5月1日〜7日のオーストリアのニュース



5月1日(月)

     最新ニュース

BAWAG訴訟は当面行なわれない

経済と労働銀行BAWAGとレフコ社の弁護士は、ニュー ヨークで
米国の破産弁護人ロバート 土レインと暫定的に合意し、当面訴訟
を避けることになった。暫定的な合意は、10億9千万ドルの預金を
もつ米国内の同銀行の口座いくつかを今後も凍結する代わりに、米
国内での同銀行の営業を認める、という内容である。同銀行が米国
内で持つ口座が10億ドル以下に減らない限り、営業は続けられ、
レフコ社の債権者および弁護士に毎日口座の出入りについて報告し
なければならなくなる、との内容も含まれている。

     国外ニュース

ボリヴィア大統領はガスと石油を国有化

ボリヴィア大統領エヴォ モラレスは、同国のガスと石油資源を国
有化し、産出地を管理下に置くために軍を派遣した。これらの地下
資源は、司令によって国の監督下に置かれた、外国の石油およびガ
ス企業は、国営企業YPFBと新たな契約を結ぶために180日間の時
間的猶予を持つ、とモラレスは5月の式典で述べた。ボリヴィアは
ヴェネズエラに続いてラテンアメリカで2番目に大きなガス資源の
保有国である。国有化が具体的にどのように行なわれるか、モラレ
スは明言していない。今までの声明で彼は、国有化は石油企業の没
収や収用ではない、と保証していた。軍の発表では、これは「同じ
価格で公正な条件での交渉を行なう知性ある国有化」である、とさ
れている。ボリヴィアの石油業界では欧米約20の企業が活動して
いる。左派的なモラレスは12月の選挙前に、石油とガスの収入の
より多くの割合を貧しい国民の役に立つようにする、と約束してい
た。土曜日にはモラレスはハヴァナで同じ左派的なキューバ大統領
フィデル カストロとヴェネズエラ大統領フーゴ チャヴェスと共
に、米国を狙った通商協定を結んでいた。この協定は他のアンデス
諸国にとっても負担になるものである。

     国内ニュース

連邦大統領フィッシャーはルーマニアを公式訪問

連邦大統領ハインツ フィッシャーは、遂に今日と明日の2日間ル
ーマニアを訪問する。その中では大統領トライアン バセスクと首
相カリン ポペスク・タリチャーヌと会談する。大統領府によれ
ば、会談の主要議題は、ルーマニアのEU加盟計画、西バルカン諸国
に関するEU側の見通し一般、および近東情勢やイランとの核対立な
どの現在の問題である。フィッシャーに同行するのは法務大臣カー
リン ガスティンガー(未来同盟)とブルゲンラント州首相ハンス
 ニースル(社会民主党)、および経済代表団である。今回の訪問
では、ブカレストで開かれるオーストリア・ルーマニア経済公開会
議への出席が重要日程である。




5月2日〜4日 お休みです




5月5日(金)

     国外ニュース

ブレアは内閣改造 ストローは外相に留任せず

英国首相トニー ブレアの労働党は、地方議会選挙で大幅に支持を
失ったことを受け、内閣の大幅な改造を行なった。ブレアは辞任し
なかったものの、著名な外務大臣ジャック ストローは閣僚から退
き、下院に戻った。内務大臣チャールズ クラークは、外国人犯罪
者をめぐる事件が明るみに出たことを受け、同じく内閣を去った。
女性問題が発覚した副首相ジョン プレスコットは、今までの担当
のいくつかをはずれることになる。

     国内ニュース

フェアツェトニッチュとワイニンガーは事情聴取を受けるとの報道

オーストリア労働組合連合元会長フリッツ フェアツェトニッチュ
と同元財務部長ギュンター ワイニンガーは、来週連邦刑事警察庁
で、刑事警察の事情聴取を受ける、と「クローネ新聞」は報じた。
確かな情報によればワイニンガーは来週月曜日に、フェアツェトニ
ッチュは金曜日に、連邦刑事警察庁に行くことになっている。両者
とも「完全に任意で」聴取を受けることになっている。労働と経済
銀行BAWAGの事件で、同労組連合の資産を危険にさらしてきたこ
とを知りつつ、長年にわたってそれを放置しているのはなぜなの
か、との疑問に、フェアツェトニッチュは答え、「自分が正しいと
確信しているい時には、対策を取らなければならないし、それをや
り遂げなければならない」と述べた。




5月6日(土)

     国外ニュース

ブッシュ「ドイツは反テロの戦いで重要な役割を担う」

米国大統領ジョージ W. ブッシュは、ドイツを、テロ組織との戦い
での重要な協力者と見ている。彼は、秘密情報部と警察の間には密
接な協力があり、ドイツの意向も重要である、「連邦首相が、テロ
との戦いには勝利しなければならない、だとか両国国民の安全にと
ってこの戦いが重要である、と発言すれば、世界中の人々がその発
言に耳を傾ける」と述べた。またブッシュは、自分の父が大統領で
あった時同様に、ドイツは指導的役割を持つ協力者であり、このこ
とは首相アンゲラ メルケルが積極的に関与しているイランとの核
をめぐる対立を見れば分かる」とも述べた。ブッシュとメルケルは
水曜日にワシントンの大統領府で会談を行なっていた。ブッシュは
7月中旬に3度目のドイツ訪問を行なう意向である。

     国内ニュース

フーゴ チャヴェスがウィーン訪問

ヴェネズエラ大統領フーゴ チャヴェスは5月12日にアレーナで開
かれる連帯集会に出席する予定である。これは「ヴェネズエラとキ
ューバに手を出すな」と言う催しの主催者が発表した。彼による歓
迎の演説が予定されている。この催しはEU・ラテンアメリカ・カリ
ブ諸国首脳会談である。チャヴェスは落下傘部隊の元隊員で、
1992年の反乱部隊によるクーデタの指導者であった。彼は1998
年に民主的な選挙で大統領に選ばれ、2000年にも再選された。
2002年4月には、米国が少なくとも口頭では支持した軍部と野党
のクーデタを乗り切っていた。




5月7日(日)

     国外ニュース

シラクとメルケルはイランに対する強制力を持つ決議に賛成

イランの核計画をめぐる対立で、フランス大統領ジャック シラク
とドイツ首相アンゲラ メルケルは、国連安全保障理事会の強制力
を持つ決議に賛成である、と述べた。両者は電話で会談を行なっ
て、「国際原発機構IAEAに、特にイランのウラン濃縮を中止させ
る要請を出す権限を与える決議」を取りまとめることが必要だ、と
いうことで合意した、とフランス政府は発表した。英国、フラン
ス、ドイツが起草した決議案が国連安保理には提案されている。こ
の決議案の中では、イランの核計画は「国際的な平和と安全の脅
威」である、と非難されており、国連安保理は軍事攻撃を含む制裁
に関する国連憲章第7条の適用を認めることが含まれている。とく
に拒否権を持つロシアがこの決議案に反対している。月曜夜には拒
否権を持つ5カ国とドイツの外相がニュー ヨークで会談を行な
い、イランとの核対立の今後の措置を協議する。

     国内ニュース

自由党党首シュトラーヒェは参加者からの「万歳」の声を擁護

「未来に対する力強い万歳の声」ー 「国民に誠実な連合団体」の
ワルター スーヒャーは、昨日の自由党ウィーン州党大会での演説
の最後をこれで締めくくった。党首ハインツ・クリスティアン シ
ュトラーヒェは、同党同州党首に94%の賛成で再選されたが、この
発言については何ら関心を示さず、オーストリア西部では「万歳」
はあいさつとして異例なものではない、と述べた。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system