3月14日〜3月20日のオーストリアのニュース
3月14日(月)
国外ニュース
エルサレムのホロコースト博物館開館
イスラエルの記念施設ヤド ヴァシェムの新ホロコースト博物館の
開館式が火曜日に行なわれるが、約40カ国の国賓がエルサレム入り
すると見られている。会場式典には、ノーベル賞受賞者エリー ヴ
ィーゼルのほか、多くの大統領、首相が世界各地から出席するが、
オーストリア代表としては芸術大臣フランツ モラクが参加する。
イスラエル警察は多くの要人の砲門があるため、市内の警戒態勢を
きわめて強化している。約4,200平米でプリズム状の形をし、コン
クリートとガラスで出来た博物館の建設には、4千万オイロ以上が
かかった。
国内ニュース
主任医師の義務問題で医師側は「抗戦する」と威嚇
医師会は、主任医師が取り扱わなければならない投薬があまりに多
すぎる、と批判した。中央連合は、このような薬を減らすことを約
束したが、中央連合がこのままであれば、この目標は達成できず、
医師会は抗戦することになる、と医師会会長ライナー ブレッテン
ターラーは昨日のテレヴィ番組で述べた。一方中央連合会長ヨーセ
フ プロープストは「このような威嚇は私には何の影響も与えな
い」と応えた。「患者の不安をあおるのではなく、協力が約束され
ている」と述べた。50万通の処方せんがすでに主任医師抜きで出さ
れており、目標はさらに多くの医薬品を主任医師を介さずに出せる
ようにすることである、とも述べた。
3月15日(火)
国外ニュース
アッバスはイスラエルにむけ訴えを行なう
パレスチナ首相マハムード アッバスはイスラエルに向けて訴える
とともに、停戦に関してパレスチナ内部での話し合いを開始した。
パレスチナ人だけが合意一方的に実施することは受け入れられな
い、とアッバスは昨日エジプトの首都カイロで行なわれた会議の冒
頭で述べた。イスラエルは自分に関る合意の部分を、すみやかに実
施しなければならず、「我々はパレスチナ国民のために、平穏と停
戦にむけた歩みをとる一方、イスラエルが引き伸ばし作戦に入るの
を阻止する」とも述べた。アッバスはこの5日間の会議の間で、さ
まざまなパレスチナ人組織との間で、イスラエルとの停戦にむけた
約束を取りつける方針である。ただしその見込みは低い。すでに会
合が始まってすぐ、急進派イスラーム教徒のハマースの広報は、イ
スラエルとのこれ以上の停戦は問題にならない、と述べていた。
国内ニュース
自由党シュトラーヒェは反対をうけず
ウィーン自由党党首ハインツ・クリスティアン シュトラーヒェ
は、歓喜の声を受け、約300人の党員の過半数の賛成を得て、引き
続き党の代表となることになった。「賽銭に反対する動きはなく、
また私はそのようなものを目にしなかった」と彼は述べた。彼は、
自分は建設的な道を歩んでいるのであって、分裂への道を歩んでい
るのではない、と火曜日午後にも繰り返し述べた。党幹部の中での
話し合いも、前向きで建設的であったが、連邦同党との関係は、今
後数日間ではっきりする、などとも述べた。
3月16日(水)
国外ニュース
レバノンではヒズブッラーが武装解除要求を拒否
レバノンのシーア派のヒズブッラーは、米国大統領ジョージ W. ブ
ッシュの武装解除要求を拒否した。「レバノンの防衛力を削ぐため
に、我々が武器を手放すべきだ、と述べる者がいる」が、ヒズブッ
ラーはレバノンの防衛を続ける、と同国の同組織代表ハッサン ナ
スララは水曜日に述べた。ブッシュは火曜日に、同組織を政治勢力
として承認することを視野に入れており、そのためには武装解除お
よびイスラエルとパレスチナの和平過程を受け入れなければならな
い、と述べていた。米国は長い間ヒズブッラーをテロ組織と分類し
ており、1983年に200人以上の海軍が殺害されたベイルートの米
軍基地などの米国施設への攻撃と関連がある、としている。レバノ
ンでは同組織は大きな影響力をもている。先週数十万人が彼らの呼
びかけに応え、隣国シリアを支援してデモを行なっていた。
国内ニュース
自由党幹部はハイダーを候補とするにあたって条件をつける
ケルンテン州首相イエルク ハイダーは、「自由党の存在にかかわ
る状況」に直面して、4月23日の党大会で自由党党首の職に立候補
することができる、と述べた。ただしそのための条件は、「州組織
の同意が得られる」ことである、とハイダーは木曜日の「ティロー
ル日報」で述べた。「私が手綱を引き締めれば、新たな風が吹く」
とハイダーは先週起きた自由党内部の争いについて意見を述べた。
ハイダーは自分と対立するウィーン同党主ハインツ・クリスティア
ン シュトラーヒェと会談した際に、和解をすることはできない、
シュトラーヒェを必要としている人がいる、と党右派に当てこすり
を述べた。右派に属しているのはシュトラーヒェの他、EU議員アン
ドレアス メルツァーとオンブズマンのエーワルト シュタッドラ
ーである。
3月17日(木)
国外ニュース
米国は年末までにイラクからの部分的な撤退を計画
米国は年末までに、同国の兵士の一部をイラクから撤退させる方針
である。米国地上軍の副指揮官である将軍リチャード コーディ
は、何人の兵士を撤退させるかは、述べようとしなかった。4月ま
でにこれに関する計画がまとめられることはない、とも述べた。こ
の撤兵計画を作る根拠として、コーディは反乱勢力との戦いが進展
し、イラク全体の状況が選挙後は改善していることを挙げた。現在
すでに米国はイラクの部隊を削減している。現在15万人の兵士が
いるが、今月末までに過剰となった兵士12,000人が交代で帰国す
ることになっている。
国内ニュース
独首相シュレーダーがウィーン入り
ドイツ首相ゲアハルト シュレーダーは金曜日、ウィーンを短期訪
問する。オーストリア首相ウォルフガング シュッセル(国民党)
とシュレーダーは、主としてEU安定法、経済改革、トルコのEU加
盟について話し合う予定である。シュレーダーは社会民主党党首グ
ーセンバオアーとも会談する予定である。その後彼はパリ入りし、
フランス大統領ジャック シラク、ロシア大統領ウラディミール
プーチン、スペイン首相ホセ ルイス ロドリゲス サパテーロと
会談する。
3月18日(金)
国外ニュース
4者首脳会談「EUとロシアは運命共同体」
フランス、ドイツ、スペインはロシアとの首脳会談で、ロシアと
EUの協力関係をずっと密接なものにすることを支持した。「我々
は共に運命共同体を築きあげるつもりである」とフランス大統領ジ
ャック シラクは昨日パリのエリゼ宮で行なわれた4者会談後述べ
た。シラクと独首相ゲアハルト シュレーダー、スペイン首相ホセ
ルイス ロドリゲス サパテーロは、EUとロシアおよび大統領
プーチンとの関係が、「ヨーロッパ大陸の平和、民主主義、法治国
家態勢」の鍵となる、とシラクは述べた。その他4ヶ国は、シリア
に対して、レバノンから部隊の「完全撤退」を要請した。ベイルー
トではすべてのレバノン人の利益になるように行動する政府が迅速
に作られなければならない、と共同宣言では歌われている。
国内ニュース
EM競技場問題で市長は集団訴訟をおこすと威嚇
現在クラーゲンフルトのEM競技場の委託に対して、3件の異議が申
し立てられている。金曜日には、STRABAG社とスウィエトルスキ
に続いて、ドイツの建設会社マックス ベクルが、入札会社ポル・
アルピーネ社に対する建設委託に異議を申し立てる、と予告した。
この計画がこの異議によって時間通りに完成しない場合には、市長
ハラルト ショイヒャー(国民党)は「妨害者」に対して集団訴訟
を起こす、と威嚇した。「この計画を妨害するものは責任をとり、
我々の損害を補償することになる」とも述べた。現在彼はオースト
リアとスイスにある8つの競技場会社すべてと連絡をとっている。
彼は損害の総額は約5億オイロにのぼる、とも語った。
3月19日(土)
国外ニュース
パキスタンで爆弾攻撃 死者多数
病院の職員の話によれば、昨日パキスタンのイスラーム教徒の神聖
な寺院で爆発が起こり、少なくとも12人が死亡した。AFP通信は
この地区を担当する行政官の話として、少なくとも35人が死亡し
た、と報じた。それによれば爆発は州都クエッタから300キロ離れ
たファタハプールで起きた。爆発が起きたとき、イスラームの神秘
主義的な一派であるスーフィズムの信徒1万ないし2万人が聖者の
寺院前に集まっていた。信者たちは聖者チェーサル シャハ寺院に
毎年恒例の巡礼のため集まっていた。爆発が起きたときには、ちょ
うど多くの巡礼者が夕食をとっていた。ベルチスタン州で多数派で
あるシーア派とスンニー派の宗教的な対立に関連する爆発である証
拠は今のところない。パキスタンでももっとも大きくまたもっとも
貧しい州である同州は、イランとアフガニスタンと隣り合ってい
る。
国内ニュース
緑の党「シュッセルは野党との対話を拒否している」
緑の党の連邦代表アレクサンダー ファン デア ベレンは、連邦
首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は、野党との対話を拒
否している、と非難した。各党党首との議論がテレヴィ番組でほと
んど行なわれないのはそのためだ、とファン デア ベレンは「ク
リール」紙のインタヴューで批判した。「そしてその理由は一つ。
首相がただただ来ないからだ」と述べた。国民党所属の閣僚も「議
論拒否」に参加しており「彼らは議論をするにはえらすぎるのだろ
うか」とも述べた。ただし彼は、社会民主党のヴィクトル クリー
マが首相であった時期(1997ー2000)は、議論を行なう雰囲気は
「もっと弱かった」ことも認めた。
3月20日(日)
国外ニュース
アナンは国連改革のための提案を行なう
国連事務総長コフィ アナンは今日、国連改革のための提案を行な
う。「ロス アンジェルス タイムズ」紙によれば、「アナンは国
連安保理の拡大と、人権委員会の刷新を強力に押し進める方針であ
る。しかし彼は、安保理の拡大計画2つのうちどちらを採用するか
はおそらく決めていない。両計画とも、現在の15カ国体制を24ヶ
国に拡大する計画であるが、常任理事国と非常任理事国の数の点で
異なっている。常に議席を持つ国の候補にはドイツ、日本、イン
ド、ブラジルが含まれている。同紙によれば、アナンはこの提案を
行なうことで、国連を地球全体の安保問題と経済成長政策の決定を
行なう上で、最重要の基盤とすることは確定したいと考えている。
国内ニュース
ショイヒ「ハイダーが党首候補になるのは現職が断念した場合」
自由党事務長ウーウェ ショイヒは、現在の連立は2006年まで維
持する、との考えを述べた。ケルンテン州首相イエルク ハイダー
は、党大会で候補者となるのに必要な3分の2の票を得られる、と
ショイヒは確信している。また彼は昨日午後テレヴィ番組で、彼は
ハイダーが党首に立候補使用とするのは、現在の党首ウルスラ ハ
オプナー(自由党)が出馬しない場合に限られる、彼女が立候補す
るのであれば、彼は彼女を支援することになる、とショイヒは断言
した。