1月30日〜2月5日のドイツのニュース



1月30日(月)

ドイツとEUはハマースに平和路線を歩むように要請

(ラマラ)ドイツ首相アンゲラ メルケルは、パレスチナ議会選挙で勝利をおさめ
たハマースに対し、平和路線へと方向転換するように呼びかけた。パレスチナ大統
領マハムード アッバスとの会談で彼女は、次期パレスチナ政府もイスラエルの存
在権および和平実現に向けて今まで取られてきた方針を承認し、暴力放棄を誓わな
ければならないと強調し、もしそうしなければ、協力することは考えられない、と
述べた。同様のことをEU加盟各国の外相もブリュッセルで表明した。
自らが属するファタハが少数派に転落したアッバスは、自分は大統領職に留まり、
イスラエルとの和平の方針を堅持する、と述べた。
メルケルはイスラエル訪問の2日目であるこの日、大統領モシェ カツアフと会談
し、ジャド ヴァシェムのホロコースト記念施設を訪問していた。ナチによるユダ
ヤ人大量殺戮は、ドイツを深い羞恥心で一杯にする、と述べた。

     その他のニュース

各国外相はイランとの核対立を協議

(ブリュッセル、ロンドン)EUとイランの間で行なわれた上級公
務員による会談が成果を上げなかったことを受け、EUは核をめぐ
る対立に国連安保理をどうしても介入させる方針である。間もなく
行なわれる国際原発機構の特別会議で、EUは国連安保理の以来を
取りつける方針である、とEU加盟各国外相はブリュッセルで発表
した声明の中で述べている。ドイツ外相シュタインマイアーは、公
務員の会談では、新たな提案は行なわれなかった、と発表した。夜
にはシュタインマイアー他、国連安保理で拒否権を持つ米、露、
中、英、仏の外相が、イランとの核対立で態度を意見を調整する方
針であった。

カトヴィツェの見本市会場の崩壊事故で死者は62人

(ワルシャワ)ポーランド政府は、カトヴィツェの見本市会場倒壊
事故での死亡者の数を、62人へと下方修正した。複数参加してい
る救助隊が報告した数字に誤りがあった、と法相ズィオブロがワル
シャワで発表した。以前には犠牲者の数は67人であった、とされ
ていた。ポーランド警察は、少なくとも10人の行方がわからなく
なっている、と述べた。ズィオブロは、見本市会場の運営会社に重
い過失があった、と非難した。カトヴィツェ検察によれば、見本市
会場の緊急出口は閉められていた、とのことである。

前大統領ラオの国葬は2月7日にベルリン大聖堂で

(ベルリン)死去した元連邦大統領ラオには、2月7日にベルリン
大聖堂で国葬を行なって、敬意を評する、と連邦新聞庁は発表し
た。内外から1千5百人が招待される見通しである。埋葬はその日
に行なわれるとのことである。75歳のラオは先週金曜日に、長い
闘病の末死亡していた。




1月31日(火)

失業者数5百万人台に

(ニュルンベルク)連邦政府と連邦労働紹介所は、予想外に失業者数が大幅に上昇
したにもかかわらず、ろう同情の情勢がさらによくなっていると見ている。連邦政
府は、労働市場改革に関して、正しい道を歩んでいる、と連邦労働大臣フランツ 
ミュンテフェリングは述べた。連邦労働紹介所はこれより前に、1月の失業者数を
発表していた。それによれば失業者の数は40万8千人増加して、501万2千人とな
り、失業率は1%増えて12.1%となった。同所長フランク・ユルゲン ヴァイゼは
2つの要因をあげた。一つは冬が遅く始まったこと、もう一つは中高年が平均以上
に失業していると報告してきたことをあげた。野党と労働組合は、労働政策の失敗
である、と述べた。

     その他のニュース

連立政府は子育て支援で合意

(ベルリン)家族支援の新たなやり方に関して数週間にわたって対
立が続いていたが、連立与党の各会派は妥協案で合意した。今後は
家族あるいは一人で子供を育てている人は、子供の養育費が1オイ
ロでもかかったら税が控除されるが、使った金額の3分の2だけが
控除となり、年間子供1人につき4千オイロを上限とする、ことに
なる。すべての家族がこの妥協案から恩恵を得られる、と与党の各
会派カオダー(キリスト教民主、社会同盟)とシュトルック(社会
民主党)は述べた。両会派とも、この支援計画に必要な総額4億
6千万オイロは多すぎない、と強調した。当初の計画では6歳まで
の子供の養育費は、1千オイロ以上かかった分が控除されることに
なっていた。

拒否権を持つ大国はイランの核対立で合意を表明

(ロンドン)米国とEUは、イランの核をめぐる対立で、ロシア、
中国と共に国連安保理の依頼で合意した。木曜日には国際原発機構
の臨時会議で、これに関する決議が下されることになっている、と
中、露、米、仏、英、独の外相がロンドンで声明を出した。ドイツ
外相シュタインマイアーは、この決議は、国際社会が一つにまとま
っていることを示すもので、6カ国すべてがなお外交的解決を求め
ている、と述べた。国連安保理が介入する場合には、イランは交渉
を中止する方針である。

アフガニスタンはさらに国際的な支援を受ける

(ロンドン)世界各国はアフガニスタン再建のために、さらなる支
援を行なう方針である。ロンドンでの国際会議の初日に、米国は
2007年にアフガニスタンに対し9億オイロの追加支援する、と約
束した。英国は今後3年で6億6千万オイロを計画している。独外相
シュタインマイアーも、さらなる支援を約束した。70カ国がロン
ドンで行なう2日間の会議の目標は、アフガニスタン国内の治安、
経済成長、麻薬栽培との戦いを中心とする5年間の計画を話し合う
ことである。




2月1日(水)

ハマース政権に関する第一回会談で合意

(ラマラ)世界各国からの抗議にもかかわらず、金曜日にもパレスチナ人居住地域
における、ハマース政権結成に関する初めての話し合いが始まる模様である。それ
にむけて大統領マハムード アッバスは、武装組織であるハマースの政治面での指
導者と会談を行なう、とパレスチナ政府の官僚はラマラで発表した。パレスチナ議
会でハマースが予想外の勝利をおさめてから1週間、指導部はイスラエルとの停戦
の延長を行なう用意がある、と発表した。これは今後の国際社会との協力関係の出
発点である、とハマースの政治局長代理ムサ アブ マルスクは述べた。ただし彼
は、武装解除とイスラエルの存在権の承認の要請は拒否した。

     その他のニュース

イラクのドイツ人人質をめぐる不安が増大

(ベルリン)イラクで誘拐されたドイツ人技術者2人の生命に関す
る不安が、殺害の最終期限が突きつけられたことによって、増大し
ている。独外相シュタインマイアーは閣議後、火曜日に放送された
ヴィデオは「人命を軽視した行為が行なわれていることのあかしで
ある」と述べた。このヴィデオで誘拐犯は72時間の期限で要求を
実行するように要求し、ドイツ人人質2人の殺害を行なう、と威嚇
した。犯人側はバグダードのドイツ大使館閉鎖を要求している。そ
の他ドイツがイラク移行政権への協力を中止することも求めてい
る。イラクで活動しているすべてのドイツ企業に対しては、同国を
去ることが求められている。外務省広報は、ドイツは身代金を支払
うことはない、と述べた。

モハメッドの風刺画をめぐる紛争はさらなる余波を生む

(コペンハーゲン)預言者モハメッドをヨーロッパの新聞が風刺し
たことをめぐる対立は、さらに波風を立てている。問題の漫画が初
めて発表されたデンマークでは、世界各地で怒りを増しているイス
ラーム教徒を落ち着かせる努力を政府が強めている。安全面での予
防措置も強化した。イスラーム組織の代表は近東、北アフリカだけ
ではなく、フランスやアジアの数ヶ国でも抗議を行なっている。こ
の対立のきっかけとなったのは、デンマークの新聞「ユーランズ・
ポステン」が9月末に「モハメッドの顔」という見出しで掲載した
12の風刺画である。ドイツ、フランス、イタリア、ノルウェー、
スペインの新聞がこの問題の絵をすべて、あるいはその一部を掲載
した。

エジプトとニジェールでも小児麻痺絶滅

(ジュネーヴ)世界保健機構は、小児麻痺との戦いで新たな成果を
あげた、と発表した。WHOによれば、エジプトとニジェールで、小
児麻痺を根絶した。アフリカの両国では12カ月にわたって、誰も
この病気にかかっておらず、アフガニスタン、インド、ナイジェリ
ア、パキスタンだけが、小児麻痺が根絶されていない国である、と
のことである。この病気が今年中にナイジェリア以外では完全にな
くなる可能性も十分ある、とWHOは見ている。




2月2日(木)

エル バラダイ「イランによる強い威嚇はなく 危機でもない」

(ウィーン)国際原発機構の総責任者モハメド エル バラダイはイランに、ウラ
ン濃縮のための一切の活動を再び中止し、国連安保理による制裁を回避するように
呼びかけた。ただし国連にあてた彼の報告書によれば、この問題に関して早ければ
3月に決定を下すことになる、とウィーンで開かれている同機構の管区評議員の緊
急会議に出席しているエル バラダイは述べた。また彼は、今回の核をめぐる対立
ではその他の点は、切迫した状況でもないし「危機」でもなく、現在イランからは
「強い威嚇」も行なわれていない、とも語った。
管区評議会は、この件を国連安保理に持ち込むべきかどうかについて決定を行なう
方針である。
エル バラダイは、イランの原発のためのイラン濃縮をロシアの地で行なうとのロ
シアからの提案を、イランにとっては紛争を解決するよいい機会である、と評し
た。

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モハメッドの風刺画をめぐる対立が激化

(ガザ市、ブリュッセル)ヨーロッパの新聞が預言者モハメッドの
風刺画を乗せたことに対するイスラーム世界の抗議は、ますます武
力をともなうものになっている。パレスチナ人居住区では、デンマ
ーク、ノルウェー、フランスが「標的」であるとの声明が出され、
ヨーロッパ人を誘拐する、との威嚇が行なわれた。ガザにあるEU
の事務所前では武装組織が行進を行なったため、代表部は当面閉鎖
された。EUの内務・法務委員フラティニはイスラーム教徒の感情
は理解できる、と表明したが、自由な意見と報道を制約する一切に
対して反対である、とのべた。問題となっている絵はデンマークの
「ユーランズ・ポステン」紙に掲載された。ノルウェー、フラン
ス、ドイツ、イタリア、スペインの新聞がこの風刺画を、報道の自
由の行使として、すべてあるいは一部を再掲載した。

人質の母親はイラクの人質犯に呼びかけ

(ベルリン)イラクで誘拐されたドイツ人の母親たちは、息子の解
放を求めて人質犯に呼びかけを行なった。彼女たちは誘拐犯に「慈
悲心と恩情」を持つように求め、息子たちには罪はない、とドイツ
第一テレヴィで述べた。子供たちは政治的な野望を持ってイラクに
行ったのでも、イラクに損害を与えようとも思っていなかった、と
も述べた。一方ライプツィヒのイスラーム教徒は、ザクセンの企業
で働くこの技術者2人の誘拐を極めて強く非難し、彼らを解放する
ように求めた。

リベリア大統領は大蔵省の全ての職員を解雇

(モンロヴィア)リベリア新大統領サーリーフは、汚職対策の一環
として、大蔵省の全ての職員を解任した。大蔵省には、賄賂を受け
取る職員が存在し、彼らのせいでリベリアは国際社会との大きな軋
轢を抱えることになった、と大蔵省を緊急訪問した世界銀行元総裁
である彼女は述べた。「鉄の淑女」のあだ名を持つ彼女は選挙戦
で、汚職とは妥協することなく戦う、と約束していた。軍部と独裁
者が15年にわたる内戦で、西アフリカの同国を経済的にだめにし
ていた。




2月3日(金)

外相はイラクの誘拐犯の所におもむく

外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、イラクで人質となったド
イツ人2人を誘拐した犯人が突きつけている最終期限が間もなく来るため、犯人の
所におもむいた。彼の訴えは、アラブ系テレヴィ局アル ジャジーラとドイッチェ
 ヴェレで放送された。その中でシュタインマイアーは犯人に、ルネ ブロインリ
ヒとトーマス ニチュケを解放するように改めて求め、この2人はイランの生活環
境改善に貢献すべくイランを訪れたのだ、と述べた。また2人の雇い主であるペー
ター ビーナートもドイッチェ ヴェレを通じて、彼らを解放するように犯人に訴
えた。連邦大統領ホルスト ケーラーはベルリンで、この誘拐事件を大きな懸念を
持って中止しており、人質事件に幸福な決着がつくよう祈っている、と述べた。
シュタインマイアーの情報によれば、1月24日にドイツ人2人を誘拐した組織と接
触することには成功していない。火曜日夜に放送されたヴィデオでは、犯人側は最
終期限として72時間をあげていた。

     その他のニュース

紅海で千4百人の乗客を乗せたフェリーが転覆

過去数十年で最悪のフェリー事故が紅海で発生した。おそらく千人
を越える人が溺死したと見られる。1千4百人以上を乗せたエジプ
トのフェリーは、サウジアラビアの港町ドウバからエジプトのサフ
ァガに向かう途中、転覆した。原因はまだ分かっていない。当局に
よれば、救助隊が今まで約2百人の犠牲者の遺体を収容し、300人
近くが波間から救出された、とのことである。この事故は木曜日夜
に起きていたが、長時間過ぎてからようやく公表された。連邦大統
領ケーラーとドイツ政府は、エジプトに弔意を伝えた。

風刺画をめぐる抗議は続く

イスラーム諸国では、ヨーロッパの新聞で預言者ムハンマドの風刺
画が人々の心を傷つけたことに対する抗議が続いている。近東から
アジアにかけて、イスラーム教徒は金曜日の祈りの後、路上に出
た。最大のものは、数十万人が参加したイランのデモである。ガザ
地区では急進派パレスチナ人によるヨーロッパ人への威嚇が強まっ
ている。インドネシアの首都ジャカルタでは、デモ隊がデンマーク
大使館に押し寄せた。デンマークではムハンマドの風刺画が秋に掲
載されていた。首相ラスムセンは、コペンハーゲンで行なわれたイ
スラーム各国の大使との会合で、対立がさらに激化することを避け
るよう呼びかけた。

ムハンマドの風刺画問題でドイツ政府は出版の自由を強調

ドイツの新聞にも掲載された預言者ムハンマドの風刺画をめぐる対
立で、ドイツ政府は出版の自由の意義を強調した。出版の自由は、
民主主義の不可欠な構成要素である、と政府副広報シュテークがベ
ルリンで述べた。また彼は、報道機関には宗教の自由など他の基本
的な権利を侵害しない責任がある、とも訴えた。




2月4日(土)

IAEAはイランとの核をめぐる対立を安保理に報告することを決定

(ウィーン)国際原発機構IAEAは、イランとの核をめぐる対立に、国連安全保障
理事会を介入させることを決定した。反対3票に対して、賛成27票で決議案が採択
されたが、国連安保理がこの案件に取り組むまで、交渉を行なう時間的な余裕が残
っている。ドイツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、原発機
構のこの決定を歓迎した。同機構の管区評議会の投票結果は、国際社会がイランの
核計画に関して深い憂慮を抱いていることを明確に示している、と彼は述べた。一
方イラン大統領マハムード アフマディネジャドがウラン濃縮の全面的再開を命じ
た、と報じられたが、同国大統領府はこの報道を否定した。

     その他のニュース

メルケルはイランの核政策を厳しく批判

(ミュンヘン)連邦首相メルケルは、異例の厳しい調子でイラン政
府を非難し、イスラーム共和国である同国による威嚇を、ドイツの
ナチの強硬姿勢になぞらえた。ミュンヘンで行なわれている安全保
障会議で彼女は、西側がイランとの核対立で厳しい態度を取るよう
に求め、イランにとっては原子力の平和的な利用ではなく、核兵器
開発がが第一の目的である、との懸念を持つには理由がある、と述
べた。イラン大統領アフマディネジャドの反ユダヤ発言に関連して
メルケルは、ホロコーストを否定するものは、ドイツがごくわずか
な寛容な態度を示さないことを覚悟しなければならないと述べた。
1933年にもナチの言葉は単なる言葉として軽視されていた、ドイ
ツはこの歴史から学んで、最初の時点でこれを禁じる義務を帯びて
いる、とも彼女は述べた。

ダマスカスの大使館に放火 ガザのドイツ代表部に攻撃

(ダマスカス、ガザ)イスラーム諸国は問題となっているムハンマ
ドの風刺画に関して怒りをつのらせ散るが、さらに暴力行為を増し
た。シリアの首都ダマスカスでは、数百人のデモ隊がデンマークと
ノルウェー大使館に放火した。ガザ市では、数百人のパレスチナ人
がドイツ代表部とEUの事務所を襲撃した、窓ガラスが破られ、家具
が破壊された。ベルリンの外務省はこの事件を非難した。イラン大
統領アフマディネジャドは、この対立に関ったすべての国との貿易
関係を再検討するように命じた、と通信社メーアが伝えている。

誘拐されたドイツ人が生存している新たな証拠はない

(ベルリン)イラクで誘拐されたドイツ人技術者2人の命運につい
て、最終期限が切れた後、何ら情報がない。外務省広報は、緊急対
策班が外相シュタインマイアーの元で新手馬手会議を行ない、人質
解放に向けてさらなる努力を行なっている、と発表したが、詳細に
ついては明らかにできなかった。犯人側に対し、連絡を取り合おう
とのシュタインマイアーの呼びかけに、回答があったかどうかも答
えなかった。




2月5日(日)

ベイルートのデンマーク領事館にデモ隊が放火

(ベイルート)レバノンの首都ベイルートでは、暴徒化したデモ隊がデンマーク領
事館に放火した。主としてキリスト教徒が住む街区でゃ、教会と一般の家屋それぞ
れ1軒も襲撃を受けた。それより前には治安維持部隊が、ヨーロッパの新聞に掲載
されたムハンマドの風刺画に対して抗議をする人々に対し、催涙ガスと放水を行な
って解散させようとしたが、失敗していた。土曜日にはシリアでデモ隊がデンマー
ク大使館とノルウェー大使館に放火していた。ヨーロッパ7カ国の大統領が、ドレ
スデンで会合を行ない、この不法行為を非難した。暴力はいかなる状況下でも容認
することはできない、とドイツ大統領ホルスト ケーラーは述べた。イスラーム世
界会議は、この攻撃は危険な過剰反応である、と述べた。

     その他のニュース

デンマークは暴力の扇動者に自制を求める

(コペンハーゲン)近東でデンマーク大使館が攻撃を受けたことに
関して、外相ムラーはこの暴力を呼びかけている自制するように呼
びかけた。責任者は今や緊張緩和に向け努力しなければならない、
誤った情報と誤解が近東では広がっている、とあるインタヴューで
彼は述べた。これより前、コペンハーゲンでコーランが燃やされた
との噂がダマスカスでは広まっている、とデンマークの報道機関は
報じていた。ムラーは、そんな事件はない、と確言した。一方、イ
スラーム国家57カ国が集まるイスラーム諸国会議機構は、デンマ
ーク外務省との会談を行なうことに賛成した。

シュタインマイアーは風刺画をめぐる対立を弱めるよう訴える

(ミュンヘン)ムハンマドの風刺画が掲載されて生じた暴力の波
は、ドイツでは全員一致で拒絶された。連邦外相シュタインマイア
ーはイスラーム諸国の政府に対して、沈静化させるような働きかけ
を行なうように訴えた。ミュンヘンで開かれている安全保障会議で
彼は、ドイツ政府は情勢を大きな懸念を持って見守っており、傷つ
けられたのかもしれない宗教的な感情に対し理解はしているが、こ
れは暴力行使を正当化しない、と語った。社会民主党に属する彼
は、意見および報道の自由は、民主主義の構成要素である、として
擁護した。

イラン政府は核をめぐる妥協でロシアと交渉を続ける方針

(テヘラン)イランの核計画をめぐる対立で国連安保理の介入が行
なわれることになったにもかかわらず、ダ移行的努力は当面続けら
れる。イランは今までは威嚇を行なっていたが、ロシアの妥協案を
めぐって交渉を続ける、と予告した。国際原発機構との協力も、前
言を撤回して、完全に中断したわけではない、と述べている。ただ
大規模なウラン濃縮を再開する、との予告はそのまま持ち続けてい
る。国際原発機構は土曜日に、国連安保理の介入を求める決定を行
なった。国連安保理は、イランが核計画で核兵器の製造を行なわな
いように配慮することになっている。



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