8月4日〜10日のオーストリアのニュース



8月4日(月)

     国外ニュース

カダフィーは地中海連合を拒否すると強調

リビア元首ムアンマル カダフィは、地中海連合を拒否する、との
立場を強調した。隣国チュニジアを訪問中の彼は昨日、この方策は
「植民地への復帰」の印である、と述べた。ヨーロッパ人が、南側
にある隣国に対して、心から自らの腕をさしダスでのあれば、元植
民地に対して、賠償金を支払うべきだ、とも彼は述べた。元植民国
フランスの提案に基づいて設立された地中海連合は、EUと地中海
南部の諸国の政治的および経済的な強力を深めるためのものであ
る。フランスは、最後まで北アフリカに持っていた植民地アルジェ
リアを、1962年にようやく、流血の独立戦争の末に開放してい
た。地中海沿岸諸国モロッコ、チュニジア、レバノンも、フランス
政府によって支配されていた。リビアはパリで7月13日に開かれた
設立首脳会談に招待を受けたが、ただ一ヶ国これに参加しなかっ
た。カダフィはこれは、アフリカおよびアラブの統一を分断するた
めの「帝国主義的計画」である、と述べた。

     国内ニュース

暴力対策法案に関する社民党と国民党の交渉が決裂

社会民主党と国民党は、暴力対策法案を話し合ってきたが、決裂し
た。法務大臣マリーア ベルガー(社会民主党)は、今まで連立を
組んでいた国民党にこの責任がある、と述べた。国民党、具体的に
は家族大臣アンドレア クドルスキーは、「子供を暴力、とくに性
的犯罪からより上手く保護するために、大がかりの努力を行なって
きた」が、青少年福祉当局の届けでの義務の問題で、話し合いが決
裂した、と昨日の放送の中で述べた。これにより、国民党は、暴力
の犠牲者となる子供たちが被害を受けるのを阻止するための政策
が、引き続き取られることになる」とベルガーは批判した。クドル
スキーは、先週子供の虐待の届け出の義務を弾力化した案が、国民
党の反対にあったのは、「びっくりした」とも述べた。彼女の考え
では、第2次暴力対策法の再検討した版を検討した後、家族大臣お
よび専門家数人の検討を顧慮する計画であった。




8月5日(火)

     国外ニュース

イランは核をめぐる対立で提案に対し明確に回答する責任がある

イランは昨日、同国の核計画に関する対立を仲裁するための、諸外
国からの提案に対して、はっきりした回答をしなかった。EUの外
交官たちによれば、イラン大使はEU外務使節ハヴィエル ソラナ
あての書簡を手渡したが、その中には、イランが経済強力を強める
見返りに、ウランの宿を中止する用意があるかどうかについて、求
められていた明確な形での回答呈示は回避されていた、とのことで
ある。国連安全保障理事会で拒否権を持つ五大国とドイツが、水曜
日から今後の措置について協議を行なう。米国とその他の西側諸国
は、安保理の制裁強化を行なうと威嚇している。既に回答期限は先
週土曜日に過ぎている。

     国内ニュース

社民党は「今後は約束をより慎重に対処」する方針

社会民主党連邦執行部長ドーリス ブーレスは、元大蔵大臣フェル
ディナント ラチーナ(社会民主党)の党に対する批判を、真剣に
受け止めている。公開書簡の中でブーレスは、幹部が社会民主党に
取り入ろうとしていると「クローネ新聞」に非難している社会民主
党員と共にらラチーナは「我々が誇る社会民主党の勢力に賛成して
いる」と述べた。「彼の言葉は重要なもので、私たちは批判を真剣
に受け止め、対話と開かれ誠実な議論を行なうつもりである」とも
述べた。そして社会民主党は「今後は約束をより慎重に扱う」とブ
ーレス述べた。しかし「大学授業料に反対して戦うのは、過大な約
束ではなく、政治の原則であるが、国会で多数派の意見は受け入れ
なければならない」とも述べた。




8月6日(水)

     国外ニュース

モーリタニアで軍事クーデタ 大統領が逮捕される

西アフリカのモーリタニア共和国では、水曜日に政権奪取を目指す
暴動が起きた。大統領シディ ウルド チェイク アブダラヒと首
相ヤフヤ ウルド ワグフは、軍によって逮捕された、と首都ヌア
クショットの治安部は発表した。このきっかけになったのは、大統
領による高級将校の解任であった、とされている。同国は深刻な内
政上の危機にある。月曜日には国会議員48人が辞任していた。モー
リタニア軍は2005年8月にも、クーデタを起こしていた。

     国内ニュース

グーセンバオアーは元党幹部からの批判を退ける

退任する社会民主党党首アルフレート グーセンバオアーは、いく
つかの新聞インタヴューに答えて、社会民主党の元幹部からの批判
を退け、自分の後継者であるウェルナー ファイマンを擁護した。
税制改革委員会で社会民主党の代表を務めていた元大蔵大臣フェル
ディナント ラチーナが、結束させる力が自分には欠けていると非
難するのは、信じるに値しない、と述べた。20人ほどの社会民主党
員が署名した公開書簡の中で、社会民主党内部では民主的な慣行が
軽視され、「主要幹部が品位を欠いた形でクローネ新聞に取り入っ
ている」との批判が書かれていた。社会民主党と国民党の間では、
今回の選挙戦の中では、介護問題、幼稚園の無料化、AUAの売却な
どでは意見が一致していることから見て、国民党は連立政府で解決
を図ろうとせず、逆にこれを阻止しようとしていたことの証明だ、
と述べた。




8月7日(木)

     国外ニュース

中国のイスラーム教徒はオリンピックを攻撃すると威嚇

中国のイスラーム教徒のある組織は、北京オリンピック期間中に攻
撃を行なう、と脅迫した。急進派組織の監視を行なう米国の専門企
業SITEは昨日、ある映像による書簡で、この組織が全てのイスラ
ーム教徒に対して、子供たちを試合会場から遠ざけるように呼びか
けた、と発表した。6分弱のこの映像の中で、オリンピック大会の
意匠が燃え上がり、試合会場が爆発する映像が流れた、とのことで
ある。さらに覆面とターバンをし、銃らしきものを持った公報の姿
も映った、とのことである。SITE社は、中国の少数派であるウイ
グル族の言葉で話された言葉を翻訳し、「中国人と同じバス、列
車、飛行機、同じ建物、同じ広場には立ち入るな」と述べたと伝え
た。

     国内ニュース

社民党党大会でファイマンが党首に選出

社会民主党は金曜日に新党首を持つ。基盤整備大臣ウェルナー フ
ァイマンが、リンツで開かれる党大会で、唯一の候補者として党首
選挙に立候補する。連邦首相アルフレート グーセンバオアーは、
8年以上に渡って党首を務めたが、党幹部に別れを告げる。このほ
かリンツでの党大会では、国民評議会の連邦の候補者の名簿と、社
会民主党の選挙公約が承認を受ける。この候補者名簿の筆頭にはフ
ァイマンが置かれ、続いて国民評議会議長バルバラ プラマー、社
会民主党労働組合会長ウィルヘルム ハーバーツェトル、青年国民
評議会議員ラオラ ルーダスが続く。選挙公約では、来年中の所得
税の負担軽減を中心に、大学授業料の廃止が掲げられる。




8月8日(金)

     国外ニュース

イラクでは自動車爆弾による攻撃で少なくとも21人が死亡

米軍の発表によれば、イラク北部では金曜日に、自動車爆弾による
攻撃があり、少なくとも21人が死亡、72人が負傷した。爆薬はバ
グダードの北450キロにあるタル アファルの市場で破裂した。わ
ずか2年前には、米国大統領ジョージ W. ブッシュが、この村を安
全を取り戻した好例である、と述べていた。しかし2007年3月以
降、この街は同国で最も危険な村の一つとなっていた。7月16日に
は、ここでは同じような凶行があり、12人が死亡、30人が負傷し
ていた。

     国内ニュース

ハイダーの未来同盟党首就任に青信号

ケルンテン州首相イエルク ハイダーは、金曜日午後に、未来同盟
の連邦等幹部会から、現職のペーター ウェステンターラーの後継
者として、党首に指名された。彼は8月30日にグラーツで行なわれ
る特別党大会で、党首に選出されることになっている。




8月9日(土)

     国外ニュース

クリントンは支持者にオバマの支援を呼びかける

ヒラリー クリントンは、自分の支持者に対して、党内で大統領候
補の座を争ったバラク オバマを支援するように呼びかけた。たと
え民主党の次期大統領候補が、自分が大統領になるという希望を打
ち砕いた人物であるとしても、共和党のジョン マケインと比べれ
ば、国家運営の上ではよりよい候補者である、とニュー ヨーク選
出の上院議員である彼女は、ラス ヴェガスでの選挙集会で述べ
た。彼女はこれで初めて、オバマが有利になるように狙って人前に
出たことになる。オバマと大統領候補の椅子を争ったジョン エド
ワーズは、数週間前から映画制作者との情事を否定していたが、こ
れを認めた。テレヴィ番組のインタヴューで彼は、この件を恥じて
いる、と述べた。

     国内ニュース

ファン デア ベレンは国民党との連立に意欲はない

連邦緑の党代表アレクサンダー ファン デア ベレンは、国民党
との連立を行なうとの考えは、数週間前ほど魅力的ではない、と考
えている。逆に彼は「クリール」紙のインタヴューで、国民党の
「外国人を敵視した選挙戦」を攻撃した。この選挙での緑の党の
「最大の目標」は国会の第三番目に大きな勢力となることである
り、最低の目標は、最大の目標を放棄しないことである、と述べ
た。ファン デア ベレンは7月中旬にはまだ、国民党との連立を
する気は「大いにある」と述べていた。彼の見方によれば、、国民
党は「人間軽視で、経済政策に暗い」し、社会民主党はあいかわら
ず「クローネ新聞に屈伏している」と批判した。緑の党は議席を獲
得するために、若者を含め、かつてないほど多くの候補者をたてる
方針である、と述べたが、具体的な名前を挙げることはなかった。




8月10日(日)

     国外ニュース

ボリヴィアでは大統領モラレスに関する国民投票が終わる

ボリヴィアでは日曜日に、左派的な大統領エーヴォ モラレスと
8つの州の知事についての住民投票が終わった。48歳の大統領モラ
レスが、国民投票で留任するすると見られているが、保守的な知事
との対立は改称しない可能性が高い。投票前の時点で既に、票の重
要性をどのように評価するかをめぐって、さまざまな解釈が行なわ
れていた。正式には大統領の解任が問題となっており、この問題で
は53.76%以上の賛成があった場合に解任となる。大統領の解任の
他、現職の知事も投票にかけられている。モラレスはこの国民投票
で、自分が進めている社会主義的改革を、自由主義および保守的な
知事が妨害するのを、押し止める方針である。最新の世論調査で
は、59%ほどの賛成で、モラレスは留任する。もともとは知事は
38から48%の支持があれば、留任できることになっていたが、投
票の前の週に最高国民投票局が修正を行ない、50%を越える支持が
あれば、留任できることになった。

     国内ニュース

プロフィル誌「労組はファイマンの報道機関協力に支払」

交通大臣で社会民主党新党首ウェルナー ファイマンが、いくつか
の活字媒体に強く関与している点が、再び批判を呼んでいる。もっ
とも大きな標的となっているのは、オーストリア労働組合連合の
「報道機関への協力」で、ファイマンもその中で取り上げられてい
る。「プロフィル」誌によれば、オーストリア労組連合持株会社
は、2007年に少なくとも2百万オイロをこの目的で支払い、「ク
ローネ新聞」への介入だけで50万オイロを支払った。同誌によれ
ば、このような行動ファイマンおよび交通省の合意を得て行なわれ
た。労組連合およびファイマンの公報は、これは労組連合独自の宣
伝活動であった、と強調した。




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