8月17日〜23日のオーストリアのニュース



8月17日(月)

     国外ニュース

ドイツ閣僚シュミットは公用車を以前にも休暇中に利用

ドイツ連邦厚生大臣ウラ シュミットは、「公用車事件」で落ちつ
くことができない。社会民主党所属の彼女は、2004年から8年の
間のスペインでの休暇の際にも、利用していたが、その理由は安全
を確保するためであった。これはドイツ連邦議会の予算委員会にあ
てた厚生省の書類から判明したことだ、とドイツ通信社は伝えてい
る。この書類によれば、この公用車は2006年から8年にかけてシ
ュミットの運転手の運転で、スペインへ往復していた。彼女が乗っ
ていない運転期間は、私的な利用とはみなされないので、これにか
かった費用を支払う必要はない。2004年と5年は、休暇先での人
員警護の必要から、公用車であった、とこの書類には記されてい
る。同省は、この公用車の利用と決済は、基本方針にしたがったも
のである、と同省は発表した。一方予算委員会議長オットー フリ
ッケ(自由民主党)は、この発表を「あいかわらず不十分であいま
いだ」と批判した。

     国内ニュース

シュッツェンヘーファーは「国民党は大統領選挙で失敗をした」

シュタイアーマルク州国民党党首で、州首相代理のヘルマン シュ
ッツェンヘーファーは、連邦大統領選挙は国民党にとって「自分の
側の失策」であった、と見ている。エルウィン プレルを大統領候
補に据えるかどうかかをめぐって、国民党内部で意見が対立したこ
とを彼は念頭に置いている。世論調査では国民党高い評価を得てお
り、EU議会選挙では勝利を収めたことで、シュッツェンヘーファー
は自信を深めている。




8月18日(火)

     国外ニュース

オバマは近東に勇気がでる兆しがあると見る

米国大統領バラック オバマは、イスラエルとパレスチナの和平条
約に向けて、近東が前進して行く勇気がでるような兆しが出てい
る、と見ている。彼はエジプト大統領ホスニ ムバラクとワシント
ンでの会合後、その例として、数ヶ月前から西ヨルダンランドでの
入植地建設の新たな許可を出していない、とのイスラエル政府の発
表を挙げた。またオバマは、パレスチナ治安部隊と西ヨルダンラン
ドの経済状態の改善、イスラエルの国境監視しえつ数ヶ所の撤去も
指摘した。オバマは「私は自らが目にしたものいくつかから勇気を
得ている。事態は正しい方向に進んでいる」と述べた。

     国内ニュース

銀行の機密でオーストリアは制裁を受ける可能性がある

ヨーロッパ投資銀行EIBは、経済協力開発機構OECDの「疑惑の一
覧表」に載っている国々には、オーストリアも含めて制裁を科し
た、と「シュタンダルト」紙と「プレッセ」かみは報じた。ただし
この制裁が発効するのは、2010年3月末である。それまでにオー
ストリアは銀行の機密をめぐる規定を、OECDの指示に従うものに
変えることが可能である、とのことである。OECDの「疑惑の一覧
表」は、「租税回避地」と目されている国々に、圧力をかけるため
のものである。




8月19日(水)

     国外ニュース

1千7百万人のアフガニスタン人が選挙に臨む

アフガニスタンでは木曜日、急進派イスラーム教徒のタリバーンが
失脚してから2度目となる大統領選挙を行なう。1千7百万人の有権
者が、大統領および州議会の選挙に票を投ずるよう、呼びかけられ
ている。大統領選挙では現職のハミド カルザイが有力と見られて
いる。彼の最大の対立候補は、元外務大臣アブドゥッラー アブド
ゥッラーであり、決選投票に持ち込める可能性がある。30万人の
治安部隊が、約6千5百の投票所の安全を確保することになってい
る。タリバーンは選挙に参加しないように呼びかけ、攻撃を行な
う、と脅迫している。選挙直前になってアフガニスタン政府は、外
国人記者に対して、投票期間中の暴力行為に関する報道を行なえ
ば、国外退去にする、と脅していた。この措置は国内外の報道機関
に、怒りを引き起こした。

     国内ニュース

緑の党はウィーン全市に対して入場料を課す方針

ウィーン緑の党にとって、市内の自動車交通は、目の上のたん瘤で
ある。同党はウィーン全市を、入場料金を貸すように求めた。この
入場料は、62カ所の市内への入り口のところで、電気的に課され
ることになる。これはストックホルムで行なわれている方式に倣っ
たものである、と環境問題の専門家リューディガー マレシュは述
べた。それによれば交通量の多い6時半から8時半、16時から18時
の間、2オイロの入場料が課される、というものである。夜間の自
動車通行は、今後も無料とすべきであるが、それ以外の時間につい
ては、1オイロを課す、という提案である。




8月20日(木)

     国外ニュース

オバマはアフガニスタンの選挙は成功したと評価

米国大統領バラック オバマは、アフガニスタンでの大統領選挙
は、流血の暴力沙汰があったものの、成功であると評した。「タリ
バーンが妨害しようとしたにもかかわらず、アフガニスタンの選挙
は成功したように見える」とオバマは昨日の放送局のインタヴュー
で述べた。オバマは、ヒンドゥクシの急進派イスラーム教徒達に対
して、今後も厳しい態度を取りつづけるつもりだ、と強調した。
「我々はアフガニスタンでの仕事に決着をつけるべく、努力を集中
しなければならない」が、それには時間が必要である、ともオバマ
は述べた。選挙では、数時間のうちに50人を越える人が、さまざ
まな攻撃や交戦で死亡し、その半分ほどが蜂起勢力であった。ただ
し同国の投票所の95%では、投票は問題なく行なわれた。投票率は
高かかった、と中立の選挙委員会は発表した。

     国内ニュース

カンプッシュ事件で新たな捜査部長と協議が行なわれる

ナターシャ カンプッシュの刑事事件解明の途中で、新捜査部長で
グラーツの上級裁判所主席検事であるトーマス ミュールバッハー
は、この事件の解明委員会および連邦検事警察庁の特別委員会と、
昨日面会を行なった。この面会は建設的なもので、今後も協議を行
なうとの約束が取りまとめられた、と委員会議長ルートヴィッヒ 
アダモヴィッチは述べた。ただし詳細については、しばらく発表し
ない、とのことである。あいかわらず、完全には解明されていない
この事件で、ある女性が犠牲者の母親ブリギッタ シルニーを、再
び激しく非難した。女性誌「マドンナ」は、シルニーの隣人である
この女性が、刑事警察にとっては鍵を握る人物で、彼女の日記が新
たな捜査の対象になっている、と報じている。一方検察はこの女性
が、中心的な役割を握っていることを否定した。




8月21日(金)

     国外ニュース

オバマのラマダン親書「イスラーム教徒と新たな交流」

イスラーム教徒の断食月ラマダンが始まるにあたって、米国の大統
領バラック オバマは、米国とイスラーム教徒の間の関係改善のた
めに、具体的な措置を取る、と予告した。「私は米国と世界各地の
イスラーム教徒の間で、再出発を行なうと発表したい」と昨日イン
ターネット上で公表した映像による親書の中で述べた。イスラーム
教国の政府および市民との話し合いの後、米国政府は関係改善に向
け「具体的な対策」に重点を置く、とも語った。オバマはその中
で、近東紛争の2カ国並立による解決に向けて、「不屈の」支援を
行なう、と強調した。さらに彼は「イラクでの戦争を責任をもって
終わらせる」と約束した。

     国内ニュース

グーセンバオアー「村落名標は未来同盟を待てない」

元連邦首相アルフレート グーセンバオアー(社会民主党)は、目
の前の政治的な出来事に対して、普段は慎重な姿勢をとっている
が、村落名標問題では発言を行ない、政府に対して積極的に解決す
るように勧告した。後継首相であるウェルナー ファイマン(社会
民主党)に対して彼は「シュタンダルト」紙で、ケルンテン州で合
意がまとまるのを待つことなく、自分が2007年から行なっていた
提案を再び取り上げるように、と述べた。グーセンバオアーの提案
は、ケルンテン州の163ヶ所の2ヶ国語による村落名表示に関する
ものである。




8月22日(土)

     国外ニュース

EUの監視団はアフガニスタン選挙を「肯定的」に評価

EUの選挙監視団は、アフガニスタンの大統領選挙の今までの経過
を、「おおむね肯定的」に評価した。投票から2日、監視団は昨日
カブールで、投票は「未来を自分のの手で決めようとするアフガニ
スタン人を阻止しようという者たちに対する勝利」である、と述べ
た。ただしいくつかの地域では、暴力や威嚇によって投票が自由に
は行なわれなかった、と監視団長のフランス人フィリップ モリヨ
ンは述べた。中立の選挙委員会の発表では、投票日には職員11人
が、「平和の敵」から攻撃を受けて死亡した、と発表した。一方現
職のハミド カルザイと、最有力の対立候補で元外相のアブドゥッ
ラー アブドゥッラーは、それぞれ自分が勝利した、と主張してい
る。

     国内ニュース

自由党の選挙戦での発言でサオスグルーバーは責任を追及

フォアアルルベルク州首相ヘルバート サオスグルーバー(国民
党)は昨日、連立相手のディーター エッガー(自由党)に、選挙
戦冒頭での彼の発言を撤回するように求めた。さもなければ、エッ
ガーは次の州政権が成立したときに、エッガーを入閣させない、と
述べた。エッガーは電話インタヴューの中で、外国人問題ではある
程度厳しさを持ち、ドイツ語の習得あるいは法の順守を求める、と
の立場を彼はとっている、と述べていた。




8月23日(日)

     国外ニュース

スロヴァキア政府「ハンガリーは声明に責任がある」

スロヴァキア外務大臣ミロスラフ ライチャックは日曜午後、報道
機関に向けて、「ハンガリー大統領ラズロ ソリオムに対し8月
21日の入国を拒否する、との決定を表明する理由はスロヴァキア
にはない。その責任はハンガリーにある」と述べた。この対立は、
EU諸国の観点から見て良い点は、スロヴァキアにとっても、ハン
ガリーにとってももたらすことはないだろ。ハンガリーの政治家が
スロヴァキアに対して、汚物を投げつけるなら、彼ら自身もまた清
潔ではいられない、ということをハンガリーはわきまえておかねば
ならない」と彼は述べた。スロヴァキア政府は、ハンガリー大統領
がスロヴァキアの国境の町コマルノ(ハンガリー語ではコマロム)
を訪問させないように、金曜日に突然入国禁止を行なっていた。入
国拒否の後、ハンガリー政府はスロヴァキアに対して外交的攻撃を
かける、と予告した。外務大臣ペーテル バラスは金曜日の夜ブダ
ペストで、同国外務省は国際社会とEU加盟国に、スロヴァキア当
局の対処を伝える、と述べていた。

     国内ニュース

フォアアルルベルク州自由党党首は問題発言に固執

フォアアルルベルク自由党は、同州の州政府から追い出される直前
の状態にある。「今日のフォアアルルベルク」で、自由党党首ディ
ーター エッガーは昨日、彼の演説に対する批判について態度を表
明した。しかし彼は、選挙戦の冒頭で、ユダヤ博物館館長に関して
行なった発言を撤回しなかった。




今日のニュースへ

過去のニュース(目次)へ inserted by FC2 system