9月14日〜20日のドイツのニュース



9月14日(月)

マグナ社はドイツのオーペル社の従業員4千5百人の解雇を認める

(フランクフルト アム マイン)カナダとオーストリアに拠点を持つ自動車部品
会社マグナ社は、オーペル社とヴォクスホール社の過半数を買収する努力をした
後、約1万5百人を解雇する方針であることを認めた。ドイツではそのうち4千5百
人ほどが解雇となる、とマグナ社副社長ズィークフリート ヴォルフはフランクフ
ルト アム マインで発表した。オーペル社は現在ドイツで約2万5千人の従業員
を抱えている。この買収の中で、完全に閉鎖される同社の工場は、2千6百人を抱
えるベルギーのアントワープ工場だけである。マグナ社は、ロシアのスベル銀行と
ともに、オーペル社とヴォクスホール社の55%の株式を買収する方針である。その
ため、この企業連合はドイツの国家支援45億オイロを受け取ることになってい
る。
現在のところドイツ政府とEU委員会は、この支援がEUの許可を受けなければなら
ないかどうか、議論をしている。ドイツ政府はこれを拒否している。

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ヨーロッパでは若干の景気回復

(ブリュッセル)ヨーロッパでは、若干の景気回復の兆しが現れて
いる。EU委員会は現在の景気回復予想で、この四半期にわずかな
がら平均0.2%の成長をする、としている。一年では、オイロ使用
地域とEU全体の経済は、いずれも4%縮小する、との見方を変えて
いない。成長は弱いままなので、EU加盟諸国は景気刺激策と金融
部門の復旧を続けなければならない、と同委員会は発表した。この
予想によれば、ドイツは景気後退を克服し、1年後にはごく弱いも
のであるが、ヨーロッパ最大のドイツ経済は再び成長する。

オバマは金融分野をより厳しく監視する方針

(ワシントン)米国大統領オバマは、金融部門の救済のために政府
が巨額の対策をとったことを受け、金融部門の管理を強化するよう
に要請した。安定感が増すにつれ、金融界では以前のような行動へ
の復帰が目についている、とオバマは投資銀行リーマン ブラザー
ズの劇的な破綻から1年を機に批判した。オバマはニュー ヨーク
で、銀行家、国会議員、政府職員を前に演説し、いついかなる時で
も金融恐慌の再発を食い止めるような、厳格な規則を作るように求
めた。また彼は、経営陣に対する特別賞与の支払いに慎重になるよ
う、金融分野に呼びかけ、議会に対しては自分の金融改革案を年末
までに可決するように訴えた。金融改革案には、米国の発券銀行と
政府に対してより大きな権限と監督権を与え、金融商品の規則を厳
しくし、購買者を危険からよりうまく守ることが含まれている。

中国は米国が保護主義であると非難

(北京)中国と米国の間の貿易をめぐる対立は、先鋭化している。
中国外務省は、米国が中国製自動車タイヤに課した懲罰的関税を、
保護主義であると非難した。北京で同省広報は、訴訟を起こす可能
性を視野に入れて、国際貿易機構に持ち込むことになるかもしれな
い、と予告した。米国大統領オバマは、労働組合が中国からの安い
タイヤの輸入が、過去数年で3倍に増え、5千人の職場を奪うこと
につながった、と訴えたことを受け、金曜日に懲罰的関税を許可し
ていた。中国側は、米国からの鶏肉と自動車部品の輸出が捨て値で
行なわれているとして、調査を行なった。




9月15日(火)

国連はガザ紛争で戦争犯罪が行なわれたと発表

(ニュー ヨーク)国連はイスラエルとパレスチナが、ガザ戦争中に戦争犯罪を犯
した、と非難した。特別調査官リチャード ゴールドストーンが率いる国連の専門
家は、イスラエルが戦闘遂行中に、人道に関する国際法と人権を侵害した明確な証
拠があり、ガザ帯状地帯の民間人が、2008年から9年にかけての紛争期間中に、
重大な被害を被っていた、と発表した。ほぼ6百頁に上る調査委員会の最終報告書
では、パレスチナ人によるガザ帯状地帯から、イスラエルの民間人を狙ったミサイ
ル攻撃は、戦争犯罪と判断されている。イスラエルは、ゴールドストーン報告書
を、留保はつけるものの、詳細に検討し、同国兵が犯したかもしれない過ちを調査
する、と予告した。
2008年12月27日から2009年1月18日までの軍事行動で、約1千4百人のパレス
チナ人と、十数人のイスラエル人が死亡した、と国連は発表していた。

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イスラエルの入植地建設中止交渉で突破口は見いだせず

(エルサレム)イスラエルがパレスチナ人居住地区での入植地建設
を中止することについて、イスラエルと米国はまだ合意に達するこ
とができなかった。イスラエル首相ネタニヤフと米国近東特使ミッ
チェルの会談後、イスラエル側からの発表によれば、溝を埋めるべ
く懸命に努力しており、水曜日には改めて話し合いを行なう。問題
となっているイスラエルの入植政策は、この地域の包括的な和平を
進めるあらゆる努力を無にしている。米国政府から圧力がかかって
いるにもかかわらず、ネタニヤフはユダヤ人の西ヨルダンランドに
おける入植地の拡大の方針を変えない意向である。

アフガニスタンでは投票所の1割の票の数えなおしが必要

(カブール、ブリュッセル)アフガニスタンの疑惑の大統領選挙か
ら3週間半、1割の投票所に投じられた票の数え直しが行なわれ
る。国連が支援している苦情委員会が、この決定を行なった。2千
5百を越える投票所で、全ての票の95%以上が1人の候補に投ぜら
れているか、あるいは最大で投ぜられる可能性のある6百票を越え
た票が投ぜられていた。集計のやり直しにより、投票結果の発表は
さらに遅れる。EU加盟国数ヶ国の外相がブリュッセルで会合を行
ない、信頼できる選挙結果が、次期大統領が国民の中で支持を受け
るうえで決定的に重要である、と強調した。暫定結果によれば、現
職のカルザイが、対立候補アブドゥッラーを引き離している。

スペインはマグナ社に対する約束の件でドイツを批判

(ベルリン)ベルギーに続いてスペインも、連邦政府が自動車製造
のオーペル社救済で行なった交渉を、厳しく批判した。部品を製造
するマグナ社の買収計画に関する詳しい情報が得られてから、ドイ
ツが約束した金融支援に参加するかどうかを決定することになる、
とスペイン工業相セバスチャンは、ドイツ政府と他のオーペル社に
関連する他の欧州諸国およびEU委員会とベルリンで会談した後に
発表した。オーペル社が倒産しないように、ドイツは既に15億オ
イロの資金を支払っている。それに加えて、さらに30億オイロの
支払いを約束することになる。他の国々がこれに参加するかどう
か、またどの程度参加するのかは不明である。スペインでは、サラ
ゴサにあるオーペル工場が脅威にさらされている、と目されてい
る。マグナ社がアントウェルペンでの生産を終了する方針であるこ
とに、ベルギーは激怒している。




9月16日(水)

暫定集計でカルザイは絶対多数を獲得

(カブール)異議が出されているアフガニスタン大統領選挙で、暫定最終結果で、
現職のハミド カルザイが絶対多数を獲得した。不正が行なわれたとの強い非難が
出される中、選挙委員会はカルザイが票の54.6%、最有力対立候補アブドゥッラー
 アブドゥッラーが27.8%を獲得した、と発表した。官庁による最終発表を前に、
国連が支援する苦情委員会の指示を受け、投票所のうち1割近くのものの票が数え
直され、再調査が行なわれた。この前にEUの選挙監視団は、集計された550万票
の4分の1以上が捏造されたか、少なくとも疑わしい、と発表していた。ドイツ外
務大臣フランク・ヴァルター シュタインマイアーは、この非難をできるだけ詳し
く調査するように要請した。

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イスラエルはガザ戦争に関する国連の報告書を認めず

(エルサレム)イスラエルはあらゆる外交的手段を通じて、戦争犯
罪の疑惑を否定する方針である。今年初めのガザ戦争で、自軍のと
った行動の調査は行なわない、と政府広報レゲフは発表した。イス
ラエル兵を、デン ハーグの国際戦争犯罪裁判所に立たせようとす
る全ての試みを阻止する、とも述べた。国連の調査官はガザ戦争に
関する報告書の中で、イスラエルと急進派パレスチナ人組織の双方
が、戦争犯罪を犯し、おそらく人間性に対する犯罪を犯した、とも
非難した。ヨーロッパユダヤ人協議会EJCはEU加盟諸国に向けて、
国連人権評議会でこの報告書を却下するように求めた。ラマラのパ
レスチナ自治当局は、国際社会が犯罪の責任をイスラエルに取らせ
るように、との期待を表明した。

バローゾはEU委員会の長の地位を確定させる

(ブリュッセル)数ヶ月にわたって決定が先延ばしにされていた
が、EU委員会議長バローゾが、次の5年間の任期を務めることにな
った。ヨーロッパ議会は絶対多数の賛成で、53歳のポルトガル人
である彼を議長に選んだ。キリスト教民主党の党員である彼は、ヨ
ーロッパ国民党、EUに懐疑的な保守派、自由主義者の多くの支持
を得た。緑の党と左派は彼に反対票を投じたが、多くの社会民主党
員は保留した。バローゾは各国の自国中心主義を押え込むため、権
限を強めてそれを利用するつもりだ、と述べた。一方議会内部の批
判勢力は、彼は加盟国に反対して自分の意向を押し通すことがほと
んどない、と述べている。バローゾは唯一の議長候補であった。
EU27カ国の首脳は、7月に彼を全員一致で指名していた。この委
員会は、EUの法律を提案できる権限を持つ唯一の機関であり、EU
法が守られているか監視を行なっている。

「人権監視団」がビルマの権力者を批判

(ラングーン)ビルマの政治犯の数はこの2年間で倍増した、と人
権組織「人権監視団」は発表した。この間に2,250人が政治犯とし
て監獄に入れられている、とも述べた。軍事政権は2007年秋に起
きた僧侶の蜂起後、特に厳しい措置をとり、影響を受けているのは
僧侶の他、デモ参加者、さらには2008年5月のナルギス台風の犠
牲者にみずから手を差し伸べた人たちである、とのことである。最
重要の逮捕者はノーベル平和賞受賞者アウン サン スー チー
で、8月に彼女はさらに18カ月間の自宅拘留が言い渡された。彼女
の弁護士によれば、野党の指導者である彼女はこの判決の控訴審に
は参加することが許されていない。




9月17日(木)

アンスバッハの学校で精神錯乱 負傷者発生

(ミュンヒェン)18歳のギュムナーズィウムの生徒が、フランケン地方中部の学
校内で精神錯乱に陥り、生徒8人と教師1人に負傷させた。犯人が斧で頭に切りつ
けた女子生徒1人は危篤状態である。また彼が教室に発燃剤2発を投げ入れたた
め、別の女子生徒はひどいやけどを負った。警察は自動小銃を使って銃撃してよう
やく犯人を押え込んだが、彼は重傷を負った。検察はこの18歳の少年に殺人未遂
での逮捕命令を出すように求めている。動機については情報はない。

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オバマは東欧のミサイル迎撃設備の建設計画を中止

(ワシントン)米国前大統領ブッシュは東ヨーロッパに、イランの
長距離ミサイルから防衛するためのミサイル迎撃網を作り上げる計
画を立て、ロシアはこの計画を批判しているが、米国大統領オバマ
はこの計画を見直した。その代わりに、イランの短距離および中距
離ミサイルから防御するために、新たな態勢を作り上げる、こちら
のほうが効率的であり、安くつくし、効果が実証されている技術で
もある、とオバマは述べた。国防省ゲイツは補足して、現在ヨーロ
ッパにある迎撃態勢は、新しいものに取り替えることになるが、新
しい態勢は北欧および南欧の軍艦上に置くことが可能である、と述
べた。ブッシュの計画はポーランドに迎撃ミサイルを、チェコにレ
ーダー施設を建設するというもので、これにより米ロ関係は数年前
から悪化していた。ロシアはこの計画は脅威となり、対抗措置を取
る、と予告していた。

ドイツ政府は米国のミサイル迎撃網計画の中止を歓迎

(ベルリン)ドイツ政府は、米国大統領オバマが発表した東ヨーロ
ッパにおけるミサイル迎撃設備の建設中止を歓迎した。首相メルケ
ルは、この決定は各国がより協力しあう方向に進むと期待を持たせ
る前兆だと見ている、と述べた。外相シュタインマイアーは、これ
により、ヨーロッパのミサイル防衛の問題を、全ての関係国と改め
て議論する可能性が生まれてきた、と述べた。ロシア大統領メドヴ
ェージェフは、オバマの譲歩は、米ロ両政府が、安全保障の危機を
協力して検討する用意があることを示している、と述べた。

カブールで軍の車列に攻撃 死者発生

(カブール)アフガニスタンの首都カブールで、イタリア軍の車の
列が爆弾攻撃を受け、公式の発表によれば16人が死亡、多数が負
傷した。犠牲者の中にはイタリアの兵士6人も含まれている、との
ことである。この爆発は、米国大使館とカブール空港の間の路上で
起きた。急進派イスラーム教徒の対バーンが、この自殺攻撃を行な
った、と発表した。




9月18日(金)

連邦参議院はEU改革条約に付随する法案を可決

(ベルリン)連邦参議院は今回の任期最後の会議で、全会一致でEU改革に関する
リスボン条約に付随する法案を可決した。連邦議会はこの法案を先週の特別会議で
可決していた。国会と各州は今後、権限が国からヨーロッパに移された場合にも、
発言権を持つことになる。また連邦議会は、全てのEUの活動について早期に情報
を得なければならない。これより前に連邦憲法裁判所が、EUの問題について、連
邦議会と連邦参議院がさらに協力をするように要請していた。連邦大統領ホルスト
 ケーラーは、10月2日にこの条約についてアイルランドが国民投票を行なう前の
適切な時点で、この文書に署名することになっている。

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連邦参議院は脱税との戦いを強化

(ベルリン)税金をごまかそうとするものには、より厳しい時代が
始まる。連邦参議院は、脱税との戦いでより厳しい規則を可決し
た。新たな通達によれば、市民が国際的に非難されている課税回避
地で営業を行なったり、資金を投入する場合には、より厳しい立証
義務を負わねばならない。連邦蔵相シュタインブリュックは、脱税
によって、毎年国は巨額の税収を失っており、この陰謀はたいして
悪いことではなく、刑法違反である、と述べた。しかしこれで課税
回避地との戦いでは前進が見られた、とも彼は述べた。

インターネット上でドイツに対して新たなテロ予告

(ベルリン)連邦議会選挙まで1週間と少しとなり、インターネッ
ト上ではテロ組織網アル カーイダの脅迫映像が新たに現れた。連
邦内務省は、危険の度合が高まっており、とくに空港と駅では治安
対策が強化されている、と発表した。第一テレヴィの報道によれ
ば、この映像ではアフガニスタンからのドイツ兵の即時撤退が要求
されており、もしそうしない場合には選挙後のドイツには悪が目を
覚ますかもしれない、と述べている。

メルケルは新たな原発建設の可能性を否定

(ベルリン)連邦首相メルケルは、自分の政権担当中には、新たな
原発を建設する事はない、と述べた。連邦議会選挙まで1週間、彼
女はキリスト教民主、社会同盟は、新たな原発を作るつもりはな
く、これは政権綱領にも記載されている、と述べた。ただし彼女
は、核技術の研究が自由であるのは変わらない、とも付け加えた。
先に発表された経済省の調査依頼は、安全についての調査に限られ
ており、2000年の核に関する合意の範囲内である、と述べた。
「ドイツ経済新聞」は、同省は新型の大型原子炉の研究をさせてい
る、と報じていた。連邦環境相ガブリエル(社会民主党)は、メル
ケルとキリスト教民主、社会同盟が、一般大衆をだまそうとしてい
る、と非難した。




9月19日(土)

自民党は社民党・緑の党との連立を断固否定

(ベルリン)連邦議会選挙まで1週間と少し、自由民主党は社会民主党と緑の党と
の連立を行なう可能性は、まったくないと述べた。自由民主党は、社会民主党と緑
の党とでは過半数を取れない、と議長団と幹部の選挙の訴えの中で述べている。党
首グイド ヴェスターヴェレはその理由として、社会民主党と緑の党の綱領は、市
民の負担が増加する、という点を挙げ、自由民主党はキリスト教民主、社会同盟と
の連立にかける、と述べた。選挙の訴えは、同党が日曜日にポツダムで開く特別党
大会で採択されることになっている。専門家の見方によれば、社会民主党が今回の
選挙では、現実に権力の座に就く可能性は大連立だけである。

     その他のニュース

キリスト教民主同盟と緑の党は2度目の意向打診の会議を行なう

(ザールブリュッケン)ザールラント州のキリスト教民主同盟と緑
の党は、自由民主党を交えた連立州政府の可能性を探る会議を行な
った。同州キリスト教民主同盟党首で州首相のミュラーは、2度目
の話し合いの後、雰囲気は開かれたものであった、と述べた。同州
緑の党党首ウルリヒは、多くの問題で詳細まで話し合った、述べ
た。連邦議会選挙後2週間以内に、連立に参加する可能性のある
3党全てで、最初の話し合いが行なわれることになっている。8月
30日の州議会選挙では、ザールラント州ではキリスト教民主同
盟、自由民主党緑の党が連合した場合も、社会民主党、左翼党、緑
の党が連立した場合も、過半数に達する事態となっていた。

政治家はテロ予告の映像に注意を喚起

(ベルリン)ドイツを狙ったアル カーイダの映像が新たに現れた
ため、複数の政党の政治家が注意を呼びかけた。ただしバイエルン
州内相ヘルマンは、混乱に陥る理由はない、と述べた。連邦議会選
挙まで1週間となり、安全面での予防措置がはっきりと強化され
た。空港や大きな駅では、連邦警察が自動拳銃をもって巡回してい
る。連邦検察は、ボン生まれのイスラーム教徒ハラッハが、ドイツ
兵が即時アフガニスタンから撤退することを求めた、これが実現し
なかった場合には、選挙後には「悪が目を覚ます」と述べた映像
が、「ドイツを狙ったものである疑いが濃くなっている」と発表し
た。

スペインのオーペル社従業員は雇用の確保を求めてデモ

(マドリード)スペインの都市サラゴサでは、1万5千人以上が、
現地のオーペル社工場で行なわれる予定の解雇に反対してデモを行
なった。スペインの労働組合は、自動車製造のオーペル社が、マグ
ナ社とスベル銀行の企業連合に売却された後、7千5百人の従業員
のうち、1,650人が解雇されるのではないか、と懸念している。一
方ロシアのスベル銀行の頭取グレーフは、今回の買収でオーペル社
の技術面での知見を手に入れられることが決定的に重要であり、技
術移転が行なえないのであれば、この合意は時間の無駄である、と
述べた。これまでオーペル社の親会社ジェネラル モーターズ社
は、この企業連合との交渉で、ロシアへの技術移転を制限した、と
報じられている。




9月20日(日)

自民党はCDU/CSUとの連立の姿勢を堅持

(ベルリン)自由民主党は連邦議会選挙の選挙戦の最終曲面に入るにあたって、キ
リスト教民主、社会同盟との連立を行なうと明言し、社会民主党および緑の党との
連立をはっきり拒否した。自由民主党はポツダムで特別党大会を開き、全会一致で
党幹部のこれに関する提案に賛成した。約6百人の代議員のうち、保留したのはわ
ずか1人であった。選挙では、大連立は終わらせ、社会民主党、左翼党、緑の党の
連立を阻止しなければならないと訴え、自由民主党は次の任期では、キリスト教民
主、社会同盟と連立政権を作るつもりである、との方針が示されている。

     その他のニュース

緑の党は方針転換を呼びかける

(ベルリン)緑の党は来たる日曜日の連邦議会選挙で、ドイツに方
向転換を産み出すために、3番目に大きな勢力となる方針である。
ベルリンで開かれた小規模な党大会で筆頭候補トリティンとキュー
ナストは、大連立の終了と、キリスト教民主、社会同盟と自由民主
党の連立政権の成立を阻止するように求めた。緑の党は連立を希望
する相手の社会民主党に、不信感をもって接している。キューナス
トは、社会民主党は緑の党の連立を行なうといいながら、キリスト
教民主、社会同盟との連立に力を注いでいる、と非難した。

オバマは近東会議を主催

(ワシントン)米国の特使ミッチェルが最近行なった近東での活動
が、失敗に終わったことを受け、イスラエルとパレスチナ人の間の
和平交渉の再活性化に、大統領オバマはみずから乗り出す。大統領
府の発表によれば、おbマはイスラエル首相ネタニヤフとパレスチ
ナ大統領アッバスを、ニュー ヨークに招待し、火曜日に三者会談
を行なう。この会談は、交渉が再開できるようにし、さらに成果を
産み出すような環境を作り出すためのものである、とのことであ
る。ミッチェルは先日、ネタニヤフに対してパレスチナ人居住地域
での入植地建設を中止するように働きかけたが、失敗していた。入
植地建設が、和平交渉再開の主な障害となっている。

オバマはアフガニスタンからの撤兵期日設定に反対

(ワシントン)米国大統領オバマは、アフガニスタンでの軍事活動
の期間を設定することを拒否した。米国のテレヴィ局のインタヴュ
ーで彼は、撤退の期日は決まっていないが、自分は他国を無期限に
占領しつづけようと思うような人間ではない、と述べた。タリバー
ンとの戦いのために、部隊を追加投入するのを決定するのは、アフ
ガニスタンに関する新たな戦略が完成してからになる、とも述べ
た。またオバマは、アフガニスタンの大統領選挙が秩序だって行な
われたかどうか、初めて正式に疑いを述べた。




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