2月25日〜3月2日のオーストリアのニュース



2月25日(月)

     国外ニュース

クリントン「オバマは外交面では危険分子」

米国民主党の大統領候補をめぐる対立は、ますます激しさを増して
いるが、上院議員ヒラリー クリントンは、対立候補バラク オバ
マに対して、大統領としての外交的な能力が欠けている、と述べ
た。オバマは「耳ざわりがよいが、外交面での実践経験にさらされ
たことがない」約束をしている、をクリントンは昨日ワシントンで
述べた。「私がこの問題に習熟しているかどうか、あるいは外交政
策で信頼されるために、私が決定を顧問に頼らなければならない
か、私なら米国民を迷わせることはない」とも語った。オバマはイ
ラン、北朝鮮、キューバの各大統領と、条件なしで会談する、と予
告しているが、これは「卑劣な国家を正当化する」結果に終わる、
とクリントンは述べた。一方オバマの選挙責任者デイヴィッド プ
ルッフェは、クリントン陣営がオバマがアフリカ風の衣装を着てい
る写真をインターネット上に流しているが、これは人種差別的で外
国人を敵対視する偏見をかき立てるものだ、と非難した。来週のテ
キサスおよびオハイオでの予備選挙を前に、両候補の論調は激しさ
を増している。

     国内ニュース

調査委員会の設置をめぐる決定の日

内務省の疑惑を解明する調査委員会の設置に関する決定が、火曜日
に最終的に下される。国会では午前中に、国民評議会内務委員会が
招集され、その後社会民主党が調査委員会の設置に賛成するかどう
か、提案を行なう方針である。そのほか、この汚職疑惑を持ち出し
た元連邦刑事局長ヘルウィヒ ハイディンガーも、発言を行なうこ
とになっている。内務委員会の議事日程には、憲法裁判所元総裁の
ルートウィヒ アダモヴィチが議長を務めるカンプシュ事件の解明
委員会の第1回中間報告が上がっている。




2月26日(火)

     最新ニュース

オイロは初めて1.5ドルを越える

オイロは火曜日に初めて1.5ドルを越えて値上りした。午後には、
1オイロ1.5040ドルを記録した。ドイツのifo経営指標が急激に上
昇したのが、値上りの刺激となった。米国の景気に関する情報が失
望させるものであったことと、米国の発券銀行総裁代理ドナルド 
コーンが市場ではこれ以上の金利の引き下げの可能性を示唆する発
言を行なったため、さらなるドル売りにつながった。

     国外ニュース

ボスニアのセルビア人はバニャ ルカの米国領事館を襲う

ボスニアのセルビア人数百人は火曜日、バニャ ルカの米国領事館
を襲撃した。コソヴォの独立に反対して、平和的にデモが行なわれ
た後、暴徒が米国領事館の建物に石と花火を投げた。さらに彼ら
は、市の中心部でクロアチア人の所有する商店の飾り窓を破壊し
た。警察の機動隊は暴徒に押し寄せ、目撃者の話によれば、数人を
逮捕した。救急隊の話では、警官2人を含む3人が負傷した。バニ
ャ ルカはスルプスカ共和国の首都で、クロアチアのイスラーム教
徒連盟とともに、ボスニア・ヘルツェゴヴィナを形成している。ボ
スニアのセルビア人の議会は前の州に、ボスニアの分離に関する国
民投票を行なう、と威嚇していた。

     国内ニュース

世論調査では過半数が選挙に反対

世論調査研究所OGMの調査によれば、オーストリア人の49%が、
現時点での選挙に反対である。これに賛成しているのは40%だけで
ある、との結果がオーストリア放送の委託を受けた世論調査ではで
た。10%は態度を明らかにしなかった。選挙が行なわれるとしたら
誰に大きな責任があるか、との問には、29%が国民党、26%が社会
民主党、45%がその両者あるいは、わからない、と回答した。同研
究所は昨日5百人に質問した。誤差は4.5%である。同じ日に公表さ
れた市場調査では、67%が早期の選挙実施に反対、賛成は23%であ
った。




2月26日(火)

     最新ニュース

オイロは初めて1.5ドルを越える

オイロは火曜日に初めて1.5ドルを越えて値上りした。午後には、
1オイロ1.5040ドルを記録した。ドイツのifo経営指標が急激に上
昇したのが、値上りの刺激となった。米国の景気に関する情報が失
望させるものであったことと、米国の発券銀行総裁代理ドナルド 
コーンが市場ではこれ以上の金利の引き下げの可能性を示唆する発
言を行なったため、さらなるドル売りにつながった。

     国外ニュース

ボスニアのセルビア人はバニャ ルカの米国領事館を襲う

ボスニアのセルビア人数百人は火曜日、バニャ ルカの米国領事館
を襲撃した。コソヴォの独立に反対して、平和的にデモが行なわれ
た後、暴徒が米国領事館の建物に石と花火を投げた。さらに彼ら
は、市の中心部でクロアチア人の所有する商店の飾り窓を破壊し
た。警察の機動隊は暴徒に押し寄せ、目撃者の話によれば、数人を
逮捕した。救急隊の話では、警官2人を含む3人が負傷した。バニ
ャ ルカはスルプスカ共和国の首都で、クロアチアのイスラーム教
徒連盟とともに、ボスニア・ヘルツェゴヴィナを形成している。ボ
スニアのセルビア人の議会は前の週に、ボスニアの分離に関する国
民投票を行なう、と威嚇していた。

     国内ニュース

世論調査では過半数が選挙に反対

世論調査研究所OGMの調査によれば、オーストリア人の49%が、現
時点での選挙に反対である。これに賛成しているのは40%だけであ
るとの結果が、オーストリア放送の委託を受けた世論調査ではで
た。10%は態度を明らかにしなかった。選挙が行なわれるとしたら
誰に大きな責任があるか、との問には、29%が国民党、26%が社会
民主党、45%がその両者あるいは、わからない、と回答した。同研
究所は昨日5百人に質問した。誤差は4.5%である。同じ日に公表さ
れた市場調査では、67%が早期の選挙実施に反対、賛成は23%であ
った。




2月27日(水)

     国外ニュース

近東での暴力事件で11人が死亡

パレスチナ人居住地域とイスラエルでの暴力により、水曜日にパレ
スチナ人10人とイスラエル人1人が死亡した。死亡したイスラエル
人は、スデロット市でガザ帯状地帯から発射されたミサイルで殺さ
れた、と救助隊は発表した。パレスチナ人居住区からは、合わせて
少なくもと15発のミサイルがイスラエルに向けて発射され、その
うち4発がスデロットで爆発した。急進派イスラーム教徒のパレス
チナ人組織ハマースは、声明の中でこの攻撃を行なったことを認め
た。過去7年間で、これで14人のイスラエル人がパレスチナ人居住
区からのミサイル攻撃で死亡した。一方イスラエル兵は、ガザ帯状
地帯で攻撃を行ない、合わせて9人のパレスチナ人を殺した。ハマ
ースおよびイスラエル軍の双方が実施を確認した攻撃では、多くの
負傷者が発生し、その中には子供4人も含まれている。西ヨルダン
ランドでは、ナブルス近郊で、イスラエル特殊部隊の作戦活動中
に、大統領マハムード アッバスのファタハのアル アクサ旅団の
武装戦闘員が殺された。

     国内ニュース

フィッシャーはコソヴォ承認を認める

連邦大統領ハインツ フィッシャーは、外務大臣ウルスラ プラス
ニク(国民党)に、コソヴォ承認のために必要な措置すべてを行な
う正式の許可を与えた。連邦大統領公報ブルーノ アイクナーガ水
曜午後、APA通信の質問に答えて、これを認めた。この許可でプラ
スニクは今後すぐにも、コソヴォとの外交的関係を結ぶために必要
な措置を取り、関係書類をプリスティナへ送ることができる。閣議
は既に1週間前に、コソヴォを独立国として承認していた。ただし
正式の承認のためには、連邦大統領の賛成が必要であった。




2月28日(木)

     国外ニュース

米軍艦船コールはレバノン沖を目指す

レバノンとの関係が謹聴を続けているため、米国は軍艦コールを、
同国沖合いに派遣した。ミサイル駆逐艦コールは「この地域の安定
を支援する」と米国の高官が昨日ワシントンで発表した。ただしこ
の派遣がイランとシリアのどちらを標的にしているのかについて
は、言及しなかった。米国はレバノンの安定を妨害しているのはこ
の2国であるとしている。大統領ジョージ W. ブッシュがじかに命
令を発したのかどうか、との質問には、大統領府公報は、「大統領
はレバノン情勢を懸念し、この案件を国内の安全保障の顧問と定期
的に話し合っている」とだけ答えた。レバノンでは大統領エミール
 ラフードが11月23日に切れああと、元首が不在となっている。
同国では、親シリアの野党の支持者とシリアの介入に反対する勢力
の間の対立が、きわめて区画なっている。レバノン議会は既に15
回にわたって、大統領選挙を延期している。今は3月11日に行なわ
れることになっている。

     国内ニュース

政権内部の混乱「砂糖付きパンとムチの間」

社会民主党と国民党の内部では、誰も選挙を望んでいない、とのこ
とである。ただし連立内部の情勢は緊張を増している。一方では、
政権のために「新たな出発を検討すべきだ」との静かな声もある。
他方責任は相手にある、と押しつけあいも行なわれている。税制改
革問題では、両者は妥協の姿勢を見せていない。内務省事件に関す
る調査委員会の問題では、新たな舌戦に火がついた。




2月29日(金)

     国外ニュース

米国からの圧力が強まりトルコはイラク出兵を終了

トルコのイラク北部への侵攻は、昨日突然終了した。地上部隊は既
に撤退した、と軍幹部は発表した。同時にこれは外国からの圧力が
徹底の理由ではない、とも強調した。最近まで進行を中止するよう
にと強く求めていた米国は、これに別の見方をしている。「我々の
親書が届いたのだ」と米国国防大臣ロバート ゲイツは木曜日にア
ンカラで行なわれた対話の後に述べた。この数時間後にトルコは撤
退を開始した。

     国内ニュース

シュトラサーに対する非難「内相時代には中立的ではなかった?」

元内務大臣エルンスト シュトラサー(国民党)は、彼の任期中に
人事の決定の際に、国民党と親密な人に有利な取り計らいをした、
との非難が起きている。これはオーストリア放送局の番組にひそか
に寄せられた電子メールに記されている。それによれば、人事が社
会民主党支持者から国民党支持者にかわったのは幹部の職に限ら
ず、きわめて小規模な地方駐在連邦警察隊の職員まで、その影響を
受けていた、とのことである。




3月1日(土)

     国外ニュース

ガザ帯状地帯で死者50人を越える 和平会議は中止

イスラエルがガザ帯状地帯を攻撃し、死者数十人を出したため、パ
レスチナ首脳部は昨日午後、イスラエルとの和平会議を中止した。
パレスチナ側の主席交渉役アフメド クレイアは、これをイスラエ
ル外務大臣ツィピ リヴニに伝えてきた、と彼女の公報が質問に答
えて認めた。急進派イスラーム教のハマースが下したこの決定を、
イスラエルは残念に思っているが、和平交渉はいつでも再開可能で
ある、と外相公報鼻緒べた。またイスラエルは、ガザ帯状地帯で現
在行なっている攻勢を継続する、と予告した。国防大臣エフド バ
ラクは、「ハマースおよびイスラエルにミサイルを打ちこむ者に、
暴力激化の責任がある」と述べた。ガザ帯状地帯北部での地上軍お
よび空軍による攻撃では、50人を越えるパレスチナ人が死亡、2百
人ほどが負傷した。軍の情報によれば、イスラエル兵も2人が死亡
した。ハマースが管理している厚生省によれば、これは1967年の
6日間戦争以来、ガザ帯状地帯でのイスラエル軍による侵攻で、
1日あたりの犠牲者数としては最大である。

     国内ニュース

社民党と国民党は就職あっせん問題でやり合う

社会民主党と国民党は、お互いが職に関してあくどい商売をしてい
る、と非難している。内務省内で規則違反が行なわれたとされるこ
とをめぐる連立内部の対立は、週末からお互いを非難しあって、次
第に激しくなっている。元内務大臣エルンスト シュトラサー時代
の国民党は、政党政治に基づく職の斡旋が行なっていた、との非難
がでてから、社会民主党も同様のことをしていた、との非難がなさ
れるまでにさほど時間はかからなかった。この事件で、上級公務員
の配置転換を要望に力を注ぐ安全補償問題の専門家ルードルフ パ
ルニョーニ(社会民主党)の手紙が問題になっている。




3月2日(日)

     国外ニュース

ドイツの社会民主党はバイエルン州の大都市で勝利

州議会選挙を7カ月後にひかえ、ドイツのバイエルン州では地方選
挙が行なわれたが、いくつかの大都市でキリスト教社会同盟は大敗
を喫した。ミュンヒェンとニュルンベルクでは昨日、現職の社会民
主党の市長クリスティアン ウーデとウルリヒ マリーが、大きく
差をつけて再選された。これ以外の都市でも社会民主党の候補が、
キリスト教社会同盟の現職と、決選投票に持ち込んだ。これに対
し、3番目に大きなアウクスブルク市では、社会民主党が予想外に
市長の椅子を確保できるかどうか、微妙な情勢である。決選投票は
州全体で、3月16日に設定されている。集計によれば、投票率はバ
イエルン州としては記録的な低水準であった2002年の63.2%を下
まわった。今回の選挙は、5カ月前に就任したキリスト教社会同盟
党首のエルウィン フーバーと州首相ギュンター ベックシュタイ
ンに対する、世論の試金石と見られていた。ベックシュタインは午
後に、今回の結果を評価するのは早すぎるが、「思っていたほど多
くの人を投票所に足を運ばせることができなかった」と述べた。

     国内ニュース

イスラーム教徒夫婦に対するテロ裁判が始まる

月曜日にはウィーン州刑事裁判所で、22歳のモハメド M.に対する
裁判が始まる。訴状によれば、彼は遅くとも2007年3月から、ア
ル カーイダあるいはその他の国際的に活動する急進派イスラーム
教徒テロ組織網に属していた、とのことである。モハメド M.は、
インターネット上でテロ攻撃の実行を詳しく議論し、間近に迫った
サッカー欧州選手権の試合と国内外の政治家を攻撃する可能性があ
る目標として挙げていた、との容疑を検察は持っている。同時に訴
えられているのは、21歳の彼の妻モナ S.で、彼女は通訳として活
動していた、とされている。この裁判は3日間の予定で、安全対策
を強化した上で行なわれる。裁判前には混乱が起きた。彼の妻がブ
ルカを着用する方針であったためである。これを許可するかどうか
は、裁判開始直前に裁判官団が決定することになっている。




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