８月３１日〜９月６日のドイツのニュース
８月３１日（月）
メルケルとサルコズィがG20を前に圧力をかける
（ベルリン）ドイツ首相アンゲラ メルケルとフランス大統領ニコラ サルコズィ
は、ベルリンで会談し、ピッツバーグで開かれるG20首脳会談にむけ、方針を調整
した。両者は銀行の経営陣に対する特別手当の支払いに関して、より規則を強化す
るための提案を進める方針である。その点で彼らはさらに、金融市場の大幅な改革
を緩めるつもりはない、と明言した。投機や財政運営に関して、度を越す行為を繰
り返すことは許されない、とサルコズィは述べた。
金曜日にG20各国の大蔵大臣の会談が行なわれるのを前に、ドイツ大蔵大臣ペーア
シュタインブリュックも、重要な大銀行が安定した後には、世界の金融態勢を地
球規模で改革する手綱を緩めてはならない、と警告した。
その他のニュース
メルケルはより積極的な選挙戦を行なうことを拒否
（ベルリン）ザールラント州とテューリンゲン州の州議会選挙で、
キリスト教民主同盟が得票を大きく失ったことを受け、選挙戦略を
修正するようにとの要請が党内から出ていたが、同党主で首相のメ
ルケルはこれを拒否した。彼女はベルリンで、キリスト教民主同盟
はその戦略については全く間違っていない、と述べた。メルケルは
6月に決定された同党とキリスト教社会同盟の選挙綱領を引き合い
に出し、これの補完を毎日行なう必要はない、との考えを述べた。
彼女は人事面での手法に関しても、何も変えるつもりはなく、より
積極的な論調を打ち出すつもりもない、と語った。これより前に
は、キリスト教社会同盟党首ゼーホーファーは、両党のはっきりし
た特徴を打ち出すように求め、連邦議会選挙に勝利をしたわけでは
ない、とも述べた。また彼は、そのためには規定通りの仕事を行な
い、全速力を出さなければならない、とも付け加えた。連邦選挙管理委員長は結果発表前のさえずりを糾弾
（ヴィースバーデン）連邦選挙管理委員会は、連邦議会選挙の得票
予想を、トゥィッターを用いた短い報道で先んじて公表することを
問題視する方針である。報道によれば、投票所が閉まる1時間半ほ
ど前に、3つの州の（州議会選挙の）結果について、インターネッ
ト事業者トゥィッターを用いて、分析した情報を発表していた。同
委員会委員長エーゲラーはヴィースバーデンで、この法律的に見た
状況ははっきりしている、と述べた。彼のこの発言は、テューリン
ゲン州、ザクセン州、ザールラント州での州議会選挙の数字を、早
期に公表したことに対するものである。ザクセン州選挙管理委員会
は、この間に得票予想をインターネット上で早期に発表したことに
対して、法的な措置を検討している。モスクワでは野党の30人が一時逮捕される
（モスクワ）ロシア特別警察オモンは、政府批判家の無許可デモに
対して、厳しく対処した。インターファクス通信によれば、元チェ
スの世界王者であったカスパロフ周辺の野党の30人ほどが、重要
な人権擁護家で作家のリモノフを含め、一時逮捕された。目撃者の
話によれば、治安部隊がデモ隊に対して、極めて暴力的な対処をと
った。モスクワの広場で刑腐れていた集会では、野党同盟「もう一
つのロシア」の支持者が、同国の民主化と大統領メドヴェージェフ
および首相プーチンの解任を要求する方針であった。
９月１日（火）
メルケルは戦争に対するドイツの責任を強調
（グダニスク）ドイツ首相アンゲラ メルケルは、ドイツが第二次世界大戦に対し
て歴史的責任をずっと持っている、と認めた。グダニスク近郊でのポーランドの国
家としての記念行事に出席した彼女は、ヒトラー時代のドイツが1939年9月1日
に、ポーランドを襲って始まった戦争が、ヨーロッパの多くの国民にはかり知れな
いほどの苦難をもたらした、自分は6千万人の犠牲者に腰をかがめてあいさつをす
る、と述べた。またメルケルは、ヨーロッパが脅かす大陸から、自由で平和の大陸
へ変わったのは驚きである、とも述べた。
ロシア首相ウラジミール プーチンは演説し、1934年から39年にかけてのナチ時
代のドイツと結んだ合意は全て道徳にもとるもので、これはヒトラーとスターリン
の契約にもあてはまる、と述べた。
その他のニュース
アルカンドル社の破産手続きが始まる
（エッセン）エッセン区裁判所は、支払不能になった小売および旅
行会社アルカンドル社の、破産手続きを開始した。これはカルシュ
タット百貨店および通信販売のクヴェレ社にも影響がおよび。アル
カンドル社は6月初めに破産を申請していた。同社社長アイクは、
退職しなければならない。アルカンドル社の大株主ザール オッペ
ンハイムとの間で取りまとめた給与の支払い約150億オイロに関し
て、激しい批判が出たことを受け、アイクはこの金の3分の1を困
窮している従業員に寄付する用意がある、と発表していた。8月の失業率は8.3%
（ニュルンベルク）ドイツの失業者数は、8月には再び上昇した。
ニュルンベルクの労働仲介所は、350万人近くが失業中であると届
け出た、と述べた。これは7月と比べて約9千人、1年前と比べて
27万6千人以上多い。現在失業率は8.3%である。連邦労働仲介所
は、この推移の多くは経済恐慌のせいである、と述べた。ただし同
所長ヴァイゼは、影響は今のところ穏やかに推移しており、短時間
労働が労働市場を安定させている、と述べた。OECD「ドイツの子供6人に1人が貧困」
（ベルリン）ドイツでは子供のほぼ6分の1が、やや貧困の状態で
暮らしている、と経済協力開発機構OECDは発表した。ベルリンで
発表された第1回児童報告書の中では、平均的収入の半分以下で片
親だけで育てている場合には、とくにこれがあてはまる。ドイツは
両親に対して、他のたいていの加盟国よりも多くの国家支援を支払
っているが、子供たちの一部の状況はかなり悪い、とも記されてい
る。同機構の調査を受けた国の中で、もっとも結果が良かったデン
マークでは、37分の1の子供がやや貧困状態である。
９月２日（水）
カルザイは大統領選挙で優位に立つ
（カブール）アフガニスタン大統領選挙は、投票所のうち6割強が集計を終わり、
現職のハミド カルザイがあいかわらず優位に立っている。選挙委員会の最新の中
間発表によれば、彼は47.3%、最有力の対立候補で元外相アブドゥッラー アブド
ゥッラーが、32.6%で続いている。しかしカルザイ陣営に対する選挙に操作疑惑が
ますます強まっているため、投票を疑問視する声が強まっている。国連が支援して
いる異議委員会では、ほぼ2週間前の投票当日から、投票および集計に対して、既
に約2千2百件の異議が寄せられている。
その他のニュース
タリバーンはアフガニスタン秘密情報部副部長を殺害
（カブール）アフガニスタン東部で自殺攻撃が行なわれ、秘密情報
部副部長ラグマニおよびその他の21人が殺害された。ラグマニは
州都メタルラムで、新たなモスクの落成式に参加しようとしたとこ
ろ、タリバーンの自殺攻撃犯が群集の中で爆薬に点火した。死者の
中には、他にもラグマーン州の幹部も含まれていた。アフガニスタ
ン北部のドイツ連邦軍が派遣されている地域では、タリバーンがこ
のほかにも、秘密情報部の幹部1人を暗殺した。8月にはクンドゥ
ス州で誘拐された男が、バグラン市郊外で木につるされていた。インドネシアの地震では死者30人を越える
（ジャカルタ）インドネシアでは激しい地震が発生し、30人以上
が死亡し、多くの人が負傷した。7.0の強さの地震でジャワ島本島
が揺れ、多くの建物が倒壊した。住民30人ほどが行方不明であ
る。この地震の震源地は、ジャワの南沖合いで、タシクマラヤ市の
近くで、首都ジャカルタから2百キロ離れている。現地では高層ビ
ルが揺れ、数千人が混乱して外に走り出た。津波警報は短時間で解
除された。EUは銀行経営陣への過大な報酬支払いを終わらせる方針
（ブリュッセル）銀行経営陣の報酬支払いが過大になっているの
を、EUは早期に終わらせる意向である。EU加盟各国の蔵相はブリ
ュッセルで、銀行経営陣の報酬を実際の業績に適した額にすること
に求めて、G20首脳会談に入ることを決定した。失敗した経営陣に
対する給与の返還をはっきり求める件は、大臣が合意した文言の中
には含まれていない。特別手当の支払いに上限を設定したり、基本
給と特別手当の割合を決める件も取り上げられていない。これを中
心になって求めていたのは、ドイツとフランスである。確かな筋の
情報によれば、特に英国があまりに厳格な上限設定に反対した。
９月３日（木）
選挙敗北後テューリンゲン州ではアルトハオスは退陣
（エアフルト）テューリンゲン州選挙でキリスト教民主同盟が選挙で敗北してから
4日、州首相ディーター アルトハオスは州政府と党の役職を放棄した。51歳の彼
はこのように対処することで、党内と連立相手社会民主党が、テューリンゲン州で
の大連立を阻害しないように、との要請を受け入れた。テューリンゲン州の社会民
主党の政治家たちは、彼の辞任を大連立政権を続けるための条件として挙げてい
た。社会民主党の筆頭候補クリストフ マチーは、さらに左派の候補を州首相に選
ぶことを拒否していた。
アルトハオスは2003年から同州の州首相を務めていた。1月のスキー事故の後、
彼は苦境に立っていた。彼のスキー操作の失敗で、1人の女性が死亡していた。彼
自身も数ヶ月にわたり、重傷であった。
その他のニュース
ルフトハンザはオーストリア航空を買収
（ウィーン、フランクフルト アム マイン）ドイツ ルフトハン
ザ社は、疲弊したオーストリアの航空会社オーストラリア航空社を
買収した。これにより同社は、競争相手のエール フランスとKLM
社をも抜いて、ヨーロッパ最大の航空会社へ巨大化した。ウィーン
近郊のシュヴェーヒャトで、両者の代表とオーストリアの国営持株
会社OeIAGが、買収合意に署名した。オーストリア航空の経営陣
は、既に支出削減計画を開始している。GMはオーペル社を自ら再建する方針との報道
（ベルリン）自動車製造会社オーペル社をめぐる駆け引きでは、論
調が激しくなっている。米国の企業ジェネラル モーターズ社がオ
ーペル社を残し、みずから再建する方針である、との新聞報道がな
され、政治家と被雇用者の代表は激しい反応を示した。全事業所評
議会議長フランツは、全従業員の賃金に関して必要な譲歩を行なわ
せない、と今一度威嚇した。連邦経済省ツ グッテンベルク（キリ
スト教社会同盟）は、自動車部品会社マグナ社への売却に再び賛成
し、連邦からのさらなる支援が得られるかどうかは、話し合いに決
着がつくかどうかしだいである、と述べた。連邦労働相ショルツ
（社会民主党）は、オーペル社は約60億オイロの投資を必要とし
ている、と述べた。米国の新聞「ウォール街通信」は、ジェネラル
モーターズ社は、10億ドル以上を投入して、自らオーペル社を再
建することを検討していおり、スペイン、英国、ポーランドの各政
府にも、ほぼ同じ金額の支援を行なう用意がある、と報じた。ガボンでは疑惑の選挙後に暴動
（リーブルヴィル）中央アフリカのガボンでは、大統領選挙でアリ
ベン ボンゴが疑惑の勝利を収めた後、暴動が起きた。治安部隊
と、長年にわたって大統領を務めたオマル ボンゴの息子の勝利を
疑問視する野党支持者の間で衝突が起きた。首都リーブルヴィルで
は、警察がデモ隊に催涙ガスと警棒を使用した。その際野党の政治
家で大統領候補であったマンブンドゥが負傷した。同国第2の都市
ポート ジェンティルでは、フランス公使館に邦家が去れた。フラ
ンスは同国にいるフランス人1万人に、家からでないように呼びか
けた。6月に死亡したオマル ボンゴは障害にわたり、元宗主国で
あるフランスと密接な関係を維持し続けていた。
９月４日（金）
燃料輸送列車2両の乗っ取り犯をNATOが空爆 死者多数
（カブール）アフガニスタン北部では、燃料輸送列車2両を乗っ取った犯人を、
NATOが空から攻撃し、蜂起勢力多数を殺害した。国防軍広報は、ドイツが派兵し
ている地域で最大規模の空爆が行なわれ、死者は50人を越えた、と述べた。国防
大臣フランツ ヨーゼフ ユングは、この作戦を擁護し、まさにクンドゥス地域は
特に危機的な情勢にある、と述べた。NATO側の発表によれば、負傷者の中には一
般市民もいる。アフガニスタンでの報道によれば、犯人は盗んだ燃料輸送車から、
燃料を抜きとった可能性がある。国際保護部隊ISAFは、調査を開始した。大統領
ハミド カルザイは、タリバーンとの戦いでは、一般市民の保護を絶対に優先する
ように、再び要請した。カブールの彼の事務所は、死者は最大で90人に上る、と
発表した。ドイツ外務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、懸念を
表明し、民間人の犠牲者が出ないようにあらゆることを行うように、ドイツは繰り
返し求めていた、と明言した。
その他のニュース
中国北西部で抗議活動 死者発生
（北京）中国北西部の新疆省での騒乱は、激化した。同省の中心都
市ウルムチでは新たな抗議活動が行なわれ、公式の発表では、5人
が死亡、14人が負傷した。報道によれば、この地域の治安をもっと
守るように要請した漢族中国人数千人に対して、警察は催涙ガスを
使用した。このデモ隊の行動は、外出禁止に違反していた。木曜日
には既に、激怒した群集が、省の知事の辞任を求めていた。今回の
暴動のきっかけになったのは、数百人が注射針で攻撃された謎の連
続事件である。漢族中国人は、ウイグルの少数派イスラーム教徒が
この事件を引き起こした、とした。7月には既に、数日にわたって
ウイグル人が中国人を襲い、引き続き報復攻撃があって、約2百人
ほどが死亡、1千7百人ほどが負傷した。マダガスカル軍は権力の委譲を拒否
（アンタナナリヴォ）アフリカの東にある島国マダガスカルでは、
軍は権力を委譲することを拒否した。軍警察の長クロード ラヴァ
ロマナナは、今年初めに失脚した大統領マルク ラヴァロマナナの
要請を拒否した。新大統領ラジェリナは、民衆の蜂起と軍の支援を
受けて権力の座に就いたが、先日選挙を行なうことを約束した。ラ
ヴァロマナナの政党は、ラジェリナが移行期間中に大統領に留まる
のを拒絶し、代わりに軍による権力委譲を求めていた。一方マダガ
スカルの南沿岸では、環境汚染が発生した。トルコの貨物船が沈没
し、現地では既に数十万リットルの石油と燐酸塩が流れ出した。沿
岸は相当長く黒くなっている。報道によれば、医師たちが鯨を含め
多くの動物を救出しようとしている。イスラエルは入植地の建設を当面続けるとの非公式発表
（エルサレム）イスラエル政府職員によれば、首相ネタニヤフは、
西ヨルダンランドでのユダヤ人入植地の拡大を、当面続ける方針で
ある。建設許可を数百件発行した後にようやく、ネタニヤフは数ヶ
月間入植を中断することを検討する、と政府高官が匿名を条件に述
べた。米国とEUはネタニヤフ政権に、数ヶ月前から建設を中止す
るように迫っていた。パレスチナ人は、イスラエルが西ヨルダンラ
ンドとエルサレム東部のアラブ人が住む地域での入植地の建設を中
止してから、和平交渉を開始する方針である。EU加盟各国の外相
はストックホルムで会談を行ない、外交特使ソラナはその席上、今
月末の国連総会で、和平交渉を大きく前進させる要素が出ることに
期待しており、2カ国並立による解決が、この紛争を解決する唯一
の可能性である、と述べた。
９月５日（土）
G20諸国「景気刺激策は今後も欠かせない」
（ロンドン）主要工業国および中進国20カ国（G20）は、世界経済が安定して回
復するまで、各国が景気刺激策をとり続けることを望んでいる。各国の大蔵大臣お
よび発券銀行総裁は、ロンドンでの会議で、危機をよりうまく予防できるように、
各銀行に義務づけることで合意した。激しい対立にもかかわらず、銀行経営陣の給
与支払いに関する規則がまとめられた。米国と英国は、この問題は控えめな態度を
とっていた。今後は特別手当の支払いの返還などが普通に行なわれることになる。
またG20各国の大蔵大臣は、国際的な基準に適応するのを拒否しているいわゆる課
税回避地に対し、2010年3月から制裁を課すことで合意した。
ロンドン会議は米国で9月末に行なわれるG20首脳会談の準備も行なった。
その他のニュース
NATOのカブール近郊の空爆について抜本的な解明を行なう
（カブール、 ベルリン）アフガニスタンでドイツ軍が活動してい
る地域が激しい空爆を受けた件で、ドイツ外相シュタインマイアー
は全面的な調査を行なうことを求め、結論を早まって出すことがな
いように、と警告した。国際保護部隊ISAFの最高指揮官である米
国のマククリスタル将軍はテレヴィで、アフガニスタン人に対し
て、この事件の解明を行なう、と約束した。調査にはNATOと国連
の他、アフガニスタン政府も参加する、と述べた。ドイツ国防省の
発表によれば、ドイツ軍に対する自殺攻撃を予防するために、タリ
バーンが燃料輸送列車2両を襲った後、NATOに空からの支援をす
るように求めていた。国防軍の発表によれば、蜂起勢力の50人以
上が死亡した。ただしアフガニスタン政府は、死傷者は90人ほど
である、と述べている。この作戦活動については、フランスを含む
EU加盟国から激しい批判が出ている。クンドゥス近郊で行なわれ
た、大型爆弾によるドイツ巡回部隊への自殺攻撃に対する報復では
ないか、と見られている。この事件ではドイツ兵5人とアフガニス
タン人通訳1人が軽傷を負った。アフガニスタン再建に向けEUはさらなる支援
（ストックホルム）EUはアフガニスタンの民間部門復興のために
さらに協力する方針で、そのためカブールに行動力を持ち汚職と無
縁な政府を、早期に成立させることを求めている。ストックホルム
で行なわれているEU外相会談に出席しているEU主席外交官ソラナ
は、まずEUは、8月の大統領選挙での不正疑惑に関する抗告につい
て、アフガニスタン当局が決定を下すのを待たなければならない、
と述べた。EUだけでも2001年以来、アフガニスタン再建のため
に、90億オイロ以上の支援を行なっていた。ニュー ヨークの国
連は来年春に、支援の輪をまとめるために、新たなアフガニスタン
会議を行なう方針である。パキスタンではアフガニスタンとの国境地域の急進派が殺害
（イスラマバード）アフガニスタン国境近くのパキスタン北部で
は、政府軍がイスラーム教徒テロ組織の中央武器庫と訓練施設を破
壊した、との情報がある。軍の発表によれば、カイバル峠地域で戦
闘が起こり、反乱組織ラシュカレ・イスラームと見られる少なくと
も43人が死亡した。軍隊に似た国境警備隊は、この攻撃でｈヘリコ
プターと砲兵隊を動員した。この地域を貫く形で、NATOと米軍の
重要な補給路が、隣国アフガニスタンへと続いている。
９月６日（日）
クンドゥス空爆で流血の事態に政府は圧力を受ける
（カブール）アフガニスタン北部の国防軍の派兵地域で、空爆により血が流れてか
ら2日、政府に対して事態を解明するように、との圧力が強まっている。緑の党は
政府だ声明を出すように求めた。左翼党は連邦議会で時事問題の討議の時間を作る
ように提案し、国防軍が米軍機出動を求めるきっかけは何であったのかが、問題の
中心だ、と述べた。これに関する信頼できる情報はない、と国防軍はポツダムで発
表した。また、乗っ取られた燃料輸送貨車2両に対する攻撃で、56人が死亡したか
どうかも不明である、と国防軍は発表した。「ワシントン ポスト」紙の報道によ
れば、NATOの調査団は今までのところ、125人が死亡したと見ているが、この報
道を国防省は断固否定している。国防大臣フランツ ヨーゼフ ユングは、内外か
らの批判に抵抗しており、事態に関する情報がないまま、軍事的な行動を非難する
人の考えを理解することはできない、と述べた。
その他のニュース
アフガニスタンでは447投票所の結果が無効に
（カブール）アフガニスタン大統領選挙から2週間と少し経った
が、447箇所の投票所の票が無効である、と発表された。選挙委員
会はその理由として、不正行為があったことを挙げた。ほぼ3分の
2の投票所の結果に基づく中間結果の最新版によれば、大統領カル
ザイが、元外相アブドゥッラーよりさらに優位に立っている。カル
ザイは現在ほぼ49%の得票で、最有力の対立候補アブドゥッラーは
32%近くである。カルザイが今後の集計でも、過半数に達しなかっ
た場合、10月に第2回投票が必要である。CDUは熱い選挙戦に入る
（デュッセルドルフ）連邦首相でキリスト教民主同盟党首のメルケ
ルは、連邦議会選挙の後、情勢が不安定化しないように、と警告し
た。キリスト教民主、社会同盟両党の選挙戦が熱い局面を迎える、
デュッセルドルフでの冒頭の集会で彼女は、今回の選挙では、ドイ
ツが「中道の路線」に留まるか、社会民主党、左翼党、緑の党の連
立政権が成立し、「政治が不透明な状況」になるかどうかが決ま
る、と述べた。メルケルは、自由民主党との連立に賛成している。
その際彼女は、対立する社会民主党の首相候補である現外相シュタ
インマイアーを、直接攻撃することは避けた。蔵相は銀行経営陣の特別手当に関する議論が前進したと見る
（ベルリン）連邦蔵相シュタインブリュックは、金融機関の経営陣
に対する特別賞与の支払いに関して、G20諸国が規則を設けたこと
を、前進であるとして歓迎した。特別手当の上限については合意で
きなかったものの、最終声明では初めて「変動する報酬の上限」が
初めて取り上げられた、とシュタインブリュックは述べた。また彼
は、この決定は、9月24日と25日に米国のピッツバーグで開かれ
るG20首脳会談で、初めて確定することになっている方針にのみ関
するものだ、と強調した。ドイツ首相メルケルと英国首相ブラウン
は、これについて数日中にベルリンで会談し、それぞれの立場を調
整する意向である。