1月15日〜21日のオーストリアのニュース



1月15日(月)

     国外ニュース

シュトイバーは初めて2008年選挙の立候補断念を示唆

バイエルン州首相でキリスト教社会同盟党首エドムント シュトイ
バーは、2008年州議会選挙で、再び筆頭候補になることを断念す
ると初めて述べた。ヴィルトバート クロイトで開かれているキリ
スト教社会同盟会派の幹部会で、シュトイバーは選挙には出る意欲
はあるが、出なければならないというわけではない、と述べたとの
情報がある。彼は会派と党の共通の方針をつく出だす努力をしてお
り、それによれば同党の党大会を11月から9月に前倒しして行な
い、その席で次回の筆頭候補を決めることになる、とのことであ
る。シュトイバーは最近の世論調査での悪い結果と、副党首ホルス
ト ゼーホーファーの疑惑の展開から圧力を受けていた。「ビル
ト」紙の報道によれば、既婚者であるゼーホーファーは以前からベ
ルリンに愛人を持っている、との噂がある。連邦購買者保護大臣で
ある彼は、この質問に対して一切の解答を拒否している。彼はキリ
スト教社会同盟党首の後継者の最有力候補と目されている。

     国内ニュース

カープは90%以上の支持で党首に選出

ヨーセフ カープは社会民主党の会派会議で、83人のうち75人の
賛成で、党首に選出された。これは9割を越える支持である。前回
の会派の執行部長を決める投票の時には、カープは81票のうち68
票(84%)を得ていた。また党首代理には国会議員のガブリエレ 
ハイニシュ・ホーセクとクリスティーネ ムトネンが選ばれた。そ
の他社会民主党は6人の新たな分野別の広報を選んだ。ルート ベ
ッヒャーは今後住宅および建設、オットー ペンドルは国民からの
苦情、レナーテ ツエルギツは社会福祉、カタリナ プフェッファ
ーは難民、ハネス バオアーは経済、カイ ヤン クライナーは財
政および予算を担当する。




1月16日(火)

     国外ニュース

ロシアではテロの脅威が高まる

ロシア治安部隊は、テロの脅威が高まっているため、警戒態勢を高
めた。国外からの情報によれば、近距離公共交通に対するテロ攻撃
が行なわれる可能性がある、とロシアの秘密情報部は発表した。関
連官庁がこの情報を検討している。ロシア国内秘密情報部FSBの部
長ニコライ パトルシェフは、テロ対策部隊に対する警戒態勢を高
め、攻撃を阻止するための対策を強化するよう呼びかけた、と国営
テレヴィの中で読み上げた声明の中で述べられている。攻撃場所に
関する詳細な情報はなく、この情報の出所がどの国なのかもはっき
りしていない。国民に対しては、注意が喚起された。12年前にチ
ェチェーニアとの紛争が始まって以来、数度にわたってモスクワの
交通機関に対する攻撃が行なわれている。多くの場合、チェチェー
ニア独立主義者が犯行声明を出すか、ロシア政府から非難されてい
た。

     国内ニュース

ダラボスはオイロファイター問題で「よりよい解決を図る」方針

国防大臣ノルバート ダラボス(社会民主党)は、国民評議会での
政府声明の演説の中で、迎撃戦闘機オイロファイター購入問題につ
いても言及した。彼は、より安価な解決があると確信しており、考
えられる範囲でよい解決をするために努力する、と述べた。ダラボ
スは、首相からオイロファイター購入の代案を考えるようにとの委
託を、国会および特に現在行なわれている調査委員会と密接に協調
して行なう意向である、と述べた。またダラボスはかつて兵役では
なく、兵役代替役務を選んだとの批判が、改めて未来同盟と自由党
から出された。




1月17日(水)

     国外ニュース

フランスでは憲法に住まいを手に入れる権利

住所不定者とその支援者が行なっている抗議活動が注目を浴びたこ
とを受け、フランスは2008年末までに段階的に住居に対する訴訟
可能な権利を認める法律を、軌道に乗せた。パリの議会で今日可決
された法案は、「社会福祉の上でかなりの前進である」と大統領ジ
ャック シラクは述べた。社会福祉大臣ジャン・ルイ ボルローが
起草した文言によれば、住居に対するこの権利は将来的には「憲法
の水準にある目標」である。シラクは、フランスでは毎年12万軒
の社会福祉住居が新築されることになる、と述べた。彼は新年の演
説で、この権利について予告していた。支援団体エマウスの情報に
よれば、家賃が暴騰していることを受け、フランスでは十万人ほど
が正規の家を持たず、路上、車、テント、収容施設で暮らしてい
る。

     国内ニュース

オーストリア学生連合は学費導入に反対して事前の活動を協議

ウィーンとグラーツでは学生がデモを行なった後、学生連合幹部は
木曜日にリンツで、授業料導入に反対するさらなる対策を協議す
る。授業料導入に反対する勢力が検討しているのは、これに反対す
る国民発議の組織と、定期的なデモである。昨日の抗議集会にはあ
まり多くの参加者がいなかった。ウィーンでは1千人を下まわる学
生が、シュタイアーマルク州都のグラーツでは2千5百人の学生が
参加していた。




1月18日(木)

     国外ニュース

米国防省長官「イランの核対立は拡大」

イランの核計画に関する対立で、イラン政府は「あまりに遠くま
で」行ってしまった、と米国防相ロバート ゲイツは述べた。彼は
このような判断を、サウディ・アラビア国王アブドゥッラーおよび
カタールの王族と会談した際に伝えた、と述べた。この結果の一つ
として、イランはこの地域を越えた広い範囲に「大きな懸念」を引
き起こしている、とも彼は述べた。またイランは米国がイラクで現
在抱える問題によって「戦略上の可能性を広げた」ことを認めた
が、米国は「強力な国」である、とも述べた。イランと話し合いを
行なう可能性があるかどうかについてゲイツは、米国は交渉の立場
をより強めて行かなければならない、現在イランに対して提案でき
るものはないので、米国政府はいかなる交渉であっても、頼むだけ
の側になることがあり得る、と述べた。

     国内ニュース

大学授業料導入で学生連合の最後の手段はボイコットである

各大学の代表たちとオーストリア大学制連合の連邦代表部は、木曜
日にリンツで会合を行ない、全会一致で授業料導入を何としてでも
阻止することに賛成した。話し合いと抗議が効果を持たなければ、
連邦代表部は授業料の不払いを行なう可能性を検討する、と夜に発
表された決議の中では述べられている。学生代表部の審議は、夜遅
くまで続けられることになっている。学生の代表は、政府が提案し
た社会福祉案、これは授業料を財源とした公益的事業に支出される
ことになっているが、これは完成しておらず、改善にはつながら
ず、学生の困難な雇用関係を常態化するものだ、と述べている。リ
ンツでは約5百人が参加して、平和的なデモが行なわれた。




1月19日(金)のオーストリアのニュース

     最新ニュース

チャヴェス「カストロは命をかけて戦っている」

ヴェネズエラ大統領フーゴ チャヴェスによれば、キューバの権力
者フィデル カストロは、命をめぐる戦いを行なっている。カスト
ロの健康状態が、数ヶ月前から観測に上がっている。彼がガンの末
期症状にある、との情報は、数度にわたりキューバ指導部からは否
定されている。カストロの信任が厚く、また賞賛もしているチャヴ
ェスも、今までカストロが深刻な病気であるということを否定して
いた。ブラジルで行なわれた南米首脳会談で彼は数回に渡り、カス
トロと半時間ほど電話で話した内容を述べていた。チャヴェスは、
カストロは「医学的には深刻な状態」で、現在キューバ革命の前に
ゲリラとして戦った時と同じように、断固戦っている、と述べた。

     国外ニュース

チェコ政権は投票で信任を獲得

チェコ国会は、自由党、キリスト教民主党、緑の党の連立政権に、
9時間にわたる一部は激しい議論の末、信任を与えた。テレヴィで
生中継された投票では、2百人の国会議員のうちト1百人が賛成し
たが、それはトポラーネクの保守・自由主義市民政党ODS、キリス
ト教民主党と緑の党からなる連立であった。反対したのは97人で
あった。中道右派と左派がほぼ同数で、動きが取れなくなった国会
議員選挙から7カ月以上たち、政権樹立は3度めの試みであった。
首相トポラーネクはこの行き詰まりを打開するために、野党社会民
主党の国会議員2人の支援を受けるだけで、信任投票を乗り切るこ
とができた。この2人の議員は火曜日には、投票に出席しない、と
発表していた。

     国内ニュース

ハーバーツェトルは鉄道の監査役会長を交代させる方針

鉄道労組組合の会長で社会民主党労働組合の会長でもあるウィルヘ
ルム ハーバーツェトルは、新交通大臣ウェルナー ファイマン
(社会民主党)にとっての最重要課題を、鉄道の新たな監査役会長
の任命である、と見ている。現在ウィーン市長の会派に属している
ウォルフガング ライトホーファーはこの職についている。ハーバ
ーツェトルは、今後の計画の大枠、つまりオーストリア鉄道の組織
をどうするかが、鉄道の新監査役にかかってくる、と述べた。ライ
トホーファーの後任にはポル社会長のホルスト ペヒハッカーが就
任すると見られていたが、これは国民党から強い拒否を受けた。ペ
ヒハッカー自身は、鉄道の監査役会長への転身を、最近否定したば
かりであった。




1月20日(土)

     国外ニュース

セルビアは国の進路を決める国会議員選挙

セルビアでは今日660万人の有権者が、国会議員を選ぶ選挙を行な
う。前回選挙から4年、250人が新たに国会議員に選出される。得
票の状況によっては、未来は混沌とする可能性がある。世論調査で
は、首相ヴォジスラフ コシュトゥニッツァのセルビア民主党DSS
は、3番目の勢力になる可能性が高い。大統領ボリス タジッチの
民主党DSと連立を組む場合には、首相職をめぐる駆け引きで結果
は見通せない。旧ユーゴスラヴィア時代の戦争犯罪をさばくデン 
ハーグの国際法廷に、訴えられているヴォジスラフ セセリ率いる
セルビア急進党SRSが、最大の得票を得る可能性が高いが、原則的
にこの党は連立することができない。今回の選挙は、死亡した元大
統領スロボダン ミロシェヴィッチ失脚後、最も重要な政治的な決
断であるとともに、国の方針を決める選挙であると見られている。
民主的で、新ヨーロッパ勢力が力を増せば、EUへの加入が加速す
るが、他の結果が出た場合には、この道は厳しくなる。

     国内ニュース

モルテラーは各大臣に「緊縮予算の方針」を予告

大蔵大臣ウィルヘルム モルテラー(国民党)は昨日のテレヴィ番
組「来客の日記」で、社会民主党と国民党の連立政権の初めての予
算には、大きな余裕はない、ということを明確に述べた。こと社
「緊縮予算の方針である」と副首相でもある彼は述べた。2007年
から8年にかけての予算では、精確に合意した予算を守り、2010
年に予定されている減税の準備をしなければならない、と語った。
この問題ではモルテラーは、社会民主党所属の次官クリストフ マ
ツネッターの全面的な支持が受けられる、とモルテラーは確信して
いる、とのことである。党内に向けては、彼が中心的な役割を果た
すが、元首相で現在国民党の会派長を務めるウォルフガング シュ
ッセルの助言を受けるつもりだ、とも述べた。またモルテラーは、
これ以上の国営企業の民営化は行なわない、とも発言した。




1月21日(日)

     国外ニュース

ニューメキシコ州知事も米大統領就任に意欲

米国民主党からは、ニュー メキシコ州知事ビル リチャードソン
が今日、米国大統領選挙戦に名乗りを上げた。「私には大統領候補
の指名を受ける意志がある。私はその仕事をやりとげることができ
ると信じている」と59歳の彼はテレヴィ番組で述べた。米国では
大統領候補になるための手続きの第一段階である意向調査委員会を
開く、とも語った。民主党から彼が氏名を受け、2008年11月の選
挙にも勝利すれば、米国の歴史上初めてのヒスパニック系の大統領
となる。ただし彼はなによりも同党員であるヒラリー クリントン
に勝利しなければならない。上院議員クリントンは土曜日に意向調
査委員会の設置を発表していた。リチャードソンは、下院議員、国
連米国大使、元大統領ビル クリントン政権下ではエネルギー大臣
を務めていた。世論調査では、クリントン上院議員が圧倒的に多く
の支持を受けており、41%が彼女を押している。それに続いて上院
議員バラック オバマが17%、元上院議員が11%の支持である。

     国内ニュース

プラターは社民党の願いを拒否

大臣ギュンター プラター(国民党)は、「法と秩序」の指標をあ
げて、国防大臣から内務大臣へ転身することを明らかにした。その
指標とは、電子技術を用いた監視を強化、国際的な協力体制を、彼
の意見では「全く厳しくはない」外国人の権利である。これによっ
て首相の政党である社会民主党の計画を、厳しく拒否した。さらに
プラターは、彼の前職についてほとんど考えていない。また彼は、
兵役代替役務と兵役を統治することを厳しく拒否しているが、その
法的根拠は脆弱である。




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