7月2日〜8日のオーストリアのニュース



7月2日(月)

     国外ニュース

ドイツ鉄道では大規模な警告スト

ドイツの人口密集地域では、火曜日朝には通勤交通が麻痺状態にな
る可能性がある。ドイツ機関車運転手労働組合は、警告ストライキ
を早朝に全国で行ない、鉄道交通を麻痺させる、と予告した。これ
には大都市での通勤列車全体も含まれている。運転手労働組合は、
運転士の労働契約および大幅な賃上げに関する交渉で、ドイツ鉄道
への圧力を強化する意向である。会社側は今のところこれを拒否し
ている。他の鉄道労働組合トランスネットとドイツ連邦鉄道公務員
および候補者労働組合GDBAは、昨日開始した警告ストを、さまざ
まな地域で1日中行なう方針である。運転手労組とは異なり、彼ら
は既に鉄道の幹部との交渉を行なった。労使双方は3度にわたる話
し合いを行なったが、まだ意見が接近していない。両労組は12カ
月の賃金を7%増額することを求めているが、鉄道側の提案は、30
カ月の間に2回の2%の賃上げをするという内容である。

     国内ニュース

銀行調査委員会は延期 社民党は終了に賛成

月曜日午後に議長マルティン グラーフ(自由党)は、国会の銀行
調査委員会を来週月曜日まで延期した。これより前に社会民主党は
解散動議を提出し、国民党と自由党はそれぞれ独自の報告書案を提
出した。国会議員が、約百ページにおよび文書を徹底的に検討する
ことができるように、グラーフは次回の会議の日程を7月9日に延
期した。実際に会議が開かれるかどうかは未定である。国民党が、
重要な論点を含む金融市場調査局の体制を改革する案に賛成するの
であれば、社会民主党も銀行調査委員会の解散に賛成しているため
である。連立与党である両党は、最重要の幹部の間で合意が成立す
るのであれば、水曜にも国民評議会の同委員会で、期限半ばで、文
書による最終報告を出すことなく、終えることになる。一方グラー
フは、社会民主党の行動に「社会民主党の売却価格は適切だ」と述
べた。緑の党と自由党はこの委員会を続行し、質問を続ける方針で
ある。




7月3日(火)

     国外ニュース

EUは飛行機旅行の際の免税店の規則を柔軟化

EU委員会は、国際便の飛行機に乗る際の、免税での買い物の取り
扱いに関する規則を柔軟化することで、合意した。これにより、無
税で購入したアルコールおよび香水数千リットルは、安全面での懸
念からいままでの様に、処分されることが避けられる、とEU幹部
が昨日発表した。米国、カナダ、ノルウェイ、スイスおよびEU加
盟27ヶ国以外の免税店で購入した場合に、今までは経由をした場
合にはある条件下では、飛行機の乗客は、液体の免税製品を破棄し
なければならなかった。たとえばある乗客が東京からフランクフル
トを経由してロンドンまで飛ぶ際に、ドイツでのり継ぎ便に乗りこ
む際には、日本の空港で買った液体を機内に持ち込むことはできな
かった。新たな規則によれば、国際民間航空組織の基準にかなう商
品であれば、この商品の持ち込みが許されることになる。

     国内ニュース

農業市場の秩序が承認

政府与党社会民主党と国民党は、火曜午後、国会の農業委員会で、
農業市場の秩序に関する法律で合意した。これにより、EU農業の
侵攻政策に関する中心的な法律をめぐって、数日前から続いていた
対立には、妥協点が見いだされた。国民党が拒否していた期限設定
と、「農業地帯の発展」の条項の取り扱いを、国会に義務づける点
には、決着がついた。そのために国民党は、牛乳の割合、母牛およ
び子牛の奨励金、購買者および家畜の保護に関して、社会民主党の
立場に妥協していた。国民党の国会議員で、農家連合会長フリッツ
 グリリッチュは、「理性が勝利した」とAPA通信に述べた。




7月4日(火)

     国外ニュース

EUとブラジルは戦略的協力関係に入る

EUとブラジルは戦略的な協力関係を持つことを蹴ってした。昨日
午後リスボンで初めて開かれた共同首脳会談で、政治および経済分
野で集中して協力を行なうことで合意した。これと似たような協力
関係は、米国、カナダ、ロシア、中国、インド、南アフリカとEU
の間で既に結ばれている。ポルトガル首相で現在EU評議会議長を
務めるジョゼ ソクラテスとブラジル大統領ルイス イナシオ ル
ラ ダ シルヴァは、この合意を歴史的なものである、と評価し
た。両者は特に気候変動の影響との戦いおよび国連改革で、いっそ
うの協力をする方針である。

     国内ニュース

オイロファイター機購入中止は可能だったとの判断

あまりに時機を逸して来る者は、命を失う罰を受ける。これは迎撃
戦闘機オイロファイター購入問題でも同じである。オイロファイタ
ー委員会の委託を受けた高名な法律の専門家3人の判断が示されて
いる。ごの判断は、国防大臣ノルバート ダラボス(社会民主党)
が委託した鑑定書の意見とは異なり、オイロファイターの購入契約
を破棄出来た可能性がかなり高かった、と証明している。この鑑定
書を書いた専門家たちは、残念ながら現在ではその可能性は既に失
われている、と述べている。彼らは昨日、契約を破棄出来た十分な
根拠を今一度示した。木曜日にオイロファイター調査委員会は、国
民評議会で最終的に解散する。一方、自由党はダラボスに対する不
信任動議を提出するが、成立する見込みは実質的にはない。




7月5日(木)

     国外ニュース

パキスタンでは赤いモスクをめぐって神経戦

イスラマバードにある赤いモスクをめぐる神経戦は、木曜午後に新
たな段階に入った。主よな聖職者からの訴えにもかかわらず、スン
ニー派のモスクに立てこもっているイスラーム教徒は、投降する意
志はない、と表明した。パキスタン軍は、要塞状になった塀の中へ
突入しようとしている。ただし政府は、女性と子供が中にいるかぎ
りは、モスクに突入するつもりはない、と述べている。今までのと
ころこの戦闘では、20人以上が死亡、200人以上が負傷した。急
進派は、自殺攻撃によって、自分の宗派の「殉教者」に対する報復
を行なう、と威嚇している。

     国内ニュース

国民評議会は農業市場に関する規則を可決

大連立政権は木曜午後、国民評議会の夏休み前最後の総会の最後の
ところで、対立していた論点いくつかで譲歩をした。社会民主党と
国民党は、未来同盟とともに、憲法裁判所がひっくり返した農業市
場に関する規則を可決した。緑の党と自由党はこの提案を拒否し、
特に小規模農家に対する支援を増やすように求めた。先週この問題
をめぐっては、大連立内部では激しい対立が続いていた。




7月6日(金)

     国外ニュース

モロッコはテロ警戒を最高度に引き上げる

公式発表によれば、モロッコは襲撃を受ける可能性が高まったた
め、テロの警戒段階を最高に引き上げるように指令を出した。この
決定は、「同国に対する実際のテロの脅威」を減らすために行なわ
れたもので、これに関しては「信頼できる情報がある」とモロッコ
内務省は昨日発表した。「テロ行為による重大な脅威」があり、治
安部隊の「大規模な動員」が必要である、とも述べられている。

     国内ニュース

国民評議会はトラックの自動車全の半額化に賛成

国民評議会は昨日午後、連立与党、自由党、未来同盟の賛成で、ト
ラックの自動車税を半額にすることに賛成した。この措置は、通行
料金の引き上げを埋め合わせる糊塗を主眼に行なわれる、と述べら
れている。その他、ディーゼル自動車からの微粒子の排出物を除去
するフィルターを取りつけた自動車に対する、補助金支払期間の延
長が決定された。このような装置を取りつけた自動車を購入する特
典は、9月末まで延長された。本来は300オイロの補助金は、今年
中盤で終了することになっていたが、この規則はさかのぼって適用
されることになる。




7月7日(土)

     国外ニュース

イスラマバードで急進派の説教師は投降の条件を示す

パキスタン治安部隊が包囲を開始してから5日、イスラマバード中
心部にあるモスクに立てこもっているイスラーム教徒の指導者は、
譲歩するするための条件を呈示した。急進派の説教師アブドゥル 
ラシッド ガズィは、現イスラーム連盟代表のショードフリ シュ
ジャートと電話で会談し、軍が3週間にわたる派遣を中止するな
ら、自分に対す裁判で法廷に出廷する用意があると述べた、とパキ
スタンのテレヴィ局ゲオ テレヴィは報じた。ガズィは火曜以来、
重装備をしたコラーンがっ穀の生徒とともに、赤いモスクに立てこ
もっている。彼は今までは、投降するぐらいなら殉死する方を望
む、と述べていた。これより前にパキスタン大統領ムシャラフは、
赤いモスクを占拠する者たちに、投降を呼びかけ、投降しないので
あれば、死ぬことになる、と述べていた。また軍は近くにあるコラ
ーン学校を占拠し、生徒十数人を逮捕した。

     国内ニュース

政府は学校入学前の教育で合意を探る

迎撃戦闘機オイロファイター購入をめぐる混乱に続いて、別の対立
を生んでいる別の問題にも、解決を得るべく努力している。社会民
主党と国民党は、来週にもアイセンシュタットで政府の非公開会議
を行ない、学齢に達する前の義務的予備学校に関する対立で、妥協
の道を探る。社会民主党は5歳児全員を幼稚園に送り、言葉の問題
を入学前に解消することを求めている。一方国民党は、言葉の問題
を抱える子供だけを、幼稚園に送ることを義務化すればよい、と考
えている。その他の非公開会議の議題としては、処方せん料金が取
り上げられる見通しである。




7月8日(日)

     国外ニュース

パキスタンはモスク占拠犯に「最終警告」

パキスタン政府はモスクに立てこもっている急進派イスラーム教徒
に対し、昨日午後「最後の警告」を発した。イスラマバードの赤い
モスク周辺に配備された軍の拡声器からの声を聞いた人の話によれ
ば、「これが投降せよという最後の要請である」と言われていた、
とのこおtである。「最終段階が始まった」、モスクに間もなく突
入する可能性がある、と政府筋は述べた。武装したイスラーム教徒
が数百人の女性と子供とともに、数日前からモスク内に留まってい
る。政府の発表によれば60人ほどの急進派が、投降を拒否し、イ
スラーム教革命を呼びかけている。この戦闘では少なくとも21人
が死亡した。

     国内ニュース

大連立は貧しい成果しか挙げていないと政治学者は見る

内容的な前進ではなく対立ヶ起きている、と今までの政府の仕事は
特徴づけられる、と政治学者、ペーター フィルツマイアー、エマ
ーリヒ タロス、アントン ペリンカは、大連立成立約半年の時点
で初めての総括をまとめた。特に迎撃戦闘機オイロファイターをめ
ぐる議論などの以前からの懸案を、社会民主党と国民党はお互いに
阻止しあっている、とフィルツマイアーは分析している。ペリンカ
も、大きな成果を上げられず、「あまり満足できない」との評価を
している。タロスはさらに、今後も対立が起こることは必死であ
る、との確信を述べた。




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