８月２４日〜３０日のオーストリアのニュース
８月２４日（月）
国外ニュース
ドイツでは首相府でのアッカーマンの誕生日の食事会に批判
ドイツ銀行総裁ヨーゼフ アッカーマンの60回目の誕生日祝い
が、1年以上前にドイツの首相府で行なわれたが、これが激しい批
判を受けている。社会民主党、緑の党、左翼党、ドイツ納税者連合
は、テレヴィ番組の中で、市民がこの費用を負担しなければならな
かったことに、不満を述べた。首相府広報は昨日、「この種の会合
の参加者と内容に関する詳細は、原則的には公開しない」と述べて
いた。明日連邦政府は、この夕食会の費用について、予算委員会で
発表することになっている。放送局ARDの「マインツ報告」によれ
ば、アッカーマンは、連邦首相メルケルの招待を受け、30名ほど
の来客と60回目の誕生日を祝った。この会合の資金は税金で支払
われた。外部の接待係の費用だけで、2千1百オイロに上り、それ
に夕食の費用が加わることになる。
国内ニュース
夏休み後初めての閣議
政府は休暇を終え、夏休み後初めての閣議のために火曜日に集ま
る。合わせると98ほどの議案が上がっているが、注目を集めてい
るものはその中にはない。厚生大臣アロイス シュテーガー（社会
民主党）の「新型インフルエンザ（豚インフルエンザ）」に関する
報告が、かなりの関心を集める可能性が高い。その報告の中では、
これに該当する対策と、秋に向けた計画が述べられている。このほ
かスキーをする子供たちにヘルメットの着用義務が課される。
８月２５日（火）
国外ニュース
パキスタンではタリバーンの新首領がメフスードの死を確認
パキスタンのタリバーンの新首領ハキムラフ メフスードは、前任
者バイトゥッラー メフスードが、米軍の無人機によって殺害され
たことを認め、米国に復讐する、と脅迫した。バイトゥッラー メ
フスードは、攻撃を受けた際に重傷を負い、意識を取り戻すことな
く、日曜日に死亡した、と彼の後継者であるハキムラフ メフスー
ドはフランスの通信社AFPに電話で述べた。長老評議会は全員一致
で、ハキムラフ メフスードを、テフレエケ タリバーンの指揮官
に選んだ。「我々は復讐する。それもすぐに。我々は米国に対し、
この攻撃に対する解答をつきつける」とハキムラフは述べた。この
「攻撃」の影響はワシントンにまで到達する、とも語った。
国内ニュース
調査委員会は証人名簿と予定を確定
スパイ調査委員会は水曜日、第2回会議を開き、今後の予定を確定
し、最初の証人の名簿を可決する。ペーター ウェステンターラー
とペーター ピルツの事件は、冒頭が主題に関するものに関する可
能性が高い、と見られている。情報によれば、両方の訴訟で、中心
となる証拠書類は既に引き渡されている。ウェステンターラー事件
では、未来同盟の国会議員である彼の携帯電話の情報の記録が問題
となっており、この記録は国会議員の不逮捕特権の擁護に関する議
論を引き起こした。ピルツ事件でも同じ問題が起きており、ピルツ
のコンピューターを捜査することが正当化できるかどうか、が検討
されることになっている。通話記録の他に、調査委員会の調査対象
には、自由党の幹部の緑の党の国会議員カール エリンガーに対す
るスパイ容疑、外国の秘密情報部が国会議員に対して影響力を行使
しようとしたこと、国防相の情報が自由党にもれていたとされる事
件が含まれている。
８月２６日（水）
国外ニュース
南フランスで再びETAの爆薬庫が見つかる
警察はフランス南部で、バスク独立派の組織ETAの爆薬貯蔵庫に手
入れを行なった。スペイン政府の昨日の発表によれば、潜伏場所に
は18キロの爆薬、8つの武器、6,860発の銃弾が見つかった。警察
は南フランスで過去数日で、ETAのこの種の武器貯蔵庫12箇所を
見つけ、そこではあわせて約8百キロの爆弾、武器、添加用の火
口、盗まれた自動車のナンバープレートなどが保管されていた。捜
査陣は8月19日に同地下組織に属すると見られる3人を逮捕した
後、隠れ場所の痕跡を突き止めた。
国内ニュース
連邦大統領選挙でプレルはプレルを支援
国民党党首ヨーセフ プレルは、連邦大統領候補問題で、同党が支
援する可能性がある人物は、彼のおじニーダーエスターライヒ州首
相エルウィン プレルである、との方針を示した。「エルウィン
プレルが宮殿の住人に立候補する気があると言えば、私にとって決
断ははっきりしている。彼が望めば、彼が立候補する」と「クライ
ン新聞」に彼は述べた。国民党事務長フリッツ カルテネッガーに
ついて、党首も現大統領ハインツ フィッシャーの再選を拒否し
た。「ハインツ フィッシャーを支持する理由はない。彼は社会民
主党の中心からやってきて、任期中にそれを隠すこともなかったか
らだ」と述べた。
８月２７日（木）
国外ニュース
ラスムセンはイスラーム教を尊重すると強調
NATO事務長アンダース フォー ラスムセンは、風刺画をめぐる
対立で、イスラーム教世界では激しい批判を受けているが、昨日彼
はイスラーム教を尊重する、とはっきり述べた。彼はアンカラの夜
に、トルコ首相レジェップ タイップ エルドアンといわゆる「イ
フタール」、つまりイスラーム教の断食月ラマダンの伝統的な夕食
に参加した。デンマークの政治家である彼は、他の来客に対して、
自分がこれに参加しているのは、「世界的な大宗教としてのイスラ
ーム教を尊重」していることの現れである、と理解してくれるよう
に求めた。ラスムセンはラマダンの断食は、忍耐、思慮、自制など
と同様に、人間に普遍的な価値を持つ者である、と述べた。さらに
トルコは、ヨーロッパ、アラブ世界、中央アジアをつなぐ橋の役割
をしている、と彼は述べた。
国内ニュース
スカイリンクは会計検査院の調査を受ける見通し
ウィーン空港は、スカイリンク搭乗ロビーの費用が爆発的に増加し
ているため、4党が会計検査院の検査権限を拡大する措置を、法的
に実施に移した場合、ただちに会計検査院の調査を受けることにな
る。社会民主党の金融の専門家ヤン クライナーは、銀行の機密保
持義務の緩和に向けて、金融委員会で決定がなされたことを受け、
APA通信に昨日、自分としてはこれに期待している、と述べた。大
蔵大臣ヨーセフ プレル（国民党）は、会計検査院の調査権限の拡
大合意が、ウィーン空港にも適用されるのであれば、調査が行なわ
れることになる、と付け加えた。
８月２８日（金）
国外ニュース
エドワード ケネディがワシントンに埋葬される
死去した米国の上院議員エドワード ケネディは、今日ワシントン
に埋葬される。現地時間の朝、彼の生まれ故郷であるボストンにあ
る、ローマ・カトリックの教会堂「我らの永遠の救いの聖母マリ
ア」の中で行なわれる服喪の礼拝で、米国大統領バラック オバマ
が、ケネディの栄誉をたたえる演説を行なう。この礼拝の間、大物
テノール歌手プラシド ドミンゴが歌う、とボストン伝道協会が発
表した。その他に、チェリストのヨー・ヨー マと、ニュー ヨー
クのメトロポリタン オペラのソプラノ歌手と、ボストン交響楽団
の団員が演奏を行なう。追悼式の後遺体はワシントンに運ばれ、ア
ーリントン国立墓地で、有名な兄弟達、元米国大統領ジョン F. ケ
ネディおよび上院議員ロバート ケネディの隣で、最後の眠りにつ
く。ケネディは火曜日午後に、癌で77歳で死亡した。
国内ニュース
社会民主党が突然亡命権に改正の努力
社会民主党は、亡命権に関する抜本的な変革に向け、努力の気球を
あげている。「日刊ティロール」紙に同党の執行部長ギュンター
クロイターは、亡命希望者が労働市場に参入しやすくするのに賛成
である、と述べた。過去数年、亡命希望者が就職に向けて活動でき
ないようになっているのが、社会へうまく溶け込めず、犯罪を犯す
主たる原因になっている、と批判がされてきた。クロイターは連立
相手の国民党に、「法と秩序」という言い方で、この考え方を魅力
あるものとして説得しようとしているが、国民党はこれを拒否する
態度である。
８月２９日（土）
国外ニュース
ドイツの3州で州議会選挙
ドイツのザールラント、テューリンゲン、ザクセンの各州で、日曜
日に新州議会選挙が行なわれる。さらにもっとも多くの住民を抱え
るノルトライン・ヴぇ巣とファー練習では、市町村議会選挙が行な
われる。「大選挙の日曜日」にはあわせて2,060万人の有権者が投
票を行ない、これで4週間後の連邦議会選挙の方向が見える。特に
ザールラント州とテューリンゲン州の状況が緊迫している。両州で
はキリスト教民主同盟が現職の州首相ペーター ミュラーとディー
ター アルトハオスが、最新の世論調査では、過半数を失う可能性
がある。キリスト教民主同盟と自由民主党で過半数に達しなけれ
ば、社会民主党、左翼党、緑の党の連立が成立する可能性もある。
テューリンゲン州では、キリスト教民主同盟と社会民主党の大連立
も考えられる。ザクセンでは州首相スタニスラフ ティリッヒ（キ
リスト教民主同盟）が、弱い勢力の社会民主党と連立を続けるか、
自由民主党との連立を作る可能性があり、後者のほうが可能性が高
いと見られている。
国内ニュース
国連事務総長潘とのアルプバッハ政治会談が始まる
「国家と国民の間の信頼」を総合主題にかかげて、今日からヨーロ
ッパ公開会議アルプバッハの政治会談が始まる。午後の開幕には、
国連事務総長潘基文、EU外交委員ベニータ フェレーロ・ワルト
ナー、外務大臣ミヒャエル シュピンデレガー（国民党）、会議議
長エアハルト ブーセクが出席する。夕刻にはノーベル平和賞受賞
者で、フィンランド元大統領マルティ アハティサリが公演を行な
う。火曜日まで行なわれる話し合いでは、副首相で大蔵大臣のヨー
セフ プレル（国民党）とスロヴァキア外務大臣ミロスラフ ラヤ
ック、コソヴォ狂気苦笑エンヴェル ホクスハイ、ラトヴィア元大
統領ヴァイラ ヴィケ・フライベルガ、元EU委員フランツ フィッ
シャーが出席する。この会議には多くの主題が取り上げられ、大西
洋を越える協力関係、特に米国新大統領バラック オバマとヨーロ
ッパの安全の将来および国防政策、隣り合った国々の信頼と不信、
ヨーロッパが金融危機でどれだけ多くのものを必要としているか
が、議題に含まれている。
８月３０日（日）
国外ニュース
国境問題でスロヴェニアとクロアチアの溝が埋まる
スロヴェニアとクロアチアの国境問題は、クロアチアのEU加盟の
障害となっていたが、これに変化が生じた。両国の外務大臣サムエ
ル ツボガルとダヴォール ヤンドロコヴィッチが、スロヴェニア
の保養地ブレッドで会談を行なった。昨日の両国の発表によれば、
進展が見られ、「先のことにはなるが」スロヴェニアはクロアチア
のEU加盟交渉の阻止をやめることになる、と述べた。両国は過去
数カ月、「重大かつ真剣な」協力をしてきたが、今後さらに為すべ
き多くのことがある、とツボガルは述べた。スロヴェニアの政治の
専門家は、1991年から両国は国境問題を抱えていたが、EUの圧力
に屈して、数ヶ月後には問題のアドリア湾北部を共同統治すること
に関して、合意することになる、と見ている。
国内ニュース
行政改革でライトルは増税を行なわないように警告
経済会議議長クリストフ ライトルは、行政改革がうまくいかない
場合には、「大幅な増税」が行なわれることを懸念している。政府
は改革によって、数十億オイロの支出削減を行なわなければならな
いと述べた、と発行前の経済雑誌「潮流」が伝えている。「成功し
なければ、2年後には劇的な増税が必要になり、おそらくは付加価
値税率も引き上げ」られて、今は税を支払わなくてすんでいる人
も、税を支払わなければならなくなることになる、と警告した。行
政、教育、厚生部門では、現在この分野で国民が得ている水準を引
き下げることなく、大幅な支出削減が可能であると述べた。州を
3つに統合するのは馬鹿げている、我々には連邦、州、市町村、そ
してEUが必要だ、とも語った。