6月22日〜28日のオーストリアのニュース



6月22日(月)

     国外ニュース

英国議会は新議長を選出

英国国会は、数週間前から続く国会議員の経費の不正な取り扱いを
めぐる事件を受け、新たな議長を選出した。保守党の国会議員ジョ
ン バーコウが月曜午後の選挙で322票を獲得し、必要な過半数を
集めた。トーリー党所属の46歳の政治家である彼は、下院議長と
して、長い伝統を持つ議会の威信を回復させなければならない。国
会議員が不正な公序をした経費問題が浮上して、国会は深刻な危機
に陥っていた。ただしバーコウ自身、この事件では非難を浴びてい
た。

     国内ニュース

シュタイアーマルク州社会民主党は財産税導入を迫る

連邦社会民主党は拒否をしている中、シュタイアーマルク州社会民
主党の議長で、州首相のフランツ フォーフェスは昨日午後、自分
の主張を口に出し、自分の陣営から「より多くの税金を課す方向
へ」の決定を引き出した。出版・記者・新聞部門個人事業主労働組
合の文書に基づく決議では、「財産に関する課税の包括的な措置」
が、全会一致で提案されていた。




6月23日(火)

     国外ニュース

カナダでは連続攻撃計画が法廷で明らかに

カナダ人のテロリストと見られる組織が、ニュー ヨークの世界貿
易センターのテロ攻撃から5年目の記念日に、連続爆弾攻撃を計画
して、トロントを不安と恐怖に陥れるつもりであった。この攻撃は
2006年9月11日に、国会、株式市場、軍の拠点に対して行なわれ
ることになっていた。トロントの裁判所で容疑者の1人がこれを告
白した、とカナダの日刊紙「トロント スター」紙が報じた。
22歳のサアド クハリドは、いわゆる「トロント18」の陰謀に荷
担していた、と認めた。トロントでの破壊行為は、政府と軍を震撼
させるためのもので、カナダ軍をアフガニスタンから撤退させよう
とした、とクハリドは述べた。またこの組織は3カ月後に、ニュー
 ヨークの国連本部と、シカゴにシアーズ ビルの攻撃も計画して
いた。彼は2006年6月2日にトロントとその郊外で逮捕された、急
進派イスラーム教徒のテロ組織の18人の1人である。このいわゆる
「トロント18」には、成人14人と少年4人が属していた。クハリ
ザドは、攻撃計画を告白した最初の被告である。

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健康保険制度改革は若干の手直しになる

健康保険制度改革には、関係する閣僚数人が早くもてこずってお
り、この問題では全額の給付を望むことはできない事態である。現
在進行中の健康保険制度改革でさえも、手つかずの部分が大きく残
っている。医師の分野を若干改革し、給付金を若干削っただけだか
らである。当局は、薬局で処方箋に基づいて薬の処方を受けること
について、患者を満足させる方針である。




6月24日(水)

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バグダードで攻撃 死者60人以上

イラクで今年になってもっとも激しい攻撃が行なわれ、61人以上
が死亡した。首都バグダードの人通りの多い市場で爆発が起こっ
た。負傷者は116人である、と警察は水曜日に発表した。シーア派
が多く住むサドル市でのこの攻撃は、米軍が湾岸にある同国の各都
市から撤退する予定の6日前に行なわれた。4日前には米軍が正式
にサドル市の管理を、地元当局に委ねたところであった。サドル市
は、急進的なシーア派の説教師モクタダ エル サドルと彼のメフ
ディ軍の拠点である。民兵は昨年に活動をほぼ中止した。その後、
軍がこの地域の支配権を取り戻していた。2012年までに、米国は
イラクから完全に立ち去る方針である。専門家は攻撃は増加すると
見ている。

     国内ニュース

内相「郵便局員および電信電話会社職員は警察のために働くべき」

連邦内務大臣ガブリエレ ハイニシュ・ホーセク(社会民主党)
は、郵便および電信電話会社の職員を、警察の活動に動員し、警察
の人材不足に対処することを検討している。郵便、電信電話会社で
現在役職なしで働いている職員1千2百人は、行政活動の執行に動
員可能である、と昨日テレヴィ番組が報じた。一方緑の党は、ウィ
ーン警察はもはや動員の準備が整っているとはいえない、と非難し
た。彼らは刑事警察により多くの人材を確保するように求めた。




6月25日(木)

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米国外務省はソマリア政府に武器を提供したことを認める

米国は武器と弾薬をソマリアに送り、イスラーム教徒反乱勢力とに
戦いを続ける同国政府を支援していた。米国外務省公報イアン ケ
リーが木曜日にワシントンで、これに関する報道を正しいと認め
た。彼によれば、米国はソマリア政府からの緊急支援の要請に従っ
た、と述べた。送られた武器の種類に関する詳細を、ケリーは公表
しなかった。急進派イスラーム教徒のエル・シャハブ民兵は、アフ
リカの角の同国で、イスラーム教国を建国することを望み、勢力を
得ていた。今週初めからだけで、閣僚を含む20人の国会議員が同
国を立ち去り、ケニアに逃げこんだ。この民兵が掌握している地域
では、イスラーム教徒が厳格なイスラーム法を適応している。米国
はこの民兵を、アル カーイダとつながりのあるテロ組織である、
と分類しており、大統領シャイク シャリフ アフメド率いる極め
てぜい弱な移行政府を支援している。

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鉄のカーテンがなくなった記念日の式典

オーストリアとハンガリーの国境では、金曜日に鉄のカーテンが取
り去られてから20年目の式典が行なわれる。ハンガリー大統領ラ
ースロー ショーヨムとオーストリア大統領ハインツ フィッシャ
ーは、両国の間にあった246キロにわたる防護のための施設が撤去
されたことを記念する。鉄のカーテンの撤去は、1989年5月2日に
200人の内外の記者が出席した記者会見で、ハンガリーから発表さ
れた。この日に伝記的に通報する装置が停止された。ハンガリー外
務大臣ギュラ ホルンとオーストリア外務大臣アロイス モック
(国民党)は1989年6月27日に、鉄のカーテンを切り裂いたこと
を示す式典を行なっていた。




6月26日(金)

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NATOとロシアは関係を正常化する意向

NATOとロシアは、10カ月前に起きたカフカス戦争で悪化した関係
を、修復する方針である。NATO加盟28カ国の外務大臣は、ギリシ
アのコルフ島でロシア外務大臣セルゲイ ラフロフと会談した。
NATO・ロシア評議会の閣僚会談は、昨年8月にNATOが同評議会の
活動を凍結して以来のものである。これによりNATOは、ロシアの
グルジアに対する武力侵攻に抗議を行なうつもりであった。NATO
はロシア政府の反応は、グルジアから離脱する南オセチアとアブハ
ジアに対して、グルジアが部隊を派遣したことに対する行動として
は、「過大」であった、と評価していた。12月以降NATOは、ロシ
ア政府との対話を再開する用意がある、と予告していた。当初は
5月に予定されていた関係改善であるが、NATOがグルジアで軍事
演習を行ない、両者がスパイ活動を行なっていると非難しあったた
めに、延期されていた。

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緑の党のスブルニーは退任 グラウィシュニヒは休暇を取る

緑の党は先日の選挙での敗北に、強力なてこ入れをおこなって対処
する。党首エーファ グラウィシュニヒは、しばしば批判されてい
る連邦同党の執行部長ミヒャエラ スブルニーが、年末で退任する
ことが確定した、と述べた。各州で同党は、新たな体制を取る、と
グラウィシュニヒは昨日発表した。彼女自身は育児休暇をとった
後、秋に新たな代表代理を持つことになる。




6月27日(土)

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アルゼンチンでは国会議員選挙

アルゼンチンでは日曜日に、下院の半分と上院の3分の1が選ばれ
る。この投票は、ぺロン主義者の大統領クリスティーナ キルチネ
ルの任期の後半にとって、決定的な影響を持つと見られている。世
論調査によれば、彼女が属している与党「勝利を目指す正義戦線」
が、大きく議席を減らす可能性が高い。彼女は南米の同国でなんと
か最大勢力となることはできるが、両院の過半数は失う可能性が高
い。ただし大統領が極めて多くの権限を与えているので、彼女が今
後も政権につく可能性がある。首都のあるブエノス アイレス州の
選挙結果が、緊迫感をもって見守られている。この州は、国内の有
権者の4割ほどを占めており、元大統領で現大統領の夫ネストル 
キルチネルと、保守派のペロン主義者フランシスコ デ ナルバエ
スが共に立候補している。世論調査では、接戦となっている。

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子女手当は4つめの案は無収入の人にも支払われるものに

児童養育手当の新たな規則に関する話し合いが、最終曲面に入って
いる。「クリール」紙の日曜版の予告で、社会民主党と国民党が、
この手当ての4つめの形として、収入に左右される子女手当を作る
ことで合意した、と報じた。収入が全くない両親、たとえば学生な
どもこれは受給可能となる。家族問題担当の政務次官クリスティー
ネ マレック(国民党)の公報と、女性問題大臣ガブリエレ ハイ
ニシュ・ホーセックは、APA通信の質問に対して、細かく答えず、
議論は「最終局面に」はいっている、とだけ述べた。収入による子
女手当は、手取りの収入の8割を14カ月間に渡って、最低で1千オ
イロ、最高で2千オイロとするということで、連立政権内部では異
論がない。この4つめの形を導入するかどうか、それとも8百オイ
ロを18カ月間支給する簡略化した形に変えるかだけが問題となっ
ている。4番目の案が確定するかどうかは確実ではない模様であ
る。




6月28日(日)

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アルゼンチン選挙終了 政権が議席を減らす

アルゼンチンの国会議員選挙では、ペロン党の大統領クリスティー
ナ キルチネルの勢力が、大きく議席を減らす可能性が高い、との
非公式な予想が発表された。決定的な影響を持つ首都を含むブエノ
ス アイレス州では、テレヴィ局TNの情報によれば、世論調査機
関がキルチネルの夫ネストル キルチネルと野党の候補者フランシ
スコ デ ナルヴァエスが、接戦となっている。これは、キルチネ
ルの選挙同盟「勝利を目指す正義戦線FJPV」が、下院の議席を6
つ失うことを意味する。首都ブエノス アイレスでは、PRO連合の
候補者ガブリエラ ミケッティが勝利する可能性があった。政治の
専門家は、キルチネルが下院と上院で多数を失う可能性がある、と
見ていた。大統領任期半ばでの選挙では、下院議員の半分と、上院
議員の3分の1が選ばれる。当初の予想が確定すればあと2年少しの
キルチネル政権が困難となる。ただしアルゼンチン大統領府には、
大きな権限が委ねられている。

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会計検査院は公務員をより柔軟にするように求める

郵便局職員を、警察業務に動員しようという提案は、さらに広い範
囲に影響が及んでいる。今度は会計検査院が、この方法を実施する
ように求めた。今後は職員の配置替えはもっと容易に行なえるよう
にするべきで、経験と能力に応じて、彼の力を今必要としていると
ころに移されるべきだ、そうすれば管理担当の教員などの職員の負
担が軽くなる、と述べた。職業訓練に専従する教員は将来はほとん
どいなくなり、公務員はより柔軟にならねばならない、とも語っ
た。




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