12月18日〜24日のドイツのニュース



12月18日(月)

連邦政府は情報技術産業分野に支援を約束

(ポツダム)連邦政府は情報技術で、ドイツを世界の最高峰近くに押し上げる方針
である。首相アンゲラ メルケルは、ポツダムで開かれた第1回情報技術会議で、
振興のための資金を戦略的に重要な未来の技術に投入し、資金をあちこちにばらま
くのをやめるように求めた。伝統的な基幹産業は、先端技術の研究を行なうことで
よりうまく結び合わされ、ドイツが以前から持つ強みからも利益を得ることができ
る、とも述べた。政府は、情報技術分野に今後3年間で12億オイロの支援を行な
う、と約束した。

     その他のニュース

シュトイバーは健康保険改革にむけ追加交渉実施を要請

(ミュンヒェン)キリスト教社会同盟党首シュトイバーは、健康保
険改革の土台に今一度疑問を投げかけ、主要な点のいくつかについ
て追加交渉を行なうように求めた。シュトイバーは、州が負担する
費用の増加が亡くならなければ、バイエルン州はこの改革を拒否す
るつもりだ、と強調した。バイエルン州、バーデン・ヴュルテンベ
ルク州、ヘッセン州等が、数十億オイロ単位で負担が増えるだろう
との調査を出しているが、連邦政府はこれは疑わしい、と発表し
た。政府副広報トーマス シュテークと厚生相シュミットは、過大
要求条項に関する合意が成立していることを指摘した。この条項で
は、ある州の健康保険組合が追加負担をする場合には、その上限が
年間1億オイロに設定されている。

首相ブレアはアッバスの選挙計画を支持

(ラマラ)パレスチナ大統領アッバスは、選挙を早期に実施すると
の計画を立てているが、英国首相ブレアは、これを指示した。西ヨ
ルダンランドでアッバスと会見した後にブレアは、世界各国に向け
てこの計画を支援するように訴えた。また彼は、パレスチナとイス
ラエルの2ヶ国併存による解決と、パレスチナ人独自の国家の願い
を前進させるために、政治的な提案を行なう、と予告した。アッバ
スは急進派イスラーム教徒であるハマースに対し、国内を一つにま
とめ上げる政府を作るための会議を提案したが、そのための条件
は、ハマースがイスラエルを承認することである、と述べた。日曜
には停戦が合意されたにもかかわらず、ガザ帯状地帯では、ファタ
ハとハマースの間で戦闘が行なわれ、ファタハの支持者1人が殺害
された。

イラン保守派の選挙の悪材料

(テヘラン)イランでの選挙では、大統領アフマディネジャドを中
心とする保守派の勢力には、悪い材料がそろった。元大統領ラフサ
ンジャニは選挙の結果、専門家評議会に復帰した。アフマディネジ
ャドを批判する彼は、同国の宗教的な指導者の言動を左右し監督す
る委員会へ、選挙の結果入った。ラフサンジャニを中心とする穏健
派陣営と、元大統領ハタミが率いる改革派は、専門家評議会選挙で
も、同時に行なわれた地方選挙でも共闘を行なっていた。




12月19日(火)

ハマースとファタハの間で路上で衝突 流血の事態

(ガザ市)停戦で合意が成立してから2日、パレスチナ人居住地域での暴力は再燃
した様子である。ガザ帯状地帯では、急進派のハマースと穏健なファタハの支持者
が何回も銃撃戦が行なわれ、少なくとも5人が死亡した。パレスチナ大統領マハム
ード アッバスとハマース所属の首相イスマイル ハニーヤは、敵対する両勢力に
対して、和解するように呼びかけた。イスラエル首相エフド オルメルトとヨルダ
ン国王アブドゥッラーが急遽会談を行なったが、パレスチナ人居住地域での暴力も
議題になった。

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レバノンのエイズ裁判で死刑判決が確定

(トリポリ)レバノンの上級裁判所は、いわゆるエイズ裁判での死
刑を確定した。ブルガリア人の看護婦5人とパレスチナ人の医師1
人が、400人を越える子供たちに故意にHIウィルスを感染させた
事件で、同裁判所は彼らに責任がある、と認めた。被告はこの容疑
を否定している。ブルガリアはリビアの最高裁判所に異議を唱える
方針である。国連はレバノン首脳部に対し、処刑を行なわないよう
に呼びかけた。ドイツ外相シュタインマイアーは、この判決は衝撃
を与えるもので、国際的な判断基準に従ってはいない、と述べた。
EU法務委員フラティニは、リビアに対するヨーロッパの協力を実
施するかを疑問視した。

EUとロシアは肉の輸出をめぐる対立で妥協

(ブリュッセル)EUからロシアにむけた肉の輸出に関する対立は
解決した。EU委員会とロシア政府は、両者が来年も輸出を継続す
ることで合意した、と発表した。ロシアは、ブルガリアとルーマニ
アがEU加盟した後には、EU全体から動物およびその製品の輸出を
禁止する、と威嚇していた。ロシア政府はその理由として、動物に
投与される医薬品に関するブルガリアとルーマニアの基準が、不十
分であることを挙げていた。両国では現在豚コレラが流行してい
る。

独政府はEU憲法制定へ向け前進を図る方針

(ブリュッセル)ドイツがEU評議会議長を務める期間、ヨーロッ
パ憲法が成立しなくなる危機に突破口を見いだす方針である。独外
相シュタインマイアーはブリュッセルで、2007年前半のドイツの
活動計画を公表し、ドイツは栄誉ある仲介者として、欧州憲法に懐
疑的な人たちを納得させるつもりである、と述べた。2005年には
フランス人とオランダ人が国民投票を行ない、この憲法を拒否して
いた。それ以降この計画は凍結されている。一方緑の党代表ロート
はドイッチェ ヴェレとのインタヴューで、近東の和平がドイツが
EU評議会議長を務める期間の重要な課題である、と述べた。彼女
はイスラエルとパレスチナ人居住地域を訪問した後、ヨーロッパが
この地域で積極的な態度を取り、発言することが重要だ、と述べ
た。




12月20日(水)

ブッシュは軍増強を予告

(ワシントン)イラクの安全が危機的な情勢になっているため、米国大統領ジョー
ジ W. ブッシュは、現地の米軍の増強を行なう可能性を否定しなかった。それだけ
でなく、軍の総員数を増強し、これによって負担に耐える能力が限界近くまで疲れ
切っている兵士の攻撃力と行動力を確保したい、とワシントンで彼は予告した。一
方米国新国防大臣ロバート ゲイツは就任2日目の今日、イラクを訪問した。彼は
ブッシュから、現地の米国の活動の新たな戦略を起草するように委託されている。
この間、米軍はシーア派の聖なる都市ナジャフ周辺の地域の他、いくつかの州の管
轄をイラク軍に委ねていた。

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イスラエルはアッバス支持を強める

(テル アヴィヴ)対立するパレスチナ人集団相互の権力争いの中
で、イスラエルは穏健派の大統領アッバスの支持を強化している。
首相オルメルトは、早期に会談を行なうと予告したが、日程につい
ては言及しなかった。その他イスラエルは、急進派パレスチナ人の
ハマース政府が成立してから中止していた資金凍結を解除すること
を検討している、とも発表した。非公式ではあるが、数億ドルに上
る可能性がある、との話である。アッバスが選挙の計画を発表した
ことがきっかけとなって、過去10年間で最も激しいパレスチナ人
内部での戦闘に火がついている。ハマースは、この選挙計画はクー
デタである、として拒否している。一方新たな停戦が結ばれたた
め、ガザ帯状地帯での暴力は収まった。

ソマリアでは激しい戦闘

(モガディシュ)ソマリアではイスラーム教徒民兵と政府軍の間
で、激しい戦闘が続いている。バイドア近郊で起きた最も最近の戦
闘では、少なくとも13人が死亡した、と同国の多くの地域を支配
しているいわゆる「イスラーム教正義同盟」が発表した。それにも
かかわらずイスラーム教徒は、EUの仲介者との会合後、和平会談
を行なうことに関心があると明言し、弱体化したソマリア移行政府
とではなく、隣国エティオピアからの支援部隊と戦っているのだ、
と述べた。

ダルフールの支援組織が襲撃を受ける

(ハルトゥーム)スーダンの紛争地域ダルフールでは、2つの支援
組織が攻撃を受け、70人以上の安全確保のための職員を連れ去っ
た。武装した者20人ほどが、この組織の敷地内に入りこみ、十数
台の自動車を盗んだ、とのことである。この英国の「オックスファ
ム」とフランスの「飢餓防止活動」の組織は、約13万人に物資を
供給している。これはダルフール地区にある支援組織に対する攻撃
としては、今まででもっともひどいものであった。12月に入って
暴力が激化する中すでに、4百人の隊員がこの地域から連れ去られ
ている。




12月21日(木)

独外相はロシアに最近起きた複数の殺人事件の解明を要求

(モスクワ)ドイツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーはモスク
ワで、最近起きたロシア政府に対して批判的な人たちが殺された事件の早期解明を
求めた。元スパイアレクサンデル リトヴィネンコの毒殺事件と記者アナ ポリト
コフスカヤ襲撃事件を念頭に置いて、これらの殺害は、ロシアに多大な損害をもた
らしかねない、とシュタインマイアーはロシア外相セルゲイ ラフロフと会談後に
述べた。その後彼は、大統領ウラジミール プーチンと2時間にわたって話し合っ
た。議題はイランとの核をめぐる対立であった。その他彼はプーチンを、1月にミ
ュンヒェンで行なわれる安全保障会議に参加するように、とのドイツ首相アンゲラ
 メルケルの招待を伝えた。その後シュタインマイアーは野党の政治家ガリ カス
パロフとも会談を行なった。

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エアラーはアフガニスタンの竜巻作戦に参加する用意があると表明

(ベルリン)NATOが数ヶ月にわたって圧力をかけてきたことを受
け、ドイツ政府はアフガニスタンでの軍事的な活動の拡大を、少な
くともある一点に関しては行なう用意がある、と表明した。外務省
の政務次官エアラーは、ドイツの偵察機をアフガニスタンに派遣で
きないかとのNATOの照会に、原則的には応える用意がある、と述
べた。ただしこれに関する決定はまだ下りていない。国防省は、こ
の照会を検討中であると強調し、派遣される可能性があるのは全土
であって、戦闘が行なわれているアフガニスタン南部でも、連邦国
防軍が活動する可能性があることになる、と発表した。ドイツの地
上部隊がこの地域で活動することを、ドイツ政府は今まで拒否して
いた。南部での竜巻作戦への参加が、連邦議会の委託によって認め
られるかどうかは、意見が分かれている。

トルクメニスタン大統領ニヤゾフが死去

(アシガバット)トルクメニスタン大統領ニヤゾフが死去したこと
を受け、副首相ベルディムチャメドフが中央アジアの元ソ連邦の暫
定大統領に指名された。同国には、大量の天然ガスを埋蔵し、ロシ
アを経由してヨーロッパにもそのガスを供給している国の一つであ
る。心臓疾患で死亡した66歳のニヤゾフは、野党を流血の事態に
至るほど強く弾圧し、奇妙な個人崇拝を強要していた。たとえば彼
は1月と4月に自分と母親の名前をつけていた。心臓疾患のためニ
ヤゾフはドイツで治療を受けたこともあった。

ソマリアでは戦闘 死者数百人

(モガディシュ)ソマリアでは和平交渉に合意が成立したにもかか
わらず、移行政府の兵士とイスラーム教徒の民兵が新たに激しい戦
闘を行ない、3百人以上が死亡した。首都モガディシュ以外の広い
地域を支配下に収めているイスラーム教徒は、隣国エティオピアと
の戦闘状態にある、との声明を発表した。エティオピアはソマリア
の移行政府を支持し、ソマリアからの難民を受け入れている。ソマ
リアでは15年前から内戦が続いている。2004年に成立した移行政
府は、ほぼ実権を持っていない。




12月22日(金)

国防軍はコンゴでの活動を終了

(ベルリン)最後まで残っていた連邦国防軍の兵士百人が、コンゴ民主共和国から
帰国した。連邦政府は、3カ月にわたる派兵の終了を発表した。ドイツ兵780人
は、40年ぶりに行なわれたコンゴの民主的な選挙の実施の安全の確保にあたっ
た。EU軍の活動としての派兵は、11月末に終了していた。ベルリンの国防省は、
今回の派兵を成功であった、と評価した。ドイツ兵の指揮をとった海軍代将ヘニン
グ ベスは、小久保言う軍が撤退した後もコンゴの平和は保たれるだろう、と自信
をもって述べた。アフリカの同国には今後も、国連軍の兵士1万7千人がコンゴ民
主共和国任務およびヨーロッパの警察養成官が駐留する。

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大連立は竜巻作戦への派遣要請でまだ合意できず

(ベルリン)大連立政権は、ドイツの偵察機をアフガニスタンに派
遣するためには、新たな連邦議会の委任が必要かどうかで、あいか
わらず意見がまとまっていない。この問題が現在検討中である、と
国防省は声明を出した。キリスト教民主、社会同盟の外交問題の専
門家フォン クレーデンは、新たな委任が必要ではない、との立場
である。これに対して国防政務次官コセンデイ(キリスト教民主同
盟)は、連邦議会が決議を出すように求め、このように重要な問題
は国会抜きで決定するべきではない、と「北西新聞」に述べた。緑
の党の国会議員シュトレーベレは、政府が新たな委任を行なわない
で派遣を決定するのであれば、連邦憲法裁判所へ持ち込む、と威嚇
した。

カルシュタットクヴェレ社がトーマス クック社を完全に買収

(フランクフルト アム マイン)大規模な小売り会社カルシュタ
ットクヴェレが、ヨーロッパで二番目に大きな旅行会社トーマス 
クック社を完全に買収した。ルフトハンザ社がその50%の株を8億
オイロでカルシュタットクヴェレ社に売却した、とのことである。
まだルフトハンザ社は、トーマス クック社のの航空運輸の子会社
コンドル社の株を10%から24.9%まで買い増しする方針である、と
も発表した。さらにルフトハンザ社はコンドル社が持つトルコの定
期航空路線会社サン エクスプレスの株式の50%を買収することで
も合意した。これによりルフトハンザ社は、骨格業務に力を集中さ
せるという戦略を、さらに前進させることになる、と役員会長マイ
アフーバーは述べた。

シュトイバーの事務所長がスパイ疑惑で辞任

(ミュンヒェン)キリスト教社会同盟の女性政治家パウリをめぐる
スパイ疑惑で、バイエルン州首相シュトイバーは、最も信任が扱っ
た部下の1人が求めていた通り、解任した。シュトイバーの事務所
長ヘーエンベルガーは、パウリの私生活、男性との交友関係、飲酒
で問題を起こしている可能性に関して調査を行なっていた、と非難
されている。ヘーエンベルガーはほぼ30年にわたってシュトイバ
ーの側近として活動しており、これらの非難を否定している。パウ
リはこの疑惑のスパイ行為を、党首シュトイバーが知っていたと非
難している。キリスト教社会同盟に属している彼女は、ずっと以前
から2008年にシュトイバーを州首相から解任することを求め、イ
ンターネット上で反シュトイバーの公開会議を行なっている。




12月23日(土)

国連安保理は核対立でイランに制裁を科す

(ニュー ヨーク)国連安全保障理事会は、イランとの核をめぐる対立で、長い議
論の末に制裁を課すことを決定した。ニュー ヨークで全会一致で採択された第1,737決議によって、イラン政府に対して、ウランの濃縮を中止し、新たな話し合
いに臨むようにとの圧力が強められる。またこの決定ですべての政府は、イランに
対してその核及びミサイル計画を支援することにつながるような物資と技術を輸出
することが禁止される。さらにイランの核計画に関連する企業および人物の資産が
凍結されることになった。イラン政府はこの決議案の投票のの直後、核計画を続行
すると予告し、ウラン濃縮施設にある遠心分離機の設置は今後も続ける、と発表し
た。とくに西側諸国は、イランは各兵器をつくろうとしているのでは、と懸念して
いる。イラン政府はその疑いをずっと否定し続けている。

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連邦政府はイラン決議を歓迎

(ベルリン)ドイツ首相メルケルと外相シュタインマイアーは、ド
イツが作成した国連安保理のイラン決議を歓迎した。メルケルは、
イランが国連に対する義務と約束に従わなかった今となっては、こ
れは重要な一歩である、と述べた。シュタインマイアーはイランに
対して、交渉への道を開くために、この決議に従うように呼びかけ
た。

アッバスはエルサレムでオルメルトと面会をする

(エルサレム)イスラエル首相オルメルトは、エルサレムの居所
で、パレスチナ大統領アッバスと面会した。この会談は直前になっ
て合意されたものであった。この会談では、ガザ帯状地帯での停戦
の延長、問題となっているハマース政府、そして武装パレスチナ人
によって誘拐されたイスラエル兵シャリットの問題が取り上げられ
た、とオルメルトの広報は発表した。エルサレムでのこの会談は、
イスラエル首相が1月に就任して以来、両者が初めてで会う場であ
る。会談後に共同記者会見が行なわれるかどうかは、不明である。

米軍「タリバーンの高官を殺害」

(カブール)アフガニスタンの米軍が、急進派イスラーム教徒のタ
リバーンの最重要指揮官の1人を殺害した、との情報がある。指揮
官オスマニが、狙いどおりに自動車に乗っている所を殺害した、と
軍広報は発表した。オスマニは、行方を追求されているタリバーン
の指導者オマルとアル カーイダ首領のビン ラーディンの信任が
厚い人物であった。タリバーンの広報は、オスマニが殺害されたこ
とを否定した。




12月24日(日)

ラテン総大司教はベツレヘムでのクリスマスの式典を開始

(ベツレヘム)エルサレムのラテン総大司教ミシェル サバは、伝統となっている
ベツレヘムの生誕教会でのクリスマスの式典を開始した。エルサレムを出発したキ
リスト教徒の列の先頭に立つ彼は、生誕教会前のかいばおけ広場に入った。聖地ベ
ツレヘムのローマ カトリック教会の最高位者である彼は、多くの人の出迎えを受
けた。夜には大司教は深夜のミサを祝うが、これにはパレスチナ大統領マハムード
 アッバスも出席する意向である。

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オルメルトの内閣はアッバスに1億ドルの凍結を解除

(エルサレム)イスラエル内閣は、今まで手元においていたパレス
チナ人が支払った税金1億ドルを、パレスチナ大統領アッバスに引
き渡すことを承認した。突然エルサレムで行なわれたアッバスとの
会談から1人、イスラエル首相オルメルトは、アッバスとさらに話
し合いを行なう、と予告した。両者は立ち往生していた近東和平の
過程を再び活性化する方針である。パレスチナ側の情報によれば、
西ヨルダンランドにあるイスラエル側の監視所を撤廃する計画であ
る。また捕虜の交換についても話し合いが行なわれる、とのことで
ある。オルメルトはさらに、和平交渉で重要な役割を果たす可能性
がある、エジプト大統領ムバラクとも会談をする意向である。

アフマディネジャドは国連決議の支持国に警告

(テヘラン)イラン大統領アフマディネジャドは、決議されたばか
りのイランの核計画に反対する国連決議の支持国に、間もなく自分
たちの取った態度を後悔することになる、と警告した。ただしイラ
ン国民がこの決議で不安になることはない、と彼は述べた。これよ
り前イランの主席交渉人ラリジャニは新聞のインタヴューの中で、
この決議に対抗して、イランはすぐにナタンにある核施設に3千台
の遠心分離機を備えつけ、問題となっているウラン濃縮を促進す
る、と予告した。国連安保理は決議案の中で、主としてウラン濃縮
の中止を求めていた。西側は、イラン政府が核兵器を作ろうとして
いるのではないか、と疑っており、電力確保を隠れ蓑にしている、
と見ている。

イラクでは襲撃事件 死者12人

(バグダード)バグダードの北東部です宇検の襲撃があり、少なく
とも12人のイラク人が殺害され、ほぼ50人が負傷した。バァクー
バ近くでバグダードから約60キロのミクダディアでは、自殺攻撃
犯が警察の建物の中で爆薬に点火し、警官7人を巻き添えに死亡し
た。警察の発表では、警官30人が負傷した、とのことである。バ
ァクーバの市場では爆弾が破裂し、イラク人1人が死亡、17人が負
傷した。同市郊外では巡回部隊が爆薬による攻撃を受け、兵士2人
が死亡した。同市の北部で道路を封鎖していた警官2人が、武装し
た者たちに殺害された。土曜日にはバグダードで、米兵3人が爆弾
攻撃で死亡していた。




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