3月17日〜23日のオーストリアのニュース



3月17日(月)

     国外ニュース

コソヴォの衝突で負傷者多数

月曜日にはコソヴォで、セルビア人デモ隊と国連警察およびコソヴ
ォ軍KFOR部隊の間で、激しい衝突が起きた。百人を越える人が、
重傷者を含め負傷したが、その中には多くの国際治安部隊の兵士が
含まれていた。セルビア人デモ隊は、国連軍に火炎瓶を投げつけ、
銃撃も起きた。この衝突の原因は、セルビア人が占領していた国連
の建物から人が排除されたことであった。

     国内ニュース

国防軍への苦情の数は一定

国防軍に寄せられた苦情の数は、昨年は一定のままであった。
2007年は657件の苦情で、その内の半分は新兵募集に関するもの
であった。月曜日に発表された国会の国防軍苦情委員会の年次報告
書に、これについての記載がある。このうち69%は解決済みである
が、31%はまだである。苦情の数は過去数年の中で平均的であっ
た。2006年には664件で、内47%が新兵募集に関するものであっ
た。




3月18日(火)

     国外ニュース

サルコズィは選挙敗北後に内閣を改造

フランスでは中道右派勢力が地方議会選挙で、大きな敗北を喫した
ことを受け、大統領ニコラ サルコズィは内閣の改造を発表した。
サルコズィは昨日、外国貿易およ労働を含む政務次官の6人の新人
事を行なった。同時に彼は、自分の立てた改革の方針に忠実であり
続ける、と約束した。「私はこの政策を遂行するために選ばれ、そ
してそれを続けるつもりだ」と彼は述べた。国有鉄道SNCFの元社
長アンネ・マリ イドラクが、貿易政務次官職を引き受け、政府広
報ローラン ヴォキエが労働政務次官に指名された。経済大臣クリ
スティーネ ラギャルドの職名は、経済および財政大臣から、経
済、工業、労働大臣に変更されたが、彼女の責任が拡大した、とい
うことではない。

     国内ニュース

警察は新たな監視の職務を強力に利用

警察は、社会民主党と国民党によって、治安警察新法の枠組みの中
で与えられた新たな監視の権限を、強く利用しつくしている、と
「プレッセ」紙は、内務省の国内統計を元に報じている。それによ
れば、2008年の最初の5週間で、82の携帯電話の利用者の居場所
が特定され、接続していた2,766人が探り出された。




3月19日(水)

     国外ニュース

音声による親書でビン ラーディンは「厳しい刑罰」を予告

アル カーイダの首領ウサマ ビン ラーディンは、新たな音声に
よる親書の中で、ヨーロッパでは繰り返しムハンマドの風刺画が新
聞に掲載されているため、EUに対して「厳しい刑罰」を下す、と予
告した。この絵はイスラーム教に対する「十字軍の一部」である、
と述べた。長年にわたって行方が追求されているテロリストビン 
ラーディンは、さらに教皇がこの風刺画の出版に加わっていた、と
非難した、と昨日午後、ロイター通信はこの音声による親書から引
用した。この録音が本物であるかどうかは既に調査され、確認され
たかどうかについては、まだ発表されていない。

     国内ニュース

プラターはBIAの解散を予告

内務省問題では予想外の解決が図られた。問題となっている内務案
件局BIAは、数年後に解散される。国民党所属の内務大臣ギュンタ
ー プラターが昨日急遽、このように予告した。内務省事件が発覚
して以来、危うい地立場に追い込まれていた同局は、新たな反汚職
当局に取って代わられることになる。




3月20日(木)

     国外ニュース

ロシア政府「コソヴォに対する米国の軍事支援は国際法違反」

ロシア外務大臣セルゲイ ラフロフの見方によれば、米国のコソヴ
ォに対する支援物資の輸送は、国際法に合致しない。元セルビアの
州であるコソヴォに軍事支援を行なう、との米国政府の決定は、コ
ソヴォ政府に対する武器の禁輸を明確に定めた国連決議に違反して
いる、と近東訪問中のラフロフは木曜日に述べた。米国大統領ジョ
ージ W. ブッシュは水曜日午後、米国の海外支援法と救援物資輸出
管理法の定めに従って、武器の輸出と軍事支援を行なうことを認め
る命令に署名した。ブッシュはこの法律に裏打ちされた命令、つま
り軍事的支援は、「米国の安全を強化する軍事状況を作り出し、世
界平和を促進する」物であることを大統領は確保しなければならな
い、という命令を履行している、と述べている。セルビアはこの決
定を厳しく非難した。

     国内ニュース

野党は選挙の早期実施を押し進める

連立政府は、復活祭の平和を守るように指示した。一方野党は事態
を前に進めている。緑の党は、政府に最後通牒を突きつけている。
社会民主党と国民党が、国会の夏休み前に対立を脱し、完全な形で
行動力を取り戻さないのであれば、選挙の動議を提案する、と予告
した。自由党は、そのような状態になれば、これに賛成することに
なる。未来同盟は選挙実施を夏前にも行なうことに賛成している。




3月21日(金)

     国外ニュース

EUと米国はキプロス交渉を歓迎

EUと米国は、キプロス交渉の再開を歓迎した。特にニコシアの中
心部にあるレドラ通りが間もなく通行可能になる、との予告は、
「象徴的に重要な一歩である」と昨日スロヴェニア外務大臣ディミ
トリ ルーペルがブリュッセルで述べた。現在スロヴェニアがEU
評議会の議長を務めている。キプロス共和国新大統領デメトリス 
クリストフィアスとキプロス北部に住むトルコ人の指導者メフメト
 アリ タラトの会談は、両者相互の信頼を強めた、とも述べた。
米国を代表して外務省広報ショーン マコーマックはワシントン
で、「我々は教の前向きの会談の報告を歓迎」しており、これは極
めて勇気づけるものである、と述べた。クリストフィアスとタラト
はニコシアで、3カ月後に再統一の可能性について正式の話し合い
を再開する、との計画を発表した。

     国内ニュース

在ウィーンの中国大使館に対する非難

「ウィーン新聞」に寄せられた記録によれば、木曜日にウィーンで
起きたデモに参加した亡命チベット人の1人は、大使館の職員から
虐待を受けた。中国大使館はこれを「単なる虚偽の発言」である、
と否認した。約百人が中国大使館前でデモを行なっていた。亡命チ
ベット人ツォ タッシが木曜日の連帯を表明する集会の際に、中国
大使館の建物に上った後、中国の旗を引きおろし、チベットの旗を
かかげていた。直後に彼は大使館員に、警察が入ってくるまで半時
間にわたって大使館内部に留め置かれていた。このとき「顔面を拳
で」そして「棒で背中を」たたかれた、と同紙に述べている。




3月22日(土)

     国外ニュース

ベルギー議会はレテルムを信任

ベルギー人は国会議員選挙後9カ月以上たってようやく、過半数を
持つ政権を手に入れた。ベルギー国会は土曜日に、新首相イヴ レ
テルムを信任した。フラマン キリスト教民主同盟の候補者である
レテルムには、国会議員97人が賛成、48人が反対した。彼は5党
による連立政権を率いる。これに属するのはオランダ語およびフラ
ンス語を話す地域の保守党および自由党と、フラマン系の社会党で
ある。国民主義的なフラマン党NV-Aは、レテルムののキリスト教
民主党と共に選挙戦を戦ったが、投票を棄権した。急進派のフラマ
ン人である彼らは、この地域により多くの権限を与える国家の改革
を求めている。この問題のため、組閣が数ヶ月に渡って、阻止され
ていた。レテルムの連立は、この問題の解決を来月まで持ち越し
た。前首相ギイ フェルホフスタットは、木曜日の職権委譲直後、
イタリアに向け旅立ち、復活祭をウンブリアの自分の所領で過ごす
つもりである、と彼の公報の言葉としてフラマン語の新聞は報じて
いる。自由党所属の彼はは9年近くにわたり政権を占めていたが、
政治から1年間の休暇をとった。彼の政党は選挙で手痛い敗北を喫
したが、最新の世論調査では、レテルムよりも人気は高い。

     国内ニュース

連立の危機 国民党も妥協を示唆

現在進行している連立の危機が、復活祭の週の間に、平穏を取り戻
すように、社会民主党に続いて、国民党も脱教にむけた用意を進め
る方針を示した。来週、国民党は検討を開始する、と農業大臣ヨー
セフ プレル(国民党)は述べた。経済連合事務長カールハインツ
 コプフ(国民党)は、税制改革の一部の早期実施に、これ以上反
対しない方針である。さらにティロール州州首相エルウィヒ ファ
ン シュター(国民党)は、「早期の負担の減免」を行なう、と述
べた。




3月23日(日)

     国外ニュース

イラク政府の建物のある地域で新たな銃撃

イラクの首都バグダードの政府および外交の地区では、昨日始めて
銃撃にさらされた。目撃者は、中心部です迂回の爆発があった、と
伝えている。米国大使館があるいわゆる「緑地帯」の一部からは、
煙が立ち上った。午前中から2回の攻撃音が発生した。ただし警察
の発表によれば、ミサイルが着弾したのは、高度な安全対策が取ら
れている「緑地帯」の外側であった。この攻撃では合わせて17人
ほどが死亡した、と当局は発表した。このほかにバグだーの他の地
域や、モースル、バァクーバでも攻撃があり、日曜日だけで少なく
とも51人が死亡、数十人が負傷した、と警察は発表した。

     国内ニュース

社会福祉の専門家「オーストリアの政策には愛情が欠けている」

社会福祉の専門家クレメンス セトマックは、政府のパートナーで
ある国民に敬意をもって対処しない者は、対話をすることができ
ず、民主主義に外を与える、と述べた。彼は「愛の政治力」に関す
る本を出版したところである。




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