1月28日〜2月3日のドイツのニュース



1月28日(月)

ヘッセン州政府の組閣はまだ先行き不透明

(ベルリン)ヘッセン州での困難な選挙結果を受け、キリスト教民主同盟と社会民
主党は、同州で誰が権力を手にするか対立を続けている。キリスト教民主同盟党首
で連邦首相アンゲラ メルケルは、同党が最大勢力であるのだから、政府を作るの
はローラント コッホに委託されている、と述べた。暫定集計では、キリスト教民
主同盟が36.8%の票を集め、アンドレア ユプズィランティ率いる社会民主党より
も、8%ほど上まわっている。社会民主党は、緑の党との3党の連立(信号連立)に
向け、自由民主党への働きかけに力を注いでいる。ただし自由民主党は、拒否の姿
勢を変えていない。社会民主党党首クルト ベックは、キリスト教民主同盟との大
連立に反対した。また彼は左翼党との一切の協力も拒否した。左翼党の執行部長デ
ィートマール バルチュは、左翼党はヘッセン州およびニーダーザクセン州の州議
会へ議員を送ることで、政党間の勢力地図に変化を与えた、と述べた。
キリスト教民主同盟は、左翼党が加わらない形の連立案をどれも拒否していない。
2月24日のハンブルク選挙前に解決ができる戸は期待されていない。一方ニーダー
ザクセン州の選挙結果の実施は容易である。ここではキリスト教民主同盟所属の州
首相クリスティアン ヴルフが、大幅に議席を失ったものの、自由民主党のの連立
を続けることができる。

     その他のニュース

ケニアでの部族間の流血の戦闘は激化

(ナイロビ)ケニア西部では、敵対する部族組織が重武装をしたう
えで連合した組織間が、流血の暴動を起こしているが、これが激化
している。いくつかの村落では、人々が山刀と棍棒で殺されたり、
まだ息のあるまま家に放火されたりした。特に残酷な出来事があっ
た、とナイヴァシャ、ナクル、キスムから報告されている。若者た
ちが道路を封鎖し、警察と戦いを繰り広げている。観光客の訪れる
地域ディアニでは、ドイツ人2人が襲撃を受け、殺された。地元で
の報道では、金曜日以降リフト谷では、少なくとも百人が殺され、
数万人が暴力的な群集によって、逃亡した。EUはケニアで対立す
る両者に対し、支援物資を引き上げる、と威嚇した。

EUのチャド派兵が始まるかもしれない

(ブリュッセル)EUはチャドおよび中央アフリカ共和国に、約3千
7百人の兵士を派遣する。加盟27カ国の外相はブリュッセルで会合
を開き、長い間の懸案であった、アイルランドのナッシュ将軍の指
揮下で、EU軍部隊の派遣に賛成した。同部隊は3月から、隣国スー
ダンの紛争地域ダルフールからの数万人の難民の支援を、チャドを
中心として行ない、暴力の行使を阻止することになっている。その
他に兵士は、支援物資の分配と国連の職員の安全確保に携わる。完
全な派遣準備は5月に完了することになっている。この任務を行な
うように求めたフランスは、最大の人員である2千人を派遣する。
ドイツは現地には兵士を派遣せず、2千4百万オイロの資金提供で
参加する。派遣する兵士と装備が不足しているため、本来は11月
に予定されていた派兵は、数回に渡って延期されていた。

ガザ帯状地帯の国境管理をめぐり対立

(ガザ)パレスチナ人の住むガザ帯状地帯とエジプトの国境では、
鉄条網によって国境通過地点が初めて閉鎖された。暴力を行使して
国境が開かれてから6日、イスラーム教徒のハマースとエジプト治
安部隊は、協力して規則に基づいた国境通過ができるように努力し
ていた。EUは、監視団の国境地域への期間を検討する、と約束し
た。エジプトは国境の施設を、自治当局、イスラエル、およびEU
に管理させる方針である。ただしハマースはこれを拒否している。
急進派は先週、国境の柵を爆破し、住民が生活必需品をエジプトの
ラファで調達できるようにしていた。




1月29日(火)

国際通貨基金は経済成長予想を引き下げる

(ワシントン)国際通貨基金IWFは、金融市場の混乱の結果、世界経済の経済成長
予想を大きく引き下げた。今年は世界で4.1%の成長を予想している。同基金は秋
には、4.4%の成長があるものと見ていた。専門家たちは、オイロ使用地域の予測
を最も大きく引き下げた。同基金はオイロ使用地域では10月の予想が2.1%だった
のを、1.6%に引き下げた。また米国の経済成長の予想は、1.9%から1.5%に引き
下げた。

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EUの大国は経済刺激緊急計画に反対

(ベルリン)EUに加盟する大国ドイツ、フランス、英国、イタリ
アは、米国がとったのと同じような景気浮揚策を、拒否した。ベル
リンの政府筋の情報では、景気を刺激する必要性はない、とこれら
EU諸国は見ている。これら4ヶ国の首脳は夜にロンドンで会談を開
くが、それを前に、ヨーロッパの国民経済は、堅固であると判断さ
れる、と述べた。金融市場の危機を視野に入れた場合、まず個人が
行動しなければならない、銀行にはかなり早急に危機を公表するよ
うに求めている、とも述べた。

アナンはケニアで仲介を正式に始める

(ナイロビ)新たな暴力の波が続くケニアで、元国連事務総長アナ
ンは、仲介のための正式な交渉を開始した。アナンは大統領キバキ
と野党の指導者オディンガとの会談の冒頭で、暴力を終わらせるこ
とが、絶対的な優先事項であり、問題となっている大統領選挙につ
いて話し合うのはその後だ、と述べた。野党の政治家が殺害された
後、特にナイロビでは暴力が激化している。貧困にあえぐ町の一画
では、敵対する部族組織が衝突し、数人が死亡した、とのことであ
る。ナイヴァシャ市では、兵士がヘリコプターからゴム弾を、群集
の中へ打ちこんだ。

ユングはアフガニスタンへでのドイツ介入部隊派遣を正当化

(カブール)ドイツの介入部隊のアフガニスタン北部派遣に対する
圧力が強まっている。国防相ユングはカブールを急遽訪問し、
NATOがドイツにこの新たな役割を果たすようにと正式に申し入れ
たことを確認した。ヒンドゥクシでのこの任務は、兵士の身体およ
び生命にとって常に危険がつきまとう、とユングは述べた。さらに
彼は、ドイツの装備不足に関する報道を否定し、2006年からアフ
ガニスタン北部での軍事的緊急事態に対処するために、いわゆる
「緊急対応部隊」に参加してきたノルウェイの兵士250人の任務
を、国防軍が引き継ぐことになっている、と述べた。アフガニスタ
ン大統領カルザイは、ユングとの会談後に、ドイツ部隊は「対テロ
リスト作戦および全土での協力」に備えている、と口外した。




1月30日(水)

レバノン報告書は首相オルメルトに好意的なものに

(エルサレム)イスラエルでは、同国の政治および軍部の指導者を調査する国の委
員会が、2年前に起きたレバノン出兵の際に、決定に重大な誤りがあったと証明し
た。そのため、急進派イスラーム教徒のヒズブッラー民兵との戦闘は、軍事面では
圧倒的に優位であったにもかかわらず、勝利を収められなかった、と数百ページに
も渡る最終報告書には記されている。個人的に関んを取ることは求められていな
い。大統領エフド オルメルトは、国の利益になると心から信じて行動した、とも
書かれている。管轄した国防大臣アミル ペレツと同時の参謀総長が、政治的な圧
力を受けて、かなり以前に辞任していた。

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イタリアでは選挙は行なわれない

(ローマ)イタリア首相プローディが辞任してから1週間、イタリ
ア大統領ナポリターノは、上院議長フランコ マリーニを代表とす
る暫定政府の結成に取り掛かった。新政府は政治情勢の安定化を行
なえる選挙法の改正を練り上げることになっている。ナポリターノ
はこれにより、保守派のや党指導者ベルルスコーニが求めていた選
挙の早期実施を認めない決定を行なったことになる。74歳のマリ
ーニは、イタリア最大の労働組合の一つの会長であり、経験豊富な
調整役であるとの評価を得ている。

アフガニスタンの国防軍の装備に批判が強まる

(ベルリン)アフガニスタンで活動する国防軍の戦闘部隊について
NATOが正式な要求を発表したことを受け、軍部と政治家はドイツ
兵の装備が不足していることを批判した。国防軍は今まで、アフガ
ニスタンで連合軍との連絡に力を発揮する装備を調達していない、
と国防軍部隊長ゲルツは「ドイッチェ ヴェレ」の番組で述べた。
さらに戦闘用車両とその他の軍備も不足している、とも語った。国
防軍の元統合幕僚長クーヤトも同様のことを述べた。アフガニスタ
ン部隊の装備に関しては、自由民主党および左翼党の政治家も批判
した。

ケニアでの緊急会談は延期に

(ナイロビ)ケニアの政府と野党の話し合いは、国連元事務総長ア
ナンが仲介をしたにもかかわらず、ごくゆっくりとしか前進してい
ない。水曜日に予定されていた話し合いは、1日延期された。アナ
ンはこれ以前に、東アフリカの同国での紛争は1カ月以内に沈静化
させられる、と自信をのぞかせていた。さまざまな民族組織へとば
らけている両党の支持者は、数週間前から流血の戦闘を繰り広げて
いる。




1月31日(木)

CDU/CSUはコッホの選挙戦と移民の組み込みに関する政策で対立

(ハンブルク)キリスト教民主、社会同盟内部では、ヘッセン州選挙で票を失なっ
たことと、外国人政策をめぐる公然の対立が、なお高い波紋を巻き起こしている。
責任のなすりつけあいの原因になったのは、週間新聞「ツァイト」誌に掲載された
同党に属する17人の政治家の書簡である。ヘッセン州首相ローラント コッホが
外国人の若い刑事犯罪者に対してとった選挙戦術とは、彼らは距離を取るとその中
で述べている。ハンブルク市の選挙の3週間前には、数人のキリスト教民主同盟の
党員がコッホに対する批判に同調し、キリスト教民主同盟は、この対立をまるく収
めようとしていた。キリスト教民主、社会同盟の会派副代表ヴォルフガング ボー
スバッハは、この書簡に署名した人たちに対し、同党の内政の方針転換を望んでい
るのかどうか、明確にするように求めた。キリスト教民主同盟に近い立場のコンラ
ート・アーデナウアー基金も、青少年犯罪に関する議論は党に莫大な損害を与え
た、との結論に達していた。

     その他のニュース

ガブリエルはチベット問題では控えめな態度を取ることに賛成

(北京)連邦環境相ガブリエルは、チベット問題についてはドイツ
国内に意見の相違があことで、中国との関係を悪化させないように
警告した。中国指導部にとっては、ダライ ラマは同国の一体性を
疑わしいものとする人物で、ドイツでのように尊敬されている平和
の使節ではない、と中国訪問中の彼は述べた。ガブリエルは、中国
との協力が気候穂との問題で世界が成果を挙げるためには絶対に書
くことができないものである、と語った。彼の中国訪問は、ドイツ
の大臣としては4ヶ月ぶりである。ダライ ラマをドイツ首相府に
招待したことで中国が外交的に激怒して以来、ドイツの大臣は北京
に滞在していなかった。

ドイツとスペインは成長が阻害されると見る

(パルマ デ マリョルカ)ドイツとスペインは、金融市場の混乱
の中で、経済成長は若干弱まると見ている。そのため両国は、今後
は市場の透明性を高めるとともに、調整を厳格化して行かなければ
ならない、ということで意見が一致した、とスペイン首相サパテー
ロはドイツ首相メルケルとパルマ デ マリョルカで会談した後に
述べた。第21回ドイツ・スペイン協議ではこのほかに、移民政策
および気候保護を中心に密接な協力をすることで合意した。

ケニアでは国会議員が再び殺害される

(ナイロビ)ケニアでは国会議員が殺害された。これはここ1週間
で2度目である。いくつかの報道が一致して伝えるところでは、野
党党首オディンガの政党所属の議員が、ケニア西部の都市エルドレ
トで、路上で射殺された。首都ナイロビの警察は、これは嫉妬によ
る事件である、と述べているが、野党は政治的暗殺である、との立
場である。目撃者の話では、この犯行直後にはエルドレトで衝突が
起きた、とのことである。リフト谷にあるこの町は、数週間前から
戦闘の舞台となっており、数万人が逃げ出した。火曜日にはナイロ
ビで国会議員が自宅近くで射殺されたばかりであった。その後首都
ナイロビは、激しい戦闘に揺れている。




2月1日(金)

ケニア危機仲裁計画で合意

(ナイロビ)ケニアでは大統領ムワイ キバキと、野党の指導者ライラ オディン
ガが率いる政治勢力が対立しているが、元国連事務総長コフィ アナンによれば、
両者は問題となっている大統領選挙後に生じた危機で歩み寄る道について合意し
た。行動計画についての基本的な問題を話し合う会議が予定されている、とアナン
はナイロビで述べた。当面は暴力行使を早期に停止し、ケニアの人道面での危機を
解決することが重要であり、長期的には貧困との戦いを進めるための組織の改革と
措置を、実施に移すことになる、ともアナンは述べた。
アナンは数日前から、政府と野党の仲介を行なっていた。
野党党首オディンガは、キバキが12月末の大統領選挙で勝利を収めたのは、不正
を行なったからにほかならない、と非難していた。デモ隊に対して警察が投入さ
れ、敵対する民族組織の間で戦闘が起き、投票日以降850人ほどが死亡していた。

     その他のニュース

政府「南アフガニスタンには兵士を送らない」

(ベルリン)米国はドイツに対して、アフガニスタン南部の戦闘地
域へ兵士を派遣するように改めて求めたが、連邦政府はこれを拒否
した。国防相ユングはベルリンで、NATO内部で任務を分担するよ
うに、と指摘した。アフガニスタン北部が、国防軍の派兵の中心地
であることは変わらない、とも述べた。連邦議会では連邦組成府
は、全ての会派の支援を取りつけた。社会民主党と国防軍部隊は、
アフガニスタン派兵そのものに対して、ドイツ人の賛成が取りつけ
られるか、懸念している。ドイツは現地で現在既に、部分的ではあ
れ任務を果たしている、と部隊長ゲルツは述べた。米国参謀本部長
ミュレンはワシントンで、ドイツが拒否をした後も、部隊増強の方
針を変えなかった。

バグダード攻撃 死者70人以上

(バグダード)イラクの首都バグダードで、2人の女性が自殺攻撃
を行ない、70名以上を巻き添えにした。小動物を扱う市場2カ所で
爆発が起こったもので、負傷者も160人ほどであった、と警察は発
表した。最初の攻撃はバグダード中心部のアル・ハシルの市場で起
きた。ここでは少なくとも46人が死亡した。その直後に、別の女
性がバグダード南東部の鳥市場で、体に巻き付けた爆弾に点火し、
27人が死亡した。これはここ半年でバグダードで起きた自殺攻撃
のうち、もっとも大きな被害を出したものであった。自殺攻撃に女
性がかかわるのは、この事件がイラクのテロ組織アル カーイダが
背後で糸を引いていることを示している、と専門家は見ている。

チャドでは反乱勢力と激しい戦闘

(ンジャメナ)チャドでは反乱勢力が、ンジャメナに対する攻勢を
始めた後、首都近郊では激しい戦闘が起きた。政府軍も反乱軍も、
軍事的な勝利は自分のほうにある、と主張した。戦闘の成り行きに
ついて、中立の立場からの報告はない。フランスはンジャメナの部
隊を約150人から、1千4百人に増強した。EUはこの戦闘のため、
スーダンとの国境地帯にいる難民保護のための、平和部隊の兵士の
第一陣の駐留を延期した。国連はンジャメナの職員のほとんどを、
安全面の理由から引き上げた。チャド政府は、反乱軍を支援してい
るのはスーダンであると非難し、スーダンで軍事行動を起こす、と
威嚇した。




2月2日(土)

チャドの反乱勢力は首都に迫る

(ンジャメナ)チャドでは約1千5百人の反乱勢力が、中央アフリカの同国の首都
に迫った。フランス軍公報の発表によれば、彼らは軍部隊と交戦を行なった。反乱
勢力は大統領宮の前まで進撃したが、そこには大統領イドリス デビイが滞在して
いる、とのことである。サウディ アラビア大使館では爆弾が破裂し、大使館職員
の妻と娘が死亡した。3日前から反乱勢力が攻勢に出ているため、フランスはチャ
ドにいる同国民6百人に対し、脱出の準備をするように呼びかけた。フランスの元
植民地であるチャドには、約1千4百人のフランス兵が駐留している。ドイツ大使
館からの情報では、脱出の準備を行なっている、とのことである。アフリカ連合
は、反乱勢力が政府を作っても承認しない、と予告している。

     その他のニュース

ドイツはケニアの和平進展計画合意を歓迎

(ベルリン)ドイツはケニアの暴力を終わらせるための計画を歓迎
した。国連元事務総長アナンが仲介した野党と政府の間の合意は、
政治的対話を行なうための枠組みを作り出す、と外相シュタインマ
イアーは述べた。彼はアナンと電話で話し、連邦政府は「和平進展
計画」の実施に協力する、と約束していた。金曜日には、ケニア政
府と野党は、アナンの仲介の下で、さらに話し合いを行なって、同
国での暴力行使を終わらせることの合意していた。12月末の問題
の大統領選挙以来、衝突が起こっておよそ9百人が死亡していた。
土曜日には若者がリフト谷の村落エルドレト近くで、教会に放火し
ていた。キシイとケリコ間の道路では、対立する部族どうしの戦闘
が勃発した。

アフガニスタン派兵でNATOは圧力を加える

(ベルリン)米国に続いてNATOも、ドイツに対して、アフガニス
タンへの国防軍派兵を拡大するように、との圧力を強めた。NATO
事務長デ ホープ スケッフェルは、ドイツはアフガニスタン北部
で指揮をとる国として、模範的な仕事をしており、その点から考え
ると、他の場所でも国際保護部隊がより多くの仕事をしてくれると
よいのだが、と述べた。ドイツ兵をアフガニスタン南部の戦闘が行
なわれている地域へ移すことを、米国は求めているが、外務次官エ
アラーはこれを批判し、そのようなことをすれば出来上がった組織
を壊すことになり、住民の信頼感も四本婿とになるだろう、と述べ
た。国防相ユングも、米国政府の要求を改めて拒絶した。

シュタインマイアーはNATOの軍備縮小の努力に賛成

(ベルリン)NATOは再び軍備縮小問題に力を注ぐべきだ、との見
解を外相シュタインマイアーは発表した。NATOはその基礎となる
課題を思い出す必要がある、その課題の中には国防上の案件での軍
による支援の他に、軍縮を行なう努力が含まれている、と述べた。
安全は武器だけでなく、信頼を積み上げることで作り出せるのだか
ら、間近に迫ったミュンヒェン安全保障会議で自分は、軍縮を話し
合うヨーロッパ安全協力会議KSZEの先例にならって、対話に力を
注ぐ、と「商業新聞」に述べた。




2月3日(日)

セルビアでは国の方針を選択する大統領選挙の決選投票

(ベオグラード)セルビア人は国の方針を決定する決選投票を行ない、同国の次の
大統領に誰が就任するのかを決定した。670万人の市民が、親ヨーロッパの現職ボ
リス タジッチか、極端な民族主義者のトミスラフ ニコリッチのいずれかに票を
投ずるように、呼びかけられていた。最新の世論調査によれば、選挙結果は接戦に
なる可能性が高い。タジッチはEUと米国から支援を受けている一方、ニコリッチ
はロシアとの連帯を支持している。セルビアのコソヴォ州の分離独立は、両者とも
明確に拒否している。ただしタジッチは、コソヴォのアルバニア人が予想通りに間
もなく独立宣言をしても、軍事的な手段を使うことはない、と述べた。

     その他のニュース

チャドでは権力をめぐって激しい市街戦

(ンジャメナ)チャドの反乱勢力が公正に出ていることで、大統領
デビー政権は苦境に陥っている。通信員の報告によれば、首都ンジ
ャメナの一部を反乱勢力が占領することに成功した。大統領宮をめ
ぐる攻防戦では、戦車とヘリコプターも投入された。以前植民地に
していたフランスは、大統領デビーに脱出の支援を申し出たが、軍
事的な介入は行なうことはない、としている。一方フランス軍はド
イツ人を含む外国人数百人を安全な場所に運んだ。ヨーロッパ人
は、ガブンのリーブルヴィルからパリへむけて飛行機で出国した。
チャドの情勢は不安定なため、EUはEU軍の平和部隊の計画を中止
した。同軍の兵士は、スーダンの紛争地域ダルフールからチャドに
逃げてきた難民数十万人の保護をすることになっている。

連邦大統領ケーラーはウガンダ入り

(カンパラ)ドイツ大統領ケーラーと妻エーファ ルイーゼは、6
日間にわたる東アフリカ訪問の最初の滞在地である、ウガンダに入
った。ウガンダ大統領ムセヴェニは、ドイツからの訪問客を歓迎し
た。この前には当時の連邦大統領ヘルツォークが、ウガンダを訪れ
ていた。ケーラーはウガンダとルアンダの正式訪問では、「平和と
和解への道」を標語に掲げている。この両国の最近の歴史は、混乱
と激しい暴力に彩られている。ケーラーはこれより前にヨーロッパ
人に対して、アフリカへの経済的活動を強化するように呼びかけて
いた。

ケニアでは和平計画が立てられたにもかかわらず平静にならず

(ナイロビ)東アフリカのケニアでは、政府と野党が和平にむけた
努力をしているにもかかわらず、平静は生まれていない。警察の発
表によれば、同国西部では衝突が起き、この3日間の間で少なくと
も70人が死亡した。野党の指導者オディンガは、外国の平和部隊
の派遣を求めた。オディンガと大統領キバキは金曜日に、数週間続
く暴動を沈静化させるための和平実現計画に合意していた。この暴
動のきっかけになったのは、12月末に大統領選挙の結果に異論が
呈されたためである。月曜日には対立する両者の間で、新たな話し
合いが行なわれることになっている。




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