1月12日〜18日のドイツのニュース



1月12日(月)

ガザ帯状地帯での激しい戦闘は続く

(ガザ市)イスラエル軍は戦車、空爆を行ない、部隊を大規模に動員し、ガザ帯状
地帯への攻勢を続けている。攻撃目標は主として、ガザ市とチャン ジュニスであ
る。死者の数は9百人以上になった、とパレスチナ側は発表した。イスラエル首相
エフド オルメルトは、ハマースによるミサイル攻撃が中断するまで、イスラエル
は厳しく対処する、と述べた。この間にハマースの戦闘員は、イスラエル南部にミ
サイルを打ち込みつづけている。イスラエル外務大臣ツィピ リヴニは、国連人権
評議会の即時停戦要求を退け、イスラエルへ停戦を押しつけないように、と述べ
た。アラブ連合加盟国の外務大臣は、金曜日にクウェートに集まり、ガザ帯状地帯
情勢について協議をする、と同連合事務長アムル ムサは述べた。

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ロシアはヨーロッパに向けてガス輸送を行なう予告

(モスクワ)ロシアは木曜日午前から、ウクライナを経由してヨー
ロッパへ向けて、天然ガスの輸送を再開する方針である。ロシアの
エネルギー企業ガスプロム社とEUがこれを発表した。EUが仲介し
たガス輸送の監視団をウクライナへ派遣する協定をめぐり、ロシア
とウクライナは対立していたが、この発表を前に両国は対立を解消
していた。EUエネルギー委員ピエバルグスはブリュッセルで、供給
が再開されてからも、ヨーロッパの使用者に届くまで、24ないし
間かかるとみている、と述べた。

スロヴァキアは原子炉再開を主張

(ブリュッセル)スロヴァキアは、ロシアがウクライナ経由でガス
輸送を再開する、と発表したにもかかわらず、エネルギー危機が起
きる可能性があることを理由に、停止しているボフニチェ原子力発
電所を再稼働する、と主張している。スロヴァキア経済相ヤフナー
テクが、EU評議会議長リマンおよびEUエネルギー委員ピエバルグ
スとブリュッセルで会談した後、これを発表した。EU委員会の広
報は、スロヴァキアのEU加盟交渉の決裂であり、EUは法的措置を
取る可能性がある、と述べた。一方EUはブルガリアに、ガス輸送の
別の輸送管を同国に引けるようにするために、9億オイロの金融支
援を行なうと提案した。ブルガリア政府もこれより前に、原子炉の
稼働再開を検討していた。

大連立は景気刺激計画を協議

(ベルリン)連立与党キリスト教民主、社会同盟と社会民主党の幹
部は、首相府に集まり、経済刺激のための対策の第2弾について協
議を行なう。この対策は500億オイロ規模で、基盤整備と教育への
投資を重点的に行なう予定である。両党は合意する意志がある、と
強調しているが、協議は長引くことが予想されている。税制面で国
民の負担を軽減する方法が、争点となっている。




1月13日(火)

経済危機対策で500億オイロの景気刺激計画

(ベルリン)連邦政府は経済危機との戦いに5百億オイロを投入し、ドイツの戦後
史最大の景気刺激計画を進めることを決めた。そのための新たな負債は記録的な額
に上るが、長期的に国が限度を越えた負債を背負うのを大連立政権は食い止める方
針である。連邦政府は、危機を克服し、そこから力強く出て行く決意である、と景
気浮揚策の第2弾を呈示する際に、連邦首相アンゲラ メルケルは述べた。この計
画には学校、大学、交通網、情報伝達網の分野への投資180億オイロが含まれてい
る。さらに税制上の優遇措置と、健康保険の加入料の引き下げを含む負担軽減策
も、同じ規模で予定されている。所得税は7月から引き下げられるが、これだけで
今年全国民で29億オイロの負担減の計画である。

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野党は景気浮揚策第2弾を批判

(ベルリン)連邦議会の野党は、大連立政権の景気浮揚策の第2弾
を批判した。自由民主党会派長ヴェスターヴェレは、景気の危機を
回避する上では適当ではないごたまぜの計画である、と述べた。左
翼党は、この対策は社会福祉の観点からは調和がとれておらず、低
所得者層に対する配慮が少なすぎる、と述べた。緑の党はこれは無
駄遣いであると述べ、これらの対策では景気を活性化することはな
いだろう、と批判した。批判は「平等福祉連合」「環境と自然保護
連合」「納税者連合」からも出ている。ドイツ労働組合連合は、正
しい方向への一歩ではあるが、十分と言えるにはかけ離れている、
と述べている。一方ドイツ産業連邦連合は、この対策に満足してい
る、と発表した。

イスラエルはハマースに対してより厳しく対処すると予告

(ガザ市)イスラエル軍は、ガザ帯状地帯での軍事作戦の18日
目、現地を支配する急進派イスラーム教徒ハマースに対して、さら
に厳しく対処する、と予告した。参謀本部長アシュケナズィは、ハ
マースを最終的に屈伏させるためには、さらに行なうべきことがあ
る。イスラエル兵は、初めてガザの郊外まで入り、武装パレスチナ
人と激しい市街戦を行なった。暴力が行使されているにもかかわら
ず、イスラエルは3時間の停戦の間に、支援物資を載せた百台以上
のトラックが、ガザ帯状地帯に入るのを認めた。世界保健機関は、
物資の供給と衛生状態が悪化しているため、病気が爆発的に増える
可能性がある、と警告した。国際赤十字委員会と、赤新月社は、ガ
ザ帯状地帯の負傷者に自由に近づけるようにするよう求めた。

ロシアのガスは西側に流れていない

(モスクワ、キエフ)ロシア産ガスのウクライナ経由での、西ヨー
ロッパへの輸送再開を直後に控え、また輸送は停止した。ロシアと
ウクライナは、お互いにあいてに責任がある、と述べている。ロシ
アのガス独占企業ガスプロム社は、ウクライナが輸送管を封鎖して
いる、と述べている。一方ウクライナのガス会社ナフトガス社は、
ロシア産のガスは、輸送に合意した管を完全に通って送り込まれな
かった、と主張した。EU委員会議長バローゾは、ロシア首相プー
チンとの電話会談で、結ばれた義務を履行するように求めた。ガス
輸送を監視するために派遣されたEU監視団は、ロシアからウクラ
イナに向けて、当面はわずかのガスだけが流れている、と報告し
た。さらに彼らは、ロシアとウクライナの輸送管の中心部にはまだ
到達していない、とのことである。




1月14日(水)

イスラエルとの停戦に対するハマースの態度に懐疑的な見方

(テル アヴィヴ、カイロ)イスラエルは再び、ガザ帯状地帯の停戦を、長期的か
つ持続的に保証するよう荷も止めた。政府広報は改めて、この地を支配する急進派
イスラーム教徒のハマースに、民間人の犠牲者の数が多い原因の一つがある、それ
は彼らの戦闘員たちが学校やモスクから出撃し、そこに武器を置いているためだ、
と述べた。イスラエルの軍事攻勢が始まって19日、現地当局の発表によれば、一
般市民数百人を含め、1千人以上が死亡した。通信社は、ハマースはエジプトの停
戦の提案に賛成した、と報じたが、米国およびEUはこれを当面懐疑的に見守って
いる。今までのところイスラーム教徒は以前同様、イスラエル軍の完全な撤兵を停
戦の条件としている。
エジプトの提案には、大量の流血を終わらせ、国境通過地点を監視下に置きながら
開放することのほか、ハマースが再軍備をするのを阻止するために、イスラエルに
対して保証することも含まれている。

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シュタインマイアーは再び近東へ出発

(ベルリン)ドイツ連邦政府は、近東和平を目指す努力を再び強め
ている。外相シュタインマイアーは、水曜日にも再びイスラエルを
訪問する要諦である。エルサレムでの会談後、彼は西ヨルダンラン
ドとエジプトを訪問する、と外務省は発表した。長期にわたる停戦
のための「入り口」を見つけることが目標である、とのことであ
る。シュタインマイアーは前回の近東での任務を終えるにあたっ
て、「人道的な停戦」を求めていた。彼は日曜夜に帰国したばかり
であった。

メルケルは経済恐慌に協力して力を注ぐよう求める

(ベルリン)連邦首相メルケルは、景気後退との戦いで、すべての
国民が協力して力を注ぐように求めた。過去数十年で最悪の経済恐
慌の中で、共同体精神が問われている、と連邦議会で500億オイロ
の景気刺激計画に関する政府声明の中で、彼女は述べた。今後の危
機により上手に対処するように、世界の金融秩序を改革するため
に、ドイツは戦っていくつもりだ、と彼女は語った。野党はこれを
明確に批判した。自由民主党党首ヴェスターヴェレは、今回の景気
刺激策は、歴史的な負債を抱える計画である、と述べた。左翼党党
首ラフォンテーヌは、減税は考えられる中でもっとも残忍な、下か
ら上へ富を移す政策であり、この政策で負担が減るのは高所得層だ
けである、と述べた。これより前に、連邦内閣は、景気刺激策の第
2弾を原則的に承認した。これに関する基本的な案は、1月末に国
会での審議へと移される。

ドイツでは21年ぶりに大きな景気後退

(ヴィースバーデン)金融恐慌と景気減速のため、ドイツでは大き
な景気の落ち込みが起きた。連邦統計局の最初の集計によれば、
2008年の最後の4カ月の国内総生産は、直前の四半期と比べて、
1.5ないしは2%減少した。四半期でこれより大きな落ち込みがあっ
たのは、21年前の2.5%であった。一年を通すと2008年の国内総
生産は、1.3%の増加であった。これは前年度と比べると、約半分
の成長である。2009年には国内総生産は、2ないし3%減少する、
と専門家は見ている。もしこれが現実となれば、第二次世界大戦終
了以来、もっともひどい景気の落ち込みである。




1月15日(木)

イスラエル「ガザへの武器密輸阻止を米国が保証」

(テル アヴィヴ、カイロ)ガザ帯状地帯での停戦実現に向けた努力が進む中、パ
レスチナ人のハマースの再武装をどのようにしたら阻止できるか、という問題が中
心となっている。外務大臣コンドリーザ ライスが米国を代表して、みずからこれ
に関与し、「保証を行なう」と提案した、とイスラエル政府は発表した。戦争の終
結まで段階的な道程を記したエジプトの提案については、さらに議論が行なわれ
る、と政府広報は述べた、国連事務総長潘基文とパレスチナ大統領マハムード ア
ッバスは、間もなくイスラエルが重大な決定を下すと見られている、と述べてい
た。
アッバスはドイツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーとラマラで
会談し、おそらく間もなく停戦が実現できるだろう、との確信を表明した。

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ガザの戦闘では国連の建物と病院が被害を受ける

(ガザ市)イスラエル部隊は、ガザ中心部でのハマースの戦闘員と
激しい戦闘を行ない、パレスチナ人のための国連難民収容所の本部
も、榴弾で攻撃した。国連職人数人が負傷、数百トンの支援物資が
炎上した。国連事務総長潘は、イスラエルで交渉の任にあたってい
たが、これに怒りを表明した。潘の発表によれば、イスラエル国防
相バラクが、これは「重大な手違い」であることを認め、決して繰
り返さない、と述べた。また「エル クッズ病院」も炎上した。ま
た空爆も行なわれ、報道関係者がいる建物も攻撃を受けた。ハマー
スのテレヴィ局は夕刻に、幹部職員1人と内相サイード シアムが
イスラエル秘密情報部に襲われて死亡したことを確認した。

シュタインブリュックは負債を増やさないように努力

(ポツダム)連邦政府は、最新の景気浮揚策によって爆発的に負債
が増加するのに、厳しい返済の規則と、負債に対する歯止めをかけ
ることで対処するほうしんである。これは蔵相シュタインブリュッ
ク(社会民主党)がポツダムで発表した。各報道機関が一致して報
じているところによれば、経済が今年は新たな5百億オイロの景気
刺激のための資金投入を行なったにもかかわらず、2.25%縮小す
る、と予測している。シュタインブリュックは、この一連の対策を
とらなければ、国内総生産は最大で0.8%落ち込む、と述べた。

オイロの基準金利はここ5年で最低に

(フランクフルト アム マイン)ヨーロッパ中央銀行は、経済危
機のため、オイロ使用地域に基準金利を、ここ5年半で最低の水準
に引き下げた。オイロを監視する当局は、金利を0.5%引き下げ2%
にした。以前には基準金利がこの水準になったのは、2003年6月
のことであった。




1月16日(金)

プーチンとメルケルはガス問題で交渉

(ベルリン)ロシアとウクライナの間の天然ガスをめぐる対立で、西ヨーロッパの
エネルギー産業の企業連合は、数週間にわたる輸送の中断を終わらせようとしてい
る。ロシア首相ウラジミール プーチンは、ベルリンを訪問し、これに関する提案
を行なった。これによれば、イタリアのガス供給会社ENI社を中心とするこの企業
連合は、ウクライナにあるガス分岐施設の稼働に技術上必要なガスを購入し、提供
することになっている。プーチンは今後3ヶ月のこの費用を、4億5千万オイロ以上
と見積もった。連邦首相アンゲラ メルケルは会合後に、EUの専門家が立ち会っ
て、試験を行なうことに賛成し、早期解決を求めた。その他彼女は、天然ガス用に
バルト海を通るパイプラインを建設することには異論も出ているが、ドイツはこれ
から利益を得られる、と強調した。

     その他のニュース

ガザをめぐる交渉が行なわれる中、激しい戦闘が続く

(カイロ、ガザ)イスラエルがパレスチナ帯状地帯で軍事攻撃を開
始してから3週間、外向的努力が続いているにもかかわらず、暴力
が中断されるのはまだ確実にはなっていない。イスラエルの交渉役
ギラードは、エジプトの仲介で、停戦に関する話し合いを行なって
期待を集めていたが、はっきりした成果をあげることなく話し合い
を終えた。土曜日あるいは日曜日まで交渉を延期する、と引き続き
カイロで発表があった。一方ワシントンでは、イスラエルと米国が
会談を行ない、パレスチナ人のハマースの武器密輸を停止させるた
めの協定に合意した。ガザ帯状地帯では、戦闘が続いている。目撃
者の話では、同市では極めて激しい戦闘の後、荒廃の映像が広がっ
ている。現地の情報源によれば、軍事活動開始後、1千1百人のパ
レスチナ人が死亡した

米国の銀行は新たに巨額の損失

(ニュー ヨーク)バンク オヴ アメリカ社は、倒産した投資銀
行メリル リンチを買収したため、米国政府から更なる資本注入を
必要としている。支援の第2弾は、新たな資本200億ドルのほか、
問題のこの投資による最大で1,180億ドルの保証を含んでいる。こ
の買収を行なうため、バンク オヴ アメリカでは今後3年間で、
3万人から3万5千人が解雇される、とのことである。また金融恐慌
から大きな打撃を受けた米国の大銀行シティグループは昨年、主と
して不良債権が原因で、190億ドル近くの損失を出した、と報告し
た。この業績悪化のため、同社は2社への分割を行なう、と正式に
発表した。

リトアニアの国会議事堂前で暴動

(ビリニュス)バルト地方の共和国ラトビアで暴力的なデモが起き
てから数日、金融恐慌と厳しい支出削減策のため、隣国リトアニア
でも数千人がデモを行なった。首都ビリニュスの国会前では、群集
を押し止めるために、警察が催涙ガスを使用した。1カ月前から政
権についている中道右派の首相クビリウス内閣は、公勤務従事者を
中心に給与の15%ほどの引き下げと、付加価値税の引き上げを行な
う方針である。ラトビアでは、政府は選挙の準備を進めている。バ
ルト諸国は過去数年の大きな経済成長の財源を、主に負債を財源と
してなしとげており、そのため金融恐慌から大きな打撃を受けた。




1月17日(土)

イスラエルは間もなく一方的に停戦

(エルサレム)ガザ戦争開始から3週間、イスラエルは一方的な停戦を宣言する方
針である。エルサレムの政府筋からの非公式な情報によれば、首相エフド オルメ
ルトは、安全保障内閣の会議後に停戦の計画を発表する。イスラエルは、パレスチ
ナ人のハマースからの攻撃があった場合には、反撃を行なう権利を蜂起はしない、
とのことである。またガザ帯状地帯を再び空爆した後、国防大臣エフド バラク
は、この戦争の軍事的な目標はおおむね達成した、と述べた。ドイツ、フランス、
英国は、ガザ帯状地帯での長期的停戦に向けて、支援をすると約束した。英国首相
ゴードン ブラウンは、パレスチナ人の武器密輸に対して、軍艦を派遣することな
どを検討している、と述べた。ドイツ首相アンゲラ メルケルは、明日日曜日にエ
ジプトのシャルム エル シャイクでのガザ帯状地帯に関する国際首脳会談に参加
する、と発表した。イスラエルの今回の攻撃は12月27日に始まった。パレスチナ
側の発表によれば、戦闘で1千2百人以上のパレスチナ人が死亡し、5千人以上が負
傷した。

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カブールでドイツ大使館前で流血の凶行

(カブール)アフガニスタンの首都カブールのドイツ大使館前で、
自殺攻撃犯が車を用いて爆破を行ない、少なくとも現地の一般市民
4人と、隣接する米軍基地の兵士1人を道連れに死亡した。犯人は
爆薬を積んだ自動車をカブールの中心地で爆発させ、その他に重傷
者を含め、30人以上が負傷した、と医師は述べている。ドイツ大
使館の職員数人が負傷した、とベルリンで発表があった。急進派イ
スラーム教徒タリバーンが、この犯行を行なったことを認めた。連
邦首相メルケルは、外相シュタインマイアーは、人命を軽視し、卑
劣なテロ行為である、と述べた。

ガス危機対策首脳会議は突破口を見いだせず

(モスクワ)ロシア、ウクライナ、EUの高官が集まり、モスクワ
で危機対策会議を行なったが、解決策は見いだせず終了した。大統
領メドヴェージェフは、ロシアとウクライナはこの対立の解決する
ための交渉を続ける方針である、と述べた。西ヨーロッパの大きな
ガス輸入会社Eonルールガス社、ENI社、GDFスエズ社は、この間
にロシアのエネルギー企業ガスプロム社に、妥協案を呈示した。こ
の案は、ウクライナが今後しばらくの間、十分な輸送に技術的に必
要なガスを事前短期融資の形で調達して、通常の輸送を行なえるよ
うにする、という内容である、とのことである。

銀行は巨額の「有毒有価証券」の処理が遅れている

(ハンブルク)ドイツの各銀行は、「不良」有価証券を最大で3千
億オイロ分保有しており、そのうちようやく4分の1が減価償却さ
れたばかりである、と「シュピーゲル」誌は報じれいる。報道雑誌
である同誌は、連邦銀行および連邦金融業監視調査局への照会に基
づいて、20大金融機関の状況を公表した。それによれば、政府の
専門家は、大銀行および州立銀行では、大規模な減価償却の第2弾
が行なわれ、この新たな損失で、さらに大きな国による支援が必要
とされる、と見ている。連邦蔵相シュタインブリュック(社会民主
党)は、金融機関を支援はするが、「不良」債権を買い集めようと
する「悪い銀行」を危機から助けるつもりはない。英国では首相ブ
ラウンは「フィナンシャル タイムズ」紙で、すべての銀行経営者
に、「不良」投資の規模について、真実を一般に向けて公表するよ
うに呼びかけた。




1月18日(日)

CDUと自民党がヘッセン州で過半数を取る

(ヴィースバーデン)最初の得票集計によれば、ローラント コッホを党首とする
キリスト教民主同盟が、ヘッセン州議会選挙で、広い層から支持を集め、勢力を伸
ばした自由民主党と連立すれば政権を持つことができる。新たな筆頭候補としてト
ルステン シェーファー・ギュンベルを立てた社会民主党は、約13%支持を失い、
ヘッセン州ではもっとも悪い結果を出した。(選挙と政治研究所である)インフラ
テスト ディマップの採取得票予想によれば、キリスト教民主同盟37.2%、社会民
主党は23.8%、自由民主党15.8%、緑の党13.8%、左翼党5.1%であった。報道に
よれば、投票率は新たな最低の数字に落ち込んだ。今回の選挙は、社会民主党党首
のアンドレア ユプシランティが、左翼党の容認のもとで、緑の党との小数政府を
組閣しようとして、2度に渡って失敗に終わったために行なわれた。

     その他のニュース

ヘッセン州社民党党首ユプシランティは辞任

(ヴィースバーデン)州議会議員選挙で敗北したことを受け、ヘッ
セン州社会民主党党首で会派長のユプシランティは辞任した。彼女
は筆頭候補であるシェーファー・ギュンベルに道を譲りたい、と述
べた。同党の連邦党首ミュンテフェリングは、ヘッセン州社会民主
党の新たな出発である、と述べた。キリスト教民主同盟所属の州首
相コッホは、同党は自由民主党と安定的な多数政権を作る、と述べ
た。自由民主党党首ヴェスターヴェレは、これは今後の選挙を図る
幕開けだ、と述べた。緑の党の連邦代表エツデミアは、同党の勝利
である、と述べた。左翼党のヘッセン州党首ヴィルケンは、同州議
会で独自の野党勢力となる、と予告した。

ガザでイスラエルは段階的に撤兵

(テル アヴィヴ)イスラエル軍は、ガザ帯状地帯から段階的に撤
退を開始した、との報告がある。これより前に目撃者は、部隊は重
要拠点から撤退し、イスラエルとの国境の近くに拠点を移した、と
話していた。それによれば戦車はイスラエルが1月3日に地上軍を
派遣して以来初めて、ガザ帯状地帯の南北をつなぐ道路が開かれ
た。パレスチナ人のハマースはこれより前、ガザ帯状地帯で1週間
の停戦を宣言していた。亡命政府はイスラエルに対し、この期間に
イスラエル軍を撤退させるように求めた。その他に住民への物資供
給のために、すべての国境通過地点を開くことも求めた。

エジプトでガザ首脳会談

(カイロ)ガザ帯状地帯での暫定的な停戦が成立した後、エジプト
とヨーロッパ各国首脳は、イスラエルとパレスチナ人ハマースとの
持続的な停戦をめぐる話し合いを行なうように、努力をした。エジ
プトの保養地シャルム エル シェイクでの会合では、フランス大
統領サルコズィが、主催者ムバラクと共に、イスラエルがガザ帯状
地帯から段階的撤退を行なうように迫った。連邦首相メルケルは、
テル アヴィヴ訪問を前に、パレスチナ人の武器密輸を終わらせな
ければならない、と述べた。メルケルの他に国連事務総長潘、英国
首相ブラウン、スペイン首相サパテーロ、イタリア首相ベルルスコ
ーニが、この会議には招待された。




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