11月20日〜26日のオーストリアのニュース



11月20日(月)

     国外ニュース

EUは北朝鮮に制裁を科す

北朝鮮の核兵器実験に対する反応として、EUは同国政府に月曜日
に制裁を科した。国連安全保障理事会のケツトト同調する形で、武
器、核及びミサイル技術、ぜいたく品の北朝鮮に対する輸出が禁じ
られる、とEU外交部は発表した。ぜいたく品はどれになるのかは、
12月11日のEU外相会談までに確定することになっている。その他
EU25ヶ国は、北朝鮮の核計画に関与している幹部およびその家族
の入国を、原則的に禁止することを決定した。北朝鮮は10月9日に
初めての核兵器実験を行なった、との情報がある。一方支援団体
は、冬の始まりにあたって、北朝鮮に対する人道支援を狭めないよ
うに、と警告した。北朝鮮人の多くにとっては、間近に迫った厳し
い冬を生き延びることが重要だ、とも述べた。

     国内ニュース

未来同盟に対する国会内の部屋の割り振りは失敗

国会内での会派に対する場所の割り当てを新たに決めるための合意
に向けた最後の試みは、月曜日午後議長団内部で不調に終わった。
「場所の割りふりの問題は解決できなかった」と国民評議会議長バ
ルバラ プラマー(社会民主党)は会議後に述べた。彼女によれ
ば、合意が取りつけられなかったのは未来同盟のためであり、部屋
の配分委員会の議長を務めた第二議長ミヒャエル シュピンデレッ
ガー(国民党)の提案を、未来同盟が拒否した。未来同盟は、あま
りに多くの場所に分散させられている、との意見であった、とプラ
マーは述べた。




11月21日(火)

     最新ニュース

ポーランドの鉱山で惨事 少なくとも死者8人

火曜日にはポーランドの石炭炭坑でメタンガスが爆発し、少なくと
も炭坑夫8人が死亡した。このほかに4人が死亡した、との報道は
確認されていない、とポーランドの放送局TVN24が報じた。炭坑
長は現時点で、2人の死亡を確認した。爆発の際には換気装置が故
障し、そのため呼吸困難になっていたので、「最悪の事態」を予想
しなければならない、報告は「極めて不安」なものである、と鉱山
の広報は発表した。

     国外ニュース

国連安保理はハリリ裁判の設置を承認

国連安全保障理事会は、レバノン元首相ラフィク ハリリ暗殺の関
係者たちの責任を問う国際法廷の設置に賛成した。安保理に議席を
持つ15カ国は、これに関する書簡を事務総長コフィ アナンに提
出することに賛成した、とフランス国連大使ジャン・マルク ド 
ラ サブリエールは昨夜述べた。カタールの国連大使アブドゥラシ
ス エル ナセルはこの情報を確認した。この書簡はただ単に形式
的な合意であり、今後レバノン政府の賛成が必要であり、さらに大
統領と首相の批准も必要である。ハリリは2005年2月に、ベイル
ートの爆弾攻撃で死亡した。国連監視団の下での国際的な調査によ
れば、犯人は隣国シリアに逃げこんでいる。シリア政府はこれを否
定している。

     国内ニュース

2007年ウィーン市予算が承認

ウィーン市議会は火曜午後に、2007年の市の予算を決議した。6
年ぶりに支出が100億オイロを上まわる予定である。国民党、緑の
党、自由党は、大蔵大臣セップ リーダー(社会民主党)が提案し
た予算案に反対した。精確には支出は100億7千7百万オイロで、
収入は99億3千9百万オイロである。投資額を増やすことで、経済
成長に役立ち、またこれを下支えする、とリーダーは述べた。




11月23日(木)

     国外ニュース

イラクでは再び暴力の波 死者150人以上

かつてのバビロン王ハムラピ法典の掲げる標語が、現在のイラクで
は悲しいことだが適用されている。「目には目を、歯には歯を」が
昨日も繰り返された。スンニー派が、数日前にスンニー派の部局が
攻撃されたことに対して報復するため、シーア派の手の中にある厚
生省を襲った。またサドル シティでの爆破事件では150人以上が
死亡、230人以上が負傷した。暴力の終わりは見えない。

     国内ニュース

労組連合「中央への払込金は今後は比率に応じたものではなくす」

オーストリア労働組合連合中央の財政は、現在進行中の改革の中
で、新たな形態を取ることになる。公勤務労働組合広報ヘルマン 
ファイナーは昨日午後、今後は各下部組織から歳入を決められた割
合で(現行では平均26.5%)加盟金を徴収するのではなく、それぞ
れの加盟組合ごとに固定した加盟金を徴収することにする、と述べ
た。中央と下部の労働組合の間での新たな財政に関する話し合い
は、現在行なわれており、改革に関する非公開会議終了までは決着
がつけられない。ファイナーによれば、ただし既に体制そのものを
再編することについて、さまざまな労働組合の枠を越えて合意が成
立する方向に向かっている。これが実現すれば、貢献度の高い労働
組合が、優遇されることになる。




11月24日(金)

     国外ニュース

児童ポルノ問題でドイツの極右政党の議員が辞職

ドイツの右派急進勢力ドイツ国家民主党NPDのザクセン州議会の会
派は、さらに崩壊しつつある。児童ポルノ容疑で、議員マティアス
 パオルが昨日辞任した。さらいかれはすべての党の職を退く、と
同会派は昨日午後に発表した。彼は29歳で、同州同党幹部会の一
員であり、広報を務めていた。彼は、自分は無実である、と述べ
た。ザクセン州キリスト教民主同盟事務長ミヒャエル クレッチマ
ーは、「国家民主党ではどのような人物が州議会議員を務めている
か、冷静に見極めなければならない」と述べた。議会等の事務所や
自宅が昨日捜査を受け、コンピューター、ハードディスク、ヴィデ
オや書籍多数が押収された。同党は現在もともと州議会で12議席
を持っていたが、現在は7議席だけとなっている。

     国内ニュース

法務大臣ガスティンガーはスロヴェニアを訪問

法務大臣カーリン ガスティンガーは、スロヴェニア法務大臣ロフ
ロ シュトゥルムと法益手続きの迅速化を話し合うために、リュブ
リャナを2日間にわたって正式訪問している。シュトゥルムは、オ
ーストリア司法は手続きの迅速化を進める上でよい見本になる、と
述べていた。ガスティンガーは、コンピューター技術の導入と、専
門的な代理裁判完成度が、迅速な司法の原因である、と述べた。約
1千8百人のオーストリア人の裁判官は、司法の案件を第一審の8割
の事例で8ないし9カ月間で完了しており、第二審は平均して6カ月
かかっている、と述べた。また彼女は、法務省では裁判官と検察官
だけが雇用されており、これが高い質の仕事を行なう上で重要であ
る、とも述べた。




11月25日(土)

     最新ニュース

イスラエルは停戦でパレスチナ人と合意

パレスチナからのロケット弾による攻撃の中止に対応して、イスラ
エル軍は明日、ガザ帯状地帯から撤退する方針である。パレスチナ
大統領府が午後、ラマラでこのように発表した。イスラエル首相エ
フド オルメルトはエルサレムで、パレスチナがwからの提案に前
向きに回答する、と述べた。急進派パレスチナ人の各組織は、ガザ
帯状地帯からのロケット弾によるイスラエル攻撃を日曜朝6時に中
断することで合意した。武装パレスチナ人組織は、木曜日にイスラ
エルに対して、イスラエル軍が撤退することを条件に、ロケット弾
による攻撃中止の用意がある、と申し入れていた。

     国外ニュース

レバノンはハリリ裁判所設置に賛成

レバノンは元首相ラフィク ハリリの殺害事件解明のための国連の
裁判所の設置に賛成した、との政府筋の情報がある。この決定は、
親シリアの閣僚が出席しなかった内閣の特別会議で下された。2週
間前には親シリアの閣僚が辞任を表明していた。このうち5人はシ
ーア派政党意ヒズブッラーとアマルに属している。彼らは反シリア
の多数派が、権力を独占している、と非難した。これらの閣僚をこ
の特別会議に出席させようと努力が行なわれたが、これは失敗に終
わっていた。国連安全保障理事会は火曜日に、裁判所開設によって
この殺害事件の調査を行なうことを決定していた。ただしこの決定
には、レバノン政府の賛成が必要である。国連の調査団によれば、
シリアとレバノンの治安部隊が、この襲撃に関与していた。シリア
はこの裁判所には協力しない意向を既に示している。反シリアで多
数派を占める現レバノン政府は、首相セニオラのもとで、国連の提
案を支持しているが、親シリアの大統領エミール ラフードは、こ
れは憲法違反である、と評価している。

     国内ニュース

プロコプは「Aカード」導入で移住を管理する方針

内務大臣リーゼ プロコプ(国民党)は今後は「Aカード」すなわ
ち「オーストリア カード」を発行して、国外からの移住を管理す
る方針である。「クリール」紙の中で彼女が具体的に賛成している
のは、この書類は期間を限定して、人材を必要とする分野のオース
トリアの労働市場に参入することを認めることである。この「Aカ
ード」は最大1年有効であるが、これには法律的な根拠があり、と
も彼女は述べた。またこれには家族を呼び寄せる権利は含まれず、
期間の延長は人材が必要とされる場合には、可能であるという点
で、現行の季節労働者の規定を若干思い起こさせるものである。こ
の案は次回の大連立の協議が行なわれる木曜日に、社会民主党との
協議が行なわれる。




11月26日(日)

     国外ニュース

ワルシャワ市長選挙では自由主義者が勝利

ポーランドの政権を持つ保守派は、日曜日に行なわれた地方選挙の
第2回投票で、手痛い敗亡を喫した。彼らは威信にかかわる首都ワ
ルシャワの市長の職を、野党に奪われた。自由主義の市民討論会の
ハナ グロンキエヴィッチ・ワルツが、決選投票で「法と正義」の
候補者の元首相カズィミエルツ マルチンキエヴィチを破った。得
票予測によれば、野党の彼女が53.4%を獲得する。敗北したマルチ
ンキエヴィチは、夏に大統領レフ カチンスキの双子の兄弟ヤロス
ワフ カチンスキに首相の座を奪われたが、「法と正義」党では最
も人気のある候補者と目されていた。同党および連立する政党は、
2週間前の地方選挙の第一回投票で既に、交代を喫していた。保守
党は都市部で敗北したが、農村地域では優勢を保つことができた。
小政党で極端な国民主義の「家族ポーランド」と左派の大衆迎合政
党「自衛」は、全国で議席を失った。ポーランド第2の都市ウーチ
では、「法と正義」の支援を受けたイエルツィ クロピフニキが勝
利した。

     国内ニュース

移民問題で緑の党はプロコプの「Aカード」提案に反対

内務大臣リーゼ プロコプ(国民党)の新たな移住に関する計画に
対して、激しい批判が緑の党から出ている。彼女は「完全に自由党
の路線へと」方針転換している、と人権問題の専門家テレツィヤ 
シュトイシツは12カ月間に限定して労働市場に参入できる「Aカー
ド」の方式についての発言の中で述べた。この「国民党をさらに急
進化させる動き」に反して、移住問題での交渉は、社会民主党にと
って試金石となるだろう、とも語った。シュトイシツは内容的に
は、「Aカード」は移住に二つの階層を作ることになる、として批
判した。




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