10月30日〜11月5日のドイツのニュース



10月30日(月)

ドイツ・ポーランド首脳会談で若干の緊張を生む

(ベルリン)ドイツとポーランドの首脳会談は、両国関係に若干の緊張を生んだ。
ドイツ首相アンゲラ メルケルとポーランド首相ヤロスワフ カチンスキは、主な
対立点を解消することができなかった。バルト海の石油輸送管をめぐる対立を、彼
らはEUへと持ち込んだ。賠償問題に関しては、進展がなかった。ただしカチンス
キは、メルケルが個別的に賠償を求める立場とは一線を画していることを改めて示
したことを、歓迎した。過去にはドイツ人の被追放者は、以前ドイツの東部地域で
あった地域に住んでいた人の所有物に対する賠償を行なうように繰り返し要求して
いた。両首相は、ドイツとポーランドの関係を再び良好なものにすることに自信を
のぞかせた。

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ボスニアからの退却計画に肯定的な反応

(ベルリン)連邦国防相ユングが予告したボスニアからの国防軍の
部分的撤退は、肯定的な評価を受けている。国防軍連合会長ゲルツ
は、この計画を歓迎し、1995年に国防軍がコソヴォに関与を開始
してから、非軍事面での再建は前進し、残っているのはたかだか警
察の再建である、と述べた。キリスト教民主、社会同盟の国防の専
門家ズィーベルトは、この撤退計画は理解可能である、と評した。
国防省広報ラーベは、この計画はドイツ単独のものではなく、EU
が指揮する派兵に関してEU全体が考慮して作られたものであり、
来年2個大隊つまり最大で1千人の削減が議論されている、と述べ
た。

国防軍兵士20人が冒涜的な写真をめぐって捜査

(ベルリン)アフガニスタンの国防軍の兵士が死者を冒涜した事件
で、今までに20人の関係者が捜査を受けた。国防省広報ラーベ
は、兵士2人が今までに停職措置となった、と述べた。この冒涜に
加わった兵士の集団は、兵士階級あるいは下士官階級の者だけであ
って、その多くはもう実戦任務にはついていない、とも語った。ま
たラーベは、今のところは同じような事件がコソヴォなどでも起き
た可能性を示す証拠はない、と強調した。

イラクでは暴力の波 60人ほどが死亡

(バグダード)イラクでは連続攻撃事件が起こり、目撃者の話では
少なくとも60人が死亡した。最も多くの血を流した攻撃は、バグ
ダードのシーア派が住む地域サドル・シティで起きた。ここでは爆
弾が仕事を探している人たちの間で破裂し、少なくとも32人が死
亡した。イラクの米軍は、この10月だけで攻撃や襲撃を受け、
101人の兵士が死亡した、と発表した。AFP通信の集計によば、
2003年3月に米軍がイラクに進攻して以来、少なくとも2,810人
の米兵が戦闘や事故で死亡した。




10月31日(火)

北朝鮮は核計画に関する新たな交渉に応じる用意がある

(北京)核兵器実験から3週間、北朝鮮は交渉の席に戻る、と突然約束した。北京
での非公式交渉で、北朝鮮は1年前から行き詰まっている同国の核計画に関する6
ヶ国会談を早期に再開する、と予告した。米国の主席交渉役クリストファー ヒル
によれば、新たな交渉は11月あるいは12月中にも行なわれ、北朝鮮は参加に条件
をつけない、とのことである。
この決定を世界各国が歓迎した。米国大統領ジョージ W. ブッシュは、中国が仲介
してくれたことに感謝したが、国連の北朝鮮への制裁は維持し、米国による制裁の
実施を検討することを明言した。

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シュタインマイアーはカザフスタンにさらなる改革を迫る

(アスタナ)ドイツ外相シュタインマイアーはカザフスタンに対
し、中央アジアの同国を安定させるために、さらなる民主的な改革
を行なうように求めた。首都アスタナを訪問しているシュタインマ
イアーは、カザフスタンが欧州安保協力機構の議長に立候補するの
を支援するには、民主化の措置が必要である、と間接的に指摘し
た。彼は政府の他、独裁的な支配が行なわれている同国の野党の代
表とも面会した。今回の会談の主要な議題は、石油やガスの分野で
の経済面での協力関係であった。経済に関連する公開討論会でシュ
タインマイアーは、現在が好景気に沸くカザフスタンで、ドイツの
企業が活動する好機である、と指摘した。この後彼は、トルクメニ
スタン、ウズベキスタン、タジキスタン、キルギスも訪問する。

EUはトルコに悪い評価

(ハンブルク)「フィナンシャル タイムズ ドイツ版」の情報に
よれば、近々発行されるトルコに関する報告の中で、EU委員会は
悪い評価を下す。批判は主として、トルコがキプロスの艦船や飛行
機に対して港と空港を閉ざしていることに向けられている、と同紙
はこの報告書の草案から引用して報じている。それ以上に、拷問と
汚職廃絶の努力、意見発表の自由、少数派保護、司法の独立が不十
分である、ともされている。EUは11月8日の公式の発表以前にこ
れに関して論評することを拒否した。

脅迫を受けている緑の党の政治家に連帯

(ベルリン)敵意にさらされ殺害するとの予告を受けた緑の党の連
邦議会議員デーリゲツに対する、連帯の波が広がっている。彼女
は、ドイツ在住のイスラーム教徒女性に、抑圧の象徴としてのヒジ
ャーブを脱ぐように、と呼びかけていていた。数多くの脅迫が起き
たため、彼女は警護を受けている。緑の党は会合を開きイスラーム
教徒団体に対し、意見発表の自由を求めて共同の宣伝活動を行なう
ように呼びかけた。ドイツのトルコ人共同体とイスラーム教徒評議
会は、デーリゲツに対するこの攻撃とは一線を画しているが、同時
にヒジャーブを取るようにとの呼びかけを批判した。キリスト教民
主、社会同盟の主要政治家も、彼女に対する殺害の脅迫に怒りをも
って反応した。




11月1日(水)

シュタインマイアーはウズベキスタンにEUの制裁緩和を約束

(タシケント)EUがウズベキスタンに制裁を科してから1年、外務大臣フランク・
ヴァルター シュタインマイアーは、中央アジアの同国に対する制裁を緩和する原
則的な用意が欧州にはある、と発表した。その条件は、人権の状況を早急に改善す
るとはっきり約束することである、と彼は大統領イスラム カリモフとの会談後に
述べた。法治主義と民主主義を確立するためには、ウズベキスタン政府は鍵となる
計画を提案しなければならない、とも語った。2005年5月にアンディシャン市で
の抗議活動が、流血のあげく鎮圧されたが、同国政府がこの事件を中立の機関によ
って調査することを拒否したため、EUは制裁を科していた。ウズベキスタンは中
央アジアにある国で、基本的な権利がきわめて大きく侵害されていると見られてい
る。

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国防軍は冒涜的写真事件でさらに兵士を停職に

(ベルリン)国防軍の兵士がアフガニスタンで、骨の一部と写真を
撮った事件で、国防省はさらに4人の兵士を任務からはずした。こ
れで国防軍の兵士6人が任務の執行から外されたことを、国防省広
報は確認した。この問題では現在23人の容疑者がおり、うち16人
がまだ国防軍に所属している、とも述べた。その他精鋭部隊KSKの
兵士がアフガニスタンで、ナチ時代の国防軍の徽章を国防軍の車両
に塗装した、との報道を同省は調査している。

NATOはアフガニスタンの兵力を増強する方針

(ロンドン)NATOは、遠くない未来にアフガニスタン情勢を掌握
するためには、あまりに少数の部隊しか投入していない、とアフガ
ニスタンの最高司令官リチャーズは述べた。そのため保護部隊
ISAFは今後数ヶ月は、再建の措置に力を集中するが、住民が同軍
の活動に信頼を寄せるために、十分な行動を取ることができる、と
リチャーズは「フィナンシャル タイムズ」紙に述べた。NATO事
務長シェファーは、「ターゲスシュピーゲル」とのインタヴュー
で、アフガニスタンではまず民間のものを再建するための条件を作
り出さなければならず、南部ではそのための戦いを行なわなければ
ならないが、結局解決は軍事によるものではあり得ない、と述べ
た。

イラン決議にはロシアの支持が得られない模様

(モスクワ)ロシアは、欧州がイランに対して共同で提案している
国連決議案を、受け入れない見通しである。外相ラヴロフは、ロシ
アは事実上イランの国民を狙って孤立させるような措置を支持する
ことはできない、EUの提案は、核計画を進めているイランに対し
て制裁を課すと威嚇するものであるが、これは合意を大幅に逸脱し
ていると述べた、と報じられている。ドイツ、フランス、英国が取
りまとめた決議案を、ロシアと中国が留保することは、既に発表さ
れていた。




11月2日(木)

メルケル「連邦政府は労働市場の回復を後押しする方針」

(ベルリン)連邦政府は、主に賃金付帯費用をさらに引き下げることによって、労
働市場の活性化のためにてこ入れを行なう方針である、と連邦首相アンゲラ メル
ケルは述べた。また失業者数の明確な減少は、将来有望である、とメルケルは述べ
た。労働大臣フランツ ミュンテフェリングは、これは「突破口」である、と述べ
た。連邦労働紹介所はニュルンベルクで、10月の失業者数はここ約4年間で最も少
ない、と伝えていた。同所は、失業者数は408万5千人で、失業率にすると9.8%
で、前年と比べると47万1千人少ない、と述べていた。同所長フランク・ユルゲン
 ヴァイゼは、この良好な数字は景気が良いためである、と語った。

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アッカーマンはマネスマン社裁判で攻勢にでる

(デュッセルドルフ)ドイツ銀行頭取アッカーマンは、マネスマン
社訴訟で攻勢に出た。デュッセルドルフ州裁判所での1時間にわた
る発言の中で、彼は背任の容疑を否定した。当時のマネスマン社社
長エッサーおよび他の経営陣に対する巨額の支払いが問題となって
いるが、これは「過去における特別の業績に対する特別の報酬」で
あって、経営陣がマネスマン社とヴォーダフォン社の合併に前向き
に取り組むように導いた、と述べた。連邦裁判所は昨年12月に経
営陣と監査役会に対して、無罪判決を言い渡していたが、アッカー
マンの発言はこの判断に反するものであった。連邦裁判所はこの判
決の中で、マネスマン社は、この支払いからいかなる利益も得なか
った、と指摘していた。

連邦裁判所「NATOの攻撃に対する損害賠償は行なわない」

(カールスルーエ)ドイツは、1999年のコソヴォ戦争期間中
NATOの空爆の犠牲者と遺族に対し、財政的な賠償は行なう必要は
ない。これは連邦裁判所の判決である。戦争に関する国際法上から
も、ドイツ公職賠償義務法からも、損害賠償の請求権があることを
導き出すことはできない、と裁判官は述べた。セルビアの35人の
原告は、ドイツに対してNATOが小都市ヴァルヴァリンの橋を空爆
したことに責任がある、として訴えを起こしていた。その際一般市
民10人が死亡、30人が負傷していた。ただしドイツの航空機がこ
の攻撃に直接参加していたわけではない。

シュタインマイアーはトルクメニスタンに民主化を促す

(アシガバッド)ドイツ外相いシュタインマイアーは、トルクメニ
スタンの人権の状況を批判し、民主的な改革を行なうように求め
た。中央アジアの同国は、法治主義に基づく体制を作り出すことに
躊躇しすぎている、と同国大統領ニヤゾフと首都アシガバッドで会
談した後にシュタインマイアーは述べた。今回の会談では意見の違
いを埋めるには至らなかったが、ニヤゾフはドイツ連邦議会の人権
委員会を訪問すると約束した、とのことである。10月の第一回訪
問は直前になって中止されていた。トルクメニスタン政府は、重大
な人権侵害を行なっている、と非難されている。シュタインマイア
ーは今回の訪問中、EUとこの地域の各国との密接な協力関係を切
り開けるように慎重に意向を聞いている。次の訪問地はタジキスタ
ンとキルギスである。




11月3日(金)

国防相ユングはイスラエルで状況を打開する会談を行なう

(テル アヴィヴ)イスラエルは、同国空軍が上空を飛行することで、レバノン沖
合いのドイツ空軍の国連の活動を若干なりとも引き起こすことはもうない、と再び
明言した。ドイツ国防大臣フランツ ヨーゼフ ユングはイスラエル国防大臣アミ
ル ペレツとテル アヴィヴで会談した後、この種の突発事態が今後起こることは
ない、と述べた。また彼は、レバノンへの武器密輸を阻止するドイツの貢献に、イ
スラエルは感謝している、とも指摘した。その他の会談の議題は、イランとの核を
めぐる対立であった。これについてイスラエル政府は大きな懸念を持っていること
を表明した。ドイツ政府が世界各国と協力して、外交的な手段を用いて、イラン政
府が核兵器を保有しないように、あらゆることを行う、とユングは約束した。

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ロシアはイランに対するEUの決議案にあいかわらず反対

(ブリュッセル)イランの核計画に対する欧州の決議案を、あまり
に大規模である、とロシアは批判した。ロシアは国際的な対策を取
ることを排除しているわけではないが、ヨーロッパの提案は包括的
過ぎる、とブリュッセルで開かれているEU・ロシア 協力評議会
に参加している外相ラヴロフは述べた。イランに対する措置は、実
際の状況に合わせて行なわなければならなず、段階的に進めていく
べきである、とも語った。外相代理キスリャクの言葉を引用してイ
ンターファクス通信は、ロシア政府は国連安保理に提案された形で
の決議案を指示しない、と既に報じていた。独、仏、英が練り上げ
た決議案は、数日後にニュー ヨークの国連安保理で協議されるこ
とになっている。この案は主として、ミサイルおよび核に関する技
術の輸出禁止を含んでいる。

税収増はほぼ400億オイロ

(ベルリン)連邦、州、市町村は、今年および来年、あわせて
395億オイロの税収増があると見ている。これは新たな税収見通し
によるものである。連邦だけで174億オイロの増収がある、と記さ
れている。増収は新たな負債の撤廃と、賃金付帯費用のさらなる減
額の財源として使われることになっている、と首相府での会合後蔵
相シュタインブリュックは発表した。この会合では、1月から失業
保険の払込金を計画よりもさらに下げることも決定された。払込金
は税引き前の総収入の6.5%から4.2%に減額されることになってい
る。

児童に対する暴力に関する国連の調査

(ベルリン)国連によれば、世界各地の子供たち数百万人が、放置
され、虐待を受けている。これは今日ベルリンで公開される「子供
に対する暴力」に関する世界各地での国連の第一回調査の結果であ
る。ドイツや英国などでは未成年者の虐待によって平均毎週2人、
日本では4人、米国では27人が死亡している、とのことである。ま
た約1億5千万人の少女と7千3百万人の少年が、性的に虐待されて
いる。さらに1億2千6百万人の子供たちが、危険な状況下で生活費
を稼がざるを得ない。国連児童支援組織UNICEFのドイツ代表ガル
リクスは、多くの国で成人に対する暴力が処罰の対象になるのに、
子供に対する体罰が許可されているのは矛盾している、と述べた。




11月4日(土)

サッダーム フセイン判決を前に治安態勢強化

(バグダード)イラクの失脚した独裁者サッダーム フセインに対する判決言い渡
しを前に、バグダードの安全確保に対する予防措置がかなり強化された。イラクと
米国の兵士は監視所を増設し、巡回を強化した。騒乱が起きないように、バグダー
ドおよびイラクのいくつかの州では、判決が言い渡される予定の日曜日に、12時
間の外出禁止措置が命じられた。サッダームおよび彼と同時に訴えられた7人の被
告は、1982年の大量殺戮事件の責任を問われている。この事件ではシーア派148
人が殺害された。元大統領には死刑が言い渡されるかもしれない。
バグダード南部では、治安部隊が50人を越える蜂起勢力を射殺した。当局の情報
によれば、この事件は死亡したのは全てアル カーイダの隊員である、とのことで
ある。

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パレスチナ側「44人がイスラエルの軍事作戦で死亡」

(ガザ市)パレスチナ側の情報では、ガザ帯状地帯北部でのイスラ
エルの軍事行動により、今までに44人が死亡した。水曜以降150
人以上のパレスチナ人が負傷した、と厚生省がガザ市で報告した。
これによれば、土曜日だけで急進派イスラーム教徒ハマース運動の
4人が、イスラエルの空爆によって死亡した。イスラエル軍はこの
行動で、ガザ帯状地帯からイスラエル領土へのミサイル攻撃を行な
っている武装パレスチナ人と対決する方針である。パレスチナ大統
領アッバスは、国連安保理に即時介入を求め、イスラエルの行動は
近東地域全体をさらに不安定にしかねない、と述べた。

ユング「UNIFILは監視の任務を完全に遂行できる」

(リマソル)国防相ユングは、国連レバノン暫定部隊UNIFILの連
合海軍はレバノン沖合いでの活動に向け、準備ができておらず、効
果的な活動ができないのではないか、との疑惑は解消された、と判
断している。彼はキプロスの沖合いにいるドイツのフリゲート艦
「メクレンブルク・フォアポメルン」を訪れ、国連の任務実施の委
託は完全に行なうことができると確信した、と述べた。金曜日のレ
バノンおよびイスラエル政府との話し合いでは、ヒズブッラーに対
する武器密輸を阻止する上で、ドイツの派兵がどれほど重要である
か、確信を得ていた。今回の派兵がこれからは滞りなく実施できる
ようにする、と両国は約束した。

シュタインマイアーはキルギスに暴力を行使しないように警告

(ビシュケク)外相シュタインマイアーは、キルギス首脳部に対
し、平和的なデモ隊に対して暴力を行使しないように求めた。中央
アジア各国訪問中のシュタインマイアーは、キルギスの首都ビシュ
ケクで、同国は慎重な方針を取り続けると考えている、と述べた。
同国大統領バキーエフと首相クロフは自分に、さらなる民主化に向
けて切ったハンドルを元に戻すことはない、と請け合った、そのた
めには報道及び意見発表の自由を改善することも含まれる、ともシ
ュタインマイアーは語った。ビシュケクの中心部では数百人のデモ
隊が、バキーエフの辞任を再び求めた。彼らはバキーエフが約束し
た憲法修正を妨害している、と非難した。




11月5日(日)

サッダーム フセインは死刑判決を受ける

(バグダード)イラクの元独裁者サッダーム フセインは、特別法廷で死刑判決を
言い渡された。サッダーム フセインと共に訴えられた被告7人のうち、2人も絞
首刑の判決を受けた。彼の片親が異なる兄弟、バルサン イブラヒムと革命裁判所
元総裁のアワド アル・バンダルである。サッダーム フセインと彼の体制の主要
人物達に対する第一審は、24年前サッダーム フセインに対する暗殺未遂に対す
る報復としてシーア派に行なった大量殺戮を扱うものである。この判決は今度は、
上級審に持ち込まれる。量刑が確定すれば、30日以内に死刑が行なわれなければ
ならない。
イラク首相ヌリ エル マリキはこの判決を歓迎し、この判決でイラクの歴史上も
っとも暗い時代が終わった、と述べた。

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サッダームに対する死刑にさまざまな反応

(ブリュッセル)イラクの元権力者サッダーム フセインに対する
有罪判決は、世界各地に相反する反応を引き起こした。米国および
英国政府はこの判決を歓迎した。一方EUはイラクに対して、死刑
を行なわないように求めた。国連人権弁務官アルブールも、イラク
政府が死刑を執行しないことを望んでいる、と述べた。アムネステ
ィ インターナショナルは、この裁判は公正なものではない、と評
価した。

独政府はE.ON社に停電の原因解明を求める

(ベルリン)欧州各地で停電が起きたことを受け、連邦政府は電力
会社E.ON社に、責任を取り、事態の全面的な解明を行なうように
求めた。産業大臣グロスは、E.ON社は今後、電力網の破壊に関す
る報告を提出する、と述べた。環境大臣ガブリエルは、同社は高額
の利益を電力供給網に対する投資に用いなければならない、と述べ
た。E.ON社は、停電のきっかけになったのは、ニーダーザクセン
州の高圧送電線が計画にしたがって停止したためであるかもしれな
い、と認めていた。約1千万人の人々が、土曜日夜に最大で1時間
続いた停電の影響を受けた。イタリア首相プローディは、この事件
の結果、欧州電力監視機構を作ることに賛成である、と発言した。

ガブリエルは気候保護にさらなる投資を求める

(ベルリン)月曜日にナイロビで始まる国連気候首脳会談を前に、
環境相ガブリエルは、産業界と政界に対し、気候保護に向けさらに
多くの資金を出すように求めた。中期的には、気候保護のために国
内総生産の1%に当たる220億オイロを支出しなければならない、
と彼は「シュピーゲル」誌に述べた。ガブリエルは、原子力発電所
の増設には反対である、と繰り返し述べた。社会民主党の政治家で
ある彼は、原子力発電所は電力を産み出すだけで、熱を生まないの
で、さらに気候に害をもたらす二酸化炭素を排出する(電力で熱を
作り出す)発熱工場を作る必要が出てくる、とドイツラジオに述べ
た。




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