１月２６日〜２月１日のオーストリアのニュース
１月２６日（月）
国外ニュース
米国はイランと直接対話を行なうと予告
米国新大統領バラック オバマは、反テロの戦いと環境分野での大
規模な方針転換に続き、前任者ジョージ W. ブッシュのイラン政策
とも縁を切る。米国の新国連大使スーザン ライスは月曜日、米国
はイランと問題の核計画について直接交渉を行なう、と予告した。
これはブッシュが拒否していたものであった。オバマは選挙戦中か
ら既に、イラン政策では新しい試みを行なう、と予告していて、大
統領に就任した場合には、無条件でイランと直接交渉を行なう用意
がある、と述べていた。これは元対立候補で、現在外務大臣のヒラ
リー クリントンが激しく批判していた。オバマは後に、直接対話
にはもちろん慎重な用意が必要だ、と述べていた。
国内ニュース
新型労働許可は早ければ2010年にも
米国にはグリーンカードがあり、EUは「ブルーカード」を計画して
いる。オーストリアでは「赤白赤カード」が2010年に移住者を律
することになる。内務大臣フェクター（国民党）は、これに関する
予定を月曜日に発表した。居住場所を指示する厳しい計画にかわっ
て、オーストリアの労働市場に必要な人材をより重視し、訓練およ
びドイツ語の能力を重視することになる。この新しい労働許可を導
入して、移民の受け入れの数を抜本的に修正するかどうかは、フェ
クターは明言しなかった。
１月２７日（火）
国外ニュース
マダガスカルの暴動では死者60人 外出禁止が発令
アフリカ南東沖の熱帯の島マダガスカルでは暴力的な抗議活動が行
なわれ、今日は全土に外出禁止令が課された。外出禁止は当初は首
都にのみ出されていたが、午後になって拡大された、とラジオは報
じた。21時から4時までの間、だれも路上に出ることは許されな
い、とのことである。これより前に警察幹部は、違反すればただち
に射殺する、と警告していた。最新の報道によれば、暴動では既に
60人が死亡、20人がアンタナナリヴォ中心部で炎上した商店街
で、略奪を行なっていた際に焼死した。消防は、犠牲者はうまく建
物から出て行けなかった、と報告した。数十人が、インド人の商店
で略奪しようとして、射殺された、とも報じられている。ラジオの
報道によれば、前日にはデモ隊3人が射殺され、その他11人が人の
下敷きになって死亡していた。
国内ニュース
オーストリアのチェチェーニア人3人が「死者候補」に載っている
ウィーンで射殺されたチェチェーニア人ウマル1世を499番めに置
いたた「死者の一覧表」には、オーストリアで暮らす難民が少なく
とも3人乗っている。これは「プレッセ」紙の報道によるものであ
る。それによれば、内務省は連邦憲法擁護およびテロ対策庁BVTと
連絡をとったことを認めた。具体的に何人がこの表に載っているの
かについては、「関係者の安全面の理由から」言うことはできない
が、これ以上の殺害素阻止するために、内務省はこの一覧表に記さ
れた難民と連絡をとったが、この人々の警護を行なうのかどうかに
ついては、内務省は口を閉ざした。ウマル1世は、ウィーンのフロ
ーリツドルフで、路上で射殺された。政治難民である彼は、親ロシ
アのチェチェーニア大統領ラムサン カディロフの警護を勤めてい
たが、家族の話では、カディロフの配下から迫害を受けていた。
１月２８日（水）
国外ニュース
停戦にもかかわらずガザ帯状地帯から再びミサイル攻撃
停戦が発効して以来初めて、イスラエル南部が再びガザ帯状地帯か
らのミサイルで攻撃を受けた。イスラエル軍幹部が昨日午後発表し
たところでは、このミサイルはエシュコル地区のキブツの敷地に着
弾した。今のところ損害については発表がない。イスラエルは、
1月18日の停戦発表の際に、武装パレスチナ人がイスラエルの領土
に再びミサイルを発射した場合には、厳しく対応する、と威嚇して
いた。イスラエルとパレスチナ人のハマースの間の対立は、言葉の
上ではさらに激しくなっていた。停戦発表後初めてとなるイスラエ
ルのガザ帯状地帯空爆のあと、首相オルメルトは、イスラエル兵に
対する攻撃にさらに報復する、と予告した。これはイスラエル南部
が爆弾で攻撃され、イスラエル兵1名が死亡、3人が負傷した事件の
ことである。ガザ帯状地帯を支配しているのはハマースなのだか
ら、そこからの攻撃はすべてハマースに「直接の責任」がある、と
もオルメルトは述べた。
国内ニュース
バンディオン・オルトナーは名誉の裁判官の修正を計画
法務大臣クラオディア バンディオン・オルトナーは、陪審員裁判
裁判権の計画を発表した。「日刊ティロール」紙と「フォアルルベ
ルク通信」紙で彼女は、名誉の裁判官（陪審員）の影響を押さえ、
「ひょっとしたら」その数を減らすかもしれない、との方針を説明
した。「現在1人の犯人の罪に関して、8人の素人が決定を下さな
ければならないが、これは論点を複雑にするにすることが多い。こ
れは陪審員にとって大きな負担である。夜眠れない、という報告が
私のところにも多数届いている。これは、個々の裁判で公正さを確
保するうえでは、あまり有利ではない。ここには緊急の修正の必要
がある」とバンディオン・オルトナーは述べた。彼女は他国の例を
検討したい、とも語った。
１月２９日（木）
国外ニュース
ダヴォス会議でトルコ首相は議論から退席
「私はもうダヴォスに来ることはない」との言葉を残して、トルコ
首相レジェップ タイップ エルドアンは木曜日に、スイスで開か
れている世界経済公開会議の演壇での討論から退席した。これより
前にイスラエル大統領シモン ぺレスは、ガザ帯状地帯でのイスラ
エルの戦争を、正当化する感情的な演説を行なっていた。エルドア
ンが応えようとしたとき、司会者が時間切れを理由に発言を打ち切
った。エルドアンはこの前に、イスラエルの攻撃によってガザ帯状
地帯で犠牲者が発生したことから見て、ペレスの良心は劣悪だか
ら、ペレスは激しい言葉を使うのだ、と述べていた。
国内ニュース
シュミートもイスラーム教の教師には改革が必要と見る
オーストリアで活動するイスラーム教の教師の2割は、民主主義を
拒否している、との調査結果が、再び激しい議論を引き起こしてい
る。ウィーン市長ミヒャエル ホイプル（社会民主党）は、「立法
上の措置」を検討する方針である。また教育大臣クラオディア シ
ュミート（社会民主党）も、行動する必要性があると見ており、こ
の問題を「きわめて深刻に」受け止めている、と述べた。彼女はイ
スラーム教徒との対話の道も探っている。イスラーム教と社会は、
議論が進むうちで、ますます強い批判にさらされている。
１月３０日（金）
国外ニュース
米国では共和党初めての黒人党首
米国の共和党は、党首に初めて黒人を持つ。初めての黒人大統領が
就任してから10日の昨日、党員はメリーランド州元副知事マイケ
ル スティールを、新党首に選んだ。自分はこの選出を「謙虚にそ
して義務感をもって」引き受ける、と最後の投票後に述べた。元大
統領ジョージ W. ブッシュの共和党は、11月4日に民主党のバラッ
ク オバマに大統領府を奪われた。米国の国会の上下院でも、同党
は小数政党である。
国内ニュース
オーストリア航空は財政悪化 事業所委員会は支出削減案を策定
オーストリア航空の財政的な緊急状態が、劇的に進行しているた
め、事業所委員会も積極的に活動を行なっている。全従業員の代表
者たちは、人件費分野で5千万オイロの支出削減策を取りまとめ
る、と予告した。資金を自由に動かせる状態を保つためには、同社
は2億2千5百万オイロを必要とする。そのため経営陣は金曜日に一
時給与の遅配をおこなう、と威嚇していた。
１月３１日（土）
国外ニュース
ダヴォス首脳会談への抗議で数十人が逮捕
ダヴォスで開かれている世界経済公開会議に抗議して、昨日スイス
では60人以上が逮捕された。ジュネーヴでは当局の許可をとらず
に市内を行進したデモ隊に対し、警察が催涙ガスを使った。警察と
主催者の発表では、衝突の際には負傷者は出なかった。ダヴォスで
は、首脳会談に参加している経済のかじ取り役に対する講義から、
デモ隊が路上を練り歩いた。彼らは「お前たちが危機だ」だとか
「世界経済公開会議に反対」などの横断幕を掲げた。血糊を入れた
容疑を、会議場周辺の遮断用の柵に投げつけた組織もいた。この会
議の最終日を前に、日本はアジアの隣国に対する133億オイロの財
政支援を行なう、と約束した。
国内ニュース
プラターがティロール州国民党の新党首に
ティロール州州首相ギュンター プラターは、同州国民党の第20
回定例党大会で、同州同党の新党首に選ばれた。彼は96.3%の賛
成、つまり投じられた469票のうち459票の支持を得た。彼はヘル
ウィヒ ファン シュターの後任になる。
２月１日（日）
国外ニュース
ダヴォス会議は訴えだけで解決策なし 二日酔い状態で終わる
楽観的な標語「危機の後の世界をつくりだす」を掲げて、ダヴォス
での世界経済公開会議胃派始まったが、終わるときには二日酔いで
あった。お偉方が参加し、2百を越える会議が5日間で行なわれた
にもかかわらず、「その後」については議論されるところまで至ら
ず、どのようにして金融恐慌および経済恐慌から脱出するか、との
問題を扱うのにも失敗した。月並みでよく耳にする言い回しが使わ
れることで、途方に暮れ、無援状態にあることがわかった。4月に
ロンドンで次の会議を開くことで合意するに留まった。
国内ニュース
フォッゲンバオアーは断念 支援者にも静観するように求める
EU議会議員フォッゲンバオアーは、緑の党のEU議会議員の候補者
名簿に名前を記載させる問題で、敗北を喫したことを明らかにし
た。彼は支援者に対して、ますます激しさを増す党幹部との力くら
べを終わりにするように求めた。静かに退却するのではない。退く
のにあたって、彼は現在の党の候補者名簿に、陰謀から、批判に対
する鈍感さ、さらに女性差別まで、数多くの誤りがある、と非難し
た。