違法である、と彼はベルリンの連邦議会の入国査証調査委
員会で述べた。ケルンの裁判では、ウクライナ人の不正入国者に5
年間の拘禁刑が言い渡されていた。

国防軍はインドネシアの被災地支援活動を終了

アジアでの洪水災害からおよそ3カ月、国防軍はインドネシアのア
チェ州での支援活動を終了した。スマトラ島のこの地域は、巨大な
津波で特に大きな被害を受けていた。合わせて380人のドイツ兵
が、州都バンダー アチェの病院を復興させるため活動した。その
他彼らは数千人の怪我人の世話をした。連邦国防相シュトルックは
「前例のない支援」に従事した兵士に感謝し、国防軍はアチェの人
々の苦しみを減らし、彼らに希望を取り戻させることができた、と
述べた。




3月18日(金)

ズィモーニスは州議会での選挙での敗北後タオルを投げる

(キール)シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州首相ハイデ ズィモーニスは、同
州議会の選挙で敗北し、断念した。自分には今後州首相の地位につく気はない、と
61歳の彼女はキールで開かれた社会民主党の会派の会議で述べた。またドイツ唯
一の女性州首相である彼女は、木曜日に行なわれた投票で票を投じず、彼女の再選
を阻止した離反者が自らの陣営から出たことに不快の年を表わした。「そのような
陰険な陰謀」に抵抗する手段はなかった、と彼女は述べた。ズィモーニスは当面社
会民主党と緑の党の州政府にとどまって、職務を行なう。またキリスト教民主同盟
の政治家は改めて大連立に賛成であると述べたが、同州社会民主党は明確な態度を
とっていない。

     その他のニュース

ベルリンでの雇用首脳会談後に新たな対立

(ベルリン)大量失業に対する共通の措置をとることで基本的な合
意に達成してから1日、政府と野党の間には新たな争点が発生し
た。キリスト教民主、社会同盟の幹部は、企業に対する減税計画の
財源案を入念に検討した形で提案しなかった、と政府を叱責した。
政府の見解では、連邦首相シュレーダーがこよう首脳会談で考え方
を徹底的に呈示していたのであるから、この非難は当らない、とし
ている。彼はキリスト教民主、社会同盟に対して提案を行なうよう
に求めた。主たる対立点は、大企業が支払うことになっている法人
税を25%から19%に減税する計画である。これだけでも政府の収入
は最大60億オイロ減少する可能性がある。政府は、この税収不足
に補助金および課税逃れを減らすことで穴埋めする方針である。

プーチンはパリでEUの大国と会談

(パリ)独、仏、西、露各国首脳はエリゼ宮で4者会談を行なっ
た。招待主シラクとシュレーダー、サパテーロ、プーチンの会談は
EUとロシアの関係をさらに良好なものにするためのものである。
両者の最近の関係は、ウクライナが西寄りの姿勢を選択したこと
と、チェチェーニア戦争のため、緊迫していると見られている。こ
の会談ではその他に、イラク問題、イランの核計画、近東紛争が取
り上げられる。

シュレーダーはEU安定法の早期解決に期待

(ウィーン)連邦首相シュレーダーは、EU加盟各国蔵相が日曜日
にブリュッセルで特別会談を開き、経済の安定および成長のための
一括法の改革について合意するよう期待している。シュレーダーと
オーストリア首相シュッセルは、ウィーンでの会談後、この安定法
についての判断基準で「相当な合意」に達したと表明した。シュレ
ーダーは、来週のEU首脳会談で同じ解釈に達することが目標であ
る、と述べた。シュッセルは数回にわたり安定法案の判断基準を緩
やかなものにすることにはいかなる形でも反対である、と述べてい
た。




3月19日(土)

プーチンとユシュチェンコは新たな関係構築に着手

(キエフ)ウクライナ選挙をめぐる対立後、ロシア大統領ウラジミール プーチン
とウクライナ大統領ヴィクトル ユシュチェンコはキエフで初めて会談し、新たな
関係を作る努力を行なった。プーチンは密接な相互関係を前進させるために力を注
いだ。ユシュチェンコも、古くからの戦略的協力関係が存在している、と述べた。
ロシアは2004年のウクライナ選挙戦に大規模に介入して、親ロシア的な首相ヴィ
クトル ヤヌコーヴィチを大統領レオニド クチマの後継者に就任させようとして
いた。しかし選挙の不正に対する抗議により、ユシュチェンコが権力の座に就い
た。
首相ユーリア ティモシェンコとの会談ではプーチンは、ウクライナがロシア、ベ
ラルーシ、カザフスタンの経済地域に参加しても、ウクライナがEUに加盟する可
能性を減らすことはない、と述べた。

     その他のニュース

イラク侵攻2周年記念日に抗議活動

(ロンドン)この日曜日で米国のイラク進軍から2年であるが、世
界各地で数万人が戦争反対のデモを行なった。ロンドンでは4万
5千人が外国部隊のイラクからの撤退を求めた。さらに彼らは米国
政府がイランやシリアなどの他の国々を攻撃することはないとの約
束をするよう求めた。トルコの大都市イスタンブールでは、1万
5千人のデモ隊が米国がイラクに軍を派遣していることに反対し
た。同様の抗議行動はローマ、アテネ、コペンハーゲンで行なわれ
た。米大統領ブッシュは、米軍の侵攻を改めて擁護し、イラクは反
テロの戦いの新たな同盟国であり、イラク情勢がレバノンからイラ
ンまでの地域の民主主義を求める改革者の動きを活性化させる、と
ラジオで述べた。ブッシュは、イラクで死亡した1,500人を越える
米兵の追悼を行なった。

CDU/CSU内には首相候補を早期に確定するよう求める声

(ベルリン)シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州での社会民主党
と緑の党の連立政権が失敗に終わる見込みになったのを受け、キリ
スト教民主、社会同盟内部では、首相候補を早期に確定することを
求める声が強まっている。ニーダーザクセン州首相ヴルフは、次回
の連邦議会選挙に向け秋にも筆頭候補を指名することに賛成だ、と
述べた。これはキリスト教社会同盟党首シュトイバーとキリスト教
民主同盟党首メルケルの提案に基づいて、協調体制の中で決定され
る、とも語った。ヴルフは自らが立候補することはない、と述べ
た。一方メルケルは連邦政治で大連立を組むことを拒否した。

シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州で大連立の可能性

(キール)シュレースヴィヒ・ホルシュタイン州では、社会民主党
が州首相ズィモーニスの再選に失敗したため、あらゆる天から見て
大連立の可能性が高まっている。州議会での州首相選びで手詰まり
の状態を産み出すことに成功した同州キリスト教民主同盟党首カー
ルステンセンは、再選挙を行なうことに反対した。彼は、社会民主
党が合理的な協力関係を結ぶ準備を進めていると確信している、と
述べた。キリスト教民主同盟は2月に行なわれた州議会選挙で最大
勢力となったので、カールステンセンは州首相として大連立を率い
ることになる、とも語った。現首相ズィモーニスは、州議会で再選
されなかったため、これ以上はこの職にはとどまらない、と宣言し
ていた。一方同州蔵相シュテークナーは、自分が州首相を決める投
票でズィモーニスに反対票を投じた離反者である可能性がある、と
の報道に抗議した。




3月20日(日)

EU安定法改正をめぐり粘り強く話し合い

(ブリュッセル)EU安定法改正をめぐる加盟国間の交渉がブリュッセルで行なわ
れているが、前進には努力が必要であった。ベルギー大蔵大臣ディディエ レイン
デルスによれば、ドイツはドイツ統一に大きな経費がかかったために、早い合意の
成立を阻止している、と述べた。ブリュッセルではオイロ使用12カ国のうち11ヶ
国が、EU評議会議長ジャン・クロード ユンカーが修正した妥協案で合意したが、
ドイツだけがこの合意に反対した。しかしレインデルスは、日曜日にはEU加盟25
ヶ国の蔵相すべてが出席する特別会議で合意に達することに自信を見せている。合
意が見いだせない場合には、EU加盟各国の首脳が火曜日からブリュッセルで開く
首脳会談で解決を図らなければならない、とも述べた。

     その他のニュース

パキスタンで巡礼者が攻撃を受け死亡

(クエッタ)パキスタン南西の州ベルチスタンで大規模な爆弾攻撃
があり、新たな公式発表によれば、39人が死亡した。爆発が起き
たのはファタハプール市で、ここには数千人のイスラーム教徒の巡
礼者が聖人の祭壇の前に集まっていた。この場所では2つ目の爆弾
も発見された。まだ犯行声明は出されていない。警察はこの犯行
が、ベルチスタン州でのシーア派とスンニー派の宗教的対立に関係
しているかどうかをめぐって調査している。パキスタンでは過去、
急進的なスンニー派が数回にわたって、少数派のシーア派の代表を
狙った攻撃を行なっていた。ベルチスタンはパキスタン最大で最貧
の州で、イランとアフガニスタンと境界を接している。

中国は反台湾の法律を擁護

(北京)中国首脳部は、米外相ライスの訪問を受け、台湾を狙った
反独立法を擁護した。大統領で党首の胡は、この法律は台湾の独立
を目指す勢力の封じ込めと、この地域の安定の維持を目指したもの
である、と述べた、と国営放送は報じている。米国が批判している
この法律は、台湾が公式に独立を宣言した場合には、中国指導部が
軍事力を行使することを可能にしている。

キルギスで大規模な抗議行動 死者発生の可能性

(ビシュケク)キルギスでは、政府が国会議員選挙を操作したとし
て、反対勢力が大規模な抗議活動を行ない、死者が発生した、と報
じられている。ジャラル・アバト市の交番が攻撃を受け、最大で
10人が殺害された、とロシアのインターファクス通信が報じてい
る。キルギスのほかの都市でも数千人のデモ隊と警察が衝突した、
とのことである。野党の支持者は、政府の建物と交番を占拠した。
欧州安保協力機構OSZEは、この国会議員選挙は公正なものではな
いと批判していたが、政府と野党に対話を呼びかけ、これ以上事態
が激化することは避けなければならない、と述べた。



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