11月27日〜12月3日のドイツのニュース



11月27日(月)

CDU党大会 メルケルを信任

(ドレスデン)キリスト教民主同盟党首アンゲラ メルケルは、首相就任1年を迎
え、はっきりした形で党首に再選された。ドレスデンで開かれた連邦党大会では、
出席者の93%強がメルケルに賛成した。党首代理4人も選ばれた。もっとも低い得
票だったのは、ノルトライン・ヴェストファーレン州首相ユルゲン リュトガース
で、約58%であった。彼は党大会前に、不必要な党綱領に関する議論を開始した、
との非難が起きていた。研究大臣アネッテ シャヴァーンが78%の支持で、もっと
もよい結果であった。ヘッセン州首相ローラント コッホは68%の支持、ニーダー
ザクセン州首相クリスティアン ヴルフは67%の支持であった。1年前に就任した
キリスト教民主同盟事務長ローナルト ポファラは、81%の信任を得て正式に再任
された。

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ベックは社民党に社会的市場経済を刷新するように呼びかけ

(ベルリン)社会民主党党首ベックは、党員に向け、社会的市場経
済を刷新するように呼びかけた。経済的な成果は、社会的公正と生
態学に基づく思慮と結びついたものでなければならない、とベルリ
ンで開かれている社会民主党の綱領会議で述べた。同党は、政治的
な目標が社会的な責任と結びついていることを支持しなければなら
ない、とも語った。さらにベックは経済界および労働組合との集中
的な対話を、改めて行なうように呼びかけた。

イスラエル政府はパレスチナ人に和平の提案を行なう

(エルサレム)イスラエル首相オルメルトは、パレス治安自治当局
に対し、広範な和平の申し入れを行なった。パレスチナ人が攻撃を
止めるのであれば、イスラエルは自治区の広い範囲から撤退を行な
い、資金の凍結を解除する、と述べた。また誘拐されたイスラエル
兵シャリットを釈放するなら、イスラエルは多くのパレスチナ人の
逮捕者を自由にする、ともオルメルトは語った。さらに平和協議が
終了する時には、独立したパレスチナ人国家が、西ヨルダンランド
とガザ帯状地帯には存在しているかもしれない、とも付け加えた。

トルコとキプロスの対立は解消せず

(ブリュッセル)EUとトルコの間のキプロスをめぐる対立では、
意見の接近の兆しはあいかわらず見られていない。フィンランド外
相で現在EU評議会議長を務めるトゥオミオヤは、話し合いが最終
的に頓挫した後は、トルコのEU加盟交渉の行方に関して、EUは決
定を下さなければならない、何事もなかったかのようにふるまい続
けることはできない、と述べた。同様のことを独首相メルケルも述
べた。トルコは今までのところ、EU加盟国である南キプロスの船
舶が、トルコの港に入港することを許可していない。トルコはその
理由として、トルコが占領し、国際的には承認されていない北キプ
ロスが、経済的に孤立しかねないことを挙げている。




11月28日(火)

NATO首脳会談がリガで始まる

(リガ)ラトヴィアの首都リガでNATO加盟国の首脳会談が始まった。中心となる
議題は、米国および英国がドイツおよび他の加盟国に対して、アフガニスタンで戦
闘が続く南部にも兵士を派遣するように求めている点である。NATOの広報の情報
によれば、ドイツ首相アンゲラ メルケルは、事務長ヤープ デ フープ スフェ
ッフェルとの話し合いで、「緊急の場合」にはアフガニスタン南部で、国防軍の部
隊に一時的に支援にさせる、と約束した。ただし国防大臣フランツ ヨーゼフ ユ
ングはドイッチェ ヴェレに対して、現在ドイツが緊急派兵をする必要はない、と
述べた。デ フープ スフェッフェルによれば、南アフガニスタンでは急進派イス
ラームのタリバーンとの戦いを進める上で、今なお2千5百人の兵士が不足してい
る。

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教皇はキリスト教とイスラーム教の共通点を強調

(アンカラ)教皇ベネディクト16世は、トルコ訪問の初日に、キ
リスト教徒とイスラーム教徒の共通点を強調した。トルコ宗教庁長
官バルダコグルとアンカラで会談したベネディクトは、両宗教は世
界の平和と公正を求める点で一致している、と述べた。問題となっ
ている彼がバイエルン訪問中に行なった、イスラーム教と暴力に関
する発言については、教皇は言及しなかった。これより前、カトリ
ック教会の長である彼は、トルコ首相エルドアンと会談していた。
エルドアンの発表によれば、トルコのEU加盟の努力が議題となり、
教皇はトルコのEU加盟に好意的な立場を取っていると示唆した、
とのことである。ただしこの判断はその後ヴァティカン側から間接
的な形で否定された。

CDU党大会でメルケルは方針をめぐる対立を続けないよう警告

(ドレスデン)キリスト教民主同盟連邦会議の冒頭で、首相メルケ
ルはすべての党内の派閥に向け、方針をめぐる対立を続けないよう
に、と警告した。キリスト教民主同盟の基本的な価値観である自
由、連帯、公正をめぐって対立することは許されない、と述べた。
彼女は党に対し、未来の課題と戦う上で先駆者の役割を果たすよう
に求めた。ドイツでは再び課題について議論が行なわれなければな
らない、とドレスデンで同党の党首である彼女は述べた。また千人
ほどの会議の参加者は、賛成多数で被雇用者の経営へのより積極的
な参加に関する動議を承認した。子育ての放棄を予防するために、
キリスト教民主同盟は義務的な調査を導入する方針である。

国防軍のスーダン派兵に関して対立

(ベルリン)キリスト教民主、社会同盟内部で、国防軍のスーダン
派遣の可能性をめぐって、対立が強まっている。党内に反対する政
治家がいる中、国防省ユングはスーダンの紛争地域ダルフールへの
派兵に賛成の意向を示し、すでに国防軍は275人の兵士が、アフリ
カ北部の同国で2つの任務を担当している、と指摘した。ただし国
連の委託を受けた2件の派遣を統合することは、スーダン政府の承
認が得られるかどうかによる、とユングは述べた。連邦議会で野党
は、この発言を批判した。スーダン大統領アル・バシルは、国連お
よびアフリカ連合の合同の指揮の元で、和平部隊がダルフールで活
動することを拒否している。




11月29日(水)

シュタインマイアーはEUがトルコとの交渉を勧告したことを歓迎

(ベルリン)外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、EU委員会
が、トルコとの交渉をゆっくり進めるように勧告したことは、適切かつ責任あるも
のであるとして歓迎した。これで交渉が決裂しない保証が得られた、とシュタイン
マイアーはベルリンで述べた。キプロスの承認をめぐる対立の中で、彼はこれは
「現実的な解決」であるとして賛成した。EU委員会は、トルコがキプロスを承認
していないため、農業、漁業、自由貿易などの8つの分野でのトルコとの交渉を開
始しないように提案した。EU加盟各国の外相は、12月11日にこれについて協議す
る。

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マネスマン社裁判は罰金の支払いと引き換えに中止

(デュッセルドルフ)長期にわたって行なわれていたマネスマン社
の巨額の支払いをめぐる法廷闘争は終了した。ドイツ銀行頭取アッ
カーマンおよび同時に訴えられていた5人の被告は、判決を言い渡
されることがなかった。最初の背任の裁判開始からほぼ3年、デュ
ッセルドルフ地方裁判所は、刑事訴追の手続きをやり直すのを中止
した。引き換えに被告6人は、総額580万オイロの罰金を支払わな
ければならない。被告全員には、これで前科がつかない。この裁判
では、2000年に行なわれたヴォーダフォン社によるマネスマン社
の買収後に、経営陣に支払われた総額5千7百万オイロの退職金お
よび報奨金の適法性が争われていた。

閣議は67歳での年金受給開始とEU評議会議長期間中の計画を協議

(ベルリン)連邦内閣はベルリンで、社会福祉大臣ミュンテフェリ
ングの高齢者保障計画について協議する。この計画には、年金受給
開始を2012年から29年にかけて、段階的に2歳引き上げて67歳と
することを含んでいる。年金の受給を67歳とすることは、高齢者
のための被雇用者発議からの支持も得られることになっている。閣
議は、2020年までの計画のあらましを示した年金確保に関する新
報告書をも協議する。さらに議題には、ドイツがEU評議会の議長
を務める間の作業計画も含まれている。

NATOはアフガニスタン派兵に関する対立を解消

(リガ)ラトヴィアの首都リガで開かれているNATO首脳会談で、
加盟諸国はアフガニスタン派兵に関する対立で、正式に妥協した。
NATO事務長デ フープ スフェッフェルは会合の最後で、加盟26
カ国はアフガニスタンで軍事的に緊急の事態が生じた場合には、お
互いを助け合うことを約束した、と述べた。独首相メルケルは、ド
イツ軍の活動をアフガニスタン北部に限定することに対しては、批
判はなかった、と述べた。この首脳会談前には、米英を中心に、他
の加盟国に対して、紛争地域であるアフガニスタン南部へも兵士を
派遣するように要請が行なわれていた。さらに軍と民間組織がアフ
ガニスタン復興に向けてよりよく協力できるように、情報をやりと
りする組織を作ることで合意がなされた。




11月30日(木)

東独旧秘密警察の再調査は公勤務の高官に対して続けられる

(ベルリン)ドイツ連邦議会は、旧東ドイツの秘密警察の証拠書類に関する新しい
法律を承認した。それによれば2007年以降は、高い地位にあった人々の調査だけ
を行なうことになっている。これに反対したのは左派党のみであった。数週間にわ
たるやりとりの末に得られた妥協点は、公勤務に関する規則の調査は廃止された。
ただし、政治家、官庁の要職についていた者、裁判官、軍高官、その他の要人に対
しては、今後も旧東ドイツのために行なったスパイ行為での調査が続けられる。こ
のような調査を行なう際には、容疑があらかじめ固まっている必要はない。

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政府は国防軍のコンゴ派遣は成果を挙げたと判断

(ベルリン)ドイツ兵のコンゴ民主共和国への派遣は、4カ月で終
了した。ドイツ軍の指揮下で、アフリカの同国の選挙を安全に行な
うためのEU軍EUFORの活動の委託の期限が切れた。ベルリンの国
防省は、今回の作戦を成功であったと賞賛し、EU軍は、大統領お
よび国会議員選挙が行なえるように、重要な貢献をした、と述べ
た。連邦大統領ケーラーは、大統領カビラの再選にお祝いの言葉を
述べた。キンシャサとガボンの首都リーブルビルにいる約780人の
ドイツ兵は、段階的に撤退する。派遣された兵士全体は、クリスマ
スまでに帰還させる、とベルリンで発表された。

ベイカー委員会は部分的撤退に賛成

(ワシントン)イラクでの米国の戦略は、抜本的に修正を加えられ
るべきである、と中立の委員会は見ている。元外務大臣ベイカーが
議長を務める委員会は政府に対して、イラクにいる米軍を戦闘組織
から、支援組織に組織替えするように、との提案を行なうだろう、
と助言が信頼を集めている人物が述べた。暴力を抑え込むためには
宗教会議が役に立つが、この宗教会議は、今まで米国が厳しく拒否
していたシリアおよびイランとの直接対話につながるものである、
とも述べた。「ニュー ヨーク タイムズ」紙によれば、15ある
戦闘旅団の部分的撤退の後には、場合によっては軍の基地の近く
に、指導養成員、補給部隊、電撃襲撃部隊の隊員がなお7万人ほど
残るかもしれないとのことであるが、確実な日程は提案されていな
い。

教皇ベネディクトはイスラーム教に敬意を表わす

(イスタンブル)教皇ベネディクト16世は、イスタンブルの青い
モスクを訪問した。これは初めてのイスラーム教徒の神殿の訪問で
ある。この訪問には、イスタンブルの(イスラーム法の最高解釈
官)大ムフティであるムスタファ カグリシが同行した。今回の訪
問は、イスラーム教に対する敬意の現れである、と見られている。
教皇がモスクを訪問するのはこれが2度目である。前任者ヨハネ 
パウロ2世は2001年にシリアでモスクを訪問していた。教皇ベネ
ディクトは、ギリシア正教との関係も視野に入れて、和解の声明を
発表した。全教会の総主教バルトロメウス1世とともに、彼は両教
会が近づくように呼びかけた。アルメニア総大司教メスロブ2世の
会談では、教皇はアルメニアの悲劇的な経験を想起したが、民衆虐
殺について語ることは避けた。




12月1日(金)

ベイルートではレバノン政府に対する大規模な抗議

(ベイルート)レバノンの権力争いは新たな高まりを見せている。首都ベイルート
の中心部では、数十万人が、西側を志向する首相ファード セニオラの政権に反対
してデモを行ない、国内を一体化した内閣を作るように求めた。彼らは、シーア派
のヒズブッラーが主導する親シリア陣営の呼びかけに、応えて抗議を行なった。ヒ
ズブッラーおよびこれもシーア派のアマルに属する閣僚は、最近辞任すると発表し
たばかりであった。キリスト教徒の指導者ミシェル アオウンなど他の親シリアの
政治家も、内閣の辞任を求めている。セニオラは、シーア派およびそれに同調する
者たちは、クーデタを計画している、との声明を発表した。
デモ隊は政府の建物への交通を遮断し、道路を封鎖し、長期間の座り込みに備えて
テントを設置した。

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シュタインマイアー「我々はレバノンを支持している」

(アンマン)ドイツ外相シュタインマイアーは、レバノンが不安定
ならないように警告した。ヨルダンで開かれている国際が異議に出
席している彼は、今回の事態はさまざまな懸念を引き起こしかねな
い展開を見せている、と述べた。ドイツはさらなる平和と安定へつ
ながる道を歩むように全面的な支援を行なう、と社会民主党に所属
するシュタインマイアーは約束した。さらにドイツはレバノンの側
に立っている、と近東訪問中にレバノンのいくつかの新聞に寄稿し
て述べた。4日間の外遊中のシュタインマイアーは土曜日には、ベ
イルートを訪問し、首相セニオラと会談する予定である。

フィリピンでは泥流で死者多数

(マニラ)フィリピンでは大規模な泥と岩石がなだれを起こし、お
そらく数百人が死亡した。マヨン火山周辺地域では、いくつの村が
泥流に埋まった。この災害では暫定的な統計兄折れば、約4百人が
死亡した。犠牲者の数はさらい増える恐れもある、と赤十字の広報
は述べた。台風「デュリアン」に伴う大量の降雨がこの地域を横切
り、マヨン火山からこの泥流は流れ出した。フィリピン大統領アロ
ヨは、被災地粋に軍を派遣し、埋まった人を救出し、生存者の支援
を行なわせている。

教皇に対してトルコでは大きな共感が生まれる

(ローマ、イスタンブル)教皇ベネディクト16世は、バイエルン
訪問中にイスラーム教に批判的な引用を行なったことで、数ヶ月に
渡り批判を受けていたが、4日間にわたるトルコ訪問の最後では、
大きな賞賛をイスラーム教側からかち得た。トルコでは発表された
論評では、イスラーム教に対する敬意を表わした彼の親書は、友好
的で理解のある反響を得た。主要なカトリックの聖職者アリ バル
ダコグルは、教皇がレーゲンスブルクで行なった演説を厳しく批判
していたが、今回の訪問で「きわめて大きな一歩を踏み出した」と
述べた。ベネディクトはローマへ戻る途中で、キリスト教とイスラ
ーム教が「よりよい関係」を持つのに貢献できたのであればよいの
だが、と述べた。イスラーム教徒との会談の他、今回のトルコ訪問
は、キリスト教の諸協会の団結を目指す努力方向が示された。




12月2日(土)

緑の党は幹部再選で幹部への支持を減らす

(ケルン)緑の等は党幹部クラオディア ロートとラインハルト ビューティコフ
ァーが、今後2年間職に留まることを確認した。ただしケルンで開かれた党大会
で、出席者は両幹部の勢いを削いだ。彼らは過去の選挙のときよりははっきり少な
い支持しか受けなかった。ロートは66.5%、ビューティコファーは72%の支持で
あった。あわせて720人の参加者が投票権を持っていた。両者は既に金曜日に党の
新たなシンボルマークを提案したが、多数の支持を全く得られず、却下されてい
た。この問題は緑の党党大会では、さらなる気候保護のための包括的な綱領が、も
う一つの議題であった。参加者は、2050年までに温室効果ガスを少なくとも80%
削減することを求める要求を採択した。

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シュタインマイアーはレバノンの独立を強調

(ベイルート)ドイツ外相シュタインマイアーは、レバノンが周辺
各国からの影響力を受けなくなるように、力をそそいだ。現在緊張
を増している同国情勢で、すべての勢力は責任を自覚しなければな
らない、とシーア派の野党の政治家ベリとベイルートで会談した
後、シュタインマイアーは述べた。レバノンを不安定にして利益を
得られるものはいない、とも彼は語った。シュタインマイアーはそ
の後首相セニオラとの会談に望んだ。親シリアのデモ隊数万人が、
2日続けてベイルートの一角の機能を麻痺させた。午後には英国外
相ベケットが既にセニオラと会談を行なっていた。

イラクでは暴力が続く 死者は百人を越える

(バグダード)バグダードでは連続爆弾攻撃が発生し、少なくとも
51人が死亡、90人ほどが負傷した。警察の発表によれば、3発の
自動車爆弾がシーア派が主に住むバグダードの一角で、ごく短時間
のうちに破裂した。土曜日にはこの外にも全国で暴力行為が発生
し、あわせて少なくとも60人が死亡した。シーア派の指導者アル
 ハキムは、国連事務総長アナに対し、暴力の行使を抑え込むよう
に提案した国際イラク会議に反論し、このような会議は違法で非現
実的である、イラクの問題は国内で解決しなければならない、とイ
ラクイスラーム革命最高評議会SCIRI議長である彼は述べた。

新聞報道「メルケルはトルコに対するEUの態度を硬化させる方針」

(ベルリン)新聞報道によれば、連邦首相メルケルはトルコのEU
加盟交渉で、より厳しい態度を取ることに力をそそぐ方針である。
「シュピーゲル」誌は、メルケルは加盟交渉の再開を困難にする条
項を作る計画である。それによれば、改めて交渉を再開するために
は、EU加盟国の全会一致の決定が必要となり、それはトルコがキ
プロス問題で譲歩したとしても同じである。同誌によれば、メルケ
ルはリガで開かれたNATO首脳会談と並行して、この条項に理解を
求めた、とのことである。メルケルは外相シュタインマイアーのト
ルコに友好的な路線の提案とは、異なる意見を持っているい。トル
コは今までのところ、キプロスの船がトルコに入港する許可を与え
ていない。そのためEUは、加入交渉を中断する提案を行なってい
た。




12月3日(日)

シュタインマイアーはシリアが近東和平に果たす役割を強調

(エルサレム)ドイツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーはイス
ラエルを訪問し、近東紛争でシリアが持つ異議を指摘した。シリアを和平の努力の
中に組み込むことが重要である、とシュタインマイアーはイスラエル外務大臣ツィ
ピ リヴニとエルサレムで会談した後に述べた。シュタインマイアーは月曜日には
ダマスカス入りする予定である。彼が外相としてシリアを訪問しようとするのは2
度目である。8月に彼は、イスラエルを敵視する演説をシリア大統領バシャル ア
ル・アサドが行なったため、直前になってシリア訪問を中止していた。シュタイン
マイアーは再び、シリアはレバノンの主権を承認しなければならない、と強調し
た。レバノンでは親シリア勢力による大規模な抗議活動が続いている。シュタイン
マイアーは、レバノン首相フアド セニオラに、支持を表明している。

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パレスチナ人はガザ帯状地帯の停戦を破棄すると威嚇

(ガザ市)急進派イスラーム教のハマースは、1週間前にイスラエ
ル人とパレスチナ人の間で合意に至った、ガザ帯状地帯の停戦を中
止する、と威嚇した。ガザ市で公表された声明の中で、ハマースは
その理由として、西ヨルダンランドでイスラエルが軍事作戦を続け
ていることを挙げた。「イスラーム ジハード」も、西ヨルダンラ
ンドでのイスラエルの軍事作戦は、ガザ帯状地帯に関する合意を無
効にする、との声明を出している。こうしたパレスチナ人側からの
対応を引き起こすきっかけになったのは、15歳の少年が死亡したこ
とであろうと見られている。この少年はナブルス近郊で、イスラエ
ル兵に投石した後、射殺されていた。またイスラエル政府は、西ヨ
ルダンランドへも停戦を拡大することを拒否した。

緑の党はアフガニスタン政策で方針修正を求める

(ケルン)緑の党はアフガニスタン政策で、方針の修正を求めた。
ケルンで開かれている党大会で採択された議決の中では、アフガニ
スタンでの軍事的な関与は、国際治安支援軍ISAFの活動の枠組み
の中で続行すべきではあるが、政治的な解決が何よりも重要であ
り、再建を前に進めることが重要である、と述べられている。緑の
党の党大会は、この日曜日に終了する。前日には党代表ロートとビ
ューティコファーが、今後2年間職に留まることが承認されてい
た。ただし2人とも以前よりもはるかに少ない賛成票しか集められ
なかった。

ISAF軍に襲撃 数人が死亡

(カブール)アフガニスタン南部のカンダハル州で自殺攻撃と連続
銃撃事件が発生し、少なくとも8人が死亡した。警察と目撃者によ
れば、攻撃側がNATOが指揮する支援部隊ISAFの輸送車を攻撃し、
3人の一般市民が死亡し、その後この連合軍の兵士は、引き続き起
きた銃撃戦で、さらに5人の一般市民を巻き添えにした。NATOは
この突発事件の起きた状況を調査する、と発表した。急進派イスラ
ーム教のタリバーンがこの自殺攻撃を行なったことを認めた。その
他にタリバーンは、土曜日から行方不明になっているNATOのヘリ
コプターをカンダハル州で撃墜した、とも発表した。連合軍とアフ
ガニスタン政府は、この発表を確認していない。




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