３月１１日〜３月１９日のドイツのニュース
３月１１日（土）
ミロシェヴィッチは独房で遺体で発見
（デン ハーグ）元ユーゴスラヴィア大統領で、戦争犯罪の訴訟を起こされていた
スロボダン ミロシェヴィッチは死亡した。64歳の彼は、デン ハーグの国連裁
判所の収容所の独房の中で、死亡した状態で発見された。同裁判所は、検死を行
い、毒物の痕跡がないか捜査を行なうように命じた、と発表した。ミロシェヴィッ
チの家族は、彼の死の責任は同裁判所にあると非難したが、裁判所側はこれを退け
た。健康上の理由によって彼の裁判はすでに数回にわたって中断されていた。心臓
に問題があるためモスクワで手当てを受けたいとの要求は、最近裁判所に拒否され
たばかりであった。元大統領ミロシェヴィッチは、バルカン戦争中の人間性に対す
る犯罪、戦争犯罪、民族虐殺の責任に対して弁明をしなければならなくなってい
た。国連の主席訴訟人カルラ デル ポンテは、判決が下されることを期待してい
た犠牲者に対し、残念である、と述べた。
戦争犯罪で有罪判決を受けたクロアチアのセルビア人指導者ミラン バビッチが、
先週独房の中で自殺したばかりであった。彼はミロシェヴィッチの有罪を立証する
有力な目撃者の一人であった。
その他のニュース
シュタインマイアー「ミロシェヴィッチは過去の人物」
（ザルツブルク、ロンドン）西側各国政府の代表は、元大統領ミロ
シェヴィッチの死がセルビアに新たな緊張を生んだり民主化への道
の妨げになることが内容に、との期待を表明した。現在はっきりし
た境界線を引くことが必要だ、と英外相ストローはザルツブルクで
述べた。独外相シュタインマイアーは、ミロシェヴィッチは「過去
の人」で、彼の名前が重要性を持つのは人権侵害を受けた人と戦争
の犠牲者であり、現在は平和と安定のための努力を強めて行かなけ
ればならない、と述べた。ロシア政府は、何度も保証したにもかか
わらず、国連裁判所がミロシェヴィッチをロシアで医療の手当てを
行なうことを拒否したのは残念だ、と発表した。バルカン半島の国
々の代表数人は、犠牲者の家族に対する賠償を行なうが、ミロシェ
ヴィッチが「適切な刑罰を受ける機会を失った」のは残念だ、と述
べた。ドイツとエジプトは近東和平計画を支援する方針
（ベルリン）ドイツとエジプトは、近東の和平実現に向けた過程
を、あらゆる民主的な手段を用いて進めて行くことを望み、パレス
チナ大統領アッバスを支援する方針である。独首相メルケルトエジ
プト首相ムバラクはベルリンで会談を行ない、この立場を支持し
た。パレスチナ自治区の選挙で勝利をした急進派イスラームのハマ
ースは、暴力は問題解決の手段ではないことを受け入れなければな
らない、とメルケルは述べた。ムバラクは、すべての宗教勢力が、
イスラエルとパレスチナの間の和平の努力を前進させる必要があ
る、と強調した。合意に失敗したことを受けさらにストライキ
（ベルリン）公勤務の賃金をめぐる対立で、一度は合意に失敗した
が、労働組合Verdiはストライキを続行し、場合によって蓮とを拡
大する方針である。2日間にわたるベルリンでの交渉を終え、同労
組会長ブシルスケはこの追うに予告した。彼は州側の主席交渉人で
あるニーダーザクセン州蔵相メルリングが妥協をすることに関心を
持っていない、と非難した。州側は、労働者および職員の一週間当
たりの労働時間を現行の38.5時間から40時間に延長することを求
めている。労組側は、労働時間の延長は被雇用者の数を減らすこと
になるとして、これを拒否している。
３月１２日（日）
法医学者がミロシェヴィッチの死因を解明する努力
（デン ハーグ）法医学者が、土曜日に収容所の独房で死亡して発見されたユーゴ
スラヴィア元大統領スロボダン ミロシェヴィッチの遺体解剖を開始した。彼ら
は、64歳のミロシェヴィッチの死因を解明するつもりである。遺体解剖にはセル
ビア人の医師2人も加わっている。国連戦争犯罪裁判所の主席控訴人カルラ デル
ポンテは、ミロシェヴィッチが自殺をした可能性を否定しようとはしていない。
検死後に彼女は詳細を発表するつもりである。また彼女は犠牲者の代表として、戦
争犯罪および民族殺戮のために訴訟を起こされていたミロシェヴィッチの死は敗北
であり、こうなるとなおさら今なお逃走を続けているボスニアのセルビア人指導者
ラドヴァン カラジッチと、その軍の指揮官ラトコ ムラジッチを、国連戦争犯罪
裁判所に引き渡すことが緊急に必要になる、と述べた。
その他のニュース
ハマースはイスラエルとの戦いを継続する
（ガザ市）急進派イスラームのハマースは、その政権綱領の中で
も、イスラエルとの武装闘争を堅持している。その綱領の中ではイ
スラエルが、東エルサレムを含むすべてのパレスチナ人居住区から
撤退する場合にのみ、交渉を行なう、とされている。その他、すべ
てのパレスチナ人逮捕者が釈放され、難民が帰還する権利が守られ
ることも必要である、と述べられている。パレスチナ大統領アッバ
スが解任したファタハ政権の公報は、ハマースの綱領を批判し、こ
れはパレスチナ自治当局に対する援助金の支払いを継続する条件と
して、暴力行使を無条件で断念することを求めているEUの要求と
衝突する、と述べた。バグダードでは襲撃事件 死傷者多数
（バグダード）バグダードのシーア派が住む一角サドルシティでは
数件の自動車爆弾事件が発生し、少なくとも40人が死亡、140人
が負傷した。警察の情報によれば、爆薬はほぼ同時に人通りの多い
2つの市場で発生した。元大統領サッダーム フセインとその他7
人の被告の裁判は、バグダードで続けられている。初めて被告は個
別に尋問を受けた。彼らは、1982年に小都市ドゥジャイルで148
人を殺害した事件にかかわった責任を問われている。裁判所が有罪
判決を言い渡した場合、被告達には死刑が課される可能性がある。
イラクの各政党は、新たに選ばれた国会の組織を決定する会議の期
日を設定しなおした。この会議は今週木曜日に行われることになっ
た。イランはおそらくロシアの提案をめぐって交渉を続ける方針
（テヘラン）国連安保理でイランの核計画をめぐる対立の協議が始
まるのを目の前にして、イラン政府はロシアの妥協案をいったん拒
否したが、しばらく後にこの発言を再び取り消した。イランが自国
内で核研究を行なう権利も守られるのであるなら、イランのウラン
をロシアの領土内で濃縮することは今後も交渉を続けることは可能
である、と外務省政務次官ハミド レサ アセフィは国営テレヴィ
で述べた。この直前に彼は、ロシアの妥協案はイランにとってもは
や選択肢ではない、と述べていた。一方独外相シュタインマイアー
は、世界各国がイランの危険な核をめぐる野心に対して断固たる対
決姿勢を取ることを、国連安保理は明確に表明するだろう、と独外
相シュタインマイアーは述べた。
３月１３日（月）
バイエルン州の家畜の死は鳥インフルエンザによるものではない
（ベルリン）バイエルン州の鳥の飼育場で鳥インフルエンザが発生した疑いが持た
れていたが、これは確認されなかった。これは連邦農業省の公報が、終了した調査
の報告書に基づいてベルリンで述べたものである。バイエルン州のリヒテンフェル
ス郡ではカモが数羽死亡したが、その原因はA型インフルエンザのウィルスであっ
たことが確定した。当局は死亡直後、400羽のカモとブロイラーを予防的にすべて
殺させていた。また合わせて4カ所の飼育場が封鎖された。
その他のニュース
ドイツ人人質がアフガニスタンで殺害されたことは確認されず
（ベルリン）外務省は今までのところ、アフガニスタンでドイツ人
人質が殺害されたことを確認していない。今後も事態の解明に努力
する、と同省公報は述べた。急進派イスラームのタリバーンはこれ
より前、ドイツ人1人を含む4人の外国人人質を殺害した、と述べ
ていた。誘拐された人が働いていたデュッセルドルフの企業エコロ
ーク社はこの情報とは異なる見解を持っており、この誘拐事件にマ
ケドニア出身の従業員が巻き込まれている、と発表した。公勤務の労働契約をめぐる対立を調停するための話し合い
（シュトゥットガルト）公勤務の労働契約をめぐる対立で、調停を
めぐる話し合いが行なわれる。社会民主党が政権を持つ州は、この
措置に賛成した。同党首プラツェクは同党幹部会の会議後、人々は
この労働争議の早期かつ受け入れ可能な解決案を待ち望んでいる、
と述べた。同時に彼は、使用者側内部で意見が割れることがないよ
うに、と警告した。この発言の背景には、同党の代表部が、各州側
の交渉の代表であるキリスト教民主同盟のメルリングを批判してい
ることがある。プラツェクの代理人であるシュテークナーは、メル
リングの交渉手法はあまりにも非妥協的である、と批判した。この
労働争議は6週目に突入する。ミロシェヴィッチはベオグラードかモスクワに埋葬される模様
（デン ハーグ）死亡したユーゴスラヴィアの元大統領ミロシェヴ
ィッチは、ベオグラードかモスクワに埋葬されることになってい
る。彼の弁護士は、家族はセルビアの首都ベオグラードに埋葬する
ことを望んでいる、と述べた。息子マルコはモスクワで、ベオグラ
ードでは家族の安全が守られないのであれば、一時的にロシアに埋
葬することを望む、と述べた。これより前にセルビア大統領タディ
ッチは、社会党が求めていた国葬の実施を拒否した。遺体解剖の暫
定結果によれば、64歳のミロシェヴィッチは心筋梗塞で死亡し
た。
３月１４日（火）
パレスチナ人居住区での暴力の波
（ガザ市）イスラエルと西側に対する抗議として、パレスチナ急進派は9人の外国
人を誘拐した。その中には、フランス人女性3人、スイス人と米国人それぞれ1人
が含まれている。その他ガザ市と西ヨルダンランドでは数百人のパレスチナ人が、
英国、EU、米国の施設に押し寄せた。ガザにある英国の文化施設は炎上した。こ
の行動は、ジェリコの収容所に対するイスラエルの攻撃に対して向けられたもので
あった。この収容所ではパレスチナ人2人が死亡していた。収容所に対するこの攻
撃はとりわけパレスチナ人急進派の長アフメド サーダトを狙ったものであった。
彼は他の収容者多数とともに、兵士に投降した。
イスラエルは、英国と米国からの監視団がこの収容所を去った後、攻撃を開始して
いた。そのためパレスチナ側は、この暴力の勃発の責任はこの両国にある、として
いる。
その他のニュース
ドイツとフランスはコンゴ派兵の準備を進める
（ベルリン）ドイツとフランスは、コンゴに於けるヨーロッパの軍
事作戦に参加する準備をしている、と発表した。独首相メルケルと
仏大統領シラクはベルリンで首脳会談を行なった後、ただし派兵に
は当面満たされなければならない条件がある、とも述べた。その条
件には、コンゴ政府の了解、国連の指令、今後の見通しが含まれる
が、当面EU外務特別委員ソラナのコンゴ訪問を待つつもりである、
とメルケルは述べた。この他独仏政府協議では、エネルギー政策に
関してより密接な協力をすることで合意がなされた。国防監察専門委員「兵士は政治をもはや信頼していない」
（ベルリン）連邦議会の委員会である国防監察専門委員のロッベ
は、多くの国防軍兵士は政治に対する信頼を失っている、との印象
を受けた。国外派兵に参加するだけでも、兵士は限界に達している
のはますます明確になっている、とロッベはベルリンで今年初めて
の報告書の中で述べた。同時に支出削減のため、兵士に対する要求
がますます高まっている、との苦情も伝えられている。社会民主党
所属のロッベは連邦政府に対して、コンゴ作戦にドイツが参加する
前に、法的根拠と兵士の任務に関して明確にするように要請した。バーデン・ヴュルテンベルク州の公勤務のストで調停
（シュトゥットガルト）公勤務の労働協定に関する対立は暗礁に乗
り上げているが、5週間半ぶりにストライキに再び何らかの動きが
出ている。バーデン・ヴュルテンベルク州では、問題となっている
労働時間延長問題を解決するために、市町村の使用者側と調停を行
なうことで合意した、と労働組合Verdiの公報は発表した。バーデ
ン・ヴュルテンベルク州の地方健康保険組合元会長ズィングと州行
政裁判所元長官マイズナーが調停官を勤める。彼らは労使双方に、
遅くとも日曜日までに提案を伝えることになっている。労働組合は
調停期間中、ストライキを続行する方針である。
３月１５日（水）
コンゴはEU軍派遣のための条件を受け入れる
（ボン）コンゴ民主共和国は、3ヶ月後に行われる選挙を安全に行なうために、部
隊派遣の条件としてドイツとフランスが課していた条項を受け入れる。6月18日の
選挙の時に首都キンシャサで、暴力ざたが勃発しないよう安全を確保できるのはヨ
ーロッパ人だけである、とコンゴ情報大臣アンリ モヴァ サカニーはドイッチェ
ヴェレに述べた。ベルリンで開かれた独仏首脳会談で、ドイツ首相アンゲラ メ
ルケルとフランス大統領ジャック シラクは火曜日に、コンゴへの派兵は、コンゴ
政府の賛成、国連の命令、時間的および地域的な限定、これらが得られるかどうか
による、と述べていた。ドイツ国防相は、EU加盟の10カ国以上がコンゴ派兵に参
加する準備を進めている、と発表した。一方国防軍部隊は、この派兵にはあまり意
味がない、と述べた。
その他のニュース
ニーダーザクセン州の市町村の公務員は労働条件で合意
（ハノーファー）ニーダーザクセン州の12万人の市町村の職員の
労働条件をめぐる対立は、調停された。数週間にわたるストライキ
と、粘り強い交渉を経て、使用者側と労働組合は、労働時間の延長
にハノーファーで合意した。ハンブルク市での契約締結に倣って、
職種ごとに最長で週39時間まで労働時間が延長されることになっ
た。これによりバーデン・ヴュルテンベルク州でも、合意の可能性
が高まってきた。ただし州の職員の状況は、まだ決着がついていな
い。いくつかの大学診療所の医師は緊急診療だけを行なう
（ベルリン）ドイツの大学の診療所で働く医師数千人は、木曜日か
ら無期限で、より多くの賃金を求めてストライキを行い、この間緊
急事態にある患者にのみ対応する方針である。大学病院および州立
病院の労組で行われた全員投票では、参加者の98.4%が無期限スト
に賛成した。マールブルク医師労働組合同盟は、日曜日と同じよう
な診療が行われる、と発表した。一方ドイツ病院協会は、数千人の
患者の幸福が、このストによって「直接脅かされている」と警告し
た。モーリタニアに難民が流れ込む懸念
（ブリュッセル、アレシフェス）スペインとEU委員会は、モーリ
タニアの沿岸で新たに難民が流れ込み、死者が発生する可能性があ
る、と警告している。EU委員会は、スペイン外相モラティノスと
ともに専門家がモーリタニアを緊急訪問し、対策を協議する、と予
告した。赤十字の集計によれば、今年の初めから千人を超える難民
が、小型の船でスペインに属するカナリア諸島、つまりEUに入り
込もうとして死亡した。水曜日だけでも救助隊が、18人の難民の
遺体を収容した。昨年にはモロッコにあるスペインの飛び領土セウ
タとメリヤに押し寄せ、世界各国で大きく取り上げられた。
３月１６日（木）
スンニー派の反乱勢力に対し米・イラクが大攻勢に
（バグダード）イラクの米軍は、3年前のイラク戦争以来最大規模の空爆を、反乱
勢力に対して行なった、との情報がある。数日間に渡ってサマラ市近くで行われた
攻撃には、飛行機50機とイラクと米国合わせて1千5百人の兵士が参加した。攻撃
を受けたのはスンニー派の陣地と見られる場所である。
サマラはバグダードの北100キロ弱にあり、スンニー派の抵抗の拠点と見られてい
るサラフディン州にある。
その他のニュース
イラク政権をめぐる対立で国会の初めての会議に暗雲
（バグダード）イラクではシーア派、スンニー派、クルド人が組閣
を巡って対立をしているため、組織を決める国会の会議に暗い影を
投げ掛けた。半時間ほど行われた総会は、275人の国会議員の先生
を行なっただけであった。国会議長職の候補者に関して、議員を意
見を一つにまとめることができなかった。対立の中心点は、首相ア
ル・ジャアファリである。シーア派は彼を改めて首相に指名した
が、これにはスンニー派とクルド人が反対している。ただしアル・
ジャアファリは、シーア派からの要請があれば、首相就任を断念す
ると約束した。10カ所の大学病院で医師がストライキ
（マインツ）10大学の病院でストライキが行なわれ、州に雇用さ
れている医師のストライキ計画が連邦各地で実施に移された。この
病院では患者に対して緊急医療は行われる。医者の労働組合マール
ブルク連合によれば、マインツで行われた中央集会には、約4千人
の医師が参加した。今回のストライキで医者は、30%の給与増とよ
り規則に準じた労働時間、超過労働時間の完全な給与支払いを求め
る方針である。司法はベルリン大空港建設を認める
（ライプツィヒ）数年間にわたって行われてきた法廷闘争で、ベル
リン大空港の建設がようやく始められることになる。ライプツィヒ
の連邦行政裁判所は最終審で、ひな形となる4つの訴訟を棄却し
た。この訴訟は26億オイロの建設計画に反対して行われていた。
同裁判所の裁判官達は、近隣の住民の保護のために、夜間飛行の禁
止、これまで計画されていたよりも大きな規模の騒音対策を条件と
した。この飛行場は2011年に運用が開始されることになってい
る。そうなればベルリン市内のテーゲルおよびテンペルホーフ空港
は閉鎖されることになる。
３月１７日（金）
独政府はコンゴ派兵に関する会議にEU各国を招待
（ベルリン）今後行われるかもしれないコンゴへの派兵の準備のため、ドイツ政府
はヨーロッパ各国を、月曜日にベルリンに招く。この会議では、EU各国の軍の代
表者が、欧州軍を結成する可能性について最終的な合意を取りまとめることになっ
ている、と国防省は発表した。今回の派兵は、6月18日に予定されているコンゴの
選挙の安全を守るために行われることになっている。国防大臣フランツ ヨーゼフ
ユング（キリスト教民主同盟）は、国防軍の参加に賛成が得られるよう、強く働
きかけを行なっている。混乱の震源であるコンゴを安定させなければ、場合によっ
てはバルカン戦争の時よりも大規模に、難民が発生する可能性がある、とユングは
「ビルト」紙に述べた。豊かな地下資源を持つこの地域の安定は、経済界にとって
も重要である、とも彼は語った。
その他のニュース
米国はイランとの会談を行なう用意が原則的にはある
（ワシントン）イラクの面倒な安全状況に関して発言を行なう、と
のイランの提案に対して、米国は抑えめながら前向きな反応を示し
た。大統領府公報マクレランは、会談が行なわれるのであれば、そ
れは単なる意見交換と捉えるべきではなく、イランがイラクに干渉
するのではないかとの米国政府の懸念を強める結果になるだけであ
る、と述べた。これより前にはイラン外相モッタキは、この階段の
目標は、イラクの新内閣の組閣を支援することである、と述べてい
た。ただしマクレランもモッタキも、イランと米国の会談がいつど
こで行われる可能性があるか、については言及しなかった。もしこ
の会談が行なわれれば、正式な対話としては30年ぶりとなる。税金の還付を子供の養育費と手工業者に対して実施
（ベルリン）個人の家計における子供の養育費と手工業者の労働に
関する経費が、今までよりも大規模に免税となる。連邦議会は、成
長と就業を促進するための税制面での措置に関する法律を承認し
た。これと同時に、企業に対する税制面での優遇と、税制の抜け穴
をなくすための法律も採択された。ドイツ経済界の代表者との会合
がミュンヘン手工業者見本市と平行して行われ、その席上首相メル
ケルは、2007年に行われる付加価値税増税を修正することはない、
と明言した。シラクは解雇からの保護問題に関して対話を行なう方針
（パリ）最近起きたばかりの市街戦を受け、仏大統領シラクは、労
働市場改革に反対する勢力に対し、緊急に会談を呼びかけた。政府
は対話の容易がある、と強調した。社会福祉大臣ボルローも、妥協
の容易がある、と述べた。内相サルコズィは、パリで起きた衝突の
責任は、急進派と無法者にある、と述べた。労働市場改革計画に反
対する平和的な抗議活動の後、いくつかの都市では暴力ざたが燃え
上がっていた。この法律には、特に就職したての人を解雇からの保
護する規定の廃止が含まれている。
３月１８日（土）
ユーゴスラヴィア元大統領ミロシェヴィッチは埋葬される
（ベオグラード）ユーゴスラヴィア元大統領スロボダン ミロシェヴィッチの遺体
は、彼の生まれ故郷ポジャレヴァツに埋葬された。棺が運び込まれた時には、数千
人が道路の脇に立ち尽くしていた。これより前ベオグラードでは約8万人のセルビ
ア人が、1週間前に国連戦争裁判所の収容所内で死亡したミロシェヴィッチと、別
れを告げていた。セルビア首相代理ミロリュブ ラブスは国民に、ミロシェヴィッ
チとともに血塗られた過去も埋葬するように、と呼びかけた。
その他のニュース
数十万人のフランス人が改革に反対してデモ
（パリ）フランスでは、国内各地で新たに抗議の日が設定されたの
を機に、数十万人が問題となっている保守的な政権による労働法改
革に反対する抗議活動が行なわれた。政府によれば、多くの町では
50万人が、労働組合の情報では150万人が抗議活動に参加した。
労働組合、生徒並びに学生連合、左派政党の抗議活動は主として、
職に就いたばかりの人たちを解雇から守る規定の事実上の廃止に向
けられている。ブッシュはイラク侵攻を批判から擁護
（ワシントン）米国が3年前にイランに侵攻した記念日にあたっ
て、大統領ブッシュは、米国民の中に広まっている不満に対し、戦
争を開始した決断を擁護した。ブッシュは毎週恒例となっているラ
ジオ演説で、この作戦活動を終了する、と述べた。また彼は、国民
に更なる犠牲者が出ることに心の準備をさせた。ただしイラク侵攻
の決定は正しかった、と語った。この記念日がきっかけになって、
イラク戦争に反対する抗議活動が世界各地で行なわれた。国連安保理は核をめぐる対立で合意に達する
（ニュー ヨーク）国連安保理は、イランの核計画をめぐる対立
で、おおかたの一致を得た。米国の国連大使ボルトンは、初期の公
式審議後、安保理は木曜日の時点でイランに対する正式な声明を決
定することができるのではないか、との期待を述べた。外交官筋の
情報では、この声明の中にはイラン政府に対して、ウラン濃縮を即
時停止し、国際原発機構に協力するように、との要請が含まれてい
る、とのことである。
３月１９日（日）
ベラルーシ選挙終了後に抗議活動
（ミンスク）ベラルーシ大統領選挙終了直後に、野党支持者数百人がミンスクで集
会を行なった。デモ禁止命令が出され、警察部隊が増強されていたにもかかわら
ず、数千人が首都ミンスクの中心部に押し寄せた。これより前野党の候補者アレク
サンデル ミリンケヴィッチは、国家指導部が選挙で不正を行なった、と非難し、
抗議を行なうように呼びかけていた。政府に忠実な世論調査機関によれば、独裁的
な支配手法のために国際的に孤立しているアレクサンデル ルカシェンコは、85%
の票を集め、3人の対立候補より明確に優位に立っている。選挙前には数百人の野
党支持者が逮捕されていた。
その他のニュース
労働組合は仏政府に最終通告を突きつける
（パリ）フランスでこのところ大規模な抗議活動が行なわれている
ことを受け、労働組合と学生連合は政府に対し、計画されている労
働市場改革を撤回するように最終通牒つきで要求した。政府が新規
雇用者を解雇しないようにするための保護措置の事実上の廃止を月
曜夜までに撤回しないのであれば、彼らは全面的なストライキを行
なう、と威嚇した。労働組合の情報によれば、土曜日には全土で約
百万人が抗議集会に参加した。この際には衝突が起こり、52人が
負傷、パリだけで約170人が逮捕された。ソラナはEU軍のコンゴ派兵で前進
（キンシャサ）EUの外務委員ソラナは、コンゴ民主共和国大統領
カビラと、アフリカの同国に対しEUの介入部隊を駐留させる計画
に関して話し合った。その際カビラは、コンゴの選挙をきっかけ
に、EUが部隊を駐留させることを歓迎した、とソラナの公報は述
べた。これより前国連はEUに、現在6月18日に予定されている選
挙で、コンゴでの国連の活動を支援するように求めていた。今まで
の計画では、ドイツとフランスが、1,500人規模の部隊のそれぞれ
3分の1を派遣することになっている。新聞報道「イラクではさらに収容所で虐待」
（バグダード）「ニュー ヨーク タイムズ」紙の報道によれば、
米兵がイラクの収容所で、イラク人拘留者を虐待を行なった。同紙
は、バグダード空港近くの収容所で、拘留者が主として銃床で殴ら
れた、と伝えている。同紙によれば、この虐待は2004年初めから
行われており、2004年4月のアブ ゴライブ収容所での衝撃的な
虐待写真が発表された後も続いている、とのことである。