5月19日〜25日のオーストリアのニュース



5月19日(月)

     国外ニュース

モロッコではテロ容疑者11人が逮捕

モロッコでは警察が、イスラーム教徒のテロリストと見られる
11人を逮捕した。同国北部のフェスとナドルで逮捕された男たち
は、モロッコとベルギーでの襲撃を計画していた、と首都ラバット
で警察は月曜日に発表した。また彼らには、アフリカ北西部にある
テロ組織アル カーイダの訓練使節のために、アルジェリアで人材
を集め、さらにイラクでの攻撃のための人を集めた、との容疑が持
たれている。フラマン語による放送を行なうVRTによれば、このテ
ロ組織は、ブリュッセルのEUの建物とシェラトン ホテルに対す
る攻撃を計画していた。モロッコで逮捕されたテロ容疑者の中に
は、ブリュッセルに住まいを持つモロッコ人1人も含まれている。

     国内ニュース

フィッシャーはアンカラでの政治会談を開始

連邦大統領ハインツ フィッシャーは、今日からトルコ首脳部との
政治会談を開始する。トルコ共和国建国の父ムスタファ ケマル 
アタチュルクの霊廟を訪問した後、フィッシャーはトルコ外相アブ
ドゥッラー ギュルの出無かを受ける。午後には首相レジェップ 
タイップ エルドアンとの会談が予定されていたが、首相が病気に
かかったため、取りやめとなり、代わりに木曜日にイスタンブルで
行なわれることになっている。その他、国会議長ケクサル トプタ
ンとの会談も計画されている。




5月20日(火)

     最新ニュース

ETAの最高指導者が逮捕された模様

フランス警察は、バスク地方の地下組織ETAの最高指導者と見られ
る人物を逮捕した。「ティエリ」という名前で知られるフランシス
コ ザヴィエル ロペス ペーナは、ボルドー近郊で逮捕された、
とスペイン警察は火曜夜にマドリードで発表した。彼とともに3人
のETAのテロリストのみがラも確保された、とのことである。
     国外ニュース

イスラエル紙「ブッシュはイラン攻撃を計画」

火曜日夜のイスラエルでは、米国大統領ジョージ W. ブッシュは、
今後数ヶ月のうちに、イランに対する軍事攻撃を行なう、との報道
がなされたが、米国大統領府はこれを否定した。「エルサレム ポ
スト」紙の記事は、印刷する価値がない、とブッシュの公報はワシ
ントンで述べた。同紙は、情報源を明らかにしないで、ブッシュと
副大統領ディック チェーニーは、1月の任期末を前に、イラン政
府を軍事的に攻撃しなければならない、ということで意見が一致し
ている、との言葉を載せていた。ブッシュの広報は、米国政府は平
和的かつ外交的に、イラン政府との核をめぐる対立を解決する、と
の目標を変えていない、と述べた。

     国内ニュース

健康保険制度改革をめぐる新たな交渉

健康保険の財源を確保するという案件で、連邦政府の立法措置をめ
ぐり、火曜日午後遅くに、ウィーンでは再び交渉が行なわれた。こ
れには、オーストリア労働組合連合会長ルードルフ フンツトルフ
ァー、経済会議からはカールハインツ コプフ、オーストリア医師
会の開業医たちの連邦元老院長ギュンター ワフロフスキーが出席
した。結果については何も発表されなかった。ワフロフスキーはお
そらく水曜日に、ウィーンで医師会の記者会見が行なわれる、その
場で何かを述べると見られている。




5月21日(水)

     国外ニュース

チェコは米国のミサイル防衛計画を承認

チェコ政府は、米国の東ヨーロッパのミサイル防衛体制を駐留させ
る件について、米国との協定を承認した。テプリツェ市で行なわれ
ていた会議のなかで、賛成が得られた、と公報が発表した。両者は
4月にすでに、最も重要な両国間協定に関する交渉が、上手く取り
まとめられた、と発表していた。チェコ外務省の発表によれば、米
国外務大臣コンドリーザ ライスは、今後2カ月のうちにこの協定
に署名が行なわれると見ている。この2つからなる条約は、国会の
承認を得なければならない。2つめの条約の関する話し合いは、今
なお続いている。

     国内ニュース

クドルスキー「医師のストライキ計画は前代未聞」

医師会が、建国保険改革に対する抗議から、6月に数日間に渡って
診療所を閉鎖すると予告したことに対して、厚生大臣アンドレア 
クドルスキー(国民党)は、大きな怒りで答えた。このストライキ
には、理由がかけている、と彼女は述べた。彼女はこのストライキ
は「前代未聞」で、「患者に対する厚かましい行動」ダと思う、と
日刊紙「エスターライヒ」紙の述べた。具体的な批判と改善のため
の提案がないのは残念に思うが、医師およびその代表者との話し合
いには応じる、とも彼女は語った。




5月22日(木)

     国外ニュース

国連事務総長潘はビルマの権力者と面会

国連事務総長潘基文は金曜日に、ビルマ軍事政権の元首タン シュ
エと会談する。潘は将軍シュエに、13万4千人の使者と行方不明者
を出した嵐の生存者のために、大規模な支援を受け入れるように説
得する方針である。軍事政権は、5月2日と3日のサイクロン通過の
後、西側の支援隊の入国を阻止したため、世界各国から理解できな
いとの声が出ていた。また事態が明らかになることを恐れていると
見られるシュエは、潘の電話での呼びかけや書簡に応えるのを拒否
している。この会合は、元首都のラングーンではなく、ジャングル
の中にある政府の本部ネーピードーで行なわれる。潘は、1964年
以降ビルマを訪問する初めての国連事務総長となる。

     国内ニュース

健康保険制度問題で労組は医師に対する攻撃に抵抗

健康保険制度改革に対する法律案に関連して、医師に対する攻撃が
起きているが、オーストリア労働組合連合は、この攻撃を厳しく退
けた。この法案は、労使双方の話し合いが行なわれており、健康保
険組合が、医療関係者と統一的な契約を今後は話し合いで結ぶこと
ができなくなる可能性を含んでいる。「開業医は従業員ではない。
したがって医師には集団的契約は結ばれない。医師たちは、自由業
として、あるいは従業員として働きたいか、自分で決めなければな
らない」と対策を協議している労働組合連合は発表した。




5月23日(金)

     国外ニュース

グルジア国会議員選挙ではサアカシヴィリの政党が3分の2の多数

グルジアの国会議員選挙では、親西側の大統領ミハイル サアカシ
ヴィリの政党が、3分の2の多数を守った。金曜日に全ての投票の
90%以上の開票が終わった後、選挙本部が発表した。それによれ
ば、150議席のうち120議席が、サアカシヴィリの「統一国民運
動」のものとなる。40歳の彼はこれにより、今後も憲法を修正で
きる。一方投票に臨んだ野党3つのうち2つは、「全面的な改ざん
を受けた投票」であると見て抗議をしており、この国会議員の配分
を受け入れなかった。9つの政党からなるレワン ガチェチラゼの
勢力の他に、左翼の労働党も、国会への協力を拒否している。西側
の専門家は、制約はあったものの、自由な投票が行なわれた、と述
べた。

     国内ニュース

汚職問題でプラマーは「定義上の問題がある」と認める

国民評議会議長バルバラ プラマー(社会民主党)は、後ればせな
がら、2008年初めに発効した新たな反汚職法について、立法化の
際に「定義上の問題」があったことを認めた。この法律は、国会議
員に対する例外規定をもうけたために、非難を受けていた。その原
因について彼女は昨晩のテレヴィ番組で、オーストリアには職業政
治家も、国会活動の他に仕事を持っている者がいる、ということを
挙げた。いずれにせよ彼女は、改善のために「具体的な対策」を取
ると約束したが、欧州議会の判断を待つ方針である。彼女の考えで
は、汚職との戦いで2つの合意が成り立っていて、一つは国連の水
準で、もう一つはヨーロッパ法の水準であるが、これが「まだ完全
には実施されておらず」、国会の各会派が、権利の立法府およいび
国会の立法の仕事に関する態度を表明することで、この問題に対し
て十分な情報を与えられることになる、とも彼女は述べた。一方法
務大臣マリーア ベルガー(社会民主党)は、オーストリアでの汚
職対策を一元的に扱う官庁を作るように求めた。




5月24日(土)

     国外ニュース

コロンビア革命軍FARCの長が死亡

反乱勢力であるコロンビア革命軍の創設者で、今まで首領をつとめ
ていたペドロ アントーニオ 「ティロフィーヨ」 マリンが死亡
した、との報道が為されていたが、コロンビア政府は、これを確認
した。南アメリカの同国の反乱軍の指導者として、最も力を上げて
行方を追求されていた男は、3月26日に77歳で、心臓疾患が原因
で死亡していた。「彼がどのような死を迎えたのかはわからない。
死亡したとされる時には、ティロフィーヨが潜伏していた革命軍の
陣地を、3度にわたって爆撃していた。ゲリラ側は心臓疾患で死亡
した、とのべている」と国防大臣フアン マヌエル サントスは述
べた、と新聞では伝えられている。内務大臣カルロス ホルギン
は、当局はティロフィーヨの死の情報を確認しようとしている。彼
は長い間病気であった、と見られている。彼の死が報道されたこと
も何度かある。彼の姿が最後に確認されたのは、1998年から
2002年の間の、失敗に終わった和平交渉の時であった。ティロフ
ィーヨが1964年に創設したマルクス主義的な「コロンビア革命
軍」は、同国最大で最も長い歴史を持つ反乱勢力である。彼らは、
元大統領候補イングリート ベタンコートを含め多くの人質事件を
起こしている。EUと米国では彼らはテロ組織に分類されている。

     国内ニュース

クドルスキーが世論調査で最低の支持

厚生大臣アンドレア クドルスキー(国民党)は、医師だけでな
く、国民に与える印象の問題でも戦わなければならない。「プロフ
ィル」誌のためにOGMが行なった世論調査では、56%の人が彼女の
仕事ぶりに「悪い」との評価を下した。19%だけが、彼女の業績に
満足しており、26%は明言を避けた。社会福祉大臣エルウィン ブ
ーヒンガー(社会民主党)が補った計画は、社会保険会社主要連合
を持ち株会社に組織替えするという計画であるが、これには41%が
反対し、賛成しているのは32%である。一方クドルスキーは、雑誌
広告を始めている。その中では健康保険制度改革で予定されている
措置を擁護している。また医療関係者がストを辞さないという立場
に理解を求める医師会の介入が起きている。




5月25日(日)

     国外ニュース

南アフリカではムベキは人種隔離への逆行が起きないように警告

南アフリカでは外国人を敵視する対立が起きているため、大統領タ
ーボ ムベキは昨日、暴力に彩られていた人種隔離時代へ逆行する
ことがないように、と呼びかけた。外国人に対する暴力は、過去の
暴力的な対立へ導きかねず、「誰もそのようなことを私たちにさせ
ることはできない」とムベキは演説した。2週間前に外国人を敵す
る攻撃は始まって以来、数万人が家を追われた。死者の数は少なく
とも50人に上っている。

     国内ニュース

健康保険制度改革でブーヒンガーは核心部分について主張

社会福祉大臣エルウィン ブーヒンガーは、昨日のオーストリア放
送の記者会見で、健康保険組合の財政の健全化にむけ、計画中の健
康保険制度改革の核心部分を維持する、と述べた。「私たちは逆行
することは許されていない」と彼は語った。また彼は、細部の修正
についてはもちろん応ずる、と強調した。年金受給者組織が、その
代表2人に社会保険会社主要連合の持株会社で、投票権を与えるよ
うに、と提案しているが、彼はこのような提案は「真剣に検討す
る」と述べた。いずれにせよこの改革は夏前に、閣議を通過しなけ
ればならない、とも語った。




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