1月14日〜20日のドイツのニュース



1月14日(月)

イスラエル人とパレスチナ人が紛争解決を協議

(エルサレム)イスラエル人とパレスチナ人は、7年ぶりに数十年にわたる紛争の
中心となる問題について、協議を再開した。イスラエル外務大臣ツィピ リヴニと
元パレスチナ首相アハメド クレイが団長を務める交渉団が、初めての会合のため
にエルサレムに集まった。年末までに、今後のパレスチナ人国家の国境設定、西ヨ
ルダンランドのイスラエル人入植地、難民問題、水資源の配分について解決を見い
だすことになっている。エルサレムの今後の地位も、きわめて困難な問題である、
とされている。この交渉は11月に米国のアナポリスで行なわれた近東会議で、実
施が合意されていたものであるが、西ヨルダンランドのユダヤ人入植地拡大をめぐ
る対立のため、前進していなかった。

     その他のニュース

ブッシュは近東和平会談をサウディ・アラビアで協議

(リヤド)米国大統領ブッシュは、近東和平会議をさらに支援する
ように、サウディ・アラビアに働きかける方針である。8日間に渡
る近東訪問の最後の滞在地であるサウディ・アラビアで彼は、同国
国王アブドゥラとこの問題について話し合った。これオリ前にブッ
シュはアブ ダビからリヤドに向かう途中、好景気に沸く経済の中
心地ドゥバイに、数時間滞在した。ここでは、天然資源に富むアラ
ブ首長国連邦の政財界の要人と会談を行なった。日曜日にはブッシ
ュは、同国を「近代的なイスラーム教国家」の先例として、高く評
価していた。

カブールの豪華ホテルが攻撃を受ける

(カブール)急進派イスラーム教のタリバーンが、ほとんどの滞在
者が外国人であるカブールの豪華ホテルで、自殺攻撃を行ない、少
なくとも2人が死亡、数人が負傷した。治安部隊の情報によれば、
3人ほどの武装攻撃犯が、検問のところで手榴弾を警備担当者に投
げつけた。この男たちの1人が、体に巻いた爆弾に点火した。タリ
バーンはこの犯行を行なったことを認めた。この攻撃が起きた時に
は、この「セレナ」ホテルでは、ノルウェー大使館の催しが行なわ
れていた。出席者の中にはノルウェー外相ストーレも出席していた
が、彼は負傷しなかった。

カラチで攻撃 死傷者発生

(イスラマバード)パキスタンの大きな港町カラチで爆弾攻撃があ
り、公式発表によれば、少なくとも6人が死亡、最大で14人が負傷
した。報道によれば、オートバイに固定された爆薬が破裂した、と
のことである。それ以上の詳細は不明である。また同国北西部のア
フガニスタンとの国境近くで、部族の戦闘員と見られる者たちが、
治安部隊を攻撃し、軍の発表によれば少なくとも30人が死亡し
た。同国北西部は、タリバーンの戦闘員がアフガニスタンから逃げ
こみ、テロ組織アル カーイダに近い立場の組織の拠点になってい
る、と見られている。




1月15日(火)

メルケル「減税は2011年以降」

(ベルリン)連邦首相アンゲラ メルケルは、今回の任期中に減税を行なうことを
はっきり否定した。大連立は2011年までに、国家財政の赤字の穴埋めをする努力
をする、とメルケルはベルリンで述べた。この目標が実現してから、減税が議論さ
れる、とも語った。キリスト教民主同盟の党首でもある彼女は、これに関連して、
経済成長の期待は、世界規模で弱まったと指摘し、最低賃金の問題はこのような条
件下で、これが失業者を増やさないかどうか、検討されねばならない、とも語っ
た。メルケルのこの発言は間接的に、労働大臣オーラフ ショルツ(社会民主党)
が人材派遣法の改革案は、連立合意には合致しない、と批難したものである。新し
い法律ができれば、使用者側と労働組合が、最低賃金を今実施されている以外の分
野に導入することが可能になる。

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ノキアは2千3百人が働くドイツの工場を閉鎖

(ヘルシンキ、ボッフム)フィンランドの携帯電話製造会社ノキア
は、必要経費の点で、ドイツでの生産を中止する。ノキア携帯電話
がドイツ市場向けに大部分を生産しているボッフム工場の、2千
3百人がこの影響を受ける。この工場は今年半ばまでに閉鎖され、
製造はルーマニアおよびハンガリーの工場に移される、とノキア社
はヘルシンキで発表した。それによればボッフムの被雇用者約2千
人は、職を失うことになる。約280人は、2つの共同事業体の売却
で、新しい企業で職を得ることが可能である、とのことである。ノ
ルトライン・ヴェストファーレン州経済大臣トーベンは、補助金の
返還を検討する、と予告した。1995年から99年にかけて、ノキア
は6千万オイロを州から得ており、連邦はさらに2千8百万オイロを
研究資金として、同社に支払っていた、とのことである。

鉄道は人員削減と値上げを予告

(ベルリン)機関士労組GDLとの労働条件をめぐる合意が成立した
ことを受け、ドイツ鉄道は人員削減と運賃の値上げを予告した。社
長メードルンは、機関士独自の労働契約の骨子に合意したことは、
鉄道およびドイツにとって敗北であり、この規約の締結は、経済的
に受け止められる規模をはるかに越えており、鉄道にとっての打撃
は、毎年約2億オイロほどになる、と述べた。同社と労組は、11%
の賃上げを中心とする労働条件に合意していた。労組「トランスネ
ット」とGDBAは、メードルンの発言を受け、人員削減を阻止する
ために新たな労働争議を行なう、と威嚇した。

連邦刑事警察庁には国会議員、弁護士、聖職者の盗聴が認められる

(ベルリン)連邦刑事警察庁は今後は、国会議員、刑事訴訟の弁護
人、宗教家にも予防的に盗聴ができることになる。内相ショイブレ
が提案した、新たな連邦刑事警察庁法案として、このように報じら
れている。それによれば、特殊な場合には、生命の危機を回避し、
個人の自由を守るために必要な場合には、今までは特に保護されて
きたこれらの職業に属する人たちの電話や部屋の盗聴が可能にな
る。この法案の今までのものでは、報道関係者、医者、麻薬問題の
顧問が、盗聴から保護される職業の一覧から削除されていた。




1月16日(水)

国防軍はアフガニスタンへの戦闘部隊派遣を検討

(ベルリン)ドイツ国防軍は、アフガニスタンへの戦闘部隊派遣の準備を進めてい
る。NATOは、今までノルウェーがアフガニスタン北部へ派遣していた電撃部隊の
後を引き継ぐ国を探している、と政府広報はベルリンで発表した。自由民主党と社
会民主党の国会議員は、ドイツのアフガニスタンに対する関与のあり方が従来とは
異なるものになる、と述べた。社会民主党会派の国防政策の専門家ライナー アル
ノルトは、ある新聞のインタヴューで、今まではアフガニスタン北部ではマサリ・
シャリフは安定化部隊がいただけで、戦闘部隊はいなかった、と述べた。また彼
は、戦闘部隊は装備や任務の点で異なり、急進派の追求にも投入される可能性があ
る、とも語った。

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リュトガースはノキア社従業員の労働争議を支援する意向

(デュッセルドルフ)ノルトライン・ヴェストファーレン州首相リ
ュトガースは、ボッフムのノキア社の従業員2千3百人に、雇用を
めぐる戦いで支援をする、と約束した。補助金がある間だけしかこ
こにいることはできない、との印象が持たれるのは、企業の利益に
もなり得ない、とキリスト教民主同盟の政治家である彼は、事業所
委員会との話し合いの後に述べた。ベルリンの連邦政府も、フィン
ランド企業であるノキア社と、連絡を取った。同社のボッフム工場
は、子年半ばまでに閉鎖され、生産はルーマニア、ハンガリー、フ
ィンランドに移される。EU委員会のバローゾは、この批判を退
け、重要なのは、製造がEUの外部に移されない、ということであ
る、とブリュッセルで述べた。同時に彼は、事業所の移転に対し
て、EUの組織の資金で支払いが行なわれることはない、とも語っ
た。

ブルンスビュッテル原発の運転期間延長は行なわない

(ハンブルク)ブルンスビュッテル原発は、取りつけられた合意よ
りも、長期間運転することは認められない。同原発を運転するファ
ッテンファル社は、運転が中止されているミュールハイム・ケール
リッヒ原子炉に対して、残っている操業量を適用するように、との
訴えを起こしていたが、のシュレースヴィヒ上級行政裁判所はこれ
を退けた。原子力法は、この種の変更を認めていない、と裁判官は
述べ、連邦環境省の解釈を支持した。同社連邦行政裁判所への控訴
を行なう、と予告した。これはドイツの裁判所が、原発の運転期間
の延長に関して、決定を下した初めての事例である。

ここ13年で最高の物価上昇

(ヴィースバーデン)ドイツの物価は昨年、90年代半ば以降なか
ったほど、大きく上昇した。連邦統計省の発表によれば、昨年の物
価上昇率は2.7%であった。以前には1994年に2.7%に及んだこと
もあった。引き金となったのは、電力、ガソリン、軽油と、食料品
の値上りであった。その他に、昨年冒頭の付加価値税の引き上げ
と、大学授業料導入も、物価上昇の原因の一端であった。




1月17日(木)

EUの大国は財政危機を阻止する方針

(パリ)米国の貸付金の危機によって引き起こされた混乱に直面したため、EUの
大国4国は今後財政危機を防止する方針である。フランス大蔵大臣クリスティーネ
 ラギャルドは、ドイツ、英国、イタリアの大蔵大臣とパリで会談した後、早期警
戒態勢を作り、金融市場の透明性を高めることが必要だ、と述べた。ドイツ大蔵大
臣ペーア シュタインブリュックは、国際通貨基金の警戒の機能を強化するべきで
あり、さらに各国の監視官庁の協力態勢を改善する必要がある、と発表した。

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バーナンキとブッシュは景気刺激策を推奨

(ワシントン)米国では景気後退の不安が高まるなか、中央銀行総
裁バーナンキは、大統領ブッシュ同様、景気にてこ入れをする包括
的な措置を取ることに賛成である、と述べた。米国議会の委員会で
バーナンキは、米国経済に、できるだけ強くよい影響を与えられる
ように、素早い行動を取るように説得した。ただし国家財政の赤字
の拡大を避けるために、減税などの提案は期限を区切ったものにし
なければならない、とも語った。ブッシュはこの木曜日にも、米国
議会の幹部と、これに関する大規模な方策について話し合う方針で
ある。

ケニアの野党の抗議で少なくとも7人が死亡

(ナイロビ)ケニアでは、大統領キバキの疑惑の再選に対し、野党
支持者が抗議行動を開始して2日目、暴力的な衝突に発展した。野
党の指導者オディンガの情報によれば、少なくとも7人が死亡し
た。政府の指示に従って、警察は銃器を使用し、また12月末の選
挙以来の暴動で、合わせて1千人以上が死亡した、とも彼は述べ
た。オディンガはキバキが選挙で不正を行なったと非難し、大統領
職を自分に委ねるように求めている。野党の抗議活動は全土で金曜
日にも続けられることになっている。

モガディシオで再び戦闘が勃発

(モガディシオ)ソマリアの首都モガディシオでは、2週間にわた
って比較的平穏な状態が続いていたが、それを破って再び激しい戦
闘が起きた。病院の発表では、この戦闘では少なくとも9人が死亡
し、100人近くが負傷した。目撃者の話によれば、イスラーム教徒
の蜂起勢力が、ソマリア政府の兵士およびエチオピアの同盟部隊に
たいして攻撃を行ない、新たな暴力行為を引き起こした。エチオピ
ア部隊は、ソマリアの移行政府を支援し、1年前からイスラーム教
徒と戦闘を繰り広げている。この戦闘では今までに既に数千人が死
亡している。




1月18日(金)

ガザの危機は和平実現をおびやかす

(ガザ市)ガザ帯状地帯での暴力の激化は、イスラエルとパレスチナ人の間の和平
実現にむけた動きの障害となった。パレスチナ大統領マハムード アッバスの公報
は、イスラエルの軍事攻勢は、会談の続行を犠牲にする可能性がある、と述べた。
急進派パレスチナ人組織ハマースによって制圧されたガザ帯状地帯から、ミサイル
による攻撃が続いていることに対抗して、イスラエルはこの地区を完全に封鎖し
た。封鎖は150万人の住民に対する支援物資の輸送も対象となっている。またイス
ラエル軍着は、ガザ市にあるパレスチナ内務省のハマースによって使用された建物
を破壊した。攻撃が行なわれた時には、この建物には誰もいなかった。パレスチナ
側の情報では、近くに住む女性1人が死亡した。
今週初めからパレスチナ急進派は、イスラエルに向けて150発以上のミサイルを発
射した。イスラエル軍に攻撃では、30人以上のパレスチナ人が死亡した。

     その他のニュース

シリアの扱いをめぐって連立内部で意見の違い

(ベルリン)大連立政権の内部で、シリアに関する統一的な扱い方
をめぐって、意見の違いが生じている。外務省と社会民主党は、シ
リアとの直接対話の方針、特に外相シュタインマイアー(社会民主
党)とシリア外相アル ムアッリムとのベルリンで木曜日に行なわ
れた会談を擁護した。一方、たとえばキリスト教民主同盟の外交の
専門家フォン クレーデンは、シリアにこびすぎないようにと警告
し、譲歩しなくても対話と外交を保ち続けられる、との印象をシリ
ア政府に与えてはならない、と述べた。アル ムアッリムはベルリ
ンで、「友好的で拘束されないこと」だけを表明し、その際には数
ヶ月前から妨害しているレバノン新大統領選挙が、シリアの態度を
はかるリトマス試験である、とフォン クレーデンは述べた。シリ
アは、候補者を妥協で合意することを阻止しようとしている、と非
難されている。

ケニアでドイツ人2人とオランダ人1人が逮捕

(ナイロビ、ベルリン)ケニア警察は、ドイツ人2人とオランダ人
1人を、テロ容疑で逮捕した。外務省の情報によれば、ドイツ人の
片方は、音楽家のヘルムリンである。彼は亡くなった作詞家ヘルム
リンの息子で、現在「ズーパー イル」誌に報告記事を書くため
に、現在ケニアに滞在している。彼は野党の大統領候補オディンガ
と、きわめて親しいとのことである。逮捕されたのは別の音楽家
と、女性記者である。ケニアと迂曲は、彼らは治安に関する書類や
映像を携帯していた、との容疑を発表した。

旅行中のベルギー人女性2人がイエメンで殺害される

(サヌア)イエメン東部で、グループ旅行中のベルギー人女性2人
と少なくとも現地人の案内係1人が、攻撃を受けて死亡した。この
攻撃は、テロ組織網アル カーイダに近い立場の武装イスラーム教
徒によるものであろう、とイエメン治安部隊は発表した。ベルギー
からの一行15人は、首都サヌアの東約3百キロにあるハドラムート
地域を自動車を連ねて移動中だった。




1月19日(土)

米国大統領候補予備選挙 ネヴァダでは共和党はロムニーが勝利

(ワシントン)米国共和党の大統領候補者を選ぶ戦いで、元マサチューセッツ州知
事ミット ロムニーが、ネヴァダ州での予備選挙で勝利をした、と米国の報道機関
が一致して予想している。もしこれが確定すれば、60歳のロムニーは、火曜日の
ミシガン州に続いて、2度目の予備選挙での勝利となる。
民主党ではまだ決定が行なわれていない。ヒラリー クリントンとバラク オバマ
の両上院議員が接戦を繰り広げている、と見られている。
さらに共和党は南カロライナでも予備選挙を行なっている。
米国の大統領選挙は11月4日に行なわれる。

     その他のニュース

ガザ帯状地帯でイスラエルは新たな軍事行動

(ガザ市)イスラエルは、封鎖しているガザ帯状地帯の目標地点に
対し、軍事活動を続行した。「エルサレム ポスト」紙のウェッブ
サイト上での報道によれば、空爆を行ない、少なくとも急進派イス
ラーム教パレスチナ運動のハマースに属する2人を殺害した。目撃
者の話によれば、イスラエル軍はその他短時間ではあるが、数台の
戦車を使用して、ガザ帯状地帯に侵攻した。この地域を掌握してい
るハマースは、イスラエルに対し、さらなるミサイル攻撃を行な
う、と予告した。イスラエルは木曜夜に、ハマースのミサイル攻撃
を中止させるよう圧力を強めるため、ガザ帯状地帯をに完全に封鎖
した。

イラクのシーア派数百万人がアーシュラー祭を祝う

(バグダード)きわめて厳重な安全確保のための対策が取られる
中、約250万人がイラク南部の町カルバラーで、最高に盛り上がり
を見せるシーア派のアーシュラー祭を行なった。2万5千人の兵士
と警官が、信徒を守るために動員された。警察の発表によれば、イ
ラク南部の都市バスラとナシリヤでは、治安部隊とシーア派の一派
「天国の兵士」の支持者が、新たな衝突を行なった。金曜日には、
この2つの都市では、70人ほどの死者が発生していた。アーシュラ
ー祭にはシーア派は、680年のカルバラーの戦いでのイマームのフ
サインの死を追悼する。

アンゴラで飛行機墜落 死者25人

(ルアンダ)アンゴラで飛行機が墜落し、政府代表の発表によれ
ば、少なくとも25人が死亡した。南西アフリカの同国第2の都市フ
アンボ近郊の山岳地帯に、同機は墜落し、おそらく生存者はいな
い、とのことである。




1月20日(日)

セルビア大統領選挙の投票が締め切られる

(ベオグラード)コソヴォ州が独立宣言を出すと予期されることで生じた対立が暗
い影を投げかける中、セルビアでは新大統領の選挙が行なわれた。投票所は数分後
に閉められる。ベオグラードからの情報では、投票率は比較的高かった。午後遅く
までで、既に670万人の有権者の半分近くが、既に投票をすませた、と中立の選挙
研究所が発表した。最初の得票予想は夜には出される予定である。
世論調査によれば、現職の大統領で、西側よりの政治を代表するボリス タジッチ
と極端な民族主義者トミスラフ ニコリッチの間で、勝利が決する。候補者が絶対
多数を得られない場合には、2月3日に決選投票が行なわれる。
タジッチもニコリッチもコソヴォの分割を拒否している。

     その他のニュース

シュトルックはクレメントの党からの除名を要請

(ヴィースバーデン)ヘッセン州州議会選挙まで1週間となり、元
連邦経済相クレメントは、社会民主党の党員から怒りを買った。会
派長シュトルックは、クレメントを党から除名するように求めた。
ヘッセン州の社会民主党員対し、選挙で投票を行なわないように呼
びかけるものは、党からの除名手続きにふさわしい、とシュトルッ
クは述べた。電力会社RWE社等のために活動しているクレメント
は、「ヴェルト アム ゾンターク」紙で、社会民主党の筆頭候補
ユプシランティのエネルギー政策を批判し、間接的ながら彼女を投
票しないように呼びかけていた。しばらく前に彼自身は、社会民主
党が左翼党と協力するなら、自らは離党する、と予告していた。

西ドイツ州立銀行の出資者は組織再編の措置を検討

(デュッセルドルフ)経営上打撃を受けた西ドイツ州立銀行の出資
者は、特別会議を開いて、同社の組織再編にむけた措置を協議して
いる。報道によれば、これにより約2千人の職がなくなる可能性が
ある。その半分は国内外双方で削減される、とのことである。株価
に関する観測を誤り、米国の不動産の暴落で、同行は昨年大幅な赤
字に転落していた。赤字補填のためには最大で20億オイロが必要で
ある、とのことである。

中国政府はメルケルに譲歩

(ベルリン)ドイツと中国の関係が緊張していたが、正常化に向け
て進んでいる。「商業新聞」との話し合いで、ある中国閣僚が緊張
緩和に応じる用意がある、と初めて述べた。連邦首相メルケルの訪
問は、いつでも歓迎する、と8月の北京オリンピックをにらんで科
学技術相王は述べた。中国は全ての水準でのドイツとの対話を強化
することに関心がある、とも語った。9月にダライ ラマを首相府
に迎えて以来、両者の関係は損なわれた、と見られている。ドイツ
外相シュタインマイアーも、緊張緩和に自信をのぞかせた。過去数
カ月で行なわれた数多くの対話の後、ドイツは「1つの中国政策」
を認める宣言が起草された、と社会民主党に属する彼は述べた。




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