5月19日〜25日のドイツのニュース



5月19日(月)

ガブリエルは生物の基盤の維持を訴える

(ボン)自然生物の基盤の維持を求める緊急の呼びかけを行なって、第9回絶滅機
具種国連会議が始まった。この会議の開会にあたって、ドイツ環境大臣ズィークマ
ール ガブリエルは、生物種が絶滅しないために共同での努力を拡大するように訴
えた。現在、未来に対してきわめて大きな影響を持つ可能性のある臨界点に達して
おり、絶滅機具種と天候の変動は、相互に影響を与えており、お互いを加速してい
る、と述べた。調査によれば、1日あたり70種類の動物および植物が死に絶えてい
る。約6千人の専門家がボンに集まり、今後2週間かけて、生活空間を守るにはど
のようにすればよいか、そして種の絶滅を食い止め、あるいは少なくともそれを遅
らせるにはどうすればよいか、協議する。

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国際ビルマ支援会議は日曜日に開催される

(ニュー ヨーク)ビルマの嵐による災害の犠牲者のために、国際
支援国会議が日曜日に招集される。国連事務総長潘と東南アジア諸
国連合ASEANがニュー ヨークでこれを発表した。またビルマ軍
事政権は、東南アジア諸国連合の支援を受けいれる用意がある、と
発表した。ビルマも加盟する同連合は、諸外国による犠牲者支援の
調整を行なう、とシンガポール外相ヨーはシンガポールでの同連合
の会議後に述べた。ビルマの権力者は、3日間の国を挙げての服喪
を火曜日から行なうように、との命令を出した。官庁からの発表に
よれば、2週間少し前の大嵐によって、7万8千人ほどが死亡した。
支援組織は、2百万人が全財産を失い、緊急支援に頼らざるをえな
い、と推定している。

中国では地震の犠牲者を国をあげて追悼

(北京)中国の巨大地震から1週間、3日間の国を挙げての服喪が
始まった。13億の国民は、3分間の黙祷を行ない、死者を追悼し
た。全土で半旗が掲げられ、催し物が中止された。オリンピックの
松明の中継も中止された。自然災害が起きたために行なわれる国を
挙げての服喪が、初めて命じられた。今までは服喪は要人の死亡の
際にだけ行なわれていた。政府は死者は少なくとも3万4千人、1万
人以上がまだ瓦礫の下に埋まっている、と発表した。被災地は余震
で今なお揺れ続けている。余震によりぬかるみが崩れ、200人の救
援隊が生き埋めとなった。

南アフリカの外国人排斥の暴動で死者多数

(ヨハネスブルク)南アフリカでは、外国人を敵対視する暴力の波
がまだ続いている。ヨハネスブルクの貧困地域で起きた暴動での死
者の数は、少なくとも22人に増加した、と警察は発表した。暴徒
は異常なほどの残虐さをもって、その後も外国人を駆り立てた。商
店が略奪され、家には放火された。南アフリカへの移住者の多く
は、紛争に揺れる隣国ジンバブウェからやってきている。国連難民
委員会は、南アフリカ政府が緊張が高まっているのをあまりに長期
にわたり無視していた、と批判した。




5月20日(火)

連立が計画している歳費の引き上げは決裂

(ベルリン)ドイツ連邦議会議員612人の歳費の大幅な引き上げは、憤慨の嵐が起
こったため、当面は実現しない。キリスト教民主、社会同盟と社会民主党の会派の
幹部は、強まりつつある党内からの圧力に屈し、この計画を白紙に戻すことを決定
した。
2週間前に大連立は、公勤務従事者の労働条件が引き上げられたことを受け、歳費
を引き上げることで合意していた。実際にこれが行なわれていれば、2年で国会議
員の収入は490オイロ引き上げられるところであった。2007年末に決定された歳
費の引き上げと合わせると、16%の引き上げで、8,159オイロとなるはずであっ
た。
この措置に反対して、ドイツの世論、野党、さらには連立内部からも、激しい批判
が起きていた。

     その他のニュース

国家民主党は国の補助金を返還しなければならない

(ベルリン)ドイツ国家民主党は、国からの政党助成金のうち、約
87万オイロを返還しなければならない。同党は活動報告書に、偽
造した献金の領収書を使用していたためである。ベルリン行政裁判
所がこの決定を下した。同裁判所はこの決定によって、極右政党で
ある国家民主党が、連邦議会執行部の返還の決定に対して起こして
いた訴えをしりぞけた。ドイツでは各政党は毎年、精確な活動報告
書を連邦議会議長団に提出した場合に、国からの補助金を請求する
権利を持つ。提出がない場合には、この資金は返却を求められるこ
とがある。補助金の額は、主として党員からの払込金と献金の総額
にあわせて決められる。

閣僚シュミットは病院により多くの資金を出すと約束

(ウルム)医師が抗議を行ない、要求を突きつけたことが成果をあ
げた。厚生大臣シュミットは、ウルムで開かれたドイツ医師会議
で、健康保険医に対する報酬を引き上げるだけでなく、病院に対し
て新たに資金を出す、と約束した。シュミットは、病院の従業員の
労働条件が先に引き上げられたがその一部を健康保険に支払わせ
る、という内容の提案を国会に行なうつもりだ、と述べた。医師会
会長ホッペは、この措置は遅きに失した、と見ており、健康保険制
度は慢性的に悪化する収入不足に陥っている、と述べた。病院の勤
務医は先日、病院の財政が大きな危機にあることを指摘し、支出削
減の方針を緩めるように求めていた。

南ア政府は軍の派遣を検討

(プレトリア)ヨハネスブルクの黒人が住む地域では、外国人を敵
視する襲撃事件が起きたことを受け、南アフリカ政府は軍の派遣を
検討している。与党ANCの事務長マンタシェが、このように述べ
た、と南アフリカ ラジオが報じた。過去数日、ヨハネスブルクの
黒人居住地域の南アフリカ人は、隣国ジンバブウェとモザンビーク
からの移住者を、文字どおりに駆り立てた。少なくとも22人が殺
された。警察は、暴力をふるったと見られる約3百人を逮捕した。
約1万3千人の外国人が、教会や公共施設に逃げ込んだ、と見られ
ている。ベルリンのドイツ外務省は、ヨハネスブルクへの渡航に警
告を発し、南アフリカを旅行中の人は、市の中心部あるいは近隣の
非白人指定地区を訪問するのは避けるように、との緊急の助言が発
表された。




5月21日(水)

イスラエルとシリアは和平協議を再開

(アンカラ)国境をはさんで数十年に渡って敵対していたイスラエルとシリアは、
8年ぶりに和平会談を再開した。間接的な花支配が、トルコ外交部の仲介の元で、
イスタンブルで行なわれた。これに関する情報は、エルサレム、ダマスカス、アン
カラで同時に公表された。イスラエルが1967年の6日間戦争以来占拠し、1981年
に併合したゴラン高原を返還するようにシリアが求めているのが、主要議題であ
る。トルコ外交部は2007年4月から、エルサレムとダマスカスを往復して外交を
行ない、対話再開の準備を進めていた。シリアとイスラエルは正式には今なお戦争
状態である。

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中国は地震被害に対し巨額の支援対策を取る

(北京)中国で巨大地震が起きてから9日、政府は緊急支援および
被災地の再建のために、総額86億オイロの資金を提供する、と予
告した。家を失った5百万人の苦しみをやわらげるために、6月末
までに、被災地に約25万の緊急宿泊施設を送ることになってい
る。外国も支援を続けている。数日雨が続いているため、国連難民
支援組織は、5万5千人の人々の緊急宿泊施設の輸送を行なう、と
約束した。サウディ アラビアは、8万1千張のテントと50万枚の
毛布を送った。公式の発表によれば、死者と行方不明者の数は、
7万4千人に上った。震央に近いホンバイ市では、負傷した女性1人
を生存したまま、瓦礫の中から救出した。各地では3日間の国を挙
げての服喪が終わった。

国連事務総長は金曜日にビルマ軍政府元首と面会

(バンコク)国連事務総長潘は、ビルマの大嵐の犠牲者支援の努力
の一環として、軍事政権の長シュエとも会談を行なう。国連の発表
によれば、会談は金曜日にビルマの新たな首都ネーピードーで行な
われる。国連は解くの人命を守る努力を行なっているので、ビルマ
支援を政治的に利用してはならない、とタイを訪問中の潘は述べ
た。軍事権力者たちは、外国のヘリコプターが、同国内で支援物資
を分配する作業を行なうことをようやく許可した。日曜日にはラン
グーンで、国際支援国会議が行なわれる計画で、この会議にはドイ
ツも参加する。国連の推計によれば、被災地域では240万の人が生
き延びるための戦いを続けている。

グルジアでは大統領の党が国会議員選挙で勝利した模様

(トビリシ)有権者に対する調査によれば、グルジアでは大統領サ
アカシヴィリ率いる与党が、国会議員選挙で明確な勝利を収めた。
グルジア放送の報道によれば、親西側勢力の「国民統一運動」が投
票の63%を獲得した。統一野党は、わずか14%の得票で、自らの支
持者が圧力を受けたと報じ、首都トビリシで夕刻に行なわれる抗議
活動への参加を呼びかけた。150人の国会議員の選挙で、投票権を
持っていたのは約340万人である。ヨーロッパ安全協力機構は、現
地に550人の選挙監視員を送っていた。




5月22日(木)

連邦大統領ケーラーは再選を目指し立候補する

(ベルリン)連邦大統領ホルスト ケーラーは、2期目を目指し立候補する。ドイ
ツは過去数年前進して来たが、自分はドイツの前進に再び貢献したい、と元首ケー
ラーはベルリンで述べた。自分を脅かす対立候補はいない、と65歳の彼は2009年
3月に行なわれる投票を1年後に控えて述べた。社会民主党は、改めてゲズィーネ
 シュヴァンを指名することを検討している。彼女はフランクフルト アン デア
 オーダーのヴィアドリナ大学学長を務めている。連邦集会では現在、保守・自由
主義陣営が、ぎりぎりではあるが多数派を占めている。

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モザンビーク人多数が暴力の波を逃れ南アフリカを脱出

(ヨハネスブルク)南アフリカでは外国人を敵視する暴力行為が連
続して起きたため、難民の集団が隣国モザンビークへ流れ込んでい
る。1万人を越えるモザンビーク人が、用意されたバスで南アフリ
カから帰国した。とモザンビーク移民局が発表した。その間空軍の
ヘリコプターが、ヨハネスブルクの貧困地区に着陸し、暴力行為を
押し止めようとする警察の支援を行なった。これより前大統領ムベ
キは、軍の投入を認めていた。1週間以上前から続いている襲撃で
は、少なくとも42人の死者が出ており、追放された人の数は約1万
5千人である。ジンバブウェ、モザンビーク、マラウィ出身の多く
の難民は、緊急宿泊所に保護を求めている。貧困地区に住む南アフ
リカ人は、これらの移民が自分たちの仕事と居住空間を奪った、と
非難している。

中国は地震後百万の仮住居を建設する方針

(北京)中国南西部の地震で家を失った520万人が使えるように、
政府は百万戸の家を建設するように命じ、外国に対して330万張の
テントを提供するように求めた。住宅建設省は、現地の官庁に対し
て、ただちに軽量家屋の建設の取り掛かるように命じた、と国営新
華社通信は報じた。中国政府は、外国企業および国際活動期間によ
る大きな支援に感謝した。首相温は被災地綿陽に二度目の訪問を行
なった。政府の最新情報によれば、この地震では5万1千人が死亡
し、約3万人が行方不明である。当局は伝染病が拡大する危険があ
る、と警告している。

国連事務総長潘はビルマ政権が柔軟な態度を見せ始めたと見る

(ラングーン)国連事務総長潘は、ビルマ軍事政権は、国外からの
大規模な支援を3週間にわたって頑強に拒否していたが、柔軟な態
度を取り始めている、と見た。潘はラングーンの南にあるキョンダ
ーの難民施設を訪問した帰り道に、このように述べた。これより前
彼は首相セインと会談を行なっていた。潘は権力者に対して、同国
の大嵐の犠牲者のために、国外からの支援をさらに受けいれるよう
に求めた。支援組織の発表によれば、大嵐から20日あまりたって
も、数万人が十分な食糧支援を待ち続けている。政府はこれを拒否
している。緊急支援の段階は過ぎ、現座は再建が重要である、と首
相セインは述べた。児童支援組織UNICEFは、破壊されたイラワデ
ィ川三角州では、既に3分の1の子供が下痢にかかっている、と発
表した。




5月23日(金)

メドヴェージェフと胡錦濤は核の取り引きに署名

(北京)ロシア大統領ディミトリ メドヴェージェフと中国大統領胡錦濤は、両国
の協力関係拡大に合意した。メドヴェージェフは北京で、ロシアの新大統領とし
て、中国との戦略的協力関係を今後も保ち、これに力を集中する、と述べた。この
会談では、中国での原子力発電所の建設を含む包括的な核をめぐる協力に関する、
巨額の契約に署名が行なわれた。中国政府は、原子力発電の大規模な拡大を計画し
ている。
共同の態度声明で、米国が中部ヨーロッパにミサイル迎撃網を築く計画をたててい
ることが非難された。このような地球規模の防衛体制は、武器の管理の努力を無に
し、戦力の不均衡を招く、とロシアと中国の声明の中で述べられている。

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ビルマ軍事政府の声明後も支援隊は懐疑的な態度

(ラングーン)ビルマの軍事政権は、すべての外国からの災害支援
隊の入国を許可する、と発表したが、その後もなお解けていない。
国連事務総長潘はラングーンで記者会見を行ない、ビルマの将軍た
ちは、封鎖の態度を撤回したと述べた。さらに彼は、世界は注目を
続けなければならないとも付け加え、被災した人々にさらに多くの
援助をしなければならない、と述べた。国連の広報は、支援隊はも
っと語大きな打撃を受けたイラワディ三角州へも立ち入りが認めら
れた、と述べた。ただし軍事政権の長シュエは、支援隊が「本物の
自動的な支援隊」であり、「支援隊が何をするのかはっきりさせて
いる」という条件の下で、入国を認めていた。現地の支援組織は、
この約束が本当に実行されるかどうか、疑問を持っている。今月始
めにサイクロンが襲って以来、物資を乗せた主として西側諸国から
の艦船は、ビルマ沖で待機を続けている。西側の専門家は、ほとん
ど入国許可を与えられていない。

中国政府は地震後の再建に少なくとも3年かかるとみる

(成都)中国南西部の地震被災地域の再建には、少なくとも3年か
かるだろう。中国政府はこのような見通しを発表し、犠牲者の数を
再び上方修正した。最新の集計によれば、約5万6千人が死亡し、
2万5千人ほどが今なお行方不明である。せき止められた川の流れ
が水位をあげ、核施設の安全を脅かすのではないか、との不安が出
てきている。ドイツ赤十字は、移動式の緊急病院を四川省に運ん
だ。ここでは最も破壊が大きかった都江堰市で、25万人の基本的
な医療を提供することになっている。

外国人狩りは今度はケープタンでも

(ケープタウン)南アフリカでの移民に対する暴力は、ヨハネスブ
ルクの貧困地域から、別の都市へも飛び火した。ケープタウンで
は、激怒した若者たちが、ソマリアとジンバブウェからの移民を襲
い、彼らの家や商店を焼き払った。外国人数百人が、警察によっ
て、風方住宅から安全な所に運ばれなければならなかった。モザン
ビーク政府とマラウィ政府は、自国民の退去を手伝う方針である。
ジンバブウェからの多くの難民にとっては、祖国で危機が生じてい
るため、帰国する可能性はない場合も多い。国連難民局は、南アフ
リカ当局に特にこうした人を保護し、滞在権を与えるように申し入
れた。




5月24日(土)

ドイツ電信電話会社がスパイされていた疑い

(ボン)ドイツ電信電話会社の幹部の社員の言動が探られていた模様である。同社
の発表によれば、おそらく2005年と6年に、経営陣の電話情報を探られており、
その目的は会社幹部と監査役会の内部の空席となっている職を明らかにすることで
あった。また検察庁が介入している、とのことである。「シュピーゲル」誌の報道
によれば、ある顧問会社が、同社の経営陣の電話回線を監視し、特に報道関係者と
の接触を監視していた、とのことである。電信電話会社社長ルネ オーバーマン
は、この疑いに驚いており、この事件は隅から隅まで解明しなければならない、と
述べた。

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連立政府は連邦大統領選挙をめぐって対立

(ベルリン)社会民主党は、連邦大統領ケーラーに対立候補をたて
る計画を持っているが、これは連立相手のキリスト教民主、社会同
盟の不満を高める可能性がある。キリスト教民主、社会同盟の幹部
数人は、社会民主党に対して、大学教授シュヴァンを大統領候補者
としてたてることがないように、強く警告した。キリスト教民主、
社会同盟会派長カオダーは、社会民主党が連邦政治で左翼党との連
立の準備を進めている、と非難した。独自の候補を指名するなら、
社会民主党は国民の多数の意志に反したことを行うことになる、と
もカオダーは述べた。キリスト教民主、社会同盟の政治家の中に
は、大連立の早期解体を言い出すものもいる。

ケーラーは改めて国際金融市場を監視するように求める

(オスナブリュック)連邦大統領ケーラーは、国際金融市場に対す
る監視を強めるようのに賛成だ、と改めて述べた。政治の優位性は
確保されなければならない、と彼はオスナブリュックのドイツ カ
トリック会議で述べた。市場が監視を受けない状態になれば、あま
りにも多くのことが危険にさらされる、とも語った。またケーラー
はドイツの民主主義は安定している見ており、連邦共和国は来年
60年を祝うという事実が、その印である、と述べた。政治の重要
な課題は、民主主義に市民を参加させることである、とも述べた。

左翼党は500億オイロの計画を採択

(コットブス)左翼党は、未来にむけて税金を財源とする巨額の投
資を行なうように求めている。国からの支出を年間500億オイロに
拡大して、教育、健康、環境分野への支出を増やし、50万人分の
仕事を公の財源を用いて作り出す、との内容である。同党の代議員
たちはこの計画を、土曜日にコットブスで行なった連邦党大会で決
定した。賛成多数で採択されたこの基本方針では、富裕層と大企業
に対する税金負担を高めることが求められている。さらに営利企業
の負担軽減の禁止も求めている。67歳からの年金受給の廃止も含
まれている。




5月25日(日)

将軍スレイマンがレバノン新大統領に選ばれる

(ベイルート)レバノン国会は、ミシェル スレイマン将軍を新大統領に選出し
た。59歳のマロン派キリスト教徒である彼は、出席した国会議員127人のうち
118人の賛成を得た。親シリアのエミール ラフードの後継者として、スレイマン
が選ばれたのは、レバノンを内戦の淵に導いていた半年に渡る権力争いの妥協に向
けて、重要な最初の一歩である、と見られている。これまで大統領を選ぼうという
試みが何度もなされていたが、主としてシーア派のヒズブッラーおよびこれと同盟
関係にある勢力の抵抗を受けて、失敗に終わっていた。スレイマンは、国民に再び
団結し、シリアとも友好的な関係を育てるように呼びかけた。アラブ連盟の仲裁
で、西側指向のスンニー派の首相ファード セニオラと、ヒズブッラーが指揮する
野党勢力は、過去数週間、共同で政府を作り、新たな選挙法を作ることで合意して
いた。

     その他のニュース

西側はレバノンが一つになり安定することを望む

(ベルリン、ワシントン)将軍スレイマンがレバノン新元首に選ば
れたことは、安定し主権が安全となるとの期待が持たれているた
め、西側では一致して歓迎されている。連邦大統領ケーラーはスレ
イマンに対し、国の危機を克服するにあたって、ドイツが精力的な
支援を行なう、と約束した。ドイツ外相シュタインマイアーは、新
政権が速やかに組閣され、国の権力の一元化が実施に移されねばな
らない、と述べた。米国大統領ブッシュは、和解の気運が盛り上が
り、政府の権力がレバノン全土に広がるのではないか、との期待を
述べた。

四川省ではまた大きな余震

(成都)中国の被災地域の住民は、まだ平静を取り戻していない。
激しい余震が、四川地域を揺らし、数万の家屋を破壊した。2人が
死亡し、4百人が負傷した、と国営新華社通信は伝えている。米国
の地震診断によれば、この地震の強さは6.0で、首都北京でもこの
揺れは感じられ、建物が揺れた。また四川省では、激しい雨が予想
され、十数ヶ所のダムが倒壊の危険がある。さらに地滑り多数が起
きている。

外国支援隊が初めてビルマの被災地域に入る

(ラングーン)巨大サイクロン「ナルギス」が襲ってから3週間、
ビルマ軍事政権は、外国の支援隊の被災地入りをようやく認めた。
ドイツ技術支援隊THWは、打撃を受けたイラワディ川三角州に入っ
た。外務省次官エアラーは、国際支援国会議に出席するためラング
ーンに滞在しているが、支援物資8トンを持ち込んでいるが、「突
破口」が見いだせた、と述べた。国際社会は、ビルマに対して5千
万ドル以上の支援を約束していると見られるが、これは主として国
連の計画を経由して行なわれることになっている。国連事務総長潘
は、支援国会議の最後に、軍事政権が「早期に正しい方向に」進
み、より大きな協力をするだろう、との期待を述べた。




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