1月5日〜11日のドイツのニュース



1月5日(月)

ガザ帯状地帯で民間人の死者が増加していることに不安

(ガザ)世界各国から和平の提案が行なわれているにもかかわらず、イスラエルは
パレスチナ人の住むガザ帯状地帯への軍事侵攻を、全力をあげてつづけている。ド
イツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、「軍事活動の激化が
新たな段階に入った」と述べた。国連と国際赤十字の中では、地上軍が進撃するこ
とで、パレスチナ人民間人の中の犠牲者の数が極めて高くなっていることに対する
不安が増大している。医師の発表によれば、月曜日だけで子供17人を含め、少な
くとも30人が死亡した。イスラエルでの報道によれば、この間に部隊はパレスチ
ナ人急進派が潜伏しているため、家をめぐる攻防戦も行なっている。イスラエル
は、外国の記者のガザ帯状地帯への立ち入りを禁じた
急進派イスラーム教徒のハマースの軍事部門は、全世界のイスラエルの民間人と施
設に対して、報復攻撃を行なう、と威嚇している。

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イスラエルはEUの提案を拒否

(エルサレム、ブリュッセル)欧州諸国は早期停戦と、国連の専門
家をガザ帯状地帯に派遣することを求めたが、イスラエルはこれを
拒否した。外相リヴニは、EUの代表団と会談した後、急進派イス
ラーム教徒ハマースのテロとの戦いを続行する、外国の専門家は現
時点では役に立たないと思う、と述べた。いわゆるEU3首脳は、カ
イロでも会談を行なっていた。フランス大統領サルコズィは、エジ
プトとパレスチナ人居住区を訪れ、並行して行なっている仲裁交渉
は、EU委員会から高い評価は得られなかった。近東では意見を一
つにまとめて発言することが必要だ、とEU委員会は強調した。サ
ルコズィはラマラでパレスチナ大統領アッバスとともに、イスラエ
ルが即時暴力を停止するように訴えた。

ドイツの景気刺激策に関する対立では多くの疑問が残される

(ベルリン)大連立政権の幹部は、経済恐慌との戦いでどこに重心
を置くかで合意したが、詳しく言えば、景気刺激策の第2弾につい
ての合意には達しなかった。キリスト教民主、社会同盟の会派長カ
オダーは、税金の引き下げに関する対立では、まだ「相違点が大き
い」ことを認めた。社会民主党の会派長シュトルックは、大規模な
減税は次の任期中の課題である、と強調した。これに対し、基盤整
備のための投資では、両党が合意している。景気刺激策の規模とし
ては、2010年までに最大で5百億オイロを投入することが、議題
に上がっている。

ガスプロム社はガス輸送を別の経路で補う方針

(ブリュッセル)EUは、ロシアとウクライナのガスをめぐる対立
に関与する方針であるが、正式な仲介役にはならない意向である。
EU委員会とEU評議会議長チェコの代表は、交渉のためにまずキエ
フに向かう。ドイツ経済省は、ロシアの依頼を受けて、火曜日には
ベルリンで、ロシアの国営企業ガスプロム社の副社長メドヴェージ
との会談が行なわれることを確認した。独占企業である同社は、ウ
クライナ以外を経由して西ヨーロッパに輸送されるガスの量を増や
し、供給不足荷で切れば陥らないようにする、と予告した。西ヨー
ロッパ向けのロシア産天然ガスの80%が、ウクライナを通過してい
る。ロシアはウクライナが、ガスプロム社の出荷停止以降、輸送さ
れるガスの一部を抜き取り、自分のガス需要を満たしている、と非
難している。ドイツへのガス輸送は、今のところなく滞りなく行な
われている。




1月6日(火)

ガザ帯状地帯の学校が攻撃を受け40人が死亡

(ガザ市)イスラエル軍が地上軍で攻勢をかけはじめてから今までで、ガザ帯状地
帯でもっとも大きな影響を与える攻撃が行なわれた。パレスチナ側の発表によれ
ば、難民収容所ジェバリアの学校が攻撃を受け、約40人が死亡した。国連パレス
チナ人難民支援施設が運営している学校の中には、数百人がいて、戦闘を逃れてい
た、とのことである。国連旗を掲げたこの学校は、戦車と飛行機の攻撃を受けた、
と国連代表は述べた。イスラエルの発表によれば、急進派イスラーム教徒ハマース
の戦闘員たちが、学校の敷地からイスラエル兵を銃撃した。
またイスラエル軍は攻勢を続けている。国防大臣エフド バラクは、軍はガザ帯状
地帯を2つに分けて、ガザ市を包囲している、と述べた。

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停戦に向け各国が努力

(ワシントン)ガザ戦争で停戦を実現するべく各国が努力している
が、米国外相ライスもこれに加わった。ライスはニュー ヨークの
国連に向かい、アラブ各国の閣僚と話しあう予定である、と外務省
は発表した。彼女は、木曜日に行なわれる国連安保理のガザ紛争に
関する特別会議にも出席する予定である、とのことである。一方連
邦首相メルケルはイスラエルに対して、住民の必要物資を確保でき
るように、ガザ帯状地帯との国境を監視つきで開放するように求め
た。メルケルは米国大統領ブッシュと電話で会談したが、その後彼
女の広報はこれが長期的な停戦のための条件の一つである、と述べ
た。

ガスをめぐる対立がヨーロッパにも影響を及ぼす

(ベルリン)ロシアとウクライナのガスをめぐる対立が、ヨーロッ
パにも影響を与えている。ドイツを含むEU加盟国の多くで、ロシ
アから送られるガスは、契約で合意したよりも大幅に少ない量にな
っている。ロシアのエネルギー企業ガスプロム社の発表によれば、
ウクライナが西部および中央ヨーロッパ向けの主要な導管3つを遮
断したの。そのため同社は合意した量の4分の1しか送ることがで
きない、と同社副社長メドヴェージェフはドイツ経済相グロースと
の会談後、ベルリンで述べた。キリスト教社会同盟の政治家である
グロースは、ロシアとウクライナの政府に対して、対立を解消する
ように強く求めた。EUもこれを求めている。グロースの発表によ
れば、ドイツではガスをめぐる対立が原因となる供給不足が起きる
可能性はない。

ドイツの景気刺激策には負債を押さえる条項がつく

(ベルリン)最大で5百億オイロの景気刺激策の第2弾が、原則的
な合意に達したことを受け、連邦政府内部でも借金の重みが課題に
なるのではないかとの懸念がますます強まっている。社会民主党会
派長シュトルックは、かなり大規模な新たな負債は、「未来への投
資である」として擁護したが、ただし原則的にはできるだけ早く、
新たな負債管理制度を作ることで合意した、と述べた。さらに彼
は、キリスト教民主、社会同盟は、より免税額を増やすように求め
ているが、社会民主党はこれに応じる可能性がある、と示唆した。
キリスト教社会同盟の州組織の代表ラムザオアーは、この景気刺激
策は負債の弁済を行なう機能を含むものになるが、危機の中で新た
な負債をひきうけられるように、十分な余裕を持たせなければなら
ない、と述べた。一方キリスト教民主同盟所属の州首相2人は、税
制全体を改革しないまま、「借金による減税」を行なわないよう
に、警告した。野党各党は、連立政府の反応は遅くて中途半端であ
る、と非難した。




1月7日(水)

国連はエジプトのガザ提案を支持

(ニュー ヨーク)国連安全保障理事会は、エジプトとフランスがガザ帯状地帯に
対して提案した和平案を支持した。ニュー ヨークからの情報によれば、国連の最
高の委員会である同理事会は現在、期限つきの停戦を早急に実施し、その後イスラ
エルとパレスチナ人の話し合いを行なうという内容の声明を支持するように、作業
を進めている。ガザ帯状地帯での戦闘に関する国際法上拘束力を持つ決議は、また
米国の反対で成立しなかった。イスラエルとハマースは、エジプト大統領ホスニ 
ムバラクとフランス大統領ニコラ サルコズィの提案について、協議を行なってい
る、と発表した。成立を目指している停戦のための詳細と条件については、発表さ
れていない。

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ドイツ政府はガザ部隊への参加に関する議論に反対

(ベルリン)連邦政府は、イスラエルとハマースの間の停戦を、世
界各国が安定させる活動に、ドイツが参加するかどうかについての
議論を、時期尚早であると評した。ただし政府報道官ヴィルヘルム
は、ドイツは国際的な責任を果たす気持ちはある、とも強調した。
派遣の可能性がある和平部隊の具体的な構成は、次の次の段階でよ
うやく問題になるのであって、当面は停戦そのものを達成すること
が重要だ、とヴィルヘルムは述べた。

ガザ戦争で初めての短期的停戦

(ガザ市)イスラエルの軍事攻勢が2週間前に始まって以来はじめ
て、ガザ帯状地帯では3時間、ほとんどの武器が沈黙した。諸外国
からの圧力が強まっているため、困窮状態にあるパレスチナ人が支
援を得られるように、イスラエルは戦闘行為を一時中止した。急進
派イスラーム教徒ハマースも、休戦を守った。イスラエルは今後数
日中に、さらに戦闘の停止を約束した。一方空軍は、エジプトとの
国境での武器の密輸に使われる地下通路網に対する絨毯爆撃を再開
した。パレスチナ人の死者の数は、この間に7百人となった。その
半分は女性と18歳以下の子供である、と国連は発表した。

ヨーロッパでのガス輸送中断後の問題

(モスクワ)ロシアからウクライナを通りヨーロッパへと運ばれる
ガスの輸送が全面的に中断したため、多くの国々で大きな問題が生
じている。バルカン半島では数万人が暖房を失った。ブルガリアで
は学校と幼稚園が閉鎖された。スロヴァキアとハンガリーでは、工
業用のガスの供給が減らされた。クロアチアは緊急事態を宣言し
た。ドイツのエネルギー会社は、輸送は中断されたものの、国民と
経済に対する供給は確保されている、と請け合った。ロシアとウク
ライナは、お互いに輸送中止の責任は相手にある、としている。
EUおよびドイツ首相メルケルの要求に答えて、両国は独立の専門
家を派遣し、輸送が阻止された原因を追求することに賛成した。木
曜日には、両国のガス会社の幹部がブリュッセルで、EU代表と会
談を行なう。




1月8日(木)

国連はガザ帯状地帯への支援物資輸送を中止

(エルサレム)イスラエル軍は、ガザ帯状地帯で国連の支援物資輸送隊を銃撃し
た。通信社の報道によれば、国連の輸送部隊であることを示す印をつけたトラック
の運転手が、その際に死亡した。国連はその後、ガザ帯状地帯の人々に対する支援
物資の輸送を中止した。職員の安全が保障された場合にのみ、輸送を再開する、と
国連広報は述べた。イスラエル軍は今まで、この件について態度を表明していな
い。これより前にイスラエルは、ガザ帯状地帯への侵攻開始後初めて、レバノンか
らも砲撃を受けていた。数発のミサイルが、同国北部に着弾し、ナハリーヤ市で
は、2人が負傷した。数時間の休戦があったにもかかわらず、急進派イスラーム教
徒ハマースも、イスラエルの都市複数に対する砲撃を続けている、とイスラエルは
発表した。

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独仏は共同で近東に関する提案を行なう準備を進める

(パリ)ドイツとフランスは共同で、近東紛争を平和的に解決する
ために乗り出す。両国政府は既に、共同提案の作製を始めている、
とフランス大統領サルコズィは、パリで開かれたドイツ首相メルケ
ルとの共同記者会見で述べた。武器は沈黙しなければならない、暴
力の激化は終了させなければならない、と述べた。また鍵となるの
はイスラエルに対する安全保障である、という点で両者の意見は一
致している、とメルケルは述べた。一方急進派イスラーム教徒のハ
マースは、フランスとエジプトによる長期的な停戦計画を拒否し
た。複数のパレスチナ人組織がダマスカスで開いた記者会見では、
この停戦計画には、拘束力を持つ土台が欠けている、と述べられ
た。一方国連安保理は、ガザ紛争で共通の路線を作り出すべく議論
が行なわれている。

ロシアとウクライナのガス対立では意見歩み寄りはほとんどなし

(ブリュッセル)ヨーロッパが大きな努力を払っているにもかかわ
らず、ロシアとウクライナのガスをめぐる対立は、解決していな
い。ガスプロム社社長ミラーは、ブリュッセルでの交渉後に、EU
の監視員がウクライナの輸送管のところに派遣されるのであれば、
ヨーロッパ向けの天然ガスの輸送を再開する用意がある、と発表し
た。首相プーチンは、ウクライナ政府は無力であり犯罪的だ、と述
べた。夕刻にブリュッセルから伝えられたところでは、監視員の派
遣に関する妥協案は成立しなかった、とのことである。一方東ヨー
ロッパでは、ガスのきゅうきゅう状況は悪化している。スロヴァキ
アなどは、ロシアのガス輸送が早期に再開されなければ、今後
10日以内に全面的なエネルギー不足に陥る。

メルケルは国連経済評議会の設置に理解を求める

(パリ)ヨーロッパは世界の経済体制の改革に向け、圧力をかけ
る。社会的市場経済の国際化に向けた規則の輪郭は、4月上旬にロ
ンドンで開かれるG20首脳会談で、取りまとめなければならない、
と連邦首相メルケルは、フランスで開かれた国際金融会議で述べ
た。フランス大統領サルコズィは、米国の主張に対して、21世紀
では、そのような発言権を持つ唯一の国というものは存在しない、
現状に留まることはできない、と述べた。メルケルは、安全保障理
事会に倣って、国連経済評議会の設置を求めた。彼女は、国際通貨
基金や国連の経済社会理事会などの現在ある機関では十分ではな
い、と述べ、経済の国際化のために拘束力を持つ基準を設置するた
めに、国連経済憲章を作るように提案した。




1月9日(金)

ガスをめぐる対立は解決の兆し

(モスクワ、キエフ)ウクライナとロシアのガスをめぐる対立は、EUへの輸送の
再開の可能性が高まっている。粘り強い交渉の結果、両国政府はEUとの間で、ウ
クライナを経由して西側へのガスの輸送を監視するために、専門家を派遣すること
で合意した。ただしロシアのガスプロム社は、金曜日にもウクライナ入りした監視
団の派遣を確定するために文書を作ることを求めており、ガスの供給を再開するの
はその後になる、と述べた。EUはこの通告に理解を示した。
水曜日から、ロシアのガスは西ヨーロッパには送られタンクなっている。ロシアは
輸送が中断した理由として、ウクライナがEU諸国向けのガスを不正に抜きとった
ことを挙げている。

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イスラエルは国連安保理決議に抵抗

(エルサレム、ニュー ヨーク)国連安全保障理事会の決議が出さ
れたが、イスラエルは急進派イスラーム教徒ハマースに対するガザ
帯状地帯での軍事攻勢を続ける方針である。イスラエルの安保内閣
は、攻勢の継続を決定した。首相オルメルトはその理由として、イ
スラエルは国民を守る権利についての決定を他人が下すことを容認
しない、と述べた。これより前にハマースもこの決議を拒否してい
た。安保理の要求の中心は、イスラエルがガザ帯状地帯から、完全
に撤退することであった。ニュー ヨークで可決されたこの決議で
は、「いかなる形であれ、民間人に対する暴力」と「一切の形での
テロ行為」が非難されている。イスラエル軍が12月末に攻勢を開
始して以来、既に770人以上が死亡した、とパレスチナ側は発表し
た。

シュタインマイアーは近東で仲裁の任務を開始

(ベルリン)ドイツ外相シュタインマイアーは、金曜日にも近東で
の仲裁に出発する。彼はガザ帯状地帯での戦闘終結のための条件に
ついて、エジプトおよびイスラエル政府と話し合う方針である、と
ベルリンで述べた。またパレスチナ大統領アッバスとの会合も予定
されている。ガザ帯状地帯で人々が置かれている状況に、ドイツ政
府は大きな懸念を持っており、情勢は大規模な停戦によってのみ改
善できる、とも社会民主党の政治家である彼は述べた。

イスラエルのガザ攻勢に抗議する活動に数万人が参加

(カイロ)近東のいくつかの国では、イスラエルがほぼ2週間前か
ら続けているガザ帯状地帯への攻勢に抗議して、数万人がデモを行
なった。エジプトの港町アレクサンドリアでは、金曜日の祈祷の
後、約5万人が路上に出た。ヨルダンの首都アンマンでは、2千人
以上が抗議の行進を行なって、パレスチナ人との連帯を表明し、イ
スラエル大使館を閉鎖するようにうってた。ダマスカス近郊のパレ
スチナ人難民収容所ヤルムクでも、約2千人が抗議を行なった。バ
グダードでも金曜日の祈祷の後、スンニー派とシーア派の信徒が抗
議を行なった。対立するパレスチナ人組織である両派に属する人々
は、西ヨルダンランドでの抗議活動では衝突した。大統領アッバス
の支持者数百人は、ラマラをあちこち行進し、ファタハの旗を振り
回した。彼らが急進派イスラーム教徒のハマースのデモ隊と行き合
い、乱闘になった。




1月10日(土)

シュタインマイアーはエジプトに支援を約束

(カイロ)近東での停戦を実現するために努力しているドイツ外務大臣フランク・
ヴァルター シュタインマイアーは、エジプトにガザ帯状地帯との国境の安全確保
に協力する、と約束した。そのために数日後にも、ドイツの専門家集団がエジプト
に出発する、とシュタインマイアーはカイロで大統領ホスニ ムバラクと会談した
後に述べた。さらにドイツはエジプト国境警察の武装と訓練も支援し、国境監視の
ための技術的支援物資も抵抗する、とも述べた。
エジプトからガザ帯状地帯へトンネルを用いた武器の密輸の中断が、イスラエルと
ハマースの停戦の前提条件と見られている。
シュタインマイアーは引き続き、封鎖された国境通貨地点ラファを訪問した。その
間に、イスラエル軍はパレスチナ側の目標地点を爆撃した。日曜日にはシュタイン
マイアーはイスラエルで話し合いを行なう方針である。

     その他のニュース

イスラエルはガザの住民にさらなる攻撃を行なうとの警告

(ガザ市)イスラエルがガザ帯状地帯のハマースに対する攻撃を開
始してから3週間目に入るが、さらに軍事活動を拡大する、と予告
した。イスラエル機は、数千枚のビラを撒いたが、そこには武器の
密輸に使われている地下通路とハマースの武器庫に対する攻撃を強
化するとの住民に対する警告が記されていた。国連安全保障理事会
が即時停戦を求めたが、イスラエルもハマースもお互いの攻撃を続
行した。イスラエル空軍は、約40ヶ所の目標に対する攻撃を行な
い、ガザ市のハマース隊長アミル マンシが死亡した、と軍は発表
した。パレスチナ側の発表では、この土曜日に31人が死亡したが、
うち8人は一つの家族であった。ハマースは少なくとも15発のミサ
イルをイスラエルに向けて発射した。2人が軽傷を負った。午後に
はイスラエルは軍事行動を再び3時間停止し、支援組織が住民に物
資を供給する機会を与えた。

ヨーロッパでは反イスラエルのデモ

(パリ)ヨーロッパの多くの国々と近東では、数万人が参加して、
ガザ帯状地帯に対するイスラエルの攻撃に抗議活動が行なわれた。
パリでは約十万人が路上に出た、と主催者は発表した。パレスチナ
人組織の他、左派および緑の党の政治家が、デモに参加を呼びかけ
た。ロンドンでは20万人がデモをしている。ドイツではいくつか
の都市で、あわせて3万5千人が、イスラエルの郡司活動に反対し
て、平和的にデモを行なった。最大のデモはデュースブルクとベル
リンで行なわれた。

ガスをめぐる対立でEUとロシアは監視団派遣で合意

(モスクワ)ロシアとウクライナのガスをめぐる対立で、再び動き
があった。ロシアとEUは、ウクライナを経由してヨーロッパに送
られるロシアのガス輸送再開を監視する専門家団の派遣に関する協
定に署名した。この合意は、現在EU評議会議長を務めるチェコの
トポラーネクと、ロシア首相プーチンがモスクワ近郊で行なった会
議後に成立した。トポラーネクはウクライナへ出発し、同国政府が
この協定に賛成するように働きかける、と予告した。これが専門家
団の派遣の前提条件である。ロシアとウクライナは数ヶ月前から、
ガス価格と輸送管の使用料をめぐって対立していた。この紛争のせ
いで、数日前からロシアのガスはウクライナを経由しては、EUや
バルカン半島には到達しなくなっていた。




1月11日(日)

ロシアがガス協定を失効させる

(モスクワ)ウクライナとのガスをめぐる対立で、ロシア大統領ディミトリ メド
ヴェージェフは、監視団の派遣に関する協定を、一方的に破棄した。これは複数の
通信社が一致して報じている。その理由としては、ウクライナ側が、モスクワで
EUと共に取りまとめた文書に違反したことが挙げられている。これにより、ウク
ライナを経由した西側へのロシアのガス輸送の再開は、再び遠のいた。ロシアはウ
クライナに、今年の年始からガス供給を完全に停止する、と威嚇していた。両国
は、ガスの価格と輸送管使用料をめぐって対立している。ロシアの供給側ガスプロ
ム社は、ウクライナが西側へつながる輸送管からガスを流用している、と非難して
いる。西ヨーロッパ向けのロシア産天然ガスの8割は、ウクライナを経由して運ば
れている。

     その他のニュース

イスラエルは攻撃を継続

(エルサレム)イスラエル政府は、国連安保理が停戦要請を発表し
たにもかかわらず、ガザ帯状地帯のハマースに対する軍事攻撃を続
行する決意を強調した。外相リヴニはドイツ外相シュタインマイア
ーとエルサレムで会談した後、戦争がいつ終わるのかを決めるの
は、イスラエルであって、国際社会ではない、と述べた。また彼女
は、急進派イスラーム教徒ハマースとの話し合いを拒否した。首相
オルメルトは、イスラエル軍はガザ帯状地帯で、設定された目標地
点に迫っているが、ガザ帯状地帯からのミサイル攻撃を確実に中止
させるために、さらに戦闘を行なう、と述べた。ドイツは、ガザ帯
状地帯との境界の安全を図るために、エジプトを支援すると提案し
たが、リヴニはこれを歓迎した。

イスラエル軍はガザ市に接近

(ガザ市)イスラエルがガザ帯状地帯のハマースに軍事攻撃を開始
してから16日目、通信員の報告によれば、今まででもっとも激し
い地上戦が行なわれた。イスラエルの兵士と戦車は、さらにガザ市
に迫り、ハマースおよび「イスラーム教徒ジハード」の戦闘員が、
同市の郊外で激しく抵抗している、とのことである。パレスチナ側
の衛生兵の発表では、少なくとも14人の戦闘員と15人の民間人が
死亡した。またイスラエル軍着は、再びガザお美女内タイ南部を中
心にエジプトとの境界線を爆撃した。ハマースは少なくとも19発
のミサイルを、イスラエル領土に発射した。

イスラエルに連帯するデモも行なわれる

(ミュンヒェン)2千人以上の人が、ミュンヒェン、ベルリン、フ
ランクフルト アム マインで、ハマースとの軍事紛争状態にある
イスラエルへの連帯を示すデモに参加した。ドイツ ユダヤ人中央
評議会議長クノブロッホは、ミュンヒェンでの集会で、ハマースは
イスラエルが身を守らなければならないテロ組織である、と述べ
た。土曜日にはドイツの複数の都市で、約3万5千人がイスラエル
のガザ帯状地帯での軍事攻撃に反対して抗議活動を行なった。




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