11月12日〜18日のドイツのニュース



11月12日(月)

再び首相府で幹部会談

(ベルリン)連立両党は首相府で新たに幹部の会談を行ない、現在対立している問
題を解決する可能性を探っている。この会合が行なわれる前の時点では、鉄道の民
営化、郵便職員に対する最低賃金、中高齢者に対する失業給付金の支払い期間延長
に関する対立を、早期に解決する望みは薄くなっていた。今回の交渉は極めて困難
である、というのがキリスト教民主、社会同盟と、社会民主党が一致した見解であ
った。連邦首相アンゲラ メルケルは、大連立がさらなる発展と雇用を生み出す道
からそれてしまうような合意を、認めるつもりはない、と述べた。

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サルコズィは「移民の流入に勇気をもって対処」と発言

(ベルリン)ドイツとフランスの閣僚評議会は、外国人と移民の社
会への組み込みの問題一色となった。西側諸国は、移民の流入を管
理する勇気を奮い起こさなければならない、もしそうしなければ社
会福祉制度が崩壊する可能性がある、とフランス大統領サルコズィ
はベルリンで述べた。また移民の側にも権利だけではなく、義務も
ある、とサルコズィは述べた。ドイツ首相メルケルは、ドイツも今
や開かれた態度をとる準備ができていることを示さなければならな
い、と述べた。彼らは共にベルリンのギュムナーズィウムを訪問
し、言語の習得が、外国人を統合するための最も重要な前提条件の
一つである、と述べた。米国を先日訪問したばかりの両首脳は、イ
ランに対する今後の戦略および近東情勢についても話し合った。

イタリアではサッカーのフーリガンに対する渡航禁止

(ローマ)サッカーファンが死亡したことに対する反応として、イ
タリアで激しい騒動が起きてから1日、政府は一連の安全対策に乗
り出した。暴力をいとわないファンと警察が情報をつかんでいるフ
ーリガンに対し、内務省は渡航禁止を科した。さらに試合が行なわ
れる地域の警察署長には、競技場の外ではあらかじめ行きすぎた暴
力行為になりそうな試合を、しばらくの間中止する権限が与えられ
た。また収容人数7千5百人以上の競技場を持つクラブは、2008年
3月から治安担当者を増強しなければならない。イタリアのサッカ
ー第1部リーグの試合を、すべて即刻中止するかどうかは、まだ議
論が続いている。

欧州評議会は国際テロの一覧表を批判

(パリ)国連とEUが十分な証拠もなしに、潔白な市民をテロ容疑
者の一覧表に載せた、と欧州評議会は非難した。同評議会の主席調
査官であるスイスの議員マルティはパリで現在行なわれている調査
を呈示して、このような登録は、民間人にとって「一種の死刑判
決」ある、彼らの銀行口座が封鎖され、外国に旅行することができ
なくなるからである、と述べた。マルティの発表によれば、国連の
一覧表には、現在世界各地で約370人が載っている。EUの一覧表
には60人ほどが記載されている。




11月13日(火)

ミュンテフェリング辞任「私的な理由で」

(ベルリン)副首相で連邦労働大臣を務めるフランツ ミュンテフェリングが来
週、両大臣を辞する。67歳の社会民主党の政治家である彼は記者会見で、辞任は
「私的な理由以外の理由はなく、」現在癌に冒された妻の世話をしたい、と述べ
た。ミュンテフェリングは、自分の辞任は政治的な理由によるものではない、との
表現を重要視している。彼が主張している最低賃金と第1種失業給付金が、先に行
なわれた連立政権内部の議論で賛成を得られなかったことと、党内の権力争いが、
ミュンテフェリングの辞任の動機としてベルリンではとりあげられていた。労働大
臣の後任には、国会での会派の事務長オーラフ ショルツが就任する。また副首相
職は、外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーが引き継ぐ。社会民主
党党首クルト ベックは、彼自身は閣外に、「社会民主党の政策を実現する」可能
性がより多くあると見ている、と述べた。キリスト教民主、社会同盟の主要な政治
家も、ミュンテフェリングの決定を、残念ではあるが尊重する、として受け入れ
ている。

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社民党は最低賃金でCDU/CSUの「約束違反」に不満

(ベルリン)社会民主党は、郵便職員に最低賃金を導入することが
失敗に終わったことをについて、キリスト教民主、社会同盟が「約
束違反」をした、と非難した。事務長ハイルは、「信じられないこ
と」が起きた、首相メルケルは「取りつけられた合意を無視」し、
「大手の出版社の利害関係を持つ人の陳情」に態度を硬化させた、
と述べた。また鉄道の一部民営化問題では、連立委員会は解決に
「達しない」ままである。一方中高齢者に対する第1種失業手当の
長期支払いと、失業保険への加入料の3.3%への引き下げに関して
は、「合意」が成立した。

貨物と旅客運送では同時に2日間のスト

(フランクフルト アム マイン)ドイツ鉄道は、歴史上最大のス
トライキを行なおうとしてる。機関士は全国で、旅客および貨物輸
送の双方で、初めて同時にストを行なう予定である。機関士労組
GDL幹部の発表によれば、貨物輸送列車でのストライキは水曜正午
に始まる。その後木曜午前中から、近距離および遠距離交通が2日
間に渡って麻痺することになっている。同労組会長シェルは、紛争
を激化させた責任は鉄道会社側にあり、無期限ストを行なう可能性
も排除しない、と述べた。

フランスではサルコズィの改革計画に反対するスト

(パリ)フランス大統領サルコズィは、大統領就任から6カ月、全
国でのストライキ発生を受け、今までで最大の国内政治の力くらべ
を挑まれている。サルコズィの年金改革に対する抗議として、火曜
日夜には、鉄道職員が無期限ストに入った。水曜日には電力および
ガス会社とパリ近郊鉄道の職員が、続いてストライキに突入する方
針である。来週には教員および公務員がストライキを行なう、と予
告している。サルコズィは、改革計画を断行する、と強調した。




11月14日(水)

鉄道機関士は貨物輸送でストライキ

(ベルリン)鉄道の機関士労働組合GDLは、貨物輸送部門でストライキを行ない、
ドイツ鉄道の歴史の中で最も長いストライキとなった。木曜日からは、旅客輸送で
もストライキが行なわれることになっている。鉄道は代替輸送計画を立てた。同労
組が独自の労働契約を認めさせるために行なっている今回のストは、土曜日朝まで
続くことになっている。
一方ドイツの自動車企業アウディ社は、鉄路による部品の輸送に問題が生じるた
め、ブリュッセルにある同社の工場での朝番の勤務を中止する、と発表した。

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フランスでは年金改革をめぐる紛争に動き

(パリ)ストが始まって1日、フランスの各労働組合と政府が、公
勤務での年金の特権をめぐる紛争に、動きが出た。労組の代表との
緊急会談後、大統領サルコズィは、解決に向かう可能性がある、と
楽観的に述べた。意見は接近したものの、労働組合はストを続行す
る、との声明を出した。鉄道、パリ運輸会社、電力会社、ガス会社
でストが行なわれているい。フランスの公勤務分野での職員は、他
の分野の被雇用者よりも早く年金を受給できるが、サルコズィはこ
れを修正しようとしている。

チリで大地震

(サンティアゴ)チリ北部は、大地震に揺れた。米国の地震観測所
の発表では、今回の地震は強度7.7で、1千キロ以上はなれた首都
サンティアゴと、隣国ペルーやボリヴィアでも観測された。そのす
ぐ後には、強度5.7の余震も起きた。ハワイにある地震警報発令所
は、一時津波警報を出した。チリ内務省は、当初の報道によれば、
軽傷者と物的損失だけがある模様だ、と発表した。地震の震源は、
硝石の砂漠に取り囲まれた港町アントファガスタの北170キロであ
る。この地域の銅鉱山は営業を中止した。

NATO将軍は人権団体の非難を確認

(ベルリン)人権団体アムネスティ インターナショナルが、アフ
ガニスタンでは、国際保護部隊ISAFがアフガニスタン治安当局に
引き渡した逮捕者に、虐待が行なわれた、と非難しているが、ドイ
ツのNATO将軍ラムスは、この非難を確認した。ドイッチェ ヴェ
レ テレヴィでラムスは、NATOが把握している個別の事例数件が
あり、逮捕者をアフガニスタンの官庁に引き渡すかどうかの判断
を、現地の軍指揮官に任せることによって、NATOはこの問題に対
処しようとしている、と述べた。ただしこの問題は、抜本的にはア
フガニスタン政府によって解決されなければならない、と要請し
た。




11月15日(木)

鉄道ストにもかかわらず労働契約の対立は解消せず

(ベルリン)機関士労働組合GDLのストライキは、ドイツの鉄道交通をあいかわら
ず大規模に麻痺させている。旅客交通は特に東部に大きな影響を与えている。東部
では時間によっては、地域内鉄道のうち運行されるのは15%に過ぎないこともあ
る。鉄道の発表によれば、貨物運送では列車の40%以上が運転されなかった。最初
の影響意は、ドイツの港および自動車産業で確認された。ストが行なわれているに
もかかわらず、労使双方の間では、意見の接近は見られなかった。鉄道側が機関士
独自の労働契約を結ぶという提案に応じないのであれば、労働組合は無期限の労働
争議を行なう、と威嚇した。会社側はこれをあいかわらず拒否し、この方針は監査
役会からの支持も受けている。この間鉄道は、労組側を相手取って、7月に行なっ
た警告ストライキに対し、5百万オイロの損害賠償を求める訴訟を起こした。

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鉄道ストの戦いはフランスをぼろぼろに

(パリ)フランスでも鉄道労働者はストライキを続けた。特に利用
者の多い時間帯には、全国で大きな混乱が起きている。ただし労働
組合側の発表によれば、前日と比べればストの参加者ははっきり減
少している、とのことである。それにもかかわらずストは金曜日も
続行する、と同労組広報は発表した。鉄道の職員は、大統領サルコ
ズィが計画している公勤務分野の職員の年金受給の特権の廃止に抗
議している。

「不朽の自由」への国防軍の参加を延長

(ベルリン)国防軍は、米国が指揮する反テロ作戦「不朽の自由」
に、今後も参加し続ける。連邦議会は、1年間の讃歌延長を決定し
た。キリスト教民主、社会同盟、社会民主党、自由民主党の国会議
員あわせて414人が賛成し、緑の党および左翼党を中心として145
人が反対した。「不朽の自由」作戦には、現在約3百人のドイツ兵
が参加している。彼らは特にアフリカの角と地中海での海路の安全
を確保している。国会はこのほか賛成多数で、国防軍のスーダン派
兵を決定した。現在ドイツ兵325人が、国連の平和作戦UNMISの
一環として、スーダン南部に駐留している。このほか国防軍は、国
連とアフリカ連合が共同で計画している西スーダンの紛争地域ダル
フール州での作戦にも、参加することになっている。

VW事件でフォルカートとゲバオアーの裁判が始まる

(ブラオンシュヴァイク)ブラオンシュヴァイク州裁判所では、フ
ォルクスヴァーゲン社の汚職事件の鍵を握る2人に対する裁判が始
まった。審理の冒頭で、元同社の幹部であったフォルカートが、元
人事部門の役員であったハルツをそそのかして背任行為を行なわ
せ、彼に巨額の特別支払いを行なうように求めた、と検察は主要な
容疑を述べたが、フォルカートはこれを否定した。もう1人の被告
当時の人事部長ゲバオアーは、ハルツからの委託を受けて、中央事
業所委員会のために旅行および売春宿訪問の準備を行ない、その費
用をフォルクスヴァーゲン社の必要経費として計上した、という中
心部分を認めた。判決は1月末にでるものと予想されている。




11月16日(金)

バングラデシュをサイクロン「シドル」が襲い死者多数

(ダッカ)巨大な熱帯低気圧「シドル」のため、バングラデシュでは当初予想され
ていたよりはるかに多くの人の命が失われた。同国政府は少なくとも6百人の死者
がでたとの見解であるが、1千人を越える人が死亡した、との現地での報道もあ
る。インドの通信社PTIは、その他に約3千人の漁師が、公海上で行方不明になっ
ている、と報じている。電話線が破断しているため、被災地域の多くの場所との間
で、連絡が取れなくなっている。この熱帯低気圧は木曜日には、同国南西部を通り
抜け、麦わらと粘土で作られた家数千軒を破壊していた。EUはこの嵐の犠牲者の
ために150万オイロの緊急支援を確保し、うち20万オイロがドイツ政府が調達し
た。

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鉄道ストで連邦政府は交渉を行なうように迫る

(ベルリン)ドイツ鉄道の歴史上最大のストライキが行なわれてい
るため、連邦政府は、労使双方が再び交渉の席に戻るように努力を
強めている。機関士労組GDLの代表は、「秘密の交渉」が行なわれ
ているが、鉄道の幹部が新たな提案をする場合にのみ、これ以上の
交渉が行なわれる可能性が生まれる、と述べた。同労組会長代理の
ヴェーセルスキーは、来週には無期限ストを行なう可能性を排除し
ない方針で、この決定は月曜日ないしは火曜日に行なう、とのこと
である。貨物および旅客運送部門での機関士のストライキのため、
この金曜日にも、ドイツ東部を中心に多くの列車が運行しなかっ
た。土曜日朝からは、機関士はしばらくの間、職場に復帰する方針
である。

フランスの鉄道職員はストを続行

(パリ)フランスでは、鉄道職員のストによる対決が、国内交通を
ぼろぼろにしている。国営鉄道とパリ交通局の前従業員は、月曜日
までストライキを続けることを決定した。金曜日には、3分の1の
鉄道職員がストに参加したが、これはそれまでよりもはっきり少な
い参加者であった。それにもかかわらず鉄道ストは、通勤客を中心
に大きな交通障害を生んだ。鉄道職員側は、大統領サルコズィが計
画している公勤務職員の年金受給開始年齢の引き上げに抗議してい
る。政府はそのために交渉を提案したが、その前提条件としてスト
の中止を挙げている。

パキスタン移行政府が着任

(イスラマバード)パキスタンでは、1月初めに計画されている選
挙の準備を進める移行政府が活動を開始した。政府の長には今まで
上院議長であったソームロが就任した。彼は大統領ムシャラフの腹
心である。これより前に当局は、野党指導者ブットーの自宅拘留を
解除していた。ブットーは初めての態度声明の中で、移行政府は戒
厳令下で成立したとして、これを認めない、と述べた。米国外相代
理ネグロポンテはイスラマバードで、パキスタンの政治危機を仲介
する交渉を行なっている。ムシャラフは、米国の反テロの戦いの中
では、米国にとって最も重要な同盟者である。




11月17日(土)

OPEC第3回首脳会談開幕

(リヤド)サウディアラビアの首都リヤドでは、石油輸出国機構OPECの首脳会談
が開幕した。1960年に組織されてから、石油の価格協定に参加する輸出国の首脳
が会談を行うのは3度目である。会議が始まる直前には、エクアドルが同機構への
加盟を認められ、13カ国態勢となった。石油輸出国機構の代表はここ数日間、石
油の増産はおそらく行なわない、石油価格の高騰は、今後の値動きの観測によるも
のである、との発表を行なっていた。日曜日には同機構は最終声明を発表して、石
油の利用による環境問題について、見解を発表する方針である。

     その他のニュース

国連事務総長は気候変動を抑える行動を呼びかける

(ヴァレンシア)国連はますます加速する地球温暖化との戦いを進
めるように、緊急の呼びかけを行なった。もはや時間を浪費してい
る場合ではない、と事務総長潘はスペインのヴァレンシアで国連気
候報告の新しい版の発表の際に述べた。研究者は、天候変動は人為
的なものであって、環境の大変動の可能性がある、ということで意
見が一致しており、政治家たちは、12月にバリ島で行なわれる気
候会議で、これに関して協議しなければならない、と述べた。EU
と米国は世界気候評議会の文書を歓迎したが、気候保護に関しては
あいかわらず意見の隔たりが大きい。気候報告を行なった2千5百
人の科学者達は、今までは農業の収穫が大きかった地域を、特に熱
波と乾季が襲う可能性がある、と警告している。

サイクロンによるバングラデシュの死者の数は増加

(ダッカ)熱帯低気圧「シドル」がバングラデシュに与えた打撃
は、ますます悲惨な規模へと拡大している。巨大な熱帯低気圧が南
アジアの同国を横切ってから2日、死者の数は少なくとも1千6百人
である、と当局は発表した。救援部隊が今のところ全ての沿岸地域
に到達したわけではないので、犠牲者の数はおそらくさらに増える
だろう、とのことである。世界各国が大規模な緊急支援を行なう、
と予告した。

ムシャラフはパキスタンの戒厳令解除を拒否

(イスラマバード)パキスタンの戒厳令は、発令後2週間経った
が、まだ解除されていない。軍の権力者ムシャラフは、米国副外相
ネグロポンテとイスラマバードで会談を行なった際に、戒厳令を早
期に撤回したいが、その日付を明言することはできない、と強調し
た。大統領と軍の長を兼務するムシャラフは、米国からの圧力を受
け、1月に国会議員選挙を行なう、と予告していた。しかし過去数
日間彼は、野党の指導者ブットーを含め、彼らの代表数千人を逮捕
し、あるいは自宅拘留状態にしていた。一方パキスタン北西部で
は、対立するイスラーム教徒組織が戦闘を行ない、少なくとも40
人が死亡した。スワット谷では、イスラーム教徒の純連射に対して
軍が侵攻し、20人が死亡した。ムシャラフは、イスラーム教徒原
理主義に対する戦いでは、米国と密接な同盟関係にある、と目され
ている。




11月18日(日)

赤新月「バングラデシュの死者は1万人にも」

(ダッカ)支援組織(赤十字にあたる)赤新月は、バングラデシュを襲った熱帯低
気圧「シドル」による死者は、最大で1万人にも及ぶ可能性がある、と懸念してい
る。犠牲者の数は5千人から、1万人の間である、とダッカで同組織は発表した。
政府は今まで2千2百人を越える犠牲者が出た、と発表していた。ただしこのサイ
クロンの影響を受けた同国南部の沿岸地域の多くからは、被害の詳細な規模につい
て、報告が得られていない。約80万軒の家が破壊されたのは確実である。一方国
際支援組織は、広い範囲で活動を行なっている。

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ウクライナでは炭坑内の事故で60人以上が死亡

(キエフ)ウクライナの炭坑ではガス爆発が起こり、当局は現在少
なくとも63人が死亡した、と発表した。炭坑労働者37人が今なお
行方不明である。公式発表によれば、事故が起きた時には450人を
越える坑夫が、坑内にいた。地下約1千メートルで火災が起きてい
るため、救助作業は難航している。ウクライナの炭坑は、世界で最
も危険な炭坑の一つに数えられている。多くの縦坑の中には、引火
しやすいメタンガスが高濃度で存在し、炭坑労働者が使用する機具
は老朽化している。

OPECは石油供給を十分に行なうと約束

(リヤド)石油輸出国機構OPECは、サウディ・アラビアで行なわ
れた首脳会談の終わりに、世界市場に対して今後も確実かつ十分に
石油を供給する、と約束した。2日間に渡る会議で取りまとめられ
た最終文書の中では、現在の石油価格の水準は公正なものである、
とされている。同機構事務長アル バドリはリヤドで、同機構は気
候安定化を支持しているが、天候変動は世界の電力問題および新た
な技術との関連で、検討されねばならない、と述べた。

ガブリエルが新国連天候報告書を賞賛

(ベルリン)連邦環境大臣ガブリエルは、国連環境評議会の最新の
報告書を、12月にバリ島で行なわれる国連気候保護会議に向け
て、きわめて重要な一歩である、と評した。天候変動に関して知識
が不足している、と主張する人はもはやいない、今や行動すること
が重要だ、と社会民主党に属する彼は述べた。今までは他の国に先
んじていたドイツが、意見を調整した上で取りまとめた対策をもっ
て、バリ島での会議に臨むことになる、と彼は述べた。国連環境評
議会は新たな報告書の中で、加速する地球温暖化の原因は人間以外
にない、という点を強調している。




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