1月14日〜20日のオーストリアのニュース



1月14日(月)

     国外ニュース

カブールの高級ホテルをタリバーンが攻撃 死者7人

タリバーンの戦闘員と見られる者たちが、カブールの高級ホテルで
自殺攻撃を行ない、少なくとも7人を巻き添えにした。6人が負傷
した、とアフガニスタン内務省は発表した。「セレナ」ホテルで
は、ノルウェー外務大臣ヨーナス ガール ストーレが出席する会
議が行なわれていたが、そこに4人の重装備をした戦闘員が攻撃を
加えた。ノルウェーの新聞「ダグブラデット」はウェッブサイト
で、同紙の通信員は、攻撃後数時間して、このときの負傷が元で死
亡した、と報じた。外相ストーレは無傷であった。爆薬を持った戦
闘員4人が、ホテルを攻撃した、とタリバーンの広報ザベーフッラ
ー ムジャヘドは発表した。彼らのうち1人が、自爆し、その他は
一斉射撃を行ない、手榴弾を投げた後、逃走した、とのことであ
る。内務省の発表では、攻撃犯は射殺された。米国外務省によれ
ば、死者の中には少なくとも米国人1人が含まれている。

     国内ニュース

ウィーン元市議にナチ活動で4年間の拘留刑

ナチ的な活動を行なった容疑で、自由党のウィーン市議会議員が、
今日4年間の無条件の拘留を言い渡された。ただしこれは最終的に
確定した判決ではない。56歳のこの男は判決言い渡し後に倒れ
た。妻と警護員2人が彼を支えた。数分後、法務省の施設から医師
が現場に到着した。間もなく彼は回復し、不確かながら自分の足で
歩いた。




1月15日(火)

     国外ニュース

ケニアでは新たな抗議活動の波が間近まで

ケニアで問題となった大統領選挙のあと、野党は水曜日からさらな
る一連の抗議を計画している。野党オレンジ民主運動ODMの支持者
は、3日間に渡って、投票のやり直しを求める方針である。国会の
最初の会議では、同党意は昨日勝利を収めた。3回の投票を行なっ
て、彼らの候補者ケネス マレンデを国会議長に据えた。野党は大
統領ムワイ キバキが疑惑の陰謀によって、再選を確保した、と非
難している。一方警察は、予告された抗議活動を禁止した。多くの
ケニア人が、12月の選挙直後の暴力同様の事態になるのではない
かと恐れている。ナイロビの中心部を、緊張感に満ちた平静が支配
している。国会の中ではキバキの支持者と野党の指導者ライラ オ
ディンガの支持者が、国会の最初の会議で、激しくやり合ってい
る。

     国内ニュース

世論調査では自由党の攻勢に広い層が拒否感

グラーツ選挙での自由党の筆頭候補スサネ ウィンターは、イスラ
ーム教徒を攻撃したが、これはオーストリア人の拒否感をかってい
る。OGMの世論調査によれば、69%の人がこの発言は許容できない
挑発である、と感じている。18%が許される批判である、と見てい
る。13%はこの発言を知らない。また69%は、政党は承認されてい
る宗教を批判すべきでない、と考えている一方、23%は宗教批判は
許されている、と考え、8%は見解を保留している。自由党の今回
の発言によって、デンマークでの風刺画などについての危険が生じ
ると感じているのは61%、35%はそのような懸念は誇張である、と
考えており、4%は意見を述べなかった。連邦大統領ハインツ フィ
ッシャーも、この発言を「全く受け入れることができない」と批難
した。




1月16日(水)

     国外ニュース

イタリア法相辞任

イタリア法相クレメンテ マステッラは昨日、彼の妻に対する逮捕
命令がきっかけで、辞任した。「家族に対する愛情と職務とどちら
かを選ばなければならないとしたら、私は前者を選ぶ」とイタリア
議会で彼は述べた。マステッラの妻サンドラ ロナルドは、ナポリ
近郊のカンパニア地域の議会の議長を務めており、これまでにも汚
職事件への関与があったのではないかとして、自宅拘留されてい
た。ただし夜には、マステッラ自身にたいしても、この件での捜査
が行なわれる、と発表された。彼の広報は、マステッラはこの件に
ついて何も知らない、と述べた。マステッラ自身への調査は、法務
省の文書がきっかけとなった。首相ロマーノ プローディおよびマ
ステッラの党に所属する大臣は、当初は彼に留任するように働きか
けた。この辞任で、プローディの中道左派政権は、今後の存続が危
険にさらされる可能性がある。

     国内ニュース

国民党はグムンデンで新年の会議を開始

国民党は水曜日から2日間の日程で、グムンデンでの新年の非公開
会議を行なう。初日午後の冒頭で幹部会議が行なわれ、増加してい
る青少年犯罪対策が討議されることになっている。引き続き約6百
人の参加者の懇親会が予定されている。党首ウィルヘルム モルテ
ラーは料理ショウを行ない、彼自身参加する方針である。内容のあ
る議論は、明日になってから行なわれる。そこでは副党首ヨーセフ
 プレルが、国民党の今後の見通しについて報告するほか、モルテ
ラーの報告も行なわれる予定である。




1月17日(木)

     国外ニュース

米国「北朝鮮は核協定の時間を守っていない」

米国政府内部では、北朝鮮との核をめぐる対立が、計画通りに解決
に向けて進んではいないとの疑いが強まっている。米国特使ジェイ
 レフコヴィッツは昨日、北朝鮮は約束通りに年末までに、全ての
核施設を閉鎖していないようであり、また核計画も完全には公表し
ていないようだ、と述べた。「米国政府は1年後に退くのであれ
ば、北朝鮮はその後も、現在の核に関する現状を保ち続けるのがだ
んだん明らかになってきている」とレフコヴィッツはワシントンで
開かれた集会で述べた。彼は交渉を共に行なっている中国と韓国
が、北朝鮮に十分な圧力をかけていないと非難し、現在では実質的
に米国と北朝鮮の二国間交渉になっている、と述べた。北朝鮮は昨
年、12月31日までに全ての核施設を閉鎖する、と約束していた。
その見返りに1百万トンの燃料油と、外交上の特権を得ていた。核
施設の撤去は11月に始まったが、その後中断した。北朝鮮ではそ
の理由として、米国が約束の履行を示された通り行なっていない、
ということを挙げている。

     国内ニュース

多数決選挙権にグーセンバオアーは意見を述べず

連邦首相アルフレート グーセンバオアー(社会民主党)は、オー
ストリアの多数決選挙権を導入することに関する議論に参加するつ
もりはない、と昨日午後にインスブルック近郊のイグルスで開かれ
たティロール州社会民主党の新年の歓迎会で述べた。「私には何も
言うことはない。カープがすべてを言ってくれた」と彼はAPA通信
に述べた。社会民主党会派長ヨーセフ カープは、選挙権のこの形
式について、「はい」とも「いいえ」とも意見を表明しなかった。
彼はウィーンで、より国民に近く民主的な制度のために改善を検討
する用意がある、と述べていた。国民党からこのような意見が出て
いるのは、前回の国民評議会議員選挙で、第1党の座を失った不満
から来ている、とも語った。




1月18日(金)

     国外ニュース

ネヴァダと南カロライナで米大統領候補予備選が続く

米国のネヴァダ州と南カロライナ州で、大統領の座をめぐる争い
は、今日新たな段階に入る。投票は、接戦が予想される。南部諸州
の先頭を切って投票が行なわれる南カロライナは、共和党の候補者
だけが、有権者の投票を行なう。ギャンブルの州ネヴァダでは、両
党の候補者が党内の投票を受ける。南カロライナでは、共和党のジ
ョン マケインとミット ロムニーの他、宗教的重視で保守的な元
アーカンソー州知事マイク ハカビーと元上院議員フレッド トン
プソンが勝利を狙っている。ネヴァダでも、結果は予断を許さな
い。最新の世論調査によれば、民主党では元大統領夫人ヒラリー 
クリントンと黒人の上院議員バラク オバマ、今までは第3位のジ
ョン エドワーズのいずれにも勝利の可能性がある。

     国内ニュース

グラーツでは大政党の選挙戦が終了

グラーツ地方議会選挙まであと2日、次々に最後の選挙集会が行な
われた。市長スィークフリート ナーグル(国民党)が、選挙戦に
関する総括を行なった。一方グラーツ社会民主党は、支持者に対し
て、日曜日の投票で第一党の座をとる、と誓った。




1月19日(土)

     国外ニュース

アナンがケニア危機の仲裁を成功させる可能性が高まる

ケニア大統領ムワイ キバキと野党の指導者ライラ オディンガ
は、東アフリカの同国の政治危機解決のために、元国連事務総長コ
フィ アナンを仲介役として受け入れる方針である。EU開発支援
委員ルイ ミシェルが昨日キバキおよびオディンガとナイロビで会
談した後、これを発表した。両者は、国民に向かって、暴力行使を
止めるように呼びかけた。12月27日の問題の大統領選挙後に起き
た衝突及びデモで、最大で7百人が死亡した。アナンは火曜日にケ
ニア入りする予定である。

     国内ニュース

プラターは歴史上「最大の移民統合」を実施する意向

内務大臣ギュンター プラター(国民党)は、移住者に対してはっ
きりした基準を作り、国家公務員により多くの移民を採用すること
に賛成している。「クリール」紙とのインタヴューで彼は、「今ま
でオーストリアが行なった中で最大の移民の社会への組み入れを行
なう」つもりである、と述べた。さらにプラターは「オーストリア
には、移民の背景をもつ140万人がいる。そうれでこれは、利用し
なければならない大きな機会でもある。問題は彼らの来歴ではなく
て、社会的な背景であることが多い。確かに対立につながる文化的
な相違もしばしばあるが、多くの点が人々を刺激している」とも述
べた。




1月20日(日)

     国外ニュース

セルビア選挙は民族主義者が第1回投票では勝利

セルビアの大統領選挙の第1回投票は、急進的民族主義者トミスラ
フ ニコリッチが勝利した。野党急進党の指導者である彼は、日曜
に投じられた票の39.5%を獲得した、と選挙調査組織セシドが投票
が締め切られた後、最初の得票予想を発表した。現職の大統領ボリ
ス タジッチは、それに続いて35.3%で第2位となった。それ以外
の7人の候補者は、はるかに小さな役割しか果たさなかった。ニコ
リッチもタジッチも必要な絶対多数に達しなかったため、2月3日
の決選投票で勝者が確定する

     国内ニュース

会計検査院の報告書はケルンテン宣伝社を非難

「ケルンテン宣伝」社の財政運営に関して、会計検査院が取りまと
めた報告書は、週末に政治的な混乱を引き起こした。未来同盟を除
いて全ての政党が、ケ「ルンテン宣伝」社に対して激しい批判を行
なったが、未来同盟に属し、同州首相のイエルク ハイダーは、こ
れは「全く問題ではない」とのべ、執行部長ウェルナー ビルグラ
ムを後押しした。監視が欠如しており、職員が会社のクレジットカ
ードを私的に利用している、と会計検査院は非難している。フェル
デンに拠点を持つケルンテン宣伝は、会計検査院によれば、同州の
ための「特別な計画」に携わっているが、その際に州からいかなる
監視も受けていない、とのことである。




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