2月19日〜2月26日のドイツのニュース



2月19日(日)

鳥インフルエンザがドイツ本土に到達

(シュヴェーリン)鳥インフルエンザは、リューゲン島への拡大に続き、その隣の
本土に到達した。リームス島にある動物疾病研究所がこれを確認した。ロストック
およびフォアポメルンで死んだ5羽の鳥のうち2羽で、人間にとっても危険なH5N1
ウィルスへの感染が確認された。メクレンブルク・フォアポメルン州ではこれまで
に、あわせて81羽がこのウィルスに感染して死んでいる。リューゲン島では、今
まで家禽の病気の証拠が得られていないが、飼育している鳥を予備的に殺した。連
邦首相アンゲラ メルケルは同島を訪れ、さらに連邦が協力する、と約束した。リ
ューゲン島は全域が監視地域に指定された。国防軍の特殊部隊が、殺菌と封鎖措置
を開始した。

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インドでは鳥インフルエンザによる死者は発生せず

(ニュー デリー)新たな情報によればインド政府は、インドの農
夫が鳥インフルエンザで死亡したことを示す証拠を得ていない。こ
れより前に西部のグジャラート州当局は、感染者1人が鳥インフル
エンザにかかって死亡したのでないか、と発表していた。土曜日に
はフランスでも、人間にとっても危険である鳥インフルエンザウィ
ルスH5N1型ウィルスが確認されていた。一方オーストリア政府は、
全土に鶏を小屋の中で飼育するように義務づけていた。スイスでは
月曜日から、家禽の小屋内での飼育義務が発効する。

ドイツと韓国はイランに妥協を要求

(ソウル)イランとロシアが核をめぐる対立で妥協を行なうために
会談を開く前夜、ドイツと韓国はイラン首脳部に妥協を行なうよう
に求めた。韓国外相潘と会談を行なった後にドイツ外相シュタイン
マイアーは、イラン用のの核燃料を製造するとのロシアの提案は、
問題を解決する可能性がある、と述べた。シュタインマイアーは訪
問の冒頭で、南北朝鮮両国間にある非武装地帯を視察した。その際
に彼は、韓国の朝鮮半島の核武装を廃棄する計画を、全面的に支援
する、と約束した。また彼は国連事務総長職へ潘が立候補すること
を歓迎し、潘は専門分野を持つ極めて有能かつ賢い人物である、と
述べた。

イスラエルはパレスチナへの振り込みを中止

(エルサレム)ハマース主導のパレスチナ議会が組織を作る会議を
行なったことを受け、イスラエルは自治区当局に対する巨額の送金
を凍結した。イスラエル内閣は、税金と関税をパレスチナ人に今後
は送金しない、との決定を行なった。現首相オルメルトはさらに、
急進派イスラームのハマースとの一切の接触を行なわないと述べ、
パレスチナ自治政府を「テロ省」と呼んだ。西ヨルダンランドでは
イスラエル兵が、パレスチナ人の若者2人を殺害した。これより前
にはイスラエルがガザ帯状地帯を空爆し、武装パレスチナ人2人を
殺害していた。




2月20日(月)

メクレンブルク・フォアポメルン州での鳥インフルエンザ対策強化

(ベルリン)ドイツ当局は、メクレンブルク・フォアポメルン州で発生した鳥イン
フルエンザとの戦いに、より力を注いだ。連邦政府は、バルト海のリューゲン島に
さらに250人の兵士を派遣した。彼らは現地で、死んだ野生の鳥を集める活動の支
援を行なうことになっている。約60人の国防軍の専門家は、リューゲン島を出発
しようとしていたすべての飛行機の消毒を行なう。同時に同党では予防措置とし
て、家畜として飼われている鳥の大量殺害を開始した。H5N1型ウィルスを持つ野
鳥の死骸が発見されたことを受け、リューゲン島のほか本土の郡2カ所に対して、
緊急事態の宣言が発動された。メクレンブルク・フォアポメルン州農業大臣ティル
 バックハオスは、さらに鳥インフルエンザが発生すると予想しており、情勢はあ
いかわらず緊迫している、と述べた。

     その他のニュース

EUは鳥インフルエンザで混乱しないように警告

(ブリュッセル)EUは鳥インフルエンザがヨーロッパに拡大した
ことで、混乱に陥らないように、と警告した。購買者保護委員キプ
リアヌは、ブリュッセルでEU農業委員会と協議を行ない、EUはこ
の動物の疫病を抑え込むためにの規則や手段を持っており、人間に
は今までのところ感染は起きていない、と述べた。ドイツ農業大臣
ゼーホーファーは、ヨーロッパは長期にわたりとりインフルエンザ
と付き合っていかなければならないだろう、と述べた。また彼は、
そのために中期的には、現在の小屋の中でニワトリを飼う義務にか
わって、予防接種を考慮しなければならないだろう、との声明も出
した。ただし彼は現時点での予防接種実施を拒否した。

公勤務の労使による首脳会談では意見の接近は見られず

(ベルリン)各州で公勤務の従事者が2週間にわたるストライキを
行なったことを受け、労使双方の初めての首脳会談が行なわれた
が、意見の接近は見られなかった。労働組合Verdi会長ブシルスケ
とニーダーザクセン州蔵相メルリングは、ベルリンで協議を行なっ
た後、これを各州に伝えた。3月中旬には再び会議を行な遺体、と
のことである。ブシルスケは、ストライキを続ける、と述べた。
Verdiは、各州から求められている1週間あたりの労働時間を1.5
時間増やして、40時間に延長するのを阻止する方針である。

AEG工場閉鎖に関する話し合いは続く

(ニュルンベルク)1月末からストライキが行なわれているニュル
ンベルクのAEG社の工場での対立では、動きがあった。金属産業労
働組合と同社の親会社エレクトロルクス社の代表は、ニュルンベル
クで話し合いを行ない、進展があったが、まだ多くの問題に決着が
ついていない、と述べた。エレクトロルクス社は、1千7百人の従
業員を抱えるニュルンベルク工場を、2007年末に閉鎖する方針で
ある。金属産業労働組合は、高額の退職一時金と雇用を行なう会社
の創立を求めている。




2月21日(火)

セルビア元将軍ムラジッチが姿を表わす

(ベオグラード)ある報道によれば、戦争犯罪を犯したとして行方を追求されてい
た元将軍ラトコ ムラジッチが、ベオグラードに姿を見せた。当局は、ムラジッチ
に降伏するように働きかけている、とセルビアの治安を担当する高官が述べた。こ
れより前セルビアでは、ムラジッチが既に逮捕されている、と報じられていた。政
府はこの方どうを否定した。ムラジッチと元ボスニアのセルビア人指導者ラドヴァ
ン カラジッチは、11年前から姿を隠している。約8千人のイスラーム教徒が殺さ
れたスレブレニッツァの大量殺戮の際の民族殺害で行方を追求されている。セルビ
ア政府は、ムラジッチをデン ハーグの国連裁判所に引き渡すように圧力を受けて
いた。EUはセルビア政府に対し、もしムラジッチが今月末までに逮捕されなけれ
ば、関係を密接にするために行なっている話し合いを中止する、と威嚇していた。

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農家は経済的損失を恐れる

(ベルリン)ドイツの農家は、鳥インフルエンザが国内にさらに蔓
延した場合には、経済的な損失があるものと懸念している。農業連
合事務長ボルンは、飼育されているニワトリを大量に殺さなければ
ならない場合には、農家に対して経済的な支援を行なうように求め
た。リューゲン島では今までに約3千羽のニワトリとカモが殺され
た。H5N1型ウィルスで死亡した野生の鳥の数は、103にまで増加
した。ベルリンでは連邦首相メルケルが、鳥インフルエンザとの戦
いをすすめていく上で、連邦の権限を強化することはどうしても必
要なものではない、と述べた。

EUはEU加盟7ヶ国で鳥インフルエンザが発生したことを確認

(ブリュッセル)EU委員会は、EU加盟7カ国で鳥インフルエンザ
が発生したことを公式に確認した。それによれば、ドイツのほかフ
ランス、ギリシア、イタリア、オーストリア、スロヴェニア、ハン
ガリーで発生した。イングランドにあるEUの研究所で、動物の中
から危険なH5N1型ウィルスを確認した、とこれらの国々の農業省
は発表した。鳥インフルエンザのために、タイはこのウィルスが発
生したすべてのEU加盟国からの鶏肉の輸入禁止を命じた。これよ
り前中国は既に、ドイツその他の国々からの鶏肉の輸入の監視を強
化していた。インドではニワトリを大量に殴り殺し始めた。インド
当局は80万羽が感染した、と述べていた。

エネルギー会社Eonは巨額の追加購入で世界最大の企業へ

(デュッセルドルフ)ドイツ最大のエネルギー企業Eonは、スペイ
ンの電力会社エンデサを買収して、電力およびガスの供給会社とな
る。Eonはエンデサに対して、スペインの企業ガス ナトゥラルが
呈示した額を大幅に上まわる291億オイロを呈示した。これはドイ
ツの企業が国外で企業を買収する際の最高額になる。スペイン政府
は、市場のこの規則を受け入れる、と強調した。しかしエネルギー
供給にとって重要な戦略的な決定を下すのは、同国の側でなければ
ならない、とも述べた。Eonとエンデサは、欧州、北南米であわせ
て5千万人の顧客を持つ。この合併で、10万7千人を越える従業員
を抱える巨大エネルギー企業が誕生することになる。




2月22日(水)

連邦内閣2006年予算を決定

(ベルリン)連邦内閣は2006年の国家予算と、2009年までの財政の枠組みを決
定した。連邦大蔵大臣ペーア シュタインブリュックの予算案には、付加価値税を
2007年1月1日に現在の16%から19%に引き上げることも含まれている。この予
算案の支出は総額2,617億オイロである。新たな負債は383億オイロと見積もられ
ており、230億オイロ近くが投資にあてられている。これにより国家予算は、オイ
ロ安定法の規定にも、憲法にも反することになる。2009年までに、支出削減と税
制優遇措置の撤廃によって、500オイロ強が、増税によってさらに280オイロが国
家財政に入ってくることになっている。納税者の負担が大きく増える一方、支出削
減は小規模にしか行なわれないことに、野党と産業界は失望をあらわにした。

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シュタインマイアーは中国が信頼できる法体系を作るよう求める

(北京)北京を訪問中の独外相シュタインマイアーは、中国市場に
おけるドイツ製品の作り手の権利をより保護するように求めた。彼
は中国首相温と外相李と会談した後、経済関係を拡大するために
は、信頼できる法律の枠組みを作ることが不可欠である、と述べ
た。今回の就任訪問でシュタインマイアーは、中国がドイツの高速
鉄道トランスラピート共同企業体が建設した路線を、さらに増やす
つもりであるとの報道に驚いた。その他にはイランとの核をめぐる
紛争が議題となった。シュタインマイアーとは異なり、李はイラン
に対する経済制裁を明言しておらず、これは現在の課題ではない、
と述べた。

連立政府は連邦情報局疑惑をめぐる前政府の疑いは晴れたと判断

(ベルリン)大連立政権は、連邦情報局が国外で行なったとされて
問題視されている活動に関する疑惑で、前連邦政府の疑いは晴れ
た、と見ている。事情は解明された、もはや調査すべきことはな
い、とキリスト教民主、社会同盟と社会民主党の国会の執行部長レ
ットゲンとショルツは述べた。これより前に国会監視委員会は、連
邦政府の報告を協議し、大連立の賛成多数でこの法鉱区を承認して
いた。野党は反対した。左派党は、調査委員会の設置を主張した。
自由民主党と緑の党は、後に態度を決める方針である。

サマラのモスクが攻撃を受け大きな混乱

(バグダード)イラクでは爆弾による攻撃が発生し、シーア派の最
も重要な聖域の1つが破壊され、大きな混乱を引き起こした。急進
派がサマラの「金のモスク」で爆破を起こし、これによって円天井
と建物正面のモザイクが破壊された。この攻撃に対する抗議とし
て、数万人のシーア派が全国で路上に繰り出した。その際スンニー
派の施設に対する暴力行為も発生した。バグダードではスンニー派
の6人が殺害された。イラクのシーア派の高位者アヤトッラー ア
リ シスターニが、平静を呼びかけた。大統領タラバニは、内戦が
発生する危険があると指摘し、国民にそうならないように共に取り
組もう、と呼びかけた。




2月23日(木)

鳥インフルエンザ用の医薬品の備蓄を上乗せ

(ベルリン)ドイツ各州は、インフルエンザ用の薬品の備蓄を大幅に増やす。これ
はベルリンで開かれた各州の厚生大臣の特別会議で決定された。鳥インフルエンザ
のウィルスが変異して、人間にも感染する可能性をにらんで、国民の約20%分の医
薬品が調達されることになっている。今までのところ、平均で国民の約8%にあた
る量の薬品が備蓄されていた。
鳥インフルエンザはドイツのバルト海沿岸にさらに拡大した。リューゲン島の西約
100キロのヴィスマール近郊でも、H5N1型ウィルスに感染したアオサギの死体が
発見された。今までにドイツ国内では鳥インフルエンザに感染した110羽が見つか
っている。

     その他のニュース

ドイツ経済界の調子はさらに上向き

(ベルリン)ドイツ経済界の流れは、ドイツ再統一の時の好況時以
来なかったほど好調である。ミュンヘンのIfo研究所が算出した
2月の経済指標は101.8から103.3の上昇した。これは、調査した
7千の企業が、3カ月連続して現在および今後の経営状態を上向き
に判断した、ということを表わしている。あいかわらず高い輸出量
と、投資活動と国内需要が増加していることが、楽観的な判断の根
拠となっている、と同研究所長ズィンは述べた。同研究所の指標は
ドイツでは、景気状況を表わす最も重要な指標の一つと目されてい
る。

労使双方がバーデン・ヴュルテンベルク州とハンブルクで交渉

(ベルリン)予定されている公勤務の週40時間労働に反対するス
トライキが数週間行なわれたことを受け、労使間の対立に動きが生
まれた。バーデン・ヴュルテンベルク州とハンブルクでは、労使双
方が解決に向けて話し合いを行なった。一方8つの州では、約2万
5千人の被雇用者が再びストライキを行なった。来週以降、ブレー
メンでもストライキが行なわれる。テューリンゲン州では、3月上
旬からストライキが行なわれる可能性もあるが、この決定は来週行
なわれる全員投票により決定される。ノルトライン・ヴェストファ
ーレン州の大学病院では、謝肉祭期間中にはストライキが中断され
る。

シュプリンガー社は連邦カルテル庁の合併禁止に訴訟を起こす

(ベルリン)アクセル シュプリンガー出版は、連邦カルテル庁が
テレヴィ局プロズィーベンザット1社の買収を認めなかったことに
対して、訴訟を起こす方針である。同社はデュッセルドルフ上級州
裁判所に、1月中旬にカルテル監視を行なう同庁の決定に対する異
議を申し立てていた。シュプリンガー社はこの措置を取った理由と
して、今後行なうかもしれない買収を視野にいれて、法的安全性を
確保しなければならない、ということを挙げた。カルテル庁が挙げ
た禁止の根拠が今後も認められるのであれば、シュプリンガー社が
ドイツ国内で買収によって成長を行なうことはほぼ不可能であるこ
とになる、と同社は発表した。プロズィーベンザット1社に関して
は、新たに買収計画をたてることはない、と述べた。連邦カルテル
庁は、シュプリンガー社が市場であまりに大きな力を持つことにな
る、との理由でこの買収を禁止していた。




2月24日(金)

イラク情勢は再び安定

(バグダード)ほぼ一日中外出禁止令が課され、イラク情勢は2日間続いた暴力が
若干沈静化した。ただしシーア派数万人は外出禁止令を無視し、拠点であるバグダ
ードのサドル シティでデモを行なった。しかしシーア派とスンニー派の間の衝突
の総回数は目に見えて減少した。シーア派とスンニー派が一緒に路上に出て、暴力
に反対するデモを行なった都市もあった。サマラにあるシーア派の金のモスクに対
する攻撃が行なわれ、水曜日以降に発生した死者の数は、140人から200人までさ
まざまな報道がある。暴力の波は内戦が発生するのではないか、との懸念が生じて
いた。

     その他のニュース

緑の党は秘密情報部調査委員会設置を求める

(ベルリン)緑の党は、連邦情報局に対する容疑を、調査委員会に
よって解明することを今なお求めている。会派長キューナストがこ
れを発表した。緑の党は、自由民主党と左派党と協力した場合にの
み、この委員会設置の要求を認めさせることができる。左派党はこ
の委員会設置に賛成しており、自由民主党は3月7日にこれに関す
る決定を下す。この背景となっているのは、イラク戦争中の連邦情
報局の活動である。野党と政府の間では、この活動がどの範囲で行
なわれたか、で議論が行なわれている。与党キリスト教民主、社会
同盟と社会民主党の国会執行部長レットゲンとショルツは、連邦情
報部は確かに米国に軍事的な情報を渡していたが、それは軍事的な
攻撃目標に関するものではなかった、と述べていた。

鳥インフルエンザはドイツでさらに拡大

(ベルリン)H5N1型鳥インフルエンザ ウィルスはさらに拡大し
ている。この病原体が、バーデン・ヴュルテンベルク州のマガモ
と、2羽のシュレースヴィヒ・ホルシュタイン州東部のマガモから
検出された。これがメクレンブルク・フォアポメルン州で見つかっ
たのと同じように、人間にとっても危険である変種であるかどうか
については、まだはっきりしていない。ドイツ国内ではあわせて
114羽の感染した鳥が見つかっている。バーデン・ヴュルテンベル
ク州のユーバーリンゲン市での発見によって、鳥インフルエンザは
内陸部へも入り込んでいることになった。連邦首相メルケルは、混
乱に陥らないように、と警告した。同時に彼女は鳥インフルエンザ
との戦いにさらに努力する、と予告した。EUは情報を広く紹介し
て、鳥インフルエンザを抑制する方針である、とウィーンで行なわ
れた会議後EU加盟各国の厚生大臣は発表した。

ムセヴェニがウガンダ大統領選挙で優位に立つ

(カンパラ)アフリカ東部のウガンダで大統領選挙が行なわれ、現
職のムセヴェニが勝利する見通しである。現在までの集計の情勢に
よれば、ムセヴェニは約65%、最大の対立候補ベシギェは32%弱の
得票率である、と選挙委員会は発表した。EUの選挙監視団は、木
曜日の大統領および国会議員選挙の実施方法を賞賛し、比較的平穏
に行なわれ、透明な投票であった、と述べた。過去26年間ウガン
ダでは複数政党による選挙は実施されていなかった。ムセヴェニは
1986年クーデタにより権力の座に就いていた。




2月25日(土)

鳥インフルエンザが初めてEUの家畜小屋で発見

(ポツダム、リヨン)広まり続けている鳥インフルエンザが、初めてEU内で飼育
されている鳥に感染し、この病気の影響に対する不安はさらに深まった。公式発表
によれば、人間にとっても危険であるH5N1型病原体は、リヨンの北東にある七面
鳥飼育場の700羽の鳥を殺した。その後、この農家では飼育していた1万1千羽を
棍棒で殴り殺した。フランス大統領ジャック シラクは、パリの農業見本市の開会
式典で、落ち着いて対処するように呼びかけた。この農業見本市では、鳥の展示が
認められなかったが、これは初めてのことである。ドイツではさらに野鳥の中で、
鳥インフルエンザが広がっている。メクレンブルク・フォアポメルン州、シュレー
スヴィヒ・ホルシュタイン州、バーデン・ヴュルテンベルク州に続いて、ブランデ
ンブルク州では2件の感染例が見つかった。鳥インフルエンザが発見されたのはこ
れで4州目となる。

     その他のニュース

イラクで襲撃事件 死者30人を越える

(バグダード)バグダードおよびイラクの3つの州では外出禁止令
が課されているにもかかわらず、暴力の連鎖が止まらない。土曜日
には主としてシーア派を狙った攻撃や襲撃が発生し、今までに30
人以上が死亡した。最も多くの血が流れた事件はバグダードの北に
あるディジャラ州で起きた。武装した者たちがある住居を襲い、シ
ーア派の家族13人を殺害した。シーア派にとって聖なる都市であ
るケルベラでは、自動車爆弾の攻撃で、イラク人5人が殺害され、
30人以上が負傷した。バグダードにあるスンニー派のモスクの近
くでは、警察官14人の遺体が発見された。イラク国防相アル ド
ゥレイミは再び、内戦に発展しないように警告した。政府は事態を
沈静化させるために、戦車の投入を検討している。

アル カーイダはサウジ アラビアで攻撃を計画したことを認める

(リヤド)テロ組織アル カーイダは、サウジ アラビアにある世
界最大の石油精製施設の一つを攻撃しようと試みたことを認めた。
これを認める声明文が、インターネット上で公表された。サウジ 
アラビア東部にあるアブカイク精製所に対する自殺攻撃を、警備員
が阻止していた。警備員は、爆薬を乗せた車2台に発砲し、この施
設の貯蔵庫に突入する前に、爆破していた。

ロシアは核をめぐる対立を外交的に解決することはできると判断

(テヘラン)ロシアは、イランの核計画に関する対立を、国連安保
理が制裁を行なうことなく仲裁することが可能である、と自身を持
っている。ロシアの核を扱う官庁の代表キリエンコはテヘランでの
話し合いの後、国際原発機構の支持の元で解決を行なえると信じて
いる、と述べた。ただし彼は、イランは核に関する政策は純粋に平
和目的であることを説得力をもって示さなければならない、とも語
った。同様にイランとの核対立で、意見を近づけようとしている中
国は、副外相呂をテヘランに派遣した。




2月26日(日)

イランは核をめぐる対立で前進があったと述べる

(テヘラン)イランは同国の核計画をめぐる対立で、ロシアの妥協案を原則的に受
け入れた。副大統領ゴラム・レザ アガザデは、イランのウラン濃縮計画をロシア
の領土内で行なうことで、原則的に合意した、と述べた。ここ2日間、ロシアの主
席交渉役セルゲイ キリエンコは、イラン政府の首脳に妥協するように働きかけて
いた。イランの原子力発電所ブシェールの建設現場で両者は、話しあいを近くモス
クワで続行する、と予告した。
ただしロシアの有力な政治家は、イランが3月6日より前に態度を明確化させるか
どうかは疑問である、と述べた。その場合には国際原発機構は、今後の対策を話し
合う方針である。

     その他のニュース

鳥インフルエンザはスイスとブランデンブルクでも見つかる

(ベルン)鳥インフルエンザはさらにヨーロッパで広がっている。
スイスは、初めてジュネーヴとボーデン湖地域でH5型の感染があ
ったことを認めた。今後ロンドンのヨーロッパ参照試験所が、これ
が強い感染力を持つH5N1型ウィルスであるかどうかを究明するこ
とになる。この間ドイツではブランデンブルクが鳥インフルエンザ
の感染例を持つ4つめの州となった。ブランデンブルク州首相プラ
ツェクも、恐慌状態に陥らないように警告し、人間は危険でない、
と述べた。連邦各地で、120を越える動物から鳥インフルエンザウ
ィルスが発見されている。

公勤務の賃金交渉で妥協が成り立つ兆し

(ベルリン)公勤務の賃金をめぐる対立で、4週間にわたるストラ
イキを経て、妥協が成立しそうな見通しである。労組Verdi会長
ブシルスケは、被雇用者の年齢に応じて労働時間を段階わけし、若
い者は長時間、年長者は短時間働くことにする、と提案した。州側
の交渉の指導者メルリングは、この種の解決策に関して交渉するこ
とは可能である、と述べた。使用者側は労働時間を、現在の38.5
時間から40時間に延長することを求めている。

ニュルンベルクのAEG社工場をめぐる対立をヴィースホイが仲裁

(ニュルンベルク)バイエルン州元産業大臣ヴィースホイが、AEG
社のニュルンベルク工場の閉鎖をめぐる対立で、仲裁役を引き受け
た。同社の親会社エレクトロルクス社の広報は、ヴィースホイが木
曜日からいくつかの話し合いを指揮し手織り、その話し合いの中で
は同社と金属産業労働組合の立場が、はっきりと接近している、と
述べた。使用者側と労働組合は、AEG社のニュルンベルクの従業員
1,750人の労使間の雇用契約をめぐって対立している。エレクトロ
ルクス社は、経費が高いことを理由に、生産拠点をポーランドに移
す方針である。



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