2月27日〜3月5日のドイツのニュース



2月27日(月)

連邦政府は連邦情報局に対する新たな非難を否定

(ベルリン)ドイツの秘密情報部局員がイラク戦争中に行なった活動が、新たな混
乱の種になっている。米国の新聞は、ドイツ人の秘密情報部員が米国に対し、イラ
ク政府の秘密防衛計画を渡した、と報じたが、連邦政府と連邦情報局はこの報道を
否定した。政府広報ウルリヒ ヴィルヘルムは、この「ニュー ヨーク タイム
ズ」紙の報道は誤っている、と述べた。前連邦政府は、このような計画を知らなか
った、とも語った。自由民主党、緑の党、左派党は、政府に対してこの新聞報道を
視野にいれて、さらなる究明を求めた。「ニュー ヨーク タイムズ」紙は、米軍
の秘密調査とされるものを引用して、この報道を行なっていた。

     その他のニュース

鳥インフルエンザ対策で連邦が中心的な権限を持つことに反対意見

(ベルリン)連邦農相ゼーホーファーは、動物の疫病対策で連邦の
権限を強化することを求めているが、これは州および市町村から反
対を受けている。郡へ権限を委譲することが有効である、とドイツ
郡会議議長デュプレは述べた。一方北ドイツの平野部の州の農業大
臣は、鳥インフルエンザと戦うために、包括的な権限を持つ本部を
作る方針である。これはメクレンブルク・フォアポメルン州農相バ
ックハオスが、ニーダーザクセン州農相エーレンおよびシュレース
ヴィヒ・ホルシュタイン州農相フォン ベティヒャーと会談後に予
告したものである。一方バイエルン州は、鳥インフルエンザの疑い
が持たれる事例を持つ5つめの州となった。

EU外相はコンゴ派兵に関する決定を未定のままに

(ブリュッセル)EU加盟各国の外相は、ブリュッセルで会合を行
ない、予想されていた通りコンゴへのEUの派兵に関する決定を先
延ばしにした。ただし派兵を行なわないとの決定したわけではな
い。6月末までに行なわれる予定のコンゴ民主共和国の選挙を、部
隊を投入して安全に行なおうとの国連の照会については、さらに検
討し、それに向けてコンゴ政府、国連、アフリカ連合との会談が行
なわれる、と声明の中では述べられている。EUの外交官の情報に
よれば、独、仏、ベルギー、スウェーデンは原則的にコンゴへの軍
の派遣の用意があると表明し、さらに2カ国が派遣の準備を進める
ことが見込まれている、とのことである。またできるだけ多くの国
が派兵に参加することが必要なのは、議論の余地がない、とも述べ
ている。

原発機構はイランの核計画の背後を調査

(ウィーン)国際原発機構は3日間に渡る調査をしたが、イランが
その核計画で、軍事的な目標を追求している可能性を否定できな
い。イスラーム共和国イランは、国連の核を扱う官庁の査察官にい
まだに完全には協力していない、と同機構の報告書では述べられて
いる。各管区評議会は3月6日に、国連安保理が今回の核対立に積
極的に関与するべき稼働かを協議する。対立を解決する期待はなく
なった。イランは再び週末にロシアとの間で取りまとめられた妥協
案を受け入れるための条件を呈示した。そのため独外相シュタイン
マイアーは、モスクワで得られた成果は、核をめぐる対立を解消す
るものではない、と述べた。




2月28日(火)

農業省は猫を家から出さないように求める

(ベルリン)鳥インフルエンザが家庭で飼う動物に感染した事例が初めて発生した
ことから、連邦農業省は、特別な注意を呼びかけた。猫は屋内の安全な地域内ある
いはその周辺でだけ飼うように、と同省広報は述べた。また、死んだ猫の発見は特
殊な事例であるので、不安にかられる必要はない、とも述べた。連邦と州の国内緊
急対策班は、水曜日にさらなる対策を話し合う。これより前にはリューゲン島で
H5N1型の鳥インフルエンザウィルスが、死んだ山猫から確認されていた。これが
人間にとっても危険なアジアで誕生した変種であるのかどうかは不明である。動物
健康研究所長トーマス メッテンライターは、猫は鳥インフルエンザに感染した鳥
を食べた場合に、感染する可能性がある、と述べた。感染した猫によって人間にう
つるかどうかは、はっきりしていない、とも語った。

     その他のニュース

米紙は連邦情報局の活動の報道は正しいと主張

(ニュー ヨーク、ブリュッセル)ドイツ政府は、ドイツの秘密情
報部職員がイラク戦争の準備に協力した、との「ニュー ヨーク 
タイムズ」紙の報道を否定したが、同紙はこれを正しいと述べ続け
ている。同紙の編集長ケラーは米軍の最高指揮部から彼にもたらさ
れた情報によれば、戦争開始の1カ月前に、ドイツの連絡将校がイ
ラクのバグダード防衛計画を米国秘密情報部に渡した、と述べた。
国会の管理委員会は来週月曜日に特別会議を開き、連邦情報局に関
する新たな疑惑を検討する方針である。

南西部の公勤務の賃金交渉は持ち越し

(シュトゥットガルト)バーデン・ヴュルテンベルク州の市町村で
働く公勤務従事者の賃金交渉は、はっきりと意見が接近することな
く、水曜に延期された。労組Verdi側の交渉代表ヴォールファール
トは、使用者側が最終的な建設的な提案に期待している、と述べ
た。水曜日には交渉に合意するか、それとも拒否するかを決めるた
めに、労組側の拡大労働協定委員会が待機する、とも語った。労使
双方はこれより前に、労働時間延長のほか、職業訓練および再訓
練、職業訓練生の受け入れを取り決める包括法案を審議していた。
両者は会談後、相手は柔軟性を欠いている、と非難しあった。

AEG社工場閉鎖をめぐる対立で合意が成立

(ニュルンベルク)ほぼ6週間にわたるストライキを経て、スウェ
ーデンのエレクトロルクス社と金属産業労働組合は、AEG社のニュ
ルンベルクにある中核工場の従業員の社会福祉計画で合意した。こ
の計画は、1,750人の被雇用者は、勤続期間1年につき1,8カ月分
の給与を退職金として、再就職するまでの1年間も給与を受け取れ
る、との内容である。同工場は2007年末までに段階的に閉鎖され
る。この社会福祉計画に関しては、今週中に従業員の投票が行なわ
れることになっている。エレクトロルクス社広報は、この合意をき
わめてよい解決である、と述べた。金属産業労働組合副会長フーバ
ーも、現在の情勢から見て、よい成果が挙げられた、と語った。




3月1日(水)

ロシアとイランの核をめぐる交渉では突破口が見いだせず

(モスクワ)ロシアとイランの核をめぐる交渉は、突破口が見いだせないまま、終
了した。イランの主席交渉人アリ ラリジャニは数時間にわたってモスクワで交渉
を行なった後、イラン政府はウランを自国内で濃縮する権利を持つことが許され
る、と主張した。交渉は今後も続けられる、と彼は付け加えた。ロシアの主席交渉
人によれば、イランのウランをロシア領土内で濃縮する、とのロシア政府の提案が
議論された。それによって国際社会が持つイランは、秘密裡に核爆弾を製造できる
のではないか、との懸念を払拭するつもりであった。

     その他のニュース

米大統領ブッシュは突然アフガニスタンを訪問

(カブール)急進派イスラームのタリバーン態勢が崩壊してから4
年、米大統領ブッシュは初めてアフガニスタンを訪問した。彼はア
ジア訪問の冒頭で急遽カブールを訪問し、大統領カルザイと会談し
た。その際ブッシュはアフガニスタンの民主化の努力を賞賛し、ア
ル カーイダの首領ビン ラーディンを逮捕することに自信をのぞ
かせた。その後彼はインド入りし、空港で首相シンの出迎えを受け
た。この訪問を前に既に約十万人がブッシュ反対のデモを行なっ
た。インド滞在中に、民間利用の原発の分野での協力に関する協定
が結ばれる。

パキスタンとアフガニスタンの国境地域で戦闘

(イスラマバード)パキスタンの兵士が、アフガニスタンとの国境
地域で戦闘を行ない、約40人の武装した戦闘員を殺害した。現地
当局によれば、紛争の起きている北ワシリスタンの訓練施設を維持
している外国人である。彼らのうちの数人はテロリスト組織アル 
カーイダと繋がりがある、とのことである。またこの戦闘では兵士
も1名が死亡した。

サッダーム フセインは報復を命じたことを見とめる

(バグダード)イラクの元権力者サッダーム フセインは、イラク
の特別裁判所で、シーア派の弾圧に加わったことを認めた。サッダ
ームは、1982年に自分の襲撃に参加した事件で死刑判決を受けた
シーア派の農場の破壊に対して責任がある、と認めた。この間もイ
ラクではテロと暴力が続いている。バグダードでは2件の爆弾攻撃
があり、20人以上が死亡した。火曜日には一連の襲撃事件で、少
なくとも60人が死亡した。




3月2日(木)

文化相は最新の正書法改革を承認

(ベルリン)各州の文化大臣はベルリンで会合を行ない、全員一致で正書法改革の
修正版を決定した。これによりドイツ正書法審議会の勧告を承認したことになる。
同審議会の提案は、古い規則の方針を一部、再び採用している。今年8月から連邦
すべての学校で、この規則が使われる。1年間の移行期間を経て、この規則は拘束
力を持つ。オーストリアとスイスの文化省は、この修正をまず検討する方針であ
る。

     その他のニュース

ドイツで140件の鳥インフルエンザ発生と当局発表

(ベルリン)ドイツで確認されたと履インフルエンザの発生件数
は、140に増加した、と連邦農業大臣ゼーホーファーが発表した。
バルト海のリューゲン島だけで、人間にとっても危険なウィルスは
115件確認された、と彼はベルリンで述べた。ゼーホーファーは、
有効なワクチンを探すだけでなく、鳥インフルエンザ拡大を防ぐ対
策を強化する、とも予告した。それによれば今後は、獣医あるいは
専門家を除いて、業務と関係ない人々は、この隔離地域の鳥の飼育
場に立ち入ることはできない。

バーデン・ヴュルテンベルク州ではストが続く

(シュトゥットガルト)バーデン・ヴュルテンベルク州では公勤務
従事者の賃金交渉がいったん不成立に終わったことを受け、労働組
合Verdiは小さな地方自治体および州で、ストライキを拡大した。
問題となっている市町村での週当たりの労働時間に関する話し合い
は、3日間に渡って行われたが、まとまらなかった。一方、ハンブ
ルクでは、人によって労働時間の長さに差をつけることで合意が成
立した。バーデン・ヴュルテンベルク州の金属産業および電気機械
産業の労働契約をめぐる対立では、金属産業労働組合が警告ストラ
イキを続行している。賃上げと並んで、出来高払いおよび流れ作業
に従事する被雇用者の休憩を維持することを求めている。

連邦情報局疑惑で新たな情報が暴露

(ベルリン)イラク戦争中に連邦情報局と米軍が協力しあっていた
ことを示す詳細を、「ニュー ヨーク タイムズ」紙が新たに暴露
し、ドイツでは国内政治に関する議論が激しさを増してきた。自由
民主党党首ヴェスターヴェレは、連邦政府の今までの情報の価値が
疑われる、と述べた。一方社会民主党の国会管理委員会の代表ショ
ルツは、これは以前から明らかになっていた事実である、と述べ
た。「ニュー ヨーク タイムズ」紙は、ドイツの秘密文書を典拠
として、ドイツのある連絡将校がプラッハの連邦情報局が発信元の
情報を、当時の米国の司令官フランクスに伝えたが、この情報は、
バグダードで2人の情報局員が調査したものであった、と報じてい
た。




3月3日(金)

イランとEUの核をめぐる話し合いでは突破口が見いだせず

(ウィーン)問題となっているイランの各計画をめぐるEUとイランの話し合い
は、成果を挙げることなく終了した。イラン側は、新たな提案を行なわなかった、
とドイツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーはウィーンでの会議
の後に述べた。彼はフランス外務大臣フィリップ ドゥースト・ブラジーおよび英
国外務省の代表とともに、イランに対して話し合いを行なうように求めていた。月
曜日には、国連安全保障理事会をこの問題に介入させるかどうか、国際原発機構が
決定を下すものと見られる。国連安保理は、制裁を課すことができる。イランは核
兵器を製造しようとしている、との疑いが持たれている。

     その他のニュース

ハマースはイスラエルの撤退を和平の条件とする

(モスクワ)急進派パレスチナ人組織ハマースは、イスラエルと和
平を結ぶ条件として、占領地域からのイスラエルの撤退と、難民の
帰還を挙げている。ハマースから派遣されている代表マシャールは
モスクワで、イスラエルがこの道を歩むのであれば、ハマースも和
平に向けて大きな一歩を踏み出す、と述べた。マシャールはこの前
にロシア外相ラヴロフと会談を行なっていた。ラヴロフによれば、
ハマースは近東和平計画の枠組みの中で、パレスチナ自治当局が結
んでいた義務すべてを履行する、と表明した。ハマースはパレスチ
ナ選挙で、最大勢力を持つ政党となり、次期内閣を作っている。

ブッシュはパキスタン訪問 抗議の出迎えを受ける

(イスラマバード)激しい抗議が暗い影を落とす中、米国大統領ブ
ッシュはパキスタン入りした。彼の飛行機は首都イスラマバード近
くの軍事基地に着陸した。土曜日にはパキスタン大統領ムシャラフ
との会談が予定されている。イスラーム急進派との戦いが主要議題
になるものと見られている。ラワルピンディでは警察が約千人のデ
モ隊に対し、警棒を使用した。カラチでは数百人のイスラーム教徒
が、米国領事館に押し寄せようとした。ブッシュは前の穂もん先イ
ンドでも、米国に対する抗議活動にあっていた。滞在の最後でブッ
シュはインドに対して、インドの市場を開放し、民主主義が世界に
広がるのを手助けするように訴えた。

テューリンゲン州でも公勤務従事者のストライキ

(エアフルト)公勤務従事者の労働契約をめぐる対立で、ストライ
キが拡大した。テューリンゲン州では解答した州の職員のうち約
95%が来週ストライキを行なうことに賛成した、と労組Verdiは発
表した。金曜日には10の州で約2万5千人が、週当たりの労働時間
の延長に抗議して、罷業を行なう。市町村の職員との交渉が失敗に
終わったバーデン・ヴュルテンベルクが、ストの中心地域となる。
冬が猛威を振るっているために、主要道路と通学路を通行できるよ
うにする、と労組Verdiは約束した。




3月4日(土)

アルトハオスは週42時間労働を要求

(エアフルト)公勤務従事者の労働契約をめぐる対立で、テューリンゲン州首相デ
ィーター アルトハオスは一週間の労働時間を42時間に増やすことに賛成であ
る、と述べた。東部諸州ではすでに以前から40時間働いていることから考える
と、労働組合Verdiと被雇用者が週38.5時間を維持しようとしていることは、取る
に足らないように見える、とキリスト教民主同盟所属のアルトハオスは述べた。
38.5時間はもはや時代に合っていない、とも語った。シュトゥットガルトでは地
方自治体のごみ処理係がストを行なっているが、初めて民間企業がごみ収集をする
よう委託を受けた。

     その他のニュース

鳥インフルエンザの対策強化が発効

(ベルリン)ドイツでは鳥インフルエンザの蔓延を阻止するべく、
更なる防衛措置が発効した。それによれば、幅10キロの監視地帯
と、感染した鳥が見つかった地域周辺の3キロでは、すべての犬は
つながなければならず、猫は屋内で飼わなければならない。そのほ
か隔離地域の中では、戸外にある鳥の飼育場は営業を続けることは
許されない。また鶏舎の中に入れるのは従業員と獣医だけである。
鳥インフルエンザが確認されているのは6つの州で、新たにニーダ
ーザクセン州でも発見された。

ブッシュはパキスタンとの核協定締結を拒否

(イスラマバード)パキスタンを訪問中の米大統領ブッシュは、イ
ンドとの間と同様の核をめぐる協定締結を、明確に拒否した。彼は
パキスタン大統領ムシャラフとイスラマバードで会談した後、パキ
スタンとインドは、異なる需要を持つ別の国であり、米国の戦略
は、両国の違いを尊重している、と述べた。パキスタンはアフガニ
スタン、インドに続くブッシュのアジア訪問の最後の滞在地であっ
た。彼は米国に戻る機上にいる。

新聞報道「米国はイランに期限を設定する方針」

(ワシントン)「ワシントン ポスト」紙の情報によれば、国連安
保理がイランに各計画を中止するために、最終通告を出すまでに
30日間の猶予期間を与えるよう、働き掛ける方針である。米国に
よる国連安保理の決議案の中では、イランがこの期限を無視する場
合には、重大な外交的な結果を招くことになるかもしれない、と述
べられている。一方国際原発機構は、月曜日にイランとの核対立に
国連安保理を介入させるかどうか、決定を下すものと見られる。イ
ランの主席交渉人ラリジャニは、そのような場合には同国は国際原
発機構から脱退する、と警告した。




3月5日(日)

ドイツ南部は深い雪に埋もれる

(ミュンヒェン)ドイツ南部は広い範囲で深い雪に覆われ、場所によっては交通が
大混乱に陥る懸念が出ている。バイエルン州とバーデン・ヴュルテンベルク州で
は、降雪量が減少したとは言え、多くの道が通行不能である。ミュンヒェン空港で
は数時間にわたり、離着陸が行なわれなかった。鉄道と公共近距離交通は、多くの
場所で麻痺した。特に平屋根の建物は、崩壊しないように、大量の雪が取り除かれ
た。ほぼ50センチの新たな降雪のため、樹木が次々と倒れた。アルペンおよびア
ルゴイでは緊急の危険が高まっている。スイスとフランス東部も、ドイツ南部と同
様の状況である。

     その他のニュース

鳥インフルエンザはさらに拡大

(ボン)鳥インフルエンザはヨーロッパにさらに広がっている。ド
イツではバイエルン州から新たな事例が報告された。ポーランドで
は初めて危険な病原体H5N1が死亡した白鳥から確認された。スイ
ス、オーストリア、フランスからも、新たな鳥インフルエンザの事
例が伝えられた。ドイツでは土曜日以降、鳥インフルエンザが発見
された6つの州で、家畜として飼われている鳥への感染を防ぐため
に、強化された予防対策がとられている。

ゴルバチョフの75歳の記念行事

(ブレーメン)元ソ連大統領ゴルバチョフは、ドイツで行われた
75歳の誕生日の記念式で、その栄誉をたたえられた。元外相ゲン
シャーはブレーメンで行われた式典で、ゴルバチョフが生涯をかけ
て挙げた政治的な成果を称賛した。東西対立の時代に、彼はペレス
トロイカを行なう勇気を持ち、ソ連の諸民族に新たな道を切り開
き、ドイツの平和的な再統一は、ゴルバチョフの歴史的な功績であ
り続ける、とゲンシャーは述べた。誕生日を祝われたゴルバチョフ
は感謝の演説の中で、ドイツとロシアの協力関係は、ヨーロッパの
安定のために、欠かせない条件である、と述べた。ロシアではゴル
バチョフに異論を唱えるものもいる。彼の政策がソ連を不名誉な終
焉に導いた、と批判するロシア人も多い。

キリスト教徒とユダヤ教徒が「友愛週間」を開始

(ベルリン)いかなる形であれ人種差別、外国人排斥、反ユダヤ主
義に反対して行動を起こすように呼びかけて、55回目の「友愛週
間」がベルリンで始まった。ベルリン市長ヴォーヴェライトが中央
開会式典で、新たに起きることに毎日目を光らせるように、と警戒
を呼びかけた。この式典では、オランダの人気作家デ ヴィンター
と「表情を示す」という組織にブーバー・ローゼンツヴァイク・メ
ダルが贈られて表彰された。キリスト教・ユダヤ教協力協会は、こ
れによって人種的あるいは宗教的組織間の理解を深めた受賞者の功
績を讚えた。



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