7月6日〜12日のオーストリアのニュース



7月6日(月)

     国外ニュース

中国では暴動で7百人が逮捕される

イスラーム教徒ウイグル人と中国北西部の新疆ウィグル自治区の治
安部隊が激しく衝突したが、公式の発表によれば、156人が死亡し
た。新華社通信によれば、さらに暴動後には7百人以上が逮捕され
た。ウイグル人と中国指導部は、この暴動の責任は相手にある、と
している。ウイグル自治区で2番目に大きな年からも、暴動が起き
たとの報告がある。カシュガル市の中央モスク前で、中国警察が
2百人以上の暴動扇動家の集会を解散させた、とのことである。米
国政府は「深い懸念」を表明した。状況がまだはっきりしていない
ので、意見を述べたり観測するには早すぎる、と大統領府公報は述
べた。米国は、同自治区の関係各方面に対して、平静に行動するよ
うに呼びかけた。

     国内ニュース

子女手当ではあいかわらず合意が成立せず

子女手当では、家族省政務次官クリスティーネ マレック(国民
党)と女性大臣ガブリエレ ハイニシュ・ホーセク(社会民主党)
が再び会談をしたものの、連立政府内部では意見がまとまらなかっ
た。先週よりも意見がさらに離れた、とマレックは2時間半の交渉
後に月曜午後にAPA通信に述べた。社会民主党が1人で子供を育て
ている人への支給を増やすことを求めているのに対し、国民党が社
会保障を必要としている両親に対する子女手当の増額を廃止するこ
とを求めているのが、主要な対立点である。ハイニシュ・ホーセク
は妥協案として、1人出子供を育てている人のうち、収入が1千2百
オイロ以下の人には、収入に応じて子女手当(両親のいる人の場合
に2カ月増額した14カ月の支給)を受け取れるようにする、という
ものを提案した。マレックはこれを拒否し、これは2重の差別であ
って、片親で養育している人にだけ社会福祉の規模を増やすことに
なり、父親の教育参加を拒否することになる、と述べた。




7月7日(火)

     国外ニュース

クリントン「コスタ リカがホンジュラス紛争を仲裁する」

コスタ リカ大統領でノーベル平和賞受賞者のオスカル アリアス
が、ホンジュラスの国家の危機を仲裁することになった。米国外務
大臣ヒラリー クリントンは、現地時間の月曜日午後に、失脚した
ホンジュラス大統領マヌエル セラヤとワシントンで会談した後、
これを発表した。米国はセラヤの大統領復帰を支援し、6月28日に
権限を失った彼に権限を与えることを請け合う、とクリントンは述
べた。暫定大統領ロベルト ミチェレッティも賛成したこの話し合
いは、コスタ リカで行なわれることになっている。

     国内ニュース

汚職対策法の対象に国会議員も含まれる

汚職対策法に関する議論のさなか、連立与党両党は、国会議員をこ
の法律の対象に含めるかどうかの問題で、早期に合意に達した。
(国民評議会、州議会、ヨーロッパ議会など)すべての議会の議員
が、「公職にある人」の定義に含められ、それにより新たな法律が
適用される。ただし、特殊な活動を行なう場合には、配慮が支払わ
れる、と両党の会派長ヨーセフ カープ(社会民主党)とカール・
ハインツ コプフ(国民党)が、昨日の閣議で述べた。




7月8日(水)

     国外ニュース

アイスランド国会はEU加盟申請を採決

アイスランド国会は水曜日にレイキャヴィクで、EU加盟申請につ
いて協議を行なう。同国の上下院は、遅くとも木曜日までにこの決
定を下すことになっている。首相ヨハンナ シグルサルドッティル
が提案したEU加盟申請に、多数が賛成するのはほぼ確実である、
と見られている。現在EU評議会議長を勤めるスウェーデンによれ
ば、アイスランドは早ければ2012年に加盟が認められる可能性が
ある。大西洋の島国の共和国であるアイスランドは、32万人の人
口を有しているが、昨年秋に最大の銀行が倒産して以来、深刻な経
済および金融危機にある。社会民主党所属の首相シグルサルドッテ
ィルは、EU加盟が長期的な経済の安定のための唯一の方策であ
る、と見ている。

     国内ニュース

汚職防止法でフィールダーは新たな規定に不満

会計検査院の元院長フランツ フィールダーは、昨日可決された汚
職防止に関する新たな法律にも満足していない。この法律は彼が
「汚職を行なうための手引書」と呼んでいた「もともとの原案ほど
はひどくはない」が、「想定外のやり方で、犯罪とされなくなる」
事態を引き起こす、と彼は批判した。汚職防止組織である「オース
トリア国際透明性」で活動している彼は、昨日のテレヴィ番組でこ
のように述べた。腐敗に対してゆるやかな規定で臨むのは「役に立
たない正義」である、とも語った。




7月9日(木)

     国外ニュース

米国下院はジャクソン決議を拒否

米国下院議長ナンシー ペロシは、下院がマイケル ジャクソンの
功績をたたえる決議を出すのでは、との観測を否定した。彼女はそ
のような決議が必要であるとは考えていない、とカリフォルニア州
選出の民主党員である彼女は記者会見で述べた。ただし国会議員た
ちは、彼への同情と評価を表現することはできるし、ジャクソンが
才能にあふれる芸術家であったし、彼の死を悲しむたくさんの理由
があった、とも述べた。ペロシの党友であるテキサス州選出の議員
シーラ ジャクソン・リーは火曜日の葬儀の最中に、決議の中でマ
イケル ジャクソンに対して「世界的な慈善家」で、世界各地で飢
餓と病気と断固戦った人として栄誉をたたえるのに賛成だ、と述べ
ていた。

     国内ニュース

国民評議会は大学改革を決定

傍聴席からの抗議が行なわれる中、昨日午後に国民評議会では、社
会民主党と国民党の賛成で、2009年大学改革が決定された。社会
民主党の学生組織、青少年組織、生徒組織VSStOe、SJOe、aksが
不満を表明する集会を行なったが、短時間に終わった。「大学改革
に反対」との呼びかけを短時間行なった後、整備係が傍聴席から追
い出した。科学大臣ヨハネス ハーン(国民党)は、自分が提案し
た改革の中は、「高等教育の質を確保するために極めて重要な貢
献」をする、と述べた。この法律は2011年度からの大学入学のあ
り方と、大学学長選挙の際の新たな規則を定めている。




7月10日(金)

     国外ニュース

アフガニスタンでの英国人の死者はイラクでの死者と同数に

アフガニスタンではさらに1人の兵士が死亡し、イラク派兵中に死
亡した英国人の数と、アフガニスタンで死亡した英国人の数は同じ
となった。この兵士は昨日、南部のヘルマンド州で死亡した、とロ
ンドンの国防省は夕刻発表した。前日には2人の英国人が死亡して
いた。これらの死者を含めると、2001年にアフガニスタン派兵が
始まってから死亡した英国兵士の数は179人となり、2003年以降
イラクで死亡した英国人の数と同じとなる。過去数日だけで、アフ
ガニスタンでは10人の英国人が死亡した。これにより、英国でも
再び派兵に関する議論が再燃した。首相ゴードン ブラウンは、ア
フガニスタン戦略を変更しない、と強調した。現在アフガニスタン
には、8千3百人ほどの英国兵士が駐留している。アフガニスタン
で来月選挙が行なわれるまでに、英国はさらに一時的ながら数百人
の兵士を派遣していた。

     国内ニュース

オーストリア鉄道の新たな組織が確定

オーストリア鉄道の新たな組織が固まった。昨日国民評議会で可決
された鉄道組織法の新法の骨子は、建設および運行の基盤を整備す
る両社の合併と、サーヴィス部門の廃止である。今後はオーストリ
ア鉄道持株会社の元に、3つの株式会社(人員輸送、貨物輸送およ
び基盤整備)が置かれることになる。緑の党は連立政権の案に賛成
したが、自由党と未来同盟は反対した。右派の両党は、この組織改
革を行なう動機を、政治的な色の塗り替えで、損失を省みない破壊
である、と述べた。また社会民主党と国民党のちょっとした不手際
が、緑の党の維持の悪い発言を招いていた。与党両党はみずからが
提案したオーストリアの道路を巨大トラックが通行するのを禁止す
る案にうっかり反対していた。




7月11日(土)

     国外ニュース

ワシントンでは反アフマディネジャドのデモ

数百人が昨日ワシントンの大統領府前で、米国がイランに対する政
策を強化することを求めてデモを行なった。イラン系のデモ参加者
の多くは、イランの国旗を掲げていた。彼らは米国大統領バラック
 オバマ政権に対して、6月2日に行なわれた疑惑の大統領選挙を
承認せず、制裁を科すように求めた。デモ隊の何人かは、ネーダ 
アグハ・ソルタンの写真を掲げていた。彼女は、テヘランでのマハ
ムード アフマディネジャドの再選に抗議する大規模抗議活動に参
加し、殺害され、抵抗の象徴となった。

     国内ニュース

カンプシュ事件担当者は単独犯でない可能性を示唆

「プロフィル」誌の報道によれば、ナターシャ カンプシュ事件の
評価を行なった委員会の委員長ルートヴィヒ アダモヴィッチは、
単独犯であるとの判断に重大な疑惑がある、とのべた。アダモヴィ
ッチは、カンプッシュが意図的に真実でないことを述べている、と
は考えておらず、「彼女の発言に疑問を持つ場合には、もちろんた
だちに、彼女がなぜその発言を変えないのか尋ねる。それには何ら
かの理由があるはず」で、さまざまのことが推定が成り立つ、とア
ダモヴィッチは述べた。「彼女にとっては不利な何らかの証拠から
見ると、脅迫されていた可能性がある」とも語った。




7月12日(日)

     国外ニュース

米国法務大臣はCIAに対する調査を検討

米国の法務大臣エリック ホールダーは、おそらく特別捜査官を任
命し、CIAの虐待容疑を解明する方針である。ホールダーは来週中
にこれに関する決定を下す、と法務省の高官は述べた。この捜査官
は、CIAの情報部員が、ジョージ W. ブッシュ政権下で、指示を受
けて、テロの容疑者に対して暴力を行使したかどうか、そして罰せ
られたかどうか、を解明することになる。大臣の広報は、ホールダ
ーが事実を検証し、法律にかなう形で行動する、と述べた。米国大
統領バラック オバマは、問題となっている調査手法をとったこと
で、CIA職員に対して処罰を行なうことはない、と先日述べてい
た。

     国内ニュース

ファイマンはオーストリア持株会社の解体を求める

連邦首相ウェルナー ファイマン(社会民主党)は突然、国営のオ
ーストリア持株会社の解体を求めた。その理由として、オーストリ
ア航空の敗北をあげた。オーストリア持株会社は、不必要な中間段
階であって、「廃止がふさわしい」と昨日のテレヴィ番組でファイ
マンは述べた。ただし連立相手の国民党とは、この要求について合
意しているわけではない。オーストリア航空の売却問題では、ファ
イマンはEUが早急に認める決定を下すことに期待している。彼は
代案については述べようとせず、オーストリア航空を強くする以外
のことはどれも「大きな損害を引き起こす」とのみ述べた。




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