1月1日〜1月8日のオーストリアのニュース



1月1日(日)

     国外ニュース

ニュー ヨーク市長ブルームバーグ二期目に

ニュー ヨーク市長マイケル ブルームバーグは、二期目の冒頭
で、2001年9月11日の攻撃の傷痕は、決して癒えることはないだ
ろう、と述べた。ニュー ヨーク市民は一つになって、何か極めて
大切なものを守った、と就任式で彼は述べた。「そして私たちは一
つになって、ニュー ヨークの約束を改めて約束しなおす。」と共
和党の政治家である彼は述べた。自分は今までの成果に満足してお
らず、「愛されている我々の町をさらに前進させる」との声明を出
した。最初の任期の4年間で、ブルームバーグは、同市が攻撃後の
経済危機を克服することに成功した。彼が再選したことは、犯罪対
策、教育の工場、経済の活性化に向け、よい兆候である。彼は最近
壁の落書きや犬の吠え声を含む騒音に対して、「一切猶予をしない
方針」をとって注目を浴びている。

     国内ニュース

経済研究所「失業率は下がるかもしれない」

経済研究所WIFOの所長カール アイギンガーは、オーストリアの
失業率は、今後5年で3分の2に減少する可能性がある、と見てい
る。ソロ悪政府は失業に対して十分なことを行なっておらず、「も
しそうでなければより大きな経済成長をしていただろう」と「クリ
ール」紙に彼は述べた。「経済成長が再び始まることが期待でき
る。ただし、鳥インフルエンザやテロが起こらなければである、と
も彼は述べた。しかしそれにもかかわらずこの冬には、第2共和国
で最高の失業率が記録されるだろう、とも語った。




1月2日(月)

     国外ニュース

武装パレスチナ人が空爆で死亡

イスラエル軍の空からの攻撃を受け、目撃者の話によれば、月曜日
夜にガザ帯状地帯で3人の武装パレスチナ人が殺害された。彼らは
車でガザ北部を走行中であった、とのことである。この中には、急
進派組織「イスラーム ジハード」の武装部門サラヤ エル クッ
ズの隊員も含まれている。「イスラーム ジハード」自身は、その
他の武装パレスチナ人組織と同様に、年末にイスラエルとの停戦を
取り消す通知を行なっていた。一方イスラエル首相アリエル シャ
ロンは、諸外国による近東和平日程表の遵守を拒否する方針であ
る、と「マアリフ」紙は報じた。彼は、占領されている西ヨルダン
ランドの一部をイスラエルが併合することを米国政府が受け入れる
ように、努力している。

     国内ニュース

村落名標問題で社民党は思い上がっていると未来同盟は見ている

月曜日ケルンテン州未来同盟会派長クルト ショイヒは、同州社会
民主党党首ガービ シャオニヒが村落名標をめぐる対立で最近行な
った発言を、厳しく批判した。シャオニヒのとった態度は、「思い
上がっており、冷淡、かつケルンテン州住民を無視する点でこれ以
上ないものである」と述べた。シャオニヒはこれより前にこの問題
に関して、憲法にかなったかたちで村落名標を設置することに賛成
であり、ケルンテン州首相イエルク ハイダー(未来同盟)と連邦
政府を批判した。ショイヒは、シャオニヒは住民の意向に反して、
150を越える二カ国語の村落名標を設置するつもりである、と述べ
た。




1月3日(火)

     国外ニュース

ガスをめぐる対立でEUが断固とした措置をとるように呼びかけ

ロシアとウクライナが天然ガスをめぐって対立している問題で、火
曜日には両国がEUに支持するように訴えた。ロシア政府は、ウク
ライナを経由してEUへ輸送するガスの量が一時的に減少したこと
を受け、EUは自らの利益のために、ウクライナ政府に圧力をかけ
るように求めた。ウクライナとモルドヴァは、ロシアが再び恐喝を
行なうことがないように、と警告し、EUが自らの有利になるよう
な意見を述べるように、と要請した。これより前EUエネルギー委
員アンドリス ピエバルグスは、両国に対してガス輸送の中止を批
判していた。水曜日にはEUの専門家がブリュッセルで、今後のエ
ネルギー供給に対する影響を協議することになっている。EU評議
会議長国オーストリアは、この問題で仲介役を果たすことはない
が、両国の代表の意見は聴くつもりである、と述べた。

     国内ニュース

コリネクは二カ国語村落名標を設置しないのには「堪えられない」

憲法裁判所は2カ国語での村落名標に関する判断を設置するように
判断を下したが、憲法裁判所長官カール コリネクは、これが実施
されないのは「堪えられない」と見ている。一方ケルンテン州首相
イエルク ハイダーは、「彼は前任者ルートウィヒ アダモヴィチ
が残した功績の後をふらふら追いかけている。それだけのことだ」
と述べた。さらにハイダーは、コリネクの発言や提案を聞いて、愉
快な気持ちになっている、とも述べた。




1月4日(水)

     最新ニュース

シャロン再入院 重い脳卒中

イスラエル首相アリエル シャロンは、水曜夜、重い脳卒中を起こ
した。彼はさらに治療を受けるために麻酔をかけられた、と担当医
は発表した。イスラエルでの報道では、シャロンには意識があり、
病状は安定している、とのことである。予定では木曜日にシャロン
は心臓に小規模の手術を行なうことになっている。この手術は心臓
にあいた2ミリほどの穴をふさぐものである。77歳のシャロンは
12月18日にも卒中を起こしたが、短時間で職務に復帰していた。

     国外ニュース

新聞報道「イランの新型ミサイルはオーストリアも攻撃可能」

秘密情報部の報告によれば、イランは核爆弾だけでなく、ヨーロッ
パを射程距離におさめた新型ミサイルの製造に全力で取り組んでい
る。英国の新聞「ガーディアン」はインターネット版の中で、「こ
のミサイルの次世代型「シャハブ(ペルシャ語で流れ星の意味)」
はオーストリアとイタリアに到達可能である」と書いている。「シ
ュピーゲル オンライン」によれば、同紙は詳細に関する言及は避
けているものの、欧州の秘密情報部の文書を引用しており、2005
年7月1日付けのこの55ページに渡るこの文書は、英仏独ベルギー
の秘密情報部が、欧州の閣僚に共同して提出した情報に基づいたも
のである、とのことである。

     国内ニュース

EU税に関する議論再燃

EU予算のさらなる財源を確保するための、内政面での議論が水曜
日に再び燃え上がった。緑の党党首アレクサンダー ファン デア
 ベレンは、「ニューズ」誌に、EU全体で灯油税あるいは外国通
貨の取引税を導入するように要請した。未来同盟はその直後、投資
による利益に対する税を導入することを提案した。社会民主党の財
政の専門家クリストフ マツネッターは、未来同盟に対し、既に数
ヶ月前に社会民主党と緑の党が提案した外国通貨取引税導入の動議
に、国会で賛成するように呼びかけた。




1月5日(木)

     国外ニュース

イラクでは自殺攻撃 死者百人を越す

木曜日にイラクでは数回の自殺攻撃があり、百人以上が死亡した。
負傷者は重傷者を含め少なくとも150人である。ラマディ市では、
警察の新人募集事務所前で、犯人が爆弾に点火した。ここのは数百
人が集まっていた。少なくとも67人が死亡し、百人以上が負傷し
た。それより前、シーア派の聖地であるイラクの都市ケルベラでも
テロ攻撃があり、犯人は少なくとも50人を殺害し、その他50人を
負傷させた。この爆発では約8キロのTNT火薬が使用された、と警
察は発表した。この爆発は、シーア派の最も重要な聖遺物の一つイ
マム フセイン陵近くで起きた。バグダードでも爆発は起き、米兵
5人が死亡した、と米軍は発表した。

     国内ニュース

ゴルバッハはEUの「組織的再編」を行ないたい

副首相フーバート ゴルバッハ(未来同盟)は、EUを「組織面で
再編し、内容的な規模を再検討し、法律面での各国の特色を取り戻
す」ことに賛成である、と述べた。「EUは地政学的にそして組織
的に、現在ある手段や現体制ではもはや概観することができないほ
ど巨大化した。市民それぞれに目が届かないことは言うまでもな
い。」そのため「いらだちや疑問」を生んでいる、とゴルバッハは
自らの省の通達の中で述べた。EUは、国境を越えて何が重要であ
るのか、そして優先された基準が必要になるのはどのような場合
か、を規定するべきである。それ以外の場面では、補完的な原則を
妥当なものとしなくてはならない、との私見を述べた。




1月6日(金)

     国外ニュース

ザワヒリ「米国はイラクでの戦争に敗北した」

アル カーイダの指導者ウサマ ビン ラーディンの代理アイマン
 アル ザワヒリは、金曜日に公表したヴィデオ書簡の中で、米国
大統領ジョージ W. ブッシュに、「イラクでの敗北」を認めるよう
に求めた。このヴィデオはアラブ系のテレヴィ局アル ジャジーラ
で放送された。その中で彼は、米国のイラクの駐留部隊の削減計画
はイスラームにとって「勝利」である、と述べた。その他ブッシュ
は、アフガニスタンでも敗北し、パレスチナでも間もなく敗北す
る、とも語った。アル ジャジーラによれば、このヴィデオは、先
週終わったイスラーム月スル クウィダに撮影されたものである。

     国内ニュース

税制改革でゴルバッハは早期の負担軽減に期待

副首相フーバート ゴルバッハ(未来同盟)は、できるだけ早くに
中間所得層のために減税が行なわれるよう期待している。ただし明
確な時期は、連立相手の意向に大きく左右される、と同党執行部長
である彼は金曜日に発表した。現在行なわれている連立政府の税制
改革作業班の話し合いによれば、ゴルバッハは最大の税率が課され
ている人に対する課税基準を修正し、これ以上それに該当する人が
減少することを防ぐために「集中的に」取り組むつもりである、と
同党は発表した。




1月7日(土)

     国外ニュース

米国議会の報告書はブッシュの盗聴を非難

米国議会の超党派の調査によれば、米大統領ジョージ W. ブッシュ
は、米国民に対する盗聴を秘密裡に命じ、現行法に違反した、と昨
日の「ワシントン ポスト」紙は報じた。米国議会調査部の報告書
は、ブッシュと法務大臣アルベルト R. ゴンザレスの判断とは相容
れない、と同紙は報じでいる。ブッシュ側は、電話の通話の盗聴と
電子メールのやりとりの監視を大統領に認めることは適法である、
と擁護している。同紙は、大統領のこの行為は1978年制定の法律
に違反している、と報じている。2001年9月11日の攻撃以降、ブ
ッシュは国外を担当する秘密情報部NSAに対し、国内の米国民に法
的な認可を得ることなく、盗聴することを認めていた。

     国内ニュース

村落名標設置を大統領フィッシャーは急がせる

憲法裁判所は既に数回にわたって、ケルンテン州では2カ国語によ
る村落名標を追加して設置するように、との決定を下し、そしてそ
れを実施するように指示した。今のところこの判決は実施に移され
ていない。連邦大統領ハインツ フィッシャーは改めてこれを求
め、「好意をもつ人たちの集まり」がこれを行なうことに信頼を寄
せている。ただし憲法裁判所長官カール コリネクは、村落名標を
建てられないことに、怒りを爆発させるかもしれない。というのは
この判決では、直接的な執行が行なわれることにはつながらないか
らである。




1月8日(日)

     国外ニュース

教皇の暗殺犯アリ アグカ釈放間近

教皇を暗殺しようとしたマフメト アリ アグカはトルコで拘留さ
れていたが、間もなく釈放される、とのことである。アンカラの裁
判所が彼の釈放に同意した、と半官半民のトルコの通信社アナドル
 アジャンシはほ日曜日に報じた。アグカは刑期を完全に終え、月
曜あるいは火曜日も、あるいは遅くとも日曜日には自由の身にな
る、とのことである。月曜日に48歳になるアグカは、教皇ヨハネ 
パウロ2世を、1981年にローマのサン ピエトロ広場で襲撃した
直後、わずか3日間の裁判で、イタリアの裁判所から終身刑を言い
渡されていた。2000年にはイタリア大統領カルロ アゼリオ チ
ャンピが彼に恩赦を与え、アグカは別の犯罪行為で有罪判決を受け
たトルコ入りした。ヨハネ パウロ2世は犯行後2日目に、アンジ
ェラスの祈りを捧げ、その後彼を刑務所に訪問していた。当時のソ
連とその衛星国の秘密情報部が、この暗殺計画を立てた、とされて
いる。教皇の反共産主義政策とポーランドの野党の活動に対する支
援が、邪魔になっていた、とのことである。

     国内ニュース

シュッセル「オーストリアはEU憲法を押し進める」

連邦首相ウォルフガング シュッセル(国民党)は、EU評議会議
長国を務める期間に、あらたにEU憲法問題を活性化する意向であ
る。「私たちは、憲法をめぐる議論を新たに開始する計画である」
とシュッセルは日曜午後のドイツ第二放送のインタヴューの中で述
べた。「もし新しい憲法ができれば、現在私たちが持っている寄せ
集めの文言集よりもましであろう」とも語った。そのための条件
は、すべての欧州の国々が、国民とヨーロッパについて、目指すも
のについて、ヨーロッパの境界について、組織について、私たちの
過去だけではなく未来について話し合うことである、とも述べた。



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