5月22日〜28日のドイツのニュース



5月22日(月)

首相メルケルは中国との関係を拡大する方針

(北京)ドイツ首相アンゲラ メルケルは、あらゆる段階の対中国関係を拡大し、
その際には人権を強調する方針である。彼女は首相に就任して初めての北京訪問
で、中国首相温家宝の知的所有権保護により大きな力をそそぐつもりだとの約束を
取りつけた。技術の剽窃に関するドイツからの苦情は、イランとの核対立、中国の
人権情勢と並んで、メルケルと中国首脳との会談における中心的な議題であった。

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ショイブレ「極右とイスラーム教徒のテロによる脅威は大きい」

(ベルリン)極右の運動と、イスラーム教徒のテロは、現在ドイツ
の国内の治安にとって、最大の脅威である、と内相ショイブレは報
告した。憲法擁護庁の報告書の発表にあわせて彼は、極右の動機を
もって行なわれる犯罪の数は15,361件に、ネオナチの数は4千1百
人に増加した、と述べた。またイスラーム教徒のテロ活動も、警戒
を解くような兆しはなく、ドイツ国内のイスラーム教徒急進派の数
は、約3万2千人である、とも語った。

ケーラーは大連立に注意を促す

(ベルリン)連邦大統領ケーラーは、政府の中心的な部門での活動
を批判し、職場の創出により大きな力をそそぐように求めた。ドイ
ツ労働組合連合の会合でケーラーは、付加価値税増税による追加税
収を、雇用付帯経費を引き下げるために利用する要に提案した。労
使双方と政界に対してかれは、失業との戦いで協力しあって努力し
ていくように訴えた。労組連合会長ゾマーは、失業率が高いことに
鑑みて、労働時間の延長に反対した。

モンテネグロはセルビアからの独立に賛成投票

(ポドゴリッツァ)バルカン半島の小共和国モンテネグロは、セル
ビアから分離し、ヨーロッパで最も新しい独立国になる。これはモ
ンテネグロ国民が国民投票でぎりぎりの賛成多数で決定した。今ま
でのセルビアとの国家連合からの離脱に賛成したのは有権者の
55.4%で、必要な賛成をわずか0.4%上まわっただけであった。EU
は当初の反応としてこの独立決定を受け入れた。EU外務委員ソラ
ナは祝辞の中で、高い投票率がこの決定の過程が正当であることを
示している、と述べた。この決定とともに、旧ユーゴスラヴィアの
最後の共和国がセルビアとの連合から離脱したことになる。セルビ
アの政治家は、このぎりぎりの結果に疑問を呈している。国際的に
は、この新しい小国はわずか65万人弱の国民しかいないため、生
き延びていけるかどうか、疑いを持つ人もいる。




5月23日(火)

憲法裁判所は捜査網を大幅に制限

(カールスルーエ)2001年9月11日以降の期間、イスラーム教徒のテロリストと
目される人物に対する全国的に張り巡らされた捜査網は、違憲であった。憲法裁判
所は、このような判断を下した。このような大規模の情報捜査は、具体的な危険性
がある場合にのみ許可されるのであって、テロ攻撃後に発生したような一般的な脅
威の場合には、これを行なうに十分ではない、と憲法裁判所は述べた。いくつかの
州で行なわれた数百万人の個人を対象とした捜査網の設置は、自由と安全の均衡を
破壊する、とも述べられている。警察、連邦内務大臣ヴォルフガング ショイブ
レ、そしていくつかの州の内務大臣が批判を行なっている。バイエルン州内相ギュ
ンター ベックシュタインは、憲法裁判所はテロからの効果的な防衛に、あまりに
厳しい条件を設定した、と非難した。

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ポツダムの人種差別的攻撃の容疑者に対する逮捕命令は取り消し

(カールスルーエ)エチオピア系ドイツ人がポツダムで攻撃され、
血を流してから5週間、容疑者2人は再び自由の身となった。連邦
裁判所でこの事件を担当する捜査判事は、これ以上緊急の犯行容疑
を想定することはない、犠牲者は犯行のことを覚えていないという
点が重要である、と連邦検事局は発表した。ただし容疑者2人が攻
撃に参加した、との容疑は残っている、とも述べた。彼らが外国人
を敵視していると推定できるため、連邦検事局が捜査を開始してい
た。裁判所の広報によれば、連邦検事総長ネームは、この決定に対
して広告を行なうことを検討している。犠牲者は犯行後数週間にわ
たって昏睡状態にあった。

メルケルは中国訪問を終える

(上海)連邦首相メルケルは初めての中国訪問の最後に、中国では
宗教の自由が確保される方向に進ませた。上海で彼女はカトリック
の司教陳と面会した。91歳の彼は27年間にわたって中国の刑務所
に入れられていた。また彼女は上海の経済公開討論会で演説して、
ドイツ経済には中国の重要性を強調し、同時に中国政府には、海賊
製品対策を強化するよう改めて求めた。ドイツ第2放送のインタヴ
ューでメルケルは、経済的な競争相手になろうとしている中国と
は、決然としてかつ批判的な付き合いを進めることに賛成した。

ドイツ労組連合の連邦会議は混乱

(ベルリン)ドイツ労働組合連合の連邦会議では、会長ゾマーが阻
害要因を取り除かなければならない。彼は会長に再選されたもの
の、4年前よりははっきり少ない78%の支持しか受けられなかっ
た。会長代理選挙は、決選投票に持ち込まれた。現職のエンゲレン
・ケーファーは16年にわたってこの地位にあるが、執行部の指名
を受けたキリスト教民主同盟と教育の専門家ゼーアブロックに、引
き離された。労働組合の幹部たちは、62歳の社会民主党の社会福
祉の専門家エンゲレン・ケーファーの再選に反対していた。




5月24日(水)

ドイツ政府「コンゴ派兵はクーデタの試みに影響を受けない」

(ベルリン、キンシャサ)コンゴ民主共和国ではクーデタ計画と自称するものが発
覚したが、ドイツ政府は、これはEUの今後派兵計画には影響を及ぼさない、と発
表した。キンシャサのドイツ大使館は、政府転覆計画があったことを確認できなか
った、と外務省広報は発表した。
これより前コンゴ政府は、傭兵とされる外国人32人の逮捕を発表した。これによ
って移行政府に対するクーデタ計画を失敗に終わらせた、と内務大臣テオフィレ 
ムベムバ フンドゥがキンシャサで発表した。
コンゴでは7月には40年ぶりに自由選挙が行なわれることになっている。この安全
を確保するために、国連の依頼を受けたEUは、コンゴに兵士を派遣する方針であ
る。ドイツは8百人近くの兵士を派遣し、この任務に参加する意向である。

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オルメルトはイスラエルに和平の用意があると強調

(ワシントン)イスラエル首相オルメルトは、同国はパレスチナ人
の自発的な和平交渉の相手である、と述べた。ただしイスラエルは
いつまでもパレスチナ人を待つことはできない、と彼はワシントン
の米国議会の両院で演説した。同国政府は、交渉相手がいないこと
を確認すれば、西ヨルダンランドのイスラエルの国境を自分で確定
することになる、とも述べた。これによりオルメルトは、パレスチ
ナのハマース政権に対し、イスラエルを承認し、暴力と縁を切っ
て、イスラエルとの交渉に臨むように求めたことになる。オルメル
トとの会談で、米大統領ブッシュは、イスラエルの計画を基本的に
は前向きに捉え、一方的に国境線をひくことで、和平にとって重要
な一歩になる可能性がある、と述べた。

ハマースとファタハは支持者に平静を呼びかける

(ガザ市)パレスチナ大統領アッバスのファタハ運動と急進派イス
ラーム教のハマース政府は、それぞれの支持者に対して、武装蜂起
を終わらせるように、と要請した。ガザ市での数時間にわたる交渉
の後、両者の代表は、ハマースとファタハに属する者たちに平静を
保つように呼びかけた。政府が独自に治安部隊を設置してから、ハ
マースとファタハの権力争いは激しさを増していた。

記者の尾行に関する連邦情報局の報告書は金曜日に公開

(ベルリン)連邦情報局員によって記者が尾行されていた事件に関
する調査報告書は、金曜日に公表される。自由民主党の国会議員シ
ュタトラーと社会民主党の国会議員ショルツは、ベルリンで開かれ
た国会監視委員会の会議後にこのように発表した。この事件に関連
した記者からの異議申し立てがあったため、報告書に修正を加える
必要があることが、その理由としてあげられた。ベルリン行政裁判
所は、「フォークス」誌の記者の私的な出来事の公表に反対する異
議を認めていた。




5月25日(木)

労組連合会議で最低賃金をめぐる論争

(ベルリン)ドイツ労働組合連合議長に再選されたミヒャエル ゾマーは、大連立
を批判し、より公正な社会福祉政策と労働市場政策を立てるように求めた。最低賃
金、解雇からの保護、財政政策に関して、労働組合は弱者のために戦う、とゾマー
はベルリンで開かれた同労組連合の会議で述べた。全国的に一時間あたり7.5オイ
ロの最低賃金の設定を拒否している連邦首相アンゲラ メルケルと対決する、と彼
は述べた。彼はまた、国際金融市場の規制を改善するように求め、金融市場の暴走
に歯止めをかける必要がある、と述べた。
同労組連合の会議では外部からの講演者として労働大臣フランツ ミュンテフェリ
ングと左派党会派長オスカー ラフォンテーヌが参加した。ミュンテフェリングは
大連立を擁護したが、ラフォンテーヌは労組連合同様に最低賃金の設定を支持し
た。

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EUとロシアは燃料資源をめぐる対立を解消すべく努力

(モスクワ)ロシア大統領プーチンはEUに対し、ロシアが安定的
な燃料資源の供給国であり続ける、と約束した。ロシア南部のソチ
で開かれているEU代表部との首脳会談に出席したプーチンは、こ
れはロシアの最高の目標である、と述べた。今まで順調に行なわれ
ている通商関係は、今年初めにロシアが一時的にウクライナに対す
るガスの供給を停止して、滞った。これによって天然ガスの西ヨー
ロッパへの輸出も減少していた。今回の首脳会談の最大の成果は、
ロシア人旅行者に対する入国査証の規定を柔軟化する協定に署名が
行なわれたことであった。

アッバスはパレスチナ人組織に10日間の最終通告期間を設定

(ラマラ)パレスチナ大統領アッバスは対立するパレスチナ人組織
に対し、共通の政治姿勢を取ることで合意をするまでの最終期限を
突きつけた。これが10日以内に行なわれなければ、今後の方針に
関する国民投票を行なう、とアッバスは述べた。国民投票にかけら
れるのは、イスラエルで拘留されているパレスチナ人高官が作成し
た和平計画を土台とするものになる。この計画は、イスラエルが西
ヨルダンランドから撤退し、エルサレムをパレスチナ人国家の首都
として受け入れるのであれば、イスラエルとの交渉による解決をす
ることが含まれている。

外相シュタインマイアーは湾岸最後の訪問地カタール到着

(ドーハ)独外相シュタインマイアーは、湾岸6ヶ国をめぐる彼の
訪問の最後に、カタール首長国を訪問した。彼は世界の二大ガス液
化工場が設立された工場の敷地を見学した。カタールは、ロシアと
イランに続いて、世界で三番目に大きなガス埋蔵国である。燃料資
源問題の他に、イランの核をめぐる対立も議題となった。カタール
外相ビン ヤシムは、同国政府はイランの核計画は危険なものでは
ないと見ている、と述べた。カタールはシュタインマイアーの湾岸
6カ国をめぐる訪問の最後の目的地である。これより前に彼は、ク
ウェート、オマーン、サウジ・アラビア、アラブ首長国連邦、バー
レーンを訪問していた。




5月26日(金)

連邦情報局による記者尾行は法律違反との報告

(ベルリン)連邦情報局による記者の尾行に関する報告書は、今まで秘密にされて
いたが、連邦議会はその一部を公表した。この報告書の起草者は元連邦裁判官ゲア
ハルト シェーファーは、極めて大規模な尾行は法律違反であった、と結論づけて
いる。90年代半ばから2005年まで続いた尾行によって、連邦情報局は、局内から
の情報がもれているとされる箇所を明らかにしようとしていた。
連邦政府は、シェーファーが下した法的評価を共有している、連邦情報局の勤務規
則を強化し、監視を強める、過去の情報局局長には、この事件の責任はない、との
声明を発表した。

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教皇はワルシャワで数十万人を前にミサを執り行う

(ワルシャワ)教皇ベネディクト16世は、前任者ヨハネ パウロ2
世の故郷ポーランドの各地を訪問するたびを行なっているが、ワル
シャワで約30万人を前に初めて大規模なミサを行なった。そこで
はカトリック教会の長である彼は、カトリック教徒は聖書と教会の
伝統を守り、キリストの教えを時代の流行に置き換えてはならな
い、と述べた。夜には彼は約20万人の信徒の出迎えを受けて、聖
母マリア巡礼の聖地チェンストホヴァを訪れた。

ケーラーは貧困との戦いを呼びかける

(ザールブリュッケン)連邦大統領ケーラーは、貧困は世界平和に
とって最大の脅威であると評し、世界的にこれを補償するように呼
びかけた。彼はザールブリュッケンで開かれたドイツカトリック会
議で、公正が行なわれなければ、持続的な平和はなく、密接な関連
を持つ世界の中では、誰もが責任から逃れることはできない、と述
べた。

外国人を敵視する攻撃で約30人が逮捕

(ベルリン)ドイツ東部で数件の外国人を敵視する攻撃が木曜日か
らその夜にかけて発生したが、これに関連して約30人が逮捕され
た。もっとも重大な被害を出した攻撃は、テューリンゲン州のヴァ
イマルで起きた。ここでは8人の右翼急進派が、私的な祝典を襲
い、モザンビーク人2人とキューバ人1人にケガを負わせた。ベル
リンでは警察が、外国人を敵視する攻撃を行なったとして、あわせ
て14人を逮捕した。連邦検事総長ネームは、4月にポツダムで起き
たエチオピア系ドイツ人の襲撃事件に対する捜査を、現地の検察に
委ねた。殺害を試みた当初の容疑は、維持できなかったので、連邦
検察はこの事件の担当をはずれる、と広報が発表した。




5月27日(土)

ジャワ島で激震 死者3千人以上

(ジョグジャカルタ)インドネシアのジャワ島で激しい地震が起き、徐々に破壊の
全容が明らかになっている。死者の数は3千人を越えている。当局は、これは1年
半前の津波以降最悪の自然災害で、負傷者は千人、約20万人が家を失った、と報
告した。特に激しい被害を受けたのは大学町ジョグジャカルタである。政府は兵士
を被災地域に派遣した。病院は完全に収用人数を越えている。ずっと以前からジョ
グジャカルタ近郊にあるメラピ火山が大爆発を起こすと予想されていたため、若干
の外国人支援組織の基地が現地には既に設置されている。EUは3百万オイロの緊急
支援を予行した。ドイツも実効性のある支援をおこなう、と提案した。

     その他のニュース

モガディシュ周辺で激しい戦闘

(モガディシュ)短い休戦をはさんで、ソマリアの首都モガディシ
ュでの戦闘は一層激しさを増している。数千人が非難をしている。
イスラーム系の民兵が、大型砲、擲弾筒、機関銃を用いて、米国の
支援を受けた軍と大臣の連合軍と戦っている。少なくとも20人が
死亡したが、その多くは一般市民である。数週間前から激化してい
るモガディシュの支配権をめぐる紛争で、今までに3百人が犠牲と
なっている。この戦闘は移行政府がアフリカの角の無政府状態に終
止符を打ち、統一国家の権威を打ちたてることに失敗したために発
生した、と見られている。

野党は連邦情報局事件の政治的責任を明確にする方針

(ベルリン)連邦情報局が記者を尾行した事件で、野党は政治的に
責任ある者を集中して追求するように迫っている。緑の党の連邦議
会会派の国会執行部長ベックはドイツラジオの番組で、この事件に
関する調査報告書が公表されたことを受けて、連邦首相府もどの程
度関与していたのかをはっきりさせる必要がある、と述べた。自由
民主党の内政の専門家シュタットラーは、この問題は連邦情報局の
イラクでの活動を現在調査している委員会に持ち込まれるかもしれ
ない、と示唆した。この報告書から判明したのは、連邦情報局は数
年にわたって記者を監視したのは、法律に違反する行動であった、
ということである。

ベルリン検察はアモック熱患者に対する逮捕命令を出す方針

(ベルリン)ベルリンでは16歳の男が精神錯乱に陥ったが、検察
は殺人未遂容疑で逮捕命令を申請する方針である。この酔っぱらっ
た若者は、ベルリンの新中央駅の新設記念式後に、政府の建物のあ
る一画で28人にナイフで切りかかった。犠牲者の1人はHIVウィル
スに感染していた、との情報がある。したがってその後でナイフで
攻撃を受けた犠牲者は、感染した可能性がある。この流血の事件の
動機は不明である。逮捕された犯人はこの攻撃を否認している。




5月28日(日)

教皇はアウシュヴィッツで和解に向け呼びかける

(クラクフ)ポーランド訪問の最後に教皇ベネディクト16世は、元ナチ絶滅収容
所アウシュヴィッツ・ビルケナウで、和解と赦免を行なうように呼びかけた。この
ような場所では言葉はその役割を果たすことができなくなり、ただ衝撃を受けて押
し黙ることしかできない、と教皇はナチの犠牲者の記念施設の前で述べた。ドイツ
出身の自分にとって、アウシュヴィッツで語ることは、とりわけ心苦しいことであ
る、とも述べた。教皇は来れよりまでにいわゆる死の壁のところで、この施設に以
前収容されていた人たち30人ほどと面会していた。また彼は、1982年に聖人の列
に加えられたフランシスコ会の神父マクシミリアン コルベがいた部屋の前で祈り
を捧げた。コルベはアウシュヴィッツで、ある家族の父親のかわりに死への道を進
んだ。
午前中にはカトリック教会の長である彼は、クラクフで約百万人の信徒を前に、屋
外で礼拝を行なった。その席上教皇は特にポーランドの若者に対して、いかなるも
のであれ麻薬を使用しないように呼びかけた。

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ザールブリュッケンでのカトリック大会は終了

(ザールブリュッケン)公正な社会を作るためにさらに貢献するよ
うに訴えて、ザールブリュッケンでの第96回カトリック大会は終
了した。締めくくりの礼拝では、ドイツ司教会議議長のレイマン枢
機卿が、経済の世界規模化は、すべての人にとってよい機会となら
なければならない、これを進める中で、貧者、病人、老人、障碍者
に対する特段の思いやりが生まれるようにしなければならない、と
述べた。配慮を欠いた富の配分をめぐる争いを行なうと、社会的な
安定させる制度が抱える問題を解決できなくなる、ともレイマンは
述べた。5日間にわたるカトリック大会は「神の顔を前にした正
義」を標語に掲げて行なわれ、約4万人が参加した。次回のカトリ
ック大会は2008年にオスナブリュックで行なわれる予定である。

ケーラーはシュピーゲルの市民としての勇気を賞賛

(デュッセルドルフ)連邦大統領ケーラーは、死去したドイツユダ
ヤ人中央評議会議長シュピーゲルを、掛け橋を作り、自分の意志を
表明する勇気を持った人物である、と評価した。デュッセルドルフ
で行なわれた追悼式でケーラーは、特にシュピーゲルが世界に開か
れ、民主的なドイツを支持していた、と指摘した。戦争と虐待が終
わった後、彼の家族やその他のユダヤ人が、故郷に残り、ドイツに
信頼を寄せた、とも述べた。シュピーゲルは4月30日に68歳で死
亡していた。1千4百人の弔問客を前にケーラーと首相メルケル
は、右翼急進派の暴力と反ユダヤ主義に対して注意を払うように訴
え、市民は急進派との戦いを、官庁や関連組織に任せきりにしては
ならない、と述べた。

ベルリンでのアモック熱患者の事件では少なくとも35人が負傷

(ベルリン)最新の情報によれば、酔っぱらったベルリンの生徒が
錯乱した事件の負傷者は、少なくとも35人である。エイズ感染の
危険性が警告されると、新たな犠牲者が名乗り出た。負傷者の1人
がエイズの病原体に感染していた、との警告が出されていた。慈善
病院が負傷者と救助した人に薬剤投与の予防措置を行なった。金曜
日夜に政府の建物がある一画で、ナイフで手当たり次第に歩行者に
切りつけた16歳の生徒には、殺人未遂と危険な傷害容疑で逮捕命
令が出された。この凶行の動機はまだ何も明らかになっていない。




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