10月8日〜14日のオーストリアのニュース



10月8日(月)

     国外ニュース

サルコズィはモスクワにプーチンを初めて訪れる

フランス大統領ニコラ サルコズィは、今日始めてロシア大統領ウ
ラディミール プーチンとの会談のため、モスクワに向かう。プー
チンの週末用の別荘での夕食会での議題は、主としてコソヴォ紛争
とイラン紛争である。両国はこれらの問題で、異なる立場をとって
いる。明日サルコズィは、ロシアの大学生を前に演説を行なうこと
にしている。彼は5月の選挙後、ロシアが人権侵害を行なってい
る、と数回に渡って攻撃し、ウクライナとのガスをめぐる対立でロ
シア政府が行なった蛮行を批判した。その他サルコズィは、プーチ
ンと友好的な関係にあった前任者ジャック シラクとははっきり異
なる態度をとり、米国に接近している。

     国内ニュース

労働と経済銀行裁判は陪審を交代して続行

裁判に先入件を持っているとの疑いで、陪審員が1人昨日除名され
たことを受け、労働と経済銀行の裁判は今日、陪審員を交代して続
行させられた。36回目の審理には証人として、同行の職員ローベ
ルト シャッツアー、ベルトルト シュミート、カーリン ヴァレ
ンタが出席する。その他午後には新たな鑑定員フリッツ クライナ
ーがウィーン地方裁判所に登場する。今まで鑑定員クリスティアン 
イーモが、投資家ウォルフガング フレットルの取り引きの鑑定を
行なっていたが、彼の後を受けて任命された。クライナーは
2008年1月15日まで、鑑定を行なうことになっている。訴状によ
れば、フレットルは1998年秋から2000年末までに、総額で14億
4千万オイロの危険な投資で同行に損失を与えていた。




10月9日(火)

     国外ニュース

イラクでは治安会社との間で再び突発事件

イラクでは昨日、民間の治安確保の会社の従業員との間で突発的な
事件が起こり、再び死者が発生した。バグダードの交差点のところ
で、輸送車列の護衛隊員が自動車に向け発砲し、女性2人を殺害し
た、とイラク警察は発表した。この車団はその後、そこから離れて
いた。内務省の発表によれば、ドゥバイに本社のあるこの治安確保
の企業ユニティ リソース社の社員が、この死者を生む銃撃を行な
った。同社の広報は、社員が銃撃戦に巻き込まれたことを認め、イ
ラク当局と事件解明を行なっている、と述べた。内務省によれば、
同社の警備員は19発の銃弾を発射した。なぜこの輸送車団が走っ
ていたのか当初は発表されていなかった。同社は米国政府と契約を
結んでいる、と同社のウェッブサイトには書かれている。

     国内ニュース

労働と経済銀行裁判で会計士が証言台に

水曜日には労働と経済銀行裁判には、さらに証人が登場する。まず
会計監査会社KPMGの代表である会計士ヨハン ツェヒリングが証
言台に立つ。彼は、2000年から2002年にかけて、既にこの裁判
で訴訟を起こしている銀行側の会計士ローベルト ライターと協力
して、同行の契約を行なっていた。年次契約あるいは報告書などの
外部から知りうるものによれば、これらの会計士は、カリブ支店で
の巨額の損失および、オーストリア労働組合連合の保証について何
もつかんでおらず、誰にも情報を伝えていない。




10月10日(水)

     最新ニュース

米下院外務委員はトルコ批判の決議を採択

米国大統領ジョージ W. ブッシュが警告していたにもかかわらず、
下院の外務委員会は、トルコのアルメニア人が第1次世界大戦中
に、民族虐殺にあい数百万人が死んだことを弾劾する決議を採択し
た。民主党が多数派を占める同委員会では、賛成27、反対21でこ
の決議を採択した。ブッシュは、トルコに批判的なこの決議のため
に、NATO加盟国であるトルコとの関係が悪化することを懸念して
いる。トルコ大統領アブドゥル ギュルはこれに先立ち、アルメニ
ア人決議が採択されれば、両国関係は大きく損なわれる、と警告し
ていた。イラクの米兵の安全が損なわれる、と与党公正発展党AKP
の有力政治家は述べた。

     国外ニュース

アフガニスタンのドイツ人人質が解放される

アフガニスタンで7月中旬に誘拐されたドイツ人、ルードルフ B.
は再び自由になった。これは水曜日に、タリバーンおよびアフガニ
スタン当局から発表された。ドイツ人に同行していたアフガニスタ
ン人4人も解放された。オンライン「シュピーゲル」によれば、
「疲れているだけで、体調はよい」と62歳の技師は電話で述べ
た。彼は同僚のリューディガー D. と7月18日にワルダク州で誘拐
されていた。同僚は人質になっている間に重病にかかり、射殺され
た。これと引き換えにタリバーンの戦闘員6人が拘留を解かれた、
とワルダク州のジャグハト地区の主席行政官モハメド ナヒムは発
表した。

     国内ニュース

財政赤字の補填を巡り最後までやりとり

財政赤字の補填が行なわれる。連邦、各州、市町村の交渉役は、水
曜夜に予想通り、ほぼ8時間にわたる最後の交渉の後、共同文書に
合意した。最後の交渉は形式的なものにとどまらなかった。細部を
めぐってさらに数時間つめの交渉が行なわれた。州外に住む患者の
規則に関する合意が最後まで問題となっていた。ティロール州首相
ヘルウィヒ ファン シュターは、他の州に住む患者の治療のため
に1千4百万オイロの追加資金を得ることで合意した、と発表し
た。1千万オイロ規模の資金はこのほか、ザルツブルク州、オーバ
ーエスターライヒ州、ニーダーエスターライヒ州に支払われること
になる。今回の交渉で問題としてとりあげられたのは、介護、最低
限度の安全、子供の保育であった。




10月11日(木)

     国外ニュース

ノーベル平和賞の行くえは明日発表

オスロでは今年のノーベル賞の受賞者が明日発表される。元米国副
大統領アル ゴアとカナダのイヌイットのシーラ ウォット・クラ
ウティアのほか、2つの気候保護活動家が有力と見られている。
59歳のゴアは、ビル クリントン政権で副首相を務め、2000年の
選挙では大統領を目指したが敗北し、「不愉快な真実」という映画
で、天候の変動の影響を意識させるのに濃く検していた。53歳の
ウォット・クラウティアは、北極地域の住民のために「寒冷の権
利」を雄弁に主張していた。報道によればEUも、「50年にわたる
平和活動」を行なった件で有力候補の1つである。また世界環境評
議会IPCCも同様である。

     国内ニュース

滞在権問題で国民党はフィッシャーを強く批判

連邦大統領ハインツ フィッシャーは、社会に溶け込み、犯罪を犯
さない外国人で、既に7年以上にわたってオーストリアに滞在して
いる人には、全面的な滞在権を与えることは考えられる、と述べた
が、これに対し国民党から激しい批判が出た。国家元首は中立的な
立場を守るべきである、と国民評議会第2議長のミヒャエル シュ
ピーンデレガー(国民党)は昨日のテレヴィ番組で述べた。一方の
側に荷担することは憂慮するべき事態である、との私見を述べた。




10月12日(金)

     国外ニュース

ビルマの民主化運動は軍事政権と対話をする方針

ビルマでは、ノーベル平和賞受賞者アウン サン スー チーが率
いる国民民主連盟NLDが、権力を持つ軍事政権に対して、国連安全
保障理事会の呼びかけに応じて、政治犯を釈放し、民主化運動と対
話を開始するように呼びかけた。EUは近いうちに、ビルマ政府に
対する制裁を強化し、東南アジアの同国からの高級木材、宝石、貴
重な金属の輸入を禁止する方針である。野党側はラングーンでの公
式発表の冒頭で、前日にニュー ヨークで採択されたビルマ宣言に
関して、拒否権を持つ5大国に感謝した。一方首相のソー ウィン
将軍は、59歳で昨日死亡した。彼は白血病にかかっており、数ヶ
月前から職務を遂行できなくなっていた。彼は軍事政権の4番目の
実力者であった。

     国内ニュース

オーストリア労働者職員同盟はノイゲバオアーを再選

フリッツ ノイゲバオアーは土曜日に、オーストリア労働者職員同
盟会長に再選される。63歳の彼は公務員労組に属し、国民党の国
会議員でもあるが、2003年以来この職を務めている。このときは
93.1%の人が賛成し、ウェルナー ファスルアーベントの後継者と
なった。彼の代理を務めるのは、政務次官クリスティーネ マレ
ク、元教育大臣エリサベト ゲーラー、シュタイアーマルク州国民
党会派長クリストフ ドレクスラー リディ シュタイブルであ
る。連邦議会の基調提案では、一般社会保健法の早期年金受給者
を、公務員の場合と同じように、無制限で収入を得られるようにす
ることが求められている。




10月13日(土)


お休みです




10月14日(日)

     国外ニュース

露大統領府はプーチンに対する攻撃計画を確認

ロシア大統領ウラジミール プーチンに対して、明日からのテヘラ
ン訪問期間中に攻撃計画があった、とロシア大統領負は発表した。
広報はAFP通信に対して日曜日、プーチンはこれについての情報を
得た、と述べた。ロシアの通信社インターファクスはこれより前、
ロシア秘密情報部の匿名の情報源からとして、自殺攻撃の一段がプ
ーチン攻撃の準備を行なっている、と報じていた。ロシアの秘密情
報部FSBは、これについて発表をしない意向である。プーチンは明
日、テヘランを訪問し、イラン大統領マハムード アフマディネジ
ャドと会談する。

     国内ニュース

統合のための公開会議にはグーセンバオアーとモルテラーが出席

政府が計画した移民の社会への溶け込みを論じるための公開会議
が、月曜日に仕事を開始する。正解から要人が参加する、と予告さ
れていたが、具体的には首相アルフレート グーセンバオアー(社
会民主党)と副首相ウィルヘルム モルテラー(国民党)、内務大
臣ギュンター プラター(国民党)が出席する。この統合のための
公開会議は、連立協議の中に含まれていたが、この議論が活発にな
ったのは、2人のテロ容疑者を含め3人のオーストリア人イスラー
ム教徒が逮捕された9月になってからである。一方プラターは金曜
日に、14歳のコソヴォ人少女アリゴナ ツォガイと面会した。彼
女は2週間にわたって行方不明になっていた。解決はこの秘密の面
会では見いだせなかったが、プラターは彼女に、「むりやりコソヴ
ォに帰国させることはない」と約束した。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system