１２月２２日〜２８日のオーストリアのニュース
１２月２２日（月）
国外ニュース
米国で襲撃計画容疑でイスラーム教徒に有罪判決
米国のニュー ジャージー州の陪審裁判所は、イスラーム教徒5人
に対して、米兵への襲撃計画の容疑で、有罪判決を言い渡した。ア
ルバニア、トルコ、ヨルダン出身のこの男たちは昨年、フォート
ディックス軍事基地の襲撃を計画した、賭されている。ただし、カ
ムデン裁判所は、この男たちに対して殺人容疑では無罪を言い渡し
た、と司法当局は発表した。量刑はのちに言い渡される。有罪判決
を言い渡された男たちは、長年にわたり米国で生活しており、終身
刑が言い渡される可能性がある、とのことである。一方弁護側は、
彼らは襲撃を計画しておらず、単なるおしゃべりであった、と主張
している。
国内ニュース
元首相グーセンバオアーの新たな職は労働者会議で
社会民主党所属で元首相のアルフレート グーセンバオアーは、新
たな職を得た。彼は政界入りする前の職場、ニーダーエスターライ
ヒ州の労働者会議に戻った。ここで彼は2月からヨーロッパ課長と
なる。社会民主党のために、野党としての厳しい年月を経て、首相
に返り咲いた男である彼は、EU内部での仕事など、多くの仕事の
申し入れがあったとの噂である。社会民主党が、元党首に感謝を述
べる一方、未来同盟は「生活保証のための仕事」である、と述
べた。
１２月２３日（火）
国外ニュース
フランスはブラジルと軍備契約を締結
フランス大統領ニコラ サルコズィは、ブラジルと、86億オイロ
の武器供給契約を結んだ。「これは歴史的な決定である。フランス
は、力を持つブラジルが、世界の安定の上で、重要な要因であると
確信しているからである」と中南米で最大の国内経済を持つブラジ
ルを2日間にわたって訪問している彼は述べた。ブラジル大統領ル
イース イナシオ ルーラ ダ シルヴァは、この結びつきは、ブ
ラジルの重要性の現れであると賞賛し、ブラジルはフランスの支援
を受けて、国際的な役割にふさわしい軍事産業を興すことができ
る、と強調した。
国内ニュース
難民に対する滞在権の動議
「滞在権発議」という名前の下で、シュタイアーマルク州の住民が
結集した。彼らは、難民に対して、人権にふさわしい形で滞在権を
定めるべく努力をしている。将来滞在権は、厳格化されることにな
っている。一方、ケルンテン州のサウアレムに収容されている亡命
希望者は、抗議活動を行なったがその後、帰国を求めることはでき
ず、滞在をする道を探っている。同州は、自分がそれを担当すると
は考えていないものの、今日以降は新たな長の下で、収容施設が運
営される。
１２月２４日（水）
国外ニュース
ギニアの軍事政権は新大統領を指名
ギニアではクーデタが試みられて1日、新軍事政権は中心人物ムサ
ダディス カマラを大統領に指名した。彼は誰にも妨げられるこ
となく、大統領の椅子にたどりついた。これより前に国会議長アブ
バカル ソムパレは、各国政府に対して支援を求め、国際社会は軍
に民主的な手続きを損なわせてはならない、とロイター通信に電話
で述べた。新政権は2010年12月に選挙を行なう、と予告した。首
都コナクリの路上を、蜂起勢力の数百人が軍事行進をしている、と
AFP通信の記者は報じている。
国内ニュース
フィッシャーは来年には生活の最低保証を望む
連邦大統領ハインツ フィッシャーは、来年には貧困との戦いの手
段として、最低限度の生活保証を実施に移すよう期待している。こ
の問題は「真剣に追求しなければならない」と昨日のオーストリア
放送の番組「暗闇に光を」の中で述べた。また若者の失業問題につ
いても、「結果が出るように取り組ま」なければならず、2009年
は厳しい年になるが、オーストリアは十分な基盤を持っている、と
この番組の提供者でもあるフィッシャーは述べた。経済の落ち込み
を目の当たりにして、「目を覚まし、また準備を整えておかねば」
ならないが、「事態を過大に捉え、希望を失ない、我々の能力や力
を信頼しない」のは誤りである、とも述べた。
１２月２５日（木）
国外ニュース
アフマディネジャドの「クリスマス親書」が英国で放送される
イラン大統領マハムード アフマディネジャドは昨日、英国のテレ
ヴィ局で、クリスマス演説を行なった。チャンネル4で放送された
キリスト教徒に宛てた「もう一つの」クリスマス親書のなかで、彼
はより多くの精神性を持つように呼びかけた。アフマディネジャド
は強硬派と見られており、イスラエルを中傷し、人権を無視してい
るため、ひんぱんに批判を受けている。今回の「クリスマス親書」
は、女王エリザベス2世の伝統の演説の裏番組になる、と放送局は
発表した。この放送は英国内に激怒を引き起こした。
国内ニュース
ケルンテン州の政界の一年を回顧
2008年のケルンテン州は政治的な混乱に苛まれた。選挙、辞任、
さらに州首相イエルク ハイダーの事故死。これらは今年もっとも
大きな影響を与えた出来事の一つであった。2008年10月11日深
夜12時21分、赤十字は、クラーゲンフルトの南にあるランビヒル
で、自動車がひっくり返った、と報告た。運転手はその場所で死亡
した。後に判明したところでは、死亡したのは州首相イエルク ハ
イダーであった。彼の後をついでケルンテン州首相を勤めているゲ
アハルト デルフラーは「ケルンテン州では太陽が空から落ちた」
と述べた。
１２月２６日（金）
国外ニュース
ブットー暗殺の追悼式に数十万人が参加
大規模な安全策が取られる中、パキスタンでは1年前に暗殺された
政治家、ベナズィール ブットーを追悼する式典が行われる。同国
南部の村落ガリ コダー バクシュにある一族の墓地での式典に
は、数十万人が参加すると見られている。ブットーの夫で、その後
同国大統領となったアズィス アリ ザラダリ、彼女の息子ビラワ
ルも、ブットーの名誉をたたえる行進の先頭に立つことになってい
る。ブットーは昨年12月27日に、自分の政党の選挙集会が行われ
ている間に、自殺攻撃により死亡した。54歳の野党の政治家であ
った彼女は、2カ月前に亡命生活から帰国したばかりであった。国
連事務総長潘基文は、この犯行の背景を全面的に解明するように、
と述べた。
国内ニュース
ブーレスは投資により5万人分の職場を確保する方針
交通大臣ドーリス ブーレス（社会民主党）は、今後数年間、基盤
整備のために投資を強化することによって、5万人分の職場を確保
する方針である。2013年までにあわせて約200億オイロが、鉄道
および道路建設のために使用できる。「この投資によって、経済的
に困難な時期に、経済と雇用の安定を作り出す」と彼女はAPA通信
に述べた。オーストリア連邦鉄道だけで、2008年から13年までの
期間に、200以上の計画を実行に移し、107億オイロの投資が計画
されている。
１２月２７日（土）
国外ニュース
ハマースは報復を予告
イスラエルが突然ガザ帯状地帯を空爆したが、これにより土曜は、
1967年の6日間戦争以降では近東で1日としてはもっとも多くの犠
牲者が生まれた日となった。225人ほどが死亡し、750人が負傷し
た可能性がある、とパレスチナ側は発表した。軍は飛行機とヘリコ
プターを投入し、警察と急進派イスラーム教徒ハマースの施設が破
壊された。暴力の激化はさらに続くものと見られる。イスラエルは
既に、攻撃の拡大を命じており、ハマースの首領マシャアルは新た
な蜂起を行なうように呼びかけた。
国内ニュース
プラマーは「父月間」を2010年から実施と述べる。
国民評議会議長で社会民主党の女性部部長バルバラ プラマーは、
女性大臣ガブリエレ ハイニッシュ・ホーセック（社会民主党）同
様に、収入面での制限をつけた子女手当を2010年までに「父月
間」を実施することを目標として掲げた。彼女はテレヴィ番組に出
演し、幼稚園の保育料を無料にする期間を導入することに、楽観的
な姿勢を示した。現在これを担当している州の大半は、交渉に前向
きに取り組むことを約束している、と語った。「父親月間」という
名称は国民党は好んでおらず、政府の計画では「父親の参加」とい
う名前がついているが、これはもう確定事項である、とプラマーは
述べた。
１２月２８日（日）
国外ニュース
イスラエルは夜間にガザ帯状地帯の大学を爆撃
イスラエルはガザ帯状地帯への空爆では、急進派イスラーム教徒ハ
マースの研究所を狙った爆撃を行なう方針である。日曜日には地下
通路網を攻撃し、その後空軍は夜間もガザにある大学の敷地内を爆
撃した。この大学は、イスラーム教の教えの保守的かつ戦闘的な解
釈を広めるために、ハマースが保有している最重要施設の1つであ
る。
国内ニュース
フォークラーは労働時間の柔軟化要求を拒否
工業連合会会長ファイト ソルガーは、さらに労働時間を柔軟化す
るように求めていたが、オーストリア労働組合連合会長エーリヒ
フォークラーは、これを退けた。ソルガーが新聞のインタヴューの
中で提案していた労働時間の案は、一週間あたりの労働時間を48
ないし50時間とし、時間外労働の割り増しはなくすというもの
で、これはすべて企業側の利益となるもので、被雇用者は、解雇、
収入減、労働時間の延長による負担増など全くの不利益である、と
フォークラーは発表した。工業連合会側は、労働時間法を柔軟にす
ることで、忙しい時期に平均よりたくさん働いて、その代わりにひ
まな時期により少なくあるいは全く働かないようにする方針であ
る。フォークラーは「ひまな時期と忙しい時期を、この提案ほどは
っきり予想できない」と批判した。