4月28日〜5月4日のオーストリアのニュース



4月28日(月)

     国外ニュース

サッダームの「看板となる人物」タリク アジスが法廷へ

バグダードでは火曜日に、イラクの元外務大臣タリク アジスに対
する裁判が始まる。彼を含め8人の被告は、40人の商人の処刑に関
与した容疑が持たれている。このイラクの商人は1992年に、見せ
しめの裁判で有罪を言い渡された。当時イラクの人々が、国連の制
裁の影響を受けていた時、食料品価格を引き上げた罪をなすりつけ
られていた。タリク アジスはかつて、イラクの「文民の代表」と
目されていた。元大統領サッダーム フセインは、西側の政治家と
交渉しなければならないとき、キリスト教徒であるタジク アジス
にしばしば任務を委ねていた。

     国内ニュース

児童預かり所問題でティロールの首脳会談で意見の接近

インスブルックで月曜日に開かれた会議で、児童預かり所問題で、
家族大臣アンドレア クドルスキ(国民党)とティロール州、フォ
アアルルベルク州、ケルンテン州、ニーダーエスターライヒ州、オ
ーバーエスターライヒ州の間で、議論の進展があった。クドルスキ
ーと女性大臣ドリス ブーレス(社会民主党)は、これら5州が、
児童預かり所に関する合意に署名をする、と見ている。「疑問点は
すべて解消し、児童預かり所と言語習得のきっかけになる財源を、
全ての州が利用することになると期待している」とクドルスキーは
述べた。ブーレスも、全ての州が機会を捉えて、連邦の資金を新た
な児童預かり所増設に応じてくれる」と見ている。ティロール州の
家族大臣エリサベト ツァーノン(国民党)は、州にとって「有意
味かつ利用できる解決」が見いだされた、と述べた。




4月29日(火)

     国外ニュース

ネパールで百人を越えるチベット人が中国大使館前で逮捕

火曜日にネパールの首都カトマンドゥーで、百人を越える亡命チベ
ット人が、反中国の抗議活動中に逮捕された。集会のために中国大
使館前に、デモ隊が集まっており、114人の逮捕者の中には、仏教
僧侶50人も含まれていた、と警察は発表した。先月ラサで、中国
のチベット政策に対する抗議が始まってから、カトマンドゥーでは
繰り返しデモが行なわれ、逮捕者が出ていた。逮捕者はほとんどは
後に釈放された。ネパールには約2万人の亡命チベット人が暮らし
ている。暴動が始まってから1カ月半、中国司法は初めての判決を
言い渡した。30人の被告には3年から終身刑の拘留刑が言い渡され
た、と中国中央放送は報じた。

     国内ニュース

飲食店の禁煙で政府は合意をした模様

APA通信によれば連立政府は、飲食店で非喫煙者を保護するための
規則に合意をした。それによれば、飲食店の中では原則的に禁煙と
なり、および旅館の客室にも今後は禁煙室をもうけなければならな
い。この規定が適用されるかどうかは、その店の大きさによる。飲
食店が50平方メートル以下の1部屋しかない場合には、店が禁煙に
するかどうかを決定できる。80平方メートルまでの場合は、法的
な規定に基づいて、営業施設の中で、部屋を分割できるかどうか、
調査しなければならず、分割できない場合には、さらなる選択の可
能性がある。できる場合には、大きな部屋を禁煙室にしなければな
らない。この合意の詳細については、担当する厚生大臣アンドレア
 クドルスキー(国民党)が、水曜日の閣議で報告することになっ
ている。




4月30日(水)

     国外ニュース

ジンバブウェではツヴァンギライがムガベに勝利した模様

ジンバブウェの野党指導者モーガン ツヴァンギライは、大統領選
挙でぎりぎりの勝利を収めた模様である。ロイターおよびAFPの両
通信社が、国の選挙委員会の発表として報じたところによれば、ツ
ヴァンギライは絶対過半数には届かなかった、とのことである。こ
れにより、彼は改めて現職のロバート ムガベとの決選投票に臨ま
なければならない。「最終結果を手にしてはいないが、最新の得票
状況によれば、48%から50%の票がツヴァンギライを支持してい
る」と選挙委員会の高官が述べた。選挙委員会は金曜日に、両大統
領候補と面会し、集計結果を再検討する方針である。両候補が了解
すれば、会談後に結果を発表することになると見られる。

     国内ニュース

コリネクの辞任をうけホルツィンガーが憲法裁判所長官に

先週から報道で彼の名前が取り上げられていたが、それが正式のも
のとなった。憲法裁判所の新長官はゲアハルト ホルツィンガーで
ある。彼は昨日すでに宣誓を行ない、健康面の理由で退任したカー
ル コリネクの後継者となった。ホルツィンガーは基本的権利およ
び人権の高名な専門家と目されている。彼は繰り返し、司法による
決定を受けるように促す役を務めており、これは必ずしも楽しい仕
事ではなかった。連邦政府はいずれにせよホルツィンガーを、事前
に高く評価しており、彼を支持していた。




5月1日(木)

     国外ニュース

暴徒がベルリン警察長官を襲撃

ベルリンでは5月1日午後に、当初の静けさが恐れられていた小競
り合いに発展した。クロイツベルク区でのデモでは、数千人の参加
者(警察発表)が左派自治勢力が警察長官ディーター グリーチュ
を襲った。警察によれば、彼は怪我を負わずにすんだ。暴徒はグリ
ーチュを追い回し、その後彼は警察のトラックで安全な場所に運ば
れた。この車には逃げる時に、石、ビン、椅子が投げつけられ、花
火が打ち上げられていた。この結果デモ隊の十数人が逮捕された。
ベルリンでは1987年以降、5月1日の祝典で、暴力的な行為が発生
している。

     国内ニュース

道路の一部通行禁止が発効 EUで訴訟が起こされる可能性

A12道路の一部通行禁止が今日発効するが、EU委員会はこれを自
由な物資の通行の邪魔になる、と見ている。来週オーストリアは2
通目の警告文書を受け取る。次の段階に進むとすれば、EU裁判所
で訴訟が起こされることになる。




5月2日(金)

     国外ニュース

ロンドン市長選ではジョンソンが優位に

新聞報道によれば、ロンドン市長選挙では、保守党の政治家ボリス
 ジョンソンが有権者の支持を集めた。43歳の記者で対談番組の
司会者である彼は、8百万人のすむ大都市ロンドンの多くの選挙区
の集計で、すべての場所ではないものの優位に立っている、と「イ
ーヴニング スタンダード」紙は政界筋の情報として報じた。選挙
委員会は、ジョンソンは集計が終わった14の選挙区のうち9つで勝
利をした。ロンドン全体は30の選挙区からなっている。現職のケ
ン リヴィングストン(62歳)は、5カ所でのみ勝利をした。労働
党の選挙本部長テッサ ジョウェルは、ジョンソンが優位に立って
いることを認めた。選挙委員会は、いくつかの場所で遅れがあるも
のの、正式の発表は深夜前に行なわれる、と約束していた。

     国内ニュース

国民党は青少年犯罪者の収容施設に賛成

国民党事務長ハネス ミセットホーンは、犯罪を犯した若者向けの
軍事教練を含む訓練施設を、現行の方式にかわる「真剣に検討する
案」である、と考えている。彼はヘッセン州のディーマルシュタッ
トの訓練所を訪問した後、このような結果を出した。ミセットホー
ンは、国民党連邦幹部にこの印象を伝える方針である。青少年犯罪
の問題についての意見調査のようなものが、検討されている。社会
民主党と緑の党は、この提案を拒否している。ミセットホーンは、
オーストリアでもヘッセン州と同様のやり方を実施する方針であ
り、青少年組織が、その際に役に立つかもしれない、と見ている。
その他彼は、幼稚園や(4年制の)国民学校の教員などの仕事に、
より多くの男性が就くことを求めている。その理由として、青少年
犯罪を犯すものの多くは、男性が身の回りにいない、との研究があ
ることを挙げている。




5月3日(土)

     国外ニュース

ダライ ラマと中国の使節がチベットをめぐり対話

予定より1日遅れて、10カ月ぶりにダライ ラマの使節と、中国指
導部の代表が会談を行なった。チベット亡命政府の発表では、現在
起きているチベット危機が、今回中国南部の深センで行なわれてい
る非公式会談の主要議題である。中国政府側からの確認は取れてい
ない。国営放送も、この会談の計画について言及していない。一方
同放送局は昨日再び、ダライ ラマを攻撃する放送を行ない、チベ
ットの宗教上の長である彼を、最近のチベットでの抗議活動の背後
に隠れている、と非難した。ダライ ラマは、自分には中国から独
立することではなく、文化的な自治を得ることが重要だ、と繰り返
し強調した。中国政府は、ダライ ラマが「本土からの分離」を進
めている、と非難している。ダライ ラマ側と中国政府の代表は、
2002年以降6回話し合いを行なったが、目に見える進展は得られ
ていない。最後に行なわれた会議は、2007年7月に上海と南京で
行なわれ、それぞれ1日半のものであった。

     国内ニュース

緑の党連邦会議では幹部に対する批判はほとんどなし

緑の党第28回連邦会議は、昨日ティロール州のアルプバッハで開
かれ、議論を行ない意見の違いを重視する党の風土に、新たな流れ
が生まれた。過去2年間の連邦幹部の総括報告書に関する議論は、
異例なほど静かな中行なわれ、批判的な声はわずかであった。過去
の党大会では、何度も一種の議論中断の可能性が生まれ、実際にこ
れが利用されていたが、今回は250人の代議員も驚いたが、批判す
るたった1人ティロール州の閣僚ミヒャエル ビュルクレだけがこ
れを行使した。彼は報告書は「美化」されていると非難し、「連立
政権に参加する予想に真剣に取り組み、未来同盟あるいは社会民主
党と強調すべきかどうか」疑問視した。彼の考えでは、多くの有権
者が社会民主党離れをしているにもかかわらず、ニーダーエスター
ライヒ州緑の党は、それを利することができなかった。「問題があ
たかも存在しないかのようにふるまっている」と彼は述べた。




5月4日(日)

     国外ニュース

ボリヴィアのサンタ クルス地区では自治に賛成

ボリヴィア東部の地下資源が豊かなサンタ クルス地区の有権者
は、昨日の住民投票で、より大きな自治を求めることに賛成した。
これはテレヴィ局が行なった投票後の調査(出口調査)から判明し
た。それによれば投票者の85%が賛成した。社会主義者の大統領エ
ーヴォ モラレスは事前に、投票結果は無効である、と述べてい
た。住民投票に反対していた側は、選挙で不正が行なわれた、と述
べている。この住民投票には、記者に対する暴力と路上での衝突が
暗い影を投げかけた。デモ隊に対して使われた催涙ガスにより、中
年女性1人が死亡した。21人がこの投票の賛成派と反対派の暴力的
衝突で負傷した。その中にはドイツ通信社の記者ら2人の報道関係
者が含まれていた。

     国内ニュース

ファン デア ベレンが81%の支持で緑の党党首に再選

連邦緑の党代表アレクサンダー ファン デア ベレンは昨日、ア
ルプバッハ(ティロール州)での連邦会議で、予想通り6回連続で
党首に選出された。彼は81%の票を集めた。具体的には、223の有
効票のうち、180票がファン デア ベレンを支持していた。ただ
しオーストリアで最も長期に渡って党首を務める教授の投票結果
は、今までで最も低い支持であった。1997年12月には82.3%、
2000年には83.7%、2002年には過去最高の90.5%の支持を受け
ていた。2004年の再選では83.6%、2006年3月には86.7%の支持
であった。緑の党の第28回連邦集会では、ほとんど批判的な意見
はでなかった。今回の集会では、社会福祉を重視する方針が示され
た。課税に関するさまざまな提案を含む「分配の公正」の主要動議
が可決された。これには穏健な財産税の導入、低所得者の負担軽
減、最高税率が適用される収入の基準の引き上げも含まれている。




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