11月10日〜16日のオーストリアのニュース



11月10日(月)

     国外ニュース

原発のゴミのゴアレーベンへの輸送には今までより時間がかかる

ドイツ北部のヴェントラントで原子力発電反対派は、抗議活動を行
ない、現在行なわれているゴアレーベン(ニーダーザクセン州)の
中間処理施設への核の輸送を、今までになかったほど遅らせてい
る。市民発議「リュフコフ・ダネンベルク」は昨日夕刻、「我々は
核のゴミの輸送に最も長い時間をかけさせた」と発表した。また彼
らは支持者には平穏を保つように呼びかけた。夜遅くなってようや
く、警察はゴアレーベンへ続く線路上にコンクリートの塊のところ
で、人間の輪を作っていた原発反対派の8人を取り除くことができ
た。前回の輸送は2006年に行なわれ、58時間かかっていたが、今
回は今までですでに17時間余計にかかっている。

     国内ニュース

ハイディンガーの弁護士は反撃態勢を整える

元連邦刑事警察庁長官ヘルウィヒ ハイディンガーは、あいかわら
ず求職を受け入れるつもりはない。彼の弁護士アルフレート ノル
は、彼はこの解任は「違法」であると見なしている、と述べた。ハ
イディンガーは先週火曜日に一時休職となっていた。内務大臣マリ
ーア フェクター(国民党)は、ハイディンガーが「プロフィル」
誌で、内務省が自分の人格を脅威にさらしていると述べて、11月
4日に休職となったのは、公務員の義務に反したためである、と述
べた。これに対しハイディンガーは、「私は今まで一度も内務省を
批判したことはない」と語った。




11月11日(火)

     国外ニュース

パレスチナ人は和平交渉で部分的な決着を求めない

パレスチナ大統領マハムード アッバスには、イスラエルとの和平
交渉では、部分的あるいは中間的な解決を受け入れる用意はない。
イスラエルは、エルサレムの地位や、パレスチナ人難民等の対立点
での譲歩を含無提案を行なったが、アッバスはこれを拒否した、と
水曜日にラマラで述べた。6つの問題全ての解決か、全く未解決で
あるか、である、と述べた。アッバスは6つの問題として、エルサ
レムの帰属、西ヨルダンランドと占領下にある東エルサレムのユダ
ヤ人入植地、国境、水の確保、治安、およびパレスチナ人難民と国
外追放者の運命、を挙げた。その他アラファトの命日を記念する式
典を行なった。

     国内ニュース

オーストリアは正式に共和国90周年を祝う

オーストリア共和国は水曜日に誕生90年を祝う。第一次世界大戦
が終了し、皇帝カール1世が退任し、1918年11月12日に共和国の
誕生が宣言された。正式なオーストリアは、王宮での式典会議、
「オーストリアのための演奏会」、国会での展示会を行ない、建国
を祝う。その冒頭では連邦大統領ハインツ フィッシャーが、
1918年の暫定政府の首相を務め、1945年には第1代連邦首相とな
ったカール レナーの記念碑に花束をささげる。




11月12日(水)

     国外ニュース

スーダン大統領はダルフールで停戦を呼びかける

スーダン大統領オマル エル バシールは、紛争が起きているダル
フール州で即時停戦をするように、と述べた。「スーダン トリビ
ューン」紙が水曜日に報じたところでは、バシルはそのための条件
として「全ての関係党派が監視する効果的な監視体制」を作り上げ
るように求めた。またデン ハーグの国際刑事裁判所かあ、戦争犯
罪容疑で逮捕命令が出されて、行方を追求されているバシールは、
ダルフールで戦闘を繰り広げている民兵の武装解除を呼びかけた。
最大の反乱勢力である「公正および平等運動」は、バシルの提案を
「詐欺的な試み」である、として即時拒否した。ダルフールでは
5年以上前から、親アラブ人でスーダンのイスラーム教政権から支
援を受けている騎馬民兵が、黒人のアフリカ反乱勢力と戦闘を続け
ている。国連の集計によれば、今まで約30万人が死亡している。

     国内ニュース

ブルゲンラント州では親衛隊の文句が書かれた冠をめぐり混乱

ブルゲンラント州のゲシュリーベンシュタインでのドイツ労働組合
連合の加盟者連合の記念集会では、何物かが、「南ブルゲンラント
地方組織 第4同志会」の冠を置いた。その上にはナチの親衛隊で
よく使われた言葉に由来する「忠誠こそ彼の栄誉」と書かれてい
た。




11月13日(木)

     国外ニュース

EU・ロシア首脳会談で新たな交渉開始が期待される

EU幹部はロシア大統領ディミトリ メドヴェージェフと金曜日午前
中にニースで久しぶりに会談する。これは、ロシアがグルジアに侵
攻してから3カ月で、通常の首脳会談としては初めてのものであ
る。フランスのコート ダジュールでのEU・ロシア首脳会談では、
両者の協力関係に関する新たな協定の話し合いの継続について、具
体的な日程が決まると見られている。情報によれば、この会談は
11月中にも再開する可能性がある。このほかEUは、グルジア問題と
金融危機を議題とする方針である。フランス大統領ニコラ サルコ
ズィ、EU委員会議長ジョゼ マヌエル バローゾと、メドヴェージ
ェフは、ワシントンで開かれるG20世界首脳会談について話し合い
を開始する意向である。

     国内ニュース

連立協議は最終局面に

大連立の新たな土台は、郵便問題をきっかけに失敗に終わることは
ない見通しである。大連立は間もなく成立する、とのことである。
個々の問題での交渉が、前進しているか、場合によっては後退して
いるかについて、外部にはほとんど情報が出てきていない。EU問題
と既に合意に達した減税問題での詳細が、あいかわらず問題児であ
る。




11月14日(金)

     国外ニュース

クリントンは閣僚就任に関する報道を否定せず

元大統領夫人ヒラリー クリントンは、次期米国大統領バラク オ
バマ政権で、外務大臣職に就く可能性がある、と報じられたが、こ
れを否定しなかった。ニュー ヨークでの演説の冒頭で彼女は、こ
の問題を取りあげたものの、「私は次期大統領オバマの次期政権に
ついては推測は述べない」、質問のある人はオバマの政権担当班に
尋ねなければならない、と語った。オバマは予備選挙で対立してい
た彼女に、外務大臣職を呈示することを検討している、と報じられ
ていた。その他2人は昨日、シカゴでクリントン上院議員の今後の
役割について、直接会談を行なったことも報じられた。

     国内ニュース

ケルンテン州未来同盟特別党大会

ケルンテン州未来同盟は土曜日に、クラーゲンフルトの音楽堂で特
別党大会を開き、ウーウェ ショイヒを新党首に選出する。彼はオ
ーバーケルンテン地方出身の39歳で、10月11日に交通事故で死亡
したイエルク ハイダーの後継者として、同州同党主となる。ケル
ンテン州未来同盟では、権力が分割される。ゲアハルト デルフラ
ーが州首相に、ショイヒが党首と政権内部のデルフラーの代理を務
める。彼の兄弟クルト ショイヒはケルンテン州議会の未来同盟の
会派長である。




11月15日(土)

     国外ニュース

イスラエルはガザ帯状地帯に攻勢をかけると威嚇

パレスチナ側からのミサイル攻撃が再開されたことを受け、イスラ
エルはガザ帯状地帯へ侵攻する、と威嚇した。「大規模な軍事作戦
が必要とされる時がくれば、攻勢に出ることは可能である」とイス
ラエル国防大臣エフド バラクは昨日港町ネタニヤでの演説で述べ
た。イスラエル軍は、大規模な攻勢に向けて準備が整った、とも語
った。イスラエルとガザ帯状地帯の武装パレスチナ人は、数ヶ月前
から停戦を行なっていたが、ここ数日間はそれが次第にもろくなっ
ていた。イスラエル軍は今週2回出動し、合わせて10人のパレスチ
ナ人を殺害した。武装パレスチナ人は、百発以上のミサイルをイス
ラエルに向けて発射した、と軍は発表した。ガザ帯状地帯を昨年
6月から支配する急進派イスラーム教徒パレスチナ人組織ハマース
は、さらなる攻撃を行なう、と威嚇している。

     国内ニュース

ショイヒがハイダーの後任としてケルンテン州未来同盟党首に

土曜日にクラーゲンフルト音楽堂で、ケルンテン州未来同盟が同州
の特別党大会を開き、ウーウェ ショイヒが代議員の96.2%の支持
を受けて、党首に選出された。彼は10月に死亡したイエルク ハ
イダーの後継者ととして、この職に就任する。オーバーケルンテン
のミュールドルフ出身、39歳の彼は農林業者である。彼はハイダ
ーが死去した日のうちに、次期党首に指名されていた。対立候補は
いなかった。




11月16日(日)

     国外ニュース

アイルランドはEU条約批准の第2回投票を行なう可能性がある

アイルランド人は、あらかじめ彼らにとって特に中心的ないくつか
の問題が事前に解決されれば、EU改革条約に賛成する2度目の投票
を行なう可能性がある。この場合には、有権者の43%が、国民投票
で賛成投票を行ない、39%が反対し、18%が保留である、と「アイ
ルランド タイムズ」紙は世論調査結果を報じている。まだ決定を
下していない人の票を除くと、この条約に賛成する人はぎりぎりの
過半数52.5%である。6月の第1回の国民投票では、53.4%が反対
投票を行ない、改革の進展が阻害されていた。このリスボン条約
は、EUの機構を簡素化し、決定の手続きを単純にするためのもの
である。発効には加盟27カ国全てが批准することが必要である。

     国内ニュース

公務員の給与交渉は3回目の話し合いに入る

連立交渉が行なわれる中、35万人の公務員と契約職員は、月曜午
後に第3回の賃上げ交渉に臨む。会談を前に両者の表情は曇ってい
る。交渉を取りまとめる具体的な金額は、当面まだ出されることは
ない。1週間半前に開かれた2回目の交渉後、公務員労働組合会長
フリッツ ノイゲバオアー(国民党)と時間アンドレアス シーダ
ー(社会民主党)はそれぞれ相手に対して、第一歩を踏み出し、数
字の形で要求を出し、さらに政府の具体的な提案を呈示するように
求めていた。オーストリア労働組合連合は、経済危機の中、購買力
を強化するように主張し、シーダーが具体的な約束をしないのは残
念だ、と述べた。労組側はこの会談の成否は、彼の発言にかかって
いる、と主張している。シーダーは、国内需要は要因の1つでしか
なく、国家財政を顧慮しなければならない、と強調していた。




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