7月17日〜23日のドイツのニュース



7月17日(月)

イスラエルはレバノンで攻撃 終息の兆しを見せず

(ベイルート)近東では戦争状態の紛争が月曜日も続き、激しさは弱まっていな
い。イスラエル軍はレバノン侵攻6日目に入り、飛行機とミサイルを用いてベイル
ートの港、バァルベックにあるヒズブッラーの司令部、レバノンの兵舎、南部にあ
るヒズブッラーの拠点を攻撃した。一方ヒズブッラーは、イスラエルの入植地およ
び都市を砲撃した。その中には港町ハイファも再び含まれており、4階建の建物に
ミサイルが着弾した。負傷者が数人発生した。当局の発表によれば、イスラエルが
攻勢を開始して以来、レバノン側の犠牲者は170人を越えている。

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ドイツ人のレバノンからの退去が始まる

(ベルリン)ドイツ国籍保有者のレバノンからの退去が、静かに始
まった。既に2百人のドイツ人が同国を退去した後、外務省によれ
ば、4百人のドイツ人が別のトラックに乗ってシリアの首都ダマス
カスの空港へ向かっている。彼らは底から故郷に飛び立つことにな
っている。さらにかなりの数のドイツ人が夜には、キプロス行きの
フェリーでベイルートを出発した模様である。英国、フランス、イ
タリアは、それぞれの国籍所有者の一部を国外に連れ出しはじめ
た。米国は約2万5千人の米国人の国外脱出準備を進めている。

EUは近東で対立する両者に平静を呼びかける

(ブリュッセル)EU加盟各国の外務大臣は、イスラエルとシーア
派のヒズブッラー民兵に対し、思慮深い態度を取るように呼びかけ
た。外務大臣たちはブリュッセルで外交委員ソラナと協議を行なっ
た加盟国の声明案の中で、暴力の激化は、イスラエルおよびレバノ
ンだけでなく、この地域全体の安全にとって、深刻な危機である、
と述べた。ドイツ外相シュタインマイアーは、この地域で「広い範
囲に戦火が広がることがないように」と警告した。国連事務総長ア
ナンによれば、国連は追加監視部隊をレバノンとイスラエルの国境
地帯に派遣することを検討している。国連安保理は間もなくこの部
隊の派遣を検討する、とサンクト ぺテルブルクでのG8首脳会談
に参加しているアナンは語った。

首相メルケルはG8には行動力があると判断

(サンクト ぺテルブルク)ドイツ首相メルケルは、近東での戦争
勃発の危機に対して共通の態度を取ることに関して、G8は1つにま
とまれなかったものの、紛争管理の行動力があると見ている。ロシ
アのサンクト ぺテルブルクで行なわれたG8に初めて出席した彼
女は、会議の成果を成功である、と評価した。主要工業国7ヶ国と
ロシアは、国際的な問題を共同で処理する用意が進めた、とも語っ
た。その例としてメルケルはG8の近東に関する声明を挙げた。行
き詰まっているジュネーヴでの世界貿易交渉を再開する、という参
加国の方針を彼女は喜ばしい、と評価した。ドイツは2007年には
議長をロシアから引き継ぐ。次回のG8首脳会談はメクレンブルク
・フォアポメルン州のハイリゲンダムで行なわれる。メルケルは重
要な議題として、貧困との戦いを挙げた。




7月18日(火)

オルメルトはレバノン攻撃中止要請を拒否

(エルサレム)イスラエル首相エフド オルメルトは、レバノン攻撃の中止を断固
拒否した。国連代表団との会談で彼は、誘拐された兵士2人が解放され、国民がよ
り安全になるまで、イスラエルはヒズブッラー民兵との戦いを続けるつもりであ
る、と述べた。軍幹部も、レバノンに対する地上軍による攻撃を行なう可能性を、
否定しなかった。イスラエル空軍は攻撃を強め、ヒズブッラーの基地だけでなく、
レバノン軍の兵舎数ヶ所も攻撃した。その際少なくとも11人の兵士が死亡した。
ヒズブッラーは、イスラエル北部のいくつかの都市に対するミサイル攻撃を行なっ
て、これに報復した。ナハリヤでの交戦では、住民1人が死亡した。ハイファにも
再びミサイルが命中した。
およそ1週間前に実力行使が激化しはじめてから、レバノンでは240人以上が死
亡、イスラエルでは少なくとも25人が死亡した。

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ドイツ人のレバノンからの退去のための飛行機がさらに飛ぶ

(ベルリン)外相シュタインマイアーによれば、連邦政府は今後数
日で、レバノンにいるすべてのドイツ人を、紛争地域から退去でき
るようにする方針である。明日水曜日にも近東から脱出するための
飛行機がさらに飛ぶことになっている。ドイツ人引揚者320人は既
に火曜日午前中に、大型機でダマスカスからデュッセルドルフ入り
した。彼らはまずベイルートのドイツ大使館が調達したバス隊で、
ベイルートからシリアの主都まで運ばれていた。シュタインマイア
ーによれば、ドイツは今までレバノンから7百人を安全な場所に移
した、とのことである。

イラクででは攻撃と銃撃戦 死者70人を越える

(バグダード)イラクでは火曜日の攻撃と銃撃戦で、70人以上が
死亡した。もっとも大きな犠牲者を出した攻撃は、主としてシーア
派が住む町クファである。ここでは自殺攻撃犯が、60人近くを殺
害した。彼は小型バスをあるモスクの前まで乗りつけた。そこでは
多くの日雇い労働者が、仕事がもらえるのを待っていた。またイラ
ク北部のスンニー派の町ハウィヤでは、巡回中の警官に爆発物が投
げ込まれ、少なくとも8人が死亡した。南部のバスラでは、急進派
シーア派の指導者アル・サドルの戦闘員5人が、英兵との銃撃戦で
死亡した。

アフリカ連合AUのダルフール作戦にさらなる支援

(ブリュッセル)スーダン南部の紛争州ダルフールでのアフリカ連
合の和平作戦の財源は、当面確保された。米国はこの作戦を9月末
まで、換算した額で9千2百万オイロの支援を行なう、と副外相フ
レイザーがブリュッセルで行なわれたダルフール支援国会議で述べ
た。EUはさらに2千5百万オイロの支出を約束した。米国とEUはこ
れによって、国連事務総長アナンのこれに関する訴えに応えたこと
になる。アフリカ連合は、ダルフールでの作戦に、約7千人の兵士
派遣を2007年初めまで続けた後、国連部隊に委ねる方針である。
フレイザーはブリュッセルで、この転換を9月に前倒して行なうよ
うに求めた。




7月19日(水)

イスラエルの攻撃でレバノン人55人が死亡

(ベイルート)戦闘開始以来イスラエルによるレバノン国内の目標地点に対する攻
撃のうち、もっとも激しい空爆が行なわれ、55人が死亡した。ティルス近くの村
に対する攻撃だけで、少なくとも21人が死亡した。イスラエルとレバノンの国境
地帯では、軍と急進派イスラームのヒズブッラーが激しい戦闘を行なった。ヒズブ
ッラーの発表によれば、イスラエル人2人が死亡した。兵士は夜に初めてレバノン
の領土へ進入した。一方シーア派の民兵は、カチューシャ・ミサイルをイスラエル
北部に撃ち込み、その際ナザレで子供2人と大人1人が死亡した。
ガザ帯状地帯と西ヨルダンランドでも暴力は続いている。この地域ではイスラエル
兵との交戦で、あわせて9人のパレスチナ人が死亡した。

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再びドイツ人約千人がベイルートからダマスカスへ向かう

(ベルリン)イスラエルのレバノンに対する攻勢が始まってから1
週間、ますます多くの外国人が戦闘地域を離れている。外務省の情
報によれば、現在約千人のドイツ人がバスでダマスカスへ向かって
いる。さらに少なくとも千人ほどがベイルートでダマスカスへの出
発を待っている、とのことである。木曜日にはダマスカスから、3
機の旅客機と1機の国防軍の大型機が、人々をドイツに運ぶことに
なっている。海路を用いてレバノンを退去するレバノン人もいる。
あわせて水曜日だけで20隻の船が、ベイルートからキプロスへ人
々を輸送した。この中には米国市民千人以上を乗せた客船も含まれ
ている。外務省によれば、ドイツ国民もフランスが借りたベイルー
トを定期的に出発するフェリーに乗船することができる。

国防軍部隊はコンゴ派兵の準備を批判

(ケルン)国防軍のコンゴ民主共和国派兵の準備はうまく進んでい
ない、と国防軍の部隊が発表した。宿営地の準備がまだ完了してお
らず、食料の供給もまだ機能していない、と部隊長ゲルツはドイツ
ラジオで述べた。コンゴ派兵は4カ月前に連邦政府が計画した通り
に完了することはまずあり得ないと思う、と彼は述べた。あわせて
780人のドイツ兵が、EUの作戦の一部として、数十年ぶりに行なわ
れるコンゴでの自由な選挙の安全を確保することになっている。

EU委員会はドイツに対し赤字削減措置を停止する方針

(ブリュッセル)EU委員会は、新たな借金を削減する上でドイツ
がよい道を歩んでいると判断し、オイロ安定法違反に対する処罰を
中止するかもしれない。EU通貨委員アルムニアは、ドイツ政府が
立てた2007年の国家の赤字全体を、規定の3%以下に抑えるという
目標は実現可能である、と述べた。ドイツ政府はこれを喜び、自ら
の財政政策の方針が認められた、と述べた。ドイツは2002年以降
4回連続でオイロ安定法の規定に違反し、それゆえ巨額の罰金が課
せられる可能性が生じるところまで追い込まれていた。




7月20日(木)

アナンはレバノンでの戦闘の即時中止を要請

(ニュー ヨーク)国連事務総長コフィ アナンは、レバノンでの戦闘を終えるよ
うに求めた。国連安全保障理事会でアナンは、イスラエル兵2人を誘拐して、現在
の戦闘の激化の引き金となった、シーア派のヒズブッラー民兵を批判した。同時に
彼は、イスラエルによる戦力の大規模な投入も批判した。国連人権行政委員ルイー
ズ アルブールは、両者の行動は戦争犯罪であると判断せざるをえなくなるかもし
れない、と述べた。レバノン首相ファード セニオラは国際社会に対して、ヒズブ
ッラー民兵の武装解除に協力するよう呼びかけた。一方イスラエルは攻撃開始から
9日目に、ヒズブッラーの拠点とされる場所を再び銃撃した。水曜日夜には、イス
ラエル軍はヒズブッラーの指揮官が潜んでいると見られる建物を爆撃していた。

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数千人のドイツ人がレバノンの紛争地帯から退去

(ベルリン)ドイツの国籍を持つ人のレバノンからの退去が、全力
で行なわれている。3千5百人を越える人々が既に輸送団とともにシ
リアあるいはトルコに向けて、ベイルートを出発した。外務省の発
表によれば、そこから彼らは国防軍あるいは調達した飛行機で、ド
イツに帰国することになっている。木曜日には約780人のドイツ人
が帰国の途につくことができた。米兵は1千9百人を越える米国人
を船でこの地域から連れ出した。またフランス人5百人も船でティ
ルス市を出発した。国連は、数十万人の難を逃れたレバノン人に対
する物資の供給状況が大幅に悪化している、と警告した。ドイツ政
府は人道緊急支援として百万オイロを調達した。

野党は近東紛争で政府が無力であると非難

(ベルリン)近東紛争に関連して、野党は連邦政府が手をこまねい
てみていると非難した。緑の党のトリティンは、連邦政府が「単な
る即時停戦要求」に同調することができないのはなぜなのか、理解
できない、と述べた。外務委員会では左派党と緑の党は政府に対し
て、米国政府が介入するようにより強く迫るように求めた。連立与
党はこの非難を退けた。政府は舞台裏では積極的に活動している、
と社会民主党の外交の専門家ヴァイスキルヒェンは述べた。自由民
主党のゲアハルトはドイッチェ ヴェレに、イスラエルが現在レバ
ノンに対して行なっている攻撃は、自衛の範囲を越えている、と述
べた。

NATO事務長はカブールで会談

(カブール)NATO事務長シェファーはアフガニスタンの政府代表
者と、国際保護部隊の派遣拡大に関する協議を行なった。NATOは
今後アフガニスタン南部にも駐留することになる。この部隊の兵士
は現在の1万人弱から1万6千人に増強されることになっている。今
後のある時点でNATO軍はアフガニスタン東部にも駐留することに
なっている。その際にはさらに5千人が必要になる。




7月21日(金)

イスラエルはレバノンへの地上軍進攻直前と発表

近東では、イスラエル軍が南レバノンでの地上軍による大規模な侵攻を行なう可能
性が増している。兵士数千人が、イスラエルとレバノンの国境に集められたほか、
軍は予備役にも招集をかけた。同時にイスラエル軍は、南レバノンの全ての民間人
に、彼らが住む村から立ち去るように求めた。米国のテレヴィの報道によれば、イ
スラエル軍の侵攻は間近に迫っている。レバノン国防大臣エリアス ムルは、イス
ラエルの地上軍による攻勢が実際に始まれば、軍事的な抵抗を行なう、と予告し
た。レバノンのヒズブッラー民兵は金曜日にも再び北イスラエルに向けてミサイル
を発射した。これにより数人が死亡した。

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外相シュタインマイアーは近東の危機緩和に努力

ドイツはイスラエルとレバノンの間の停戦により積極的に関与す
る。外務大臣シュタインマイアーはこの土曜日に紛争地域を訪問す
る。まずエジプトを訪問した後、イスラエルに移り、日曜日には首
相オルメルトと会談する方針である。首相メルケルによれば、連邦
政府は近東で、古典的な意味での仲介者の役割を果たすことで意見
が一致しているが、ドイツは世界各国ができるだけ同じ態度で対応
できるように貢献する、と述べた。この紛争を外交的に仲介する努
力が進む中、米国外相ライスもこの地域を訪れることになってい
る。来週水曜日には国際紛争会議がローマで計画されている。

4千2百人を越えるドイツ人がレバノンから帰国

ドイツ政府の見積もりによれば、4千2百人を越えるドイツ人がレ
バノンを出国し、ドイツ国籍を持つ者の多くがレバノンを立ち去っ
た。外務省の情報によれば、金曜日には数百人の避難者が飛行機で
ドイツに戻った。その中継地となっているのが島国キプロスであ
る。国防軍はレバノンからのドイツ人避難者を帰国させるために、
今後もシリアに被告機を飛ばす計画である。ドイツ政府は、レバノ
ン南部の紛争地帯でのドイツ人が置かれている困難な状態を最も重
視している。外務省広報イエーガーは、ブリダ村で50人を越える
ドイツ人が取り残されている、と述べた。

メルケルはアフマディネジャドの書簡に返答しない方針

ドイツ首相メルケルは、イラン大統領アフマディネジャドの書簡の
中に含まれていたイスラエル批判を退け、この書簡には返答をしな
い、と述べた。彼は古い考え方を繰り返している、とメルケルはテ
レヴィ番組で述べた。イスラエルの存在は、ドイツの国家としての
方針の一部であって、アフマディネジャドはこれを再三再四疑問視
している、とも述べた。また彼女はこの書簡は問題となっているイ
ランの核計画に関する情報を一切含んでいない、とも批判した。




7月22日(土)

イスラエルは現在はレバノンでの大規模攻勢をかけない方針

(エルサレム、ベイルート)イスラエルはレバノン南部での爆撃と攻撃を続行した
が、公式情報によれば、大規模な地上軍による攻勢は計画していない。現在のとこ
ろ限定的な軍事行動を行なっており、その際に兵士は戦車を用いるが、国境を越え
てレバノン領土には数キロしか入ることはない、と軍広報は発表した。レバノン警
察の発表によれば、イスラエル空軍はキリスト教徒が住む中央および北レバノンの
目標地点を大規模に攻撃した。戦闘機がベイルート北部のテレヴィとラジオの放送
施設を破壊した。ヒズブッラーは再びイスラエル北部にミサイルを発射した。イス
ラエル人数人が負傷した。

     その他のニュース

ギリシア軍艦がベイルートに支援物資を輸送

(ベイルート)イスラエルはレバノンに対する海路の封鎖を緩和
し、36トンの支援物資を乗せたギリシア軍艦をベイルートへの寄
航を許可した。イスラエルの国連大使ギラーマンはこれより前に、
食料品と医薬品の輸送のための「人道的航路」を確保する、と予告
していた。今なおレバノン南部に滞在しているドイツとEU加盟国
の国民は、月曜日には手配されたフェリーでキプロスに運ばれるこ
とになっている。この船はレバノン南部のティルス/スールから、
キプロスに向かうことになっている。外務省からのレバノンにいる
関係者に向けた指示は、次のようである。「フェリー乗船のために
は、ティルス/スールの『休泊所』に月曜日の朝7時に集合せよ。
キプロスから先は、手配した飛行機が飛ぶことになっている。」

シュタインマイアー「レバノン情勢の沈静化は『最重要事項』」

(カイロ)ドイツ外相シュタインマイアーはエジプトを訪問し、レ
バノン情勢を落ち着かせることを「最高に優先しなければならない
こと」と評した。彼はエジプト外相アブル・ゲイトとの会談後行な
われた記者会見で、この地域で長期的な安定を図るために、政治的
な枠組みを作り出さなければならない、と述べた。アブル・ゲイト
は、前提となるのは停戦で、紛争にかかわる両者の捕虜の交換がそ
れには伴わなければならない、と述べた。

社民党党首ベックはCDU/CSUと社民党に警告

(ハンブルク)改革をめぐり最近対立が生じていることを受け、社
会民主党党首ベックは、大連立を構成する両党に対し、もっと団結
するように呼びかけた。今回の連立が問題解決能力を持たない対立
する烏合の衆であることが分かれば、両党は次回選挙で恐るべき自
体を経験することになる、とベックは「ビルト アム ゾンター
ク」紙で述べた。両党は、どのようにすればこの連立が最もよい成
果を引き出せるかを考えるだけだけでは済まされない、さもなけれ
ば両党とも敗北することになる、とも述べた。




7月23日(日)

ヒズブッラーとイスラエルの間で攻撃の激しい応酬

(ベイルート)イスラエル軍と急進派イスラームのヒズブッラーは、激しい攻撃の
やりとりを続けている。イスラエル北部に対するミサイル攻撃で、2人が死亡し
た。これが命中したのは海辺の町ハイファであった。イスラエル軍はレバノン国内
の新たな目標地点を空爆し、記者1人を含め少なくとも2人が死亡した。海岸の町
シドンが爆撃されたのは初めてであった。空軍はベイルート南部および同国東部の
目標地点を攻撃した。その他、軍隊はレバノンへの国境へ進行した。多くのレバノ
ン人が、より大規模な地上軍による攻撃を恐れて、危険な地帯から逃げ出した。

     その他のニュース

イスラエルとヒズブッラーは攻撃を拡大

(ガザ市)ガザ帯状地帯のイスラエルの2つめの前線も騒がしくな
ってきている。停戦が実現するかもしれないとの報道が行なわれた
にもかかわらず、武装パレスチナ人はガザ帯状地帯から、イスラエ
ル地域に向けて再びミサイルを発射した。負傷者は生じなかった。
パレスチナ指導部筋の情報では、これより前に複数の武装組織がミ
サイル攻撃を中止する用意がある、との声明を出していた。しかし
アル・アクサ旅団、イスラーム ジハード、ハマースは、そのよう
な合意があることを否定した。

約5千人のドイツ人がレバノンを離れる

(ベルリン)約5千人のドイツ人が今までにレバノンを退去した。
彼らの多くは21回の特別機の輸送で運ばれた。約6百人のドイツ人
が海路で紛争地域から脱出した。ベルリンの外務省によれば、月曜
日朝にはさらにドイツ人とその他のEU加盟国の国民をキプロスに
運ぶために、旅客フェリー「プリンセサ マリーナ」丸がティルス
に入港することになっている。集合場所はいわゆる「休泊所」であ
る。ベイルートのドイツ大使館は、ダマスカス行きのバス団を調達
している。外務省はその他に、レバノン南部のブリダで孤立してい
る約50人のレバノン系ドイツ人を退去させるべく努力している。
外国人のレバノンからの大量脱出は続いている。キプロスでは日曜
日に6千人が新たに船で到着すると見られている。トルコの港町に
も3千人を越える避難民が到着した。

レバノン危機で外交的な動きが成果を上げる可能性あり

(エルサレム、ベイルート)戦闘が始まってから11日、レバノン
危機を仲裁するための努力に、何らかの動きが出ている。イスラエ
ルは、国際和平部隊の南レバノンに派遣することに賛成するとの意
向を示した。ヒズブッラー民兵は間接的ながら、イスラエルとの間
で捕虜の交換をする交渉に賛成した。現在の激しい暴力は、イスラ
エル兵士をヒズブッラーが誘拐したことによって引き起こされたも
のである。この紛争について米国と話し合うという提案を、報道機
関を通じてシリアが伝えているようだが、米国政府はこれを拒否し
た。シリア情報省ビラルはこれより前に、シリアはイスラエル軍が
シリア国境に迫ってくることを甘受することはない、と警告してい
た。この地域で会談を行なっているドイツ外相シュタインマイアー
は、この紛争が始まって以来ようやく起きた動きに、慎重ながらも
楽観的な意見を述べた。これより前にエルサレムで彼は、イスラエ
ル国防相ペレツと会談を行なった。




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