7月31日〜8月6日のオーストリアのニュース



7月31日(月)

     国外ニュース

核をめぐる対立で国連はイランに最終通告

イランにとって核をめぐる対立は余裕のないものになる。国連はイ
ランに対し最終通告を突きつけた。国連安全保障理事会は昨日、ウ
ラン濃縮の中止を8月31日までに中止するように要請する決議を可
決した。も盛られない場合イランには政治的、そして特に経済的な
制裁が課される。近東での暴力の激化が、解決策模索を困難にして
いる。イランは急進派のヒズブッラーの最大の後援者である、と見
られている。決議採択前の時点で既にイランは、この地域の危機は
これによって緩和されるわけではない、と抗議していた。

     国内ニュース

国民評議会選挙の署名活動開始

秋に行なわれる国民評議会選挙の署名集めが今日から始まる。立候
補する意志のある党あるいは組織のうち、3人の国民評議会議員の
支援が期待できない物は、各州ごとに百ないし5百人の指示声明を
呈示できなければならない。そのための期限は8月25日である。オ
ーストリア全体で、一つの候補者名簿は2千6百人の署名を集めな
ければならない。この手続きを行なわなければならないのは、自由
党、ハンス・ペーター マルティンと共産党である。国民党、社会
民主党、緑の党、未来同盟は3人の国会議員の署名を集められる。
自由党は自党の議員2人のほかに、もう1人の署名が得られるもの
と期待しているが、有権者からの署名も集める、と予告した。




8月1日(火)

     国外ニュース

イスラエルはレバノン東部を激しく攻撃

イスラエル空軍は火曜夜に、レバノン東部にあるヒズブッラーの拠
点と見られる箇所を攻撃した。レバノン治安筋の情報では、イスラ
エルがバァルベク地域を攻撃するのは前例がない。1時間の間でバ
ァルベク周辺で24発のミサイルが発射された、とレバノン警察は
発表した。ヘリコプターが低い高度で、バァルベクからシリアに続
く道の上を飛行した。ヘリコプターはガソリンスタンド3ヶ所に火
を放った、との情報もある。レバノン治安筋は、空挺部隊もヘリコ
プターでバァルベク近くに降下し、イスラエル兵はヒズブッラーの
重機関銃の砲撃にさらされた、とのことである。イスラエルの航空
機はレバノン北部とベカン高原上空でも飛行したが、犠牲者につい
ては情報がなかった。この作戦は、イスラエルが予告していた空爆
の停戦期間が終了する少なくとも3時間前に開始されていた。

     国内ニュース

グラウィシュニヒは信号連立に懐疑的

緑の党党首代理エーファ グラウィシュニヒは昨日午後のテレヴィ
番組で、社会民主党およびハンス・ペーター マルティンの候補者
名簿とのいわゆる信号連立が実現する可能性について、懐疑的な意
見を述べた。彼女は、「ひとかたまり」の自由党と未来同盟を除け
ば、誰を除外する気もない、と語った。また彼女は電力源の転換を
強く要請し、更新不可能な電力に対する課税に賛成した。




8月2日(水)

     国外ニュース

ユシュチェンコは政府の決定を延期

政局が長期にわたって緊迫しているウクライナでは、大統領ヴィク
トル ユシュチェンコは、憲法に規定されている組閣の期限を取り
消した。親西欧の大統領である彼は水曜午後、親露の立場で今まで
野党の党首を務めていたヴィクトル ヤヌコヴィッチを、首相候補
として国会に提案するかどうか決定に至らなかった。今日中にユシ
ュチェンコは、これに関する決定を下すと発表していた。現地時間
の深夜までに、正式の発表はない。ユシュチェンコは、連立政府の
組閣に関して夜になってもヤヌコヴィッチと話し合いを行なってい
た。争点となっているのは、ユシュチェンコが進めているウクライ
ナのNATO加盟とロシア語の地位の問題である。ユシュチェンコは
国会解散の準備を進めている、との情報もある。

     国内ニュース

シュタイアーマルク州自由党は党名に関して未来同盟を訴える

シュタイアーマルク州自由党は、未来同盟を訴える方針である。
10月に行なわれる国民評議会選挙で、未来同盟は「自由党、ウェ
ステンターラーの候補者名簿、未来同盟」という名称で立候補する
方針をたてているためである。未来同盟はこの訴訟を静観してい
る。同州自由党党首ゲアハルト クルツマンは、「自由党」という
名称を放置することはできない、と憤慨している。




8月3日(木)

     国外ニュース

再びベイルート空爆

イスラエル軍機は木曜よりに、レバノンの首都ベイルート南部の目
標地点を再び攻撃した。現地時間の1時少し前、ベイルートには2
回の大きな爆破で揺れた。攻撃の精確な目標や犠牲者については、
現在のところ情報がない。数時間前イスラエル空軍は、飛行機から
ビラをまき、急進派イスラーム教のヒズブッラーの拠点であるベイ
ルート南部では激しい攻撃が行なわれると予告し、住民はこの地域
から立ち去るように求めていた。

     国内ニュース

2004年の税制改革は憲法違反の可能性?

憲法裁判所は、2004年からの税制改革の一部について取り消すか
もしれない。政府は、所得税の優遇措置を自営業者や農家、林業家
に制限していた。ある放射線学者の異議申し立てに基づいて、この
優遇措置は自由業(医者、弁護士、建築士等)全体に広げなければ
ならない、と大蔵省は「ウィーン新聞」の記事で確認した。最高裁
判所は、ある規則が憲法にかなっていない疑いの根拠が示された時
にのみ、このような裁判を行なう。憲法裁判所は、この減税措置は
立法者をも拘束する平等の原則に違反しているとの「暫定的な疑
い」を持っている、と報じられている。税金の専門家カール ブル
ックナーは、政府はおそらくこの規定を修正することになるだろ
う、と同紙に述べた。




8月4日(金)

     国外ニュース

イスラエルはハマースとの捕虜交換に応じる用意

イスラエル政府にはパレスチナ人によって誘拐されたイスラエル兵
と交換で、数人のパレスチナ人捕虜を釈放する用意がある、急進派
イスラーム教のハマースは発表した。ハマースの政治局の一員であ
るモハメド ナサルは、アラブ系のテレヴィ局アル ジャジーラに
昨夜、イスラエルは多数の捕虜の釈放を行なう全般的な用意があ
る、との方針を示した、と述べた。彼は、これはとにもかくにも前
進である、と語った。イスラエル兵は6月25日に、政治的な理由で
イスラエルの収容所に入れられている未成年者と女性の解放を実現
しようとするパレスチナ人の手に落ちていた。

     国内ニュース

ハイダー「自由主義陣営の代表は自分である」

ケルンテン州首相イエルク ハイダー(未来同盟)は、自由主義陣
営の代表は自分であると考えている。オーストリア自由党にとって
重要なのは名前で争うことはではなく、安定と持続をかち得ること
である、未来同盟が行なっている政策は、90年代の自由主義陣営
を象徴するものであり、この代表は自分であって、他の誰でもない
からだ、とハイダーは「クライン新聞」で述べた。また結党以来1
年半たつ未来同盟は、ほとんど自由党の色の青に染め上げられてい
る。本来の党の色オレンジが見られるのは、秋の選挙にむけたポス
ターぐらいで、「自由党・ウェステンターラーの候補者名簿」は以
前の自由党の青で描かれており、「本家」の印が灰色で押されてい
る。




8月5日(土)

     国外ニュース

ジャマァ イスラミヤとアル カーイダは「テロの合併」?

エジプトの原理主義運動ジャマァ イスラミヤの隊員は、ウサマ 
ビン ラーディンのテロ組織アル カーイダに結びついた、とアル
 カーイダ副統領アイマン エル ザワヒリは述べた。昨日アラブ
系放送局アル ジャジーラで放送された親書の中でザワヒリは、ジ
ャマァ イスラミヤの支持者は、アル カーイダの旗の元で戦闘を
行なう、と述べたが、具体的な人数については言及しなかった。エ
ジプトで活動が禁止されているジャマァ イスラミヤは1997年
以降、公式には暴力を行使していない。ザワヒリは、ジャマァ イ
スラミヤの大きな分派がアル カーイダと結びついた、これはイス
ラーム世界全体にとって喜ばしい話である、と述べた。

     国内ニュース

自由党と未来同盟の間で「本当の自由主義」をめぐって応酬

自由党と未来同盟は、誰が本当の自由主義者であるかをめぐって対
立しているが、それがますます強くなる。昨日両党の広報が、お決
まりの応酬を行なった。8つの放送局で不毛な侮辱のやりとりが行
なわれた。自由党事務長ハラルト ヴィリムスキは、イエルク ハ
イダーは「精神科の治療を受けたほうがよい」と述べた。ハイダー
の広報シュテファン ペッツナーの回答は、ヴィリムスキは低水準
だ、というものであった。ハイダーは「クライン新聞」のインタヴ
ューで、自由主義陣営を代表する唯一の人物が自分である、と述べ
ていた。




8月6日(日)

     国外ニュース

ボリヴィア憲法制定集会が始まる

ボリヴィアの首都スクレでは昨日、同国の「新たな建国」を目標と
して、憲法制定集会の式典が始まった。この式典意は、大統領エヴ
ォ モラレスの招待で、多くの国外の大臣や各地の数千人の農家や
インディアンが出席した。「我々がここに集まったのは、ひどい扱
いを受けたボリヴィアを変えるためである」とインディオの血を引
く大統領で以前コカ農家の指導者であったモラレスは開幕演説で述
べた。「我々の愛する祖国を新たに建国する」時期がやってきた、
この集会は、平等と自由を求める戦いと天然資源を取り戻す大きな
責任がある、とも語った。新憲法はモラレスの主要な計画の一つ
で、独立宣言から181年南米の「貧国」を「社会全体を福祉国家に
し、すべてのボリヴィア人の平等を達成するためのものである。ヴ
ェネズエラでは左派国民主義の大統領フーゴ チャヴェスが、この
集会の開会を歓迎し、ボリヴィアは、南米解放の英雄シモン ボリ
ヴァルにちなんで名づけられた「ボリヴィア革命」の先例にならっ
ている、と述べた。

     国内ニュース

ブルクシュタラー「社民党は政府内で弱い立場でも連立に参加」

ザルツブルク州社会民主党党首ガービ ブルクシュタラーは「ザル
ツブルク通信」紙とのインタヴューで、やむを得ない場合には弱い
立場の連立相手としてでも、同党は政権に参加するように求めた。
「野党の留まることは私たちにとって簡単ではない」し、社会民主
党は、与党になるという目標を常に掲げなければならないし、反対
政党に留まる必要はない、とも語った。彼女の個人的な目標は、
「社会民主党を、つらかった野党の時期を経て、再び政権に戻す」
ことである。10月1日の選挙で、同党が第一党の座を得られなくて
も、それは変わらないのだろうか。




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