8月11日〜17日のドイツのニュース



8月11日(月)

カフカズでの戦闘は拡大

(トビリシ)平和の訴えが世界各地から出されルナか、カフカズでの紛争の情勢は
さらに激しさを増している。アブハジアの正式発表によれば、ロシア軍はグルジア
西部の都市セナキに迫っている。セナキは離脱しようとしているアブハジアからわ
ずか数キロのところにある。アブハジアは、戦闘が行なわれている南オセチア同
様、グルジアからの完全な独立を求めている。ロシア国防省は、この侵攻はグルジ
ア軍の再結集を阻止するためのものだ、と発表した。今までのところ確認が取れて
いないグルジア側の発表によれば、夜間にロシア軍は、南オセチアとの国境近くに
あるゴリ市が占領された。ロシア国防省は、この情報を否定している。南オセチア
州政府の発表では、グルジア軍はこの地域の数都市から砲撃を再開した。

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クシュネルはロシアに停戦に向けた呼びかけ

(モスクワ)フランス外相でEU評議会議長クシュネルは、ロシア
政府に対して、グルジア大統領サーカシヴィリが発表した停戦に関
する声明に署名をするように、呼びかけた。この文書はEUおよび
ヨーロッパ安全協力機構が作成した、とクシュネルは述た。クシュ
ネルとフィンランド外相ストゥッブは、夜にモスクワに向けて出発
した。ロシア外相イワノフは、グルジアはこの協定について、離脱
した地域と話し合わなければならず、暴力の行使の中止を含むもの
でなければならない、と語った。

G7諸国はロシアにグルジアと停戦するように求める

(ワシントン)主要工業国7カ国G7はロシアに対して、グルジアと
早期に停戦協定を結ぶように呼びかけた。その中では、ロシアとグ
ルジア政府は、離脱を試みているグルジアの地域南オセチアとアブ
ハジアをめぐる紛争で、国際的な仲裁を受けるべきである、と述べ
られている。米国外務省の発表によれば、外相ライスはそれより
前、他のG7外相と電話で会談し、カフカズ問題を交渉によって解
決するために全力を挙げることで、合意がなされた。情報によれ
ば、ロシアはグルジア国教を尊重するように呼びかけが行なわれた
ほか、各国外相は、この紛争の民間人犠牲者に関する懸念を表明し
た。G7には、米国の他、ドイツ、フランス、英国、イタリア、カ
ナダ、日本が参加している。ロシアとともにこれらの国々は、G8
の形で協力を行なっている。

カフカズでの戦闘の犠牲者に対する初めての支援措置

(ベルリン)グルジアの戦争地域で、困窮している民間人のため
に、いくつかの支援活動が開始された。ベルリン外務省は、仮宿泊
所や医薬品を調達するために百万オイロを確保した。世界食料計画
は、難民に対する食料品の供給を開始した。ロシア正教会の発表に
よれば、約2万2千人の難民がロシアの北オセチアに逃げ込んだと
のことである。グルジアの助祭災害支援は、グルジアの首都トビリ
シには、1万5千人近くの難民がいる、と伝えている。赤十字の発
表によれば、紛争地域で人間が置かれている情勢は、極端に悪化し
ている。




8月12日(火)

ロシアはカフカズ和平計画を受け入れるように呼びかけ

(モスクワ)グルジアから離反した地域南オセチアをめぐる紛争では、ロシア大統
領ディミトリ メドヴェージェフは、全ての関係国が、EUとヨーロッパ安全協力
機構の和平案を受け入れるように呼びかけた。ロシアとグルジアの部隊は、先週末
の戦闘開始以前にいた場所に基地に戻らなければならない、とメドヴェージェフは
述べた。この和平案には、グルジアから出て行こうとしているアブハジアの将来に
関する話し合いの実施も含まれている。フランス大統領ニコラ サルコズィは、モ
スクワで仲介の努力をしていたが、まだ和平が実現してはいないが、ロシアとグル
ジアは、敵対的な態度をとるのを中止することには賛成した、と述べた。これより
前にメドヴェージェフは、同国軍に戦闘行為の中止を指示していた。NATOはロ
シアのこの指示を歓迎したが、この命令だけでは不十分である、としてきした。事
務長ヤープ デ フープ スケッフェルはブリュッセルで、戦闘開始前の状態が回
復されねばならないと述べ、グルジア政府に対して、グルジアがNATOに加盟する
機会はまだ残っている、と請け合った。

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国連の発表「カフカズでの戦争では10万人が難民に」

(トビリシ)南カフカズでの戦闘により、10万人が難民となった、
と国連は推計している。難民のの多くは、戦闘の行なわれた南オセ
チアとアブハジアの両州から、グルジアの首都トビリシに入った。
同様に戦闘が起きたグルジアの都市ゴリからは、ほとんど人の姿が
なくなった、と難民高等委員会UNHCRは発表した。当初の支援活
動は終了した、とのことである。国連難民委員グテレスは、紛争地
域への支援物資輸送のために、同機構の緊急予備費から2百万ドル
を使うことに賛成していた。

情報流出事件に新たな展開

(ベルリン)ドイツでは購買者および情報保護の情報によれば、個
人の情報が銀行口座番号も含めて、大規模に売買されている。シュ
レースヴィヒ・ホルシュタイン州の購買者保護局は、名前、誕生
日、住所、電話番号、銀行口座の暗証番号1万7千人分を収録した
CDを入手したが、これはおそらくノルトライン・ヴェストファー
レン州の起業から別の企業へと売却されたと見られる、とのことで
ある。これらの情報はもともとは、ドイツ南部の宝くじ会社から流
出したものとみられる。

近東交渉でイスラエルが提案を行なう

(テル アヴィヴ)パレスチナ人との和平交渉開始から8カ月、イ
スラエルは近東紛争解決のための具体的な提案の説明を行なった。
日刊紙「ハーレツ」の報道によれば、イスラエルは占領中の西ヨル
ダンランドの93%から撤退する方針である。さらにイスラエルは、
ガザ帯状地帯に接する自国の領土と、5.5%の領土を交換する意向
である、とのことである。特に大きな問題であるエルサレムの今後
の地位については、言及されていない、と同紙は報じている。さら
に440万人を越えるパレスチナ難民に対しては、例外措置として、
イスラエルへの帰還が認められる。一方パレスチナ側は、これはイ
スラエル側が意図的に公表した半分の真実である、と述べた。




8月13日(水)

カフカズでは和平計画にもかかわらず暴力が続く

(トビリシ)グルジアとロシアは和平計画に合意したが、破綻したことが判明し
た。ロシアの戦車隊が、戦略的に重要な都市ゴリに侵入した。その理由として、武
器庫の手入れを行なうことが挙げられている。親ロシア勢力が管理下においている
近隣の村で略奪があった、と目撃者は報告している。グルジアは、装甲車と輸送車
が、首都トビリシの方向へ進んでいる、と報道しているが、ロシアはこれを否定し
た。またロシア軍は、合意したように、グルジアが撤退しているものの、あまりに
遅い、と非難した。火曜日にはフランス大統領でEU評議会議長のニコラ サルコ
ズィがトビリシで、ロシアとグルジアは和平案に合意した、と述べていた。この間
にグルジアをめぐる危機のため、米国はNATO加盟国の外務大臣による特別会議を
提案した。米国大統領ジョージ W. ブッシュは懸念を表明し、ロシアが合意を守る
ように求めた。

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EUは監視団をカフカズに派遣の方針

(ブリュッセル)EU加盟各国は、監視団をグルジアおよびグルジ
アから離脱しようとしている南オセチアに派遣する用意がある。和
平部隊の派遣は、これを求める国連の委託があった場合にのみ行な
われる、とドイツ外相シュタインマイアーはブリュッセルで開かれ
たEU外相緊急会議後に発表した。ドイツが、カフカズでのEUの活
動に加わらないことはあり得ない、ともシュタインマイアーは付け
加えた。EU外相の決定には、当面非武装の監視団の派遣だけが取
り上げられており、これはヨーロッパ安全協力機構を支援するもの
で、現在同機構はグルジアにいる人員を現在の200人から、300人
へと増員する方針である。シュタインマイアーはさらに、ロシアと
の連絡を途絶えさせないことに賛成し、カフカズの安定は、ロシア
と協力した場合にのみ実現可能である、と述べた。

シリアとの和解首脳会談を前にレバノンで攻撃 死者発生

(トリポリ)シリアとレバノンがダマスカスで和解にむけた会談を
行なう直前になって、レバノンは激しい爆弾攻撃に揺れた。治安部
隊の発表によれば、少なくとも18人が死亡、40人ほどが負傷し
た。爆弾は兵士が利用するバス停の近くで破裂した。この攻撃は朝
の通勤客がいる場所の近くで起きた。トリポリは先週、数回に渡っ
て攻撃を受けていた。EUはこの攻撃を非難した。レバノン大統領
スレイマンは、これはテロ行為であると述べ、国民に団結するよう
に呼びかけた。一方スレイマンはシリア入りした。現地では両国が
外交関係を初めて持つことを、確定することになっている。

アフガニスタンで支援の女性が攻撃を受ける

(カブール)アフガニスタンでは攻撃が行なわれ、外国の発展支援
団の女性3人と、彼女たちの現地人運転手が殺害された。「国際救
助委員会」IRCの職員は、カブールの南のロガール州で、カブール
に向かう途中待ち伏せを受けて射殺された、と州政府は発表した。
この犯行の背後には、おそらくイスラーム教徒反乱勢力タリバーン
が潜んでいるものと見られている。犠牲者は、英国国籍およびカナ
ダ国籍を持つ女性1人と、カナダ人女性1人、米国人女性1人であっ
た。国際救助委員会は、アフガニスタンでの活動を、しばらくく停
止する。この組織はニュー ヨークの本部を置き、故郷に戻ろうと
する難民に物資を調達する活動を中心に行なっていた。




8月14日(木)

カフカズ紛争で突発的事態 グルジアは独立国家共同体を離脱

(トビリシ)カフカズ紛争で合意に達した停戦は、再び突発的な出来事で暗い影が
落ちた。数ヶ所の村落からの報告では、ロシア兵がグルジアの本土にある武器庫と
軍事基地を破壊した。一方モスクワ参謀本部は、この地域では戦闘行為はもはや行
なわれていない、と強調した。ロシア部隊が約束通りに撤退したかどうかは不明で
ある。首都トビリシの国会は、以前のソ連の共和国からなる独立国家共同体から、
グルジアが離脱することを決定した。南オセチアとアブハジアの代表は、フランス
が仲介した和平案に署名した。ロシア大統領ディミトリ メドヴェージェフはふた
たび、この地域の独立の努力を支持する、と明言した。この地位にいる難民の多く
に対する物資供給は、あいかわらず困難である。

     その他のニュース

米国外相はトビリシに向かう

(パリ)フランス大統領サルコズィと米国外相ライスは、ロシアと
グルジアに対し、取りまとめた停戦協定に早期の署名するように求
めた。その後にロシア軍の撤退が軌道に乗るだろう、とも述べた。
ライスはトビリシに向かう途中で、フランスに立ち寄った。また米
国はロシアのグルジア紛争への対処法への批判を強めた。国防相ゲ
イツは、両国関係を今後まで損なうことにならないように、と警告
した。

ドイツはグルジア紛争で慎重な態度に賛成

(ベルリン)連邦政府はグルジア戦争で停戦が実施された後、ロシ
アに対して穏健な姿勢を取ることに賛成している。一方的にどちら
かの責任を追及することはない、と外相シュタインマイアーは連邦
議会の外務委員会特別会議後に述べた。ロシアに対するさまざまな
批判があるにもかかわらず、南カフカズの紛争地域の安定では、慎
重な政策を取る方が役に立つ、とも述べた。連邦首相メルケルは金
曜日にロシア大統領メドヴェージェフと黒海沿岸のソチで会談す
る。ベルリンの通信員の報告では、メルケルはその後日曜日にグル
ジアを訪問する予定である。

ドイツの第2四半期の経済は縮小

(ベルリン)ドイツの経済は、ほぼ4年ぶりに縮小した。連邦統計
局の発表によれば、第2四半期の国内総生産は、2008年の第1四半
期と比べて0.5%減少した。連邦経済相グロースは、国際金融市場
の混乱と、原油価格の上昇が、負の影響を与えた、と発表した。
2008年全体では、連邦政府は1.7%の成長予想を堅持している、と
グロースは述べた。さらに統計局は7月の物価上昇は6月と同様、
3.3%で、これは15年ぶりの高水準である。




8月15日(金)

メルケルはロシア軍のグルジアからの撤退を要請

(ソチ)ドイツ首相アンゲラ メルケルは、グルジア紛争におけるロシア軍の対処
は激しすぎる、と非難した。彼女は大統領ディミトリ メドヴェージェフと、黒海
岸にある彼の夏の滞在地ソチで会談し、ロシア軍をグルジアの中心地域から撤退す
るように要請した。グルジアと南オセチアに持続的な停戦を実現するためにEUが
示した6条項計画を、できるだけ早く実施することが重要だ、とも語った。一方メ
ドヴェージェフは、いわゆる均衡の外国では、ロシア市民の安全をはかるために、
軍事的な介入を行なう、と強調した。現在のグルジアの国境はもはや維持できな
い、と彼は見ており、このような事態の後で、南オセチアとアブハジアの住民が、
グルジア国内で生きることはほとんど不可能になるだろう、と述べた。メルケル
は、現在のようなグルジアでの困難な紛争において、一方だけに責任を負わせるこ
とはない、と認め、巻き込まれた人に対する人道支援が優先される、と述べた。

     その他のニュース

グルジア大統領は停戦に署名

(トビリシ)南オセチアでの紛争開始から1週間、グルジア大統領
サーカシヴィリは、フランスが作成した停戦協定に署名した。サー
カシヴィリは米国外相ライスとトビリシで会談した後、署名を行な
った。ライスは、ロシア大統領メドヴェージェフが同じ文書に署名
するだろう、と確信している、と述べた。サーカシヴィリは、グル
ジアは決して離脱しようとしている地域南オセチアとアブハジアを
あきらめることはない、と強調した。紛争地域の情勢は、あいかわ
らず見通しがつかない。ロシア参謀本部の発表によれば、ロシアと
グルジアの部隊は、おおむね帰還し、停戦は守られている。一方
AFP通信の記者は、ロシアの軍事輸送団は、トビリシまで40キロ
のところまで進んでいる。

ロシアは人権擁護派の非難を退ける

(モスクワ)人権組織「人権監視団」は、ロシア治安部隊がグルジ
ア戦争でクラスター爆弾を使用した、と非難したが、治安部隊側は
これを否定した。副参謀長ノゴウィツィンはモスクワで、ロシアは
今までクラスター爆弾を使用したことはないし、その必要もない、
と述べた。「人権監視団」は、ロシア軍がグルジアの都市ゴリと村
落ルイシを爆撃した際に、クラスター爆弾を使用し、民間人11人
が死亡した、と発表した。問題となっているクラスター爆弾は、特
に民間人にとって危険である。

メドヴェージェフはポーランドの米国ミサイル迎撃施設を批判

(モスクワ)ポーランドと米国は、米国のミサイル迎撃体制をポー
ランドに置くことに関する条約を結んだが、ロシアはこれに怒りを
あらわにした。大統領メドヴェージェフはドイツ首相メルケルとソ
チで会談した後、この施設はロシアを目標にしたものだ、と述べ
た。米国はこの施設は、いわゆるならず者国家からの防衛のための
ものである、と述べているが、これは作り話である、と述べた。米
国大統領府公報は、ミサイル迎撃体制派ロシアを狙ってはいない、
との米国の立場を繰り返した。メルケルもこれを強調し、ロシアも
この迎撃体制の中に含めるために新たに会談を行なうよう求めた。
米国とポーランドは木曜日に、ポーランド領内に迎撃ミサイル10
基を2012年まで駐留させる、という内容の協定を結んでいた。




8月16日(土)

ロシアは停戦協定に署名 撤退はまだ行なわれず

(モスクワ)カフカズ紛争で、グルジアに続いてロシアも、EU評議会議長を務め
るフランスが作成した停戦協定に署名した。大統領ディミトリ メドヴェージェフ
は、6項目からなる計画に署名した、とロシア政府は発表した。この協定には、グ
ルジアから離脱しようとしている南オセチアをめぐり、5日間にわたって行なわれ
た戦争の処理として、停戦の他に、ロシア軍とグルジア軍の戦闘開始前の場所への
帰還が含まれている。ロシア外務大臣セルゲイ ラフロフによれば、メドヴェージ
ェフから命じられた追加の安全確保が実施された後に、兵士の撤退が始まり、安全
確保は6項目からなる計画に含まれている、とのことである。
グルジア政府は、ロシア軍が鉄道の重要路線を爆破した、と非難した。軍はこの破
壊の責任は自分にはない、と否定した。

     その他のニュース

ブッシュは停戦協定を歓迎

(ワシントン)米国大統領ジョージ W. ブッシュは、カフカズ紛争
の停戦協定に、ロシアとグルジアが署名したことを歓迎した。彼
は、これはこの紛争危機解決に希望を抱かせる一歩であると述べ、
さらに米国はグルジアを支援する、と強調した。独立を求めている
南オセチアとアブハジアがグルジアに帰属していることは、議論の
余地がない、とブッシュは強調した。ドイツ外相シュタインマイア
ーも、同様の見解を述べた。「ヴェルト アム ゾンターク」紙で
シュタインマイアーは、ロシア外相ラフロフの「グルジアの領土の
不可侵性に関する噂は忘れるべきだ」との発言を退けた。ドイツ首
相メルケルは日曜日に、グルジア大統領サーカシヴィリと会談する
ために、トビリシに向かう。政府筋の情報によれば、メルケルは、
カフカズ紛争の長期的な解決に向けて理解を求めるつもりである。
金曜日にはメルケルは黒海岸のソチで、ロシア大統領メドヴェージ
ェフと、この紛争について話し合い、ロシアの対処はおおげさであ
る、と批判していた。

ドイツ人がグルジアで誘拐された模様

(ベルリン)グルジアではドイツ人2名が誘拐された模様である。
外務省は、グルジア当局からのこれに関する報告を調査している、
と外務省広報はベルリンで発表した。木曜日以降、ドイツの旅券を
持つグルジア系のこの男性2人は、トビリシの北西部にあるゴリ市
から姿を消している、とグルジア刑事警察の発表を、インターネッ
ト版の「シュピーゲル」は報じているが、外務省広報はこれを確認
した。

ジンバブウェ情勢打開に希望

(ヨハネスブルク)南アフリカ大統領ムベキは、アフリカ南部開発
共同体SADCの首脳会談の冒頭で、ジンバブウェ危機が早期に解決
するのではないか、との期待をかき立てた。アフリカ南部諸国の首
脳は、ジンバブウェの各政党に協力して、交渉を取りまとめる機会
を提供する、とムベキはヨハネスブルクで述べた。首脳会談と並行
して、ジンバブウェ大統領ムガベと野党の両陣営の間で、権力の分
割をめぐる話し合いが行なわれた。国が管理するジンバブウェの新
聞「ヘラルド」は、この首脳会談が終わる日曜日には、協定に署名
が行なわれる、との予想を述べている。ムガベは首脳会談の協議会
に出席した。野党の指導者ツヴァンギライは、同様にヨハネスブル
クに滞在している。




8月17日(日)

メルケルはグルジアのNATO加盟にあいかわらず賛成

(トビリシ)連邦首相アンゲラ メルケルは、グルジアの首都トビリシで、同国大
統領ミハイル サーカシヴィリと、グルジアとロシアの南オセチアをめぐる対立に
関する情勢を協議した。その際彼女は、カフカズ紛争にもかかわらず、グルジアの
NATO加盟計画を変更しないのに賛成である、と述べた。さらにメルケルは、ロシ
ア軍のグルジア本土からの即時退却を求めた。これはロシアの信頼性の問題であ
る、とサーカシヴィリとの会談後に彼女は述べた。さらに彼女は、ドイツにとって
グルジアの独立性は疑問の余地がなく、グルジアの領土の不可侵性は尊重されなけ
ればならない、と明言した。さらにメルケルは、国際監視団を早期に紛争地域へと
派遣するように主張した。

     その他のニュース

ロシアはグルジアからの撤退を月曜日まで遅らせる

(パリ、モスクワ)停戦協定の署名から1日、ロシア大統領メドヴ
ェージェフは、軍のグルジアからの撤退を月曜日の昼に開始する、
と予告した。戦闘が開始前に駐留していた平和部隊に加えて派遣さ
れた部隊に、これが適用される、とのことである。メドヴェージェ
フはこれに関する決定を、フランス大統領で現在EU評議会議長サル
コズィに電話で伝えた、とパリの大統領府は発表した。サルコズィ
はメドヴェージェフに、グルジアとの停戦合意を速やかに完全な形
で守らなければ、ロシアとEUの関係に深刻な結果をもたらす、と
警告した。ロシア軍のグルジア本土からの撤退は、EUが仲介した
停戦協定の最重要項目の一つである。

シュタインマイアーはスウェーデンとノルウェイを訪問

(ベルリン)外相シュタインマイアーは、2日間の予定でスウェー
デンとノルウェイに旅立った。スウェーデン外相ビルトとノルウェ
イ外相ガール・ストレとの会談が予定されている。外務省の発表に
よれば、この会談ではカフカズ紛争が話し合われる。その際には、
この紛争の政治的な解決がどのようなものになりうるか、協議され
ることになっている。

イスラエルはパレスチナ人200人を解放

(テル アヴィヴ)イスラエルの閣僚は、逮捕された200人のパレ
スチナ人の釈放に同意した。これで内閣は、首相オルメルトの提案
に従ったことになる。今回釈放される逮捕者の中には、死者を出し
た襲撃事件に関与した男数人も含まれている、とのことである。イ
スラエルはこれによりパレスチナ人指導部との対話と、和平実現の
前進に力を注ぐつもりである、と政府広報は発表した。オルメルト
は今月始めにパレスチナ大統領アッバスに、逮捕者の釈放を約束し
ていた。イスラエルには、合わせて1万1千人のパレスチナ人が拘
留されている。




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