９月２１日〜２７日のオーストリアのニュース
９月２１日（月）
国外ニュース
失脚した大統領ゼラヤがホンジュラスに戻った模様
失脚したホンジュラス大統領マヌエル ゼラヤは、大統領に復職す
るために祖国に戻った、との情報がある。彼は昨日ホンジュラスの
放送局に、帰国の詳細については語ることができないが、「私は事
態を収拾するためにここにいる」と述べた。米国政府とヴェネズエ
ラ大統領フーゴ チャヴェスは、しばらくの地にこの発表を確認し
た。在ホンジュラスのブラジル対しは、ゼラヤは国内にいる、と発
表した。ロベルト ミケレッティ率いる移行政権の代表は、この報
告は偽者である、と述べた。6月28日に軍は闇に乗じて、ゼラヤを
コスタ リカ追放していた。
国内ニュース
フォアアルルベルク州国民党は緑の党および社民党と会談
フォアアルルベルク州国民党は、次期州政府結成に向け、自由党で
はなく、緑の党と社会党と「憩う打診のための話し合い」を行なう
方針である。「話し合いをする順番は政党の大きさ順である」と党
首で州首相のヘルバート サオスグルーバーは、国民党幹部会の後
で昨日午後に述べた。社会民主党は今回の選挙で、緑の党を下まわ
る歴史的な大敗で、第4党となっていた。
９月２２日（火）
国外ニュース
ドイツ政府はアフマディネジャド演説で退席すると威嚇
イラン大統領マハムード アフマディネジャドが、国連総会に出席
し、反ユダヤ人発言を行ないそうな場合には、厳しい措置を取る用
意をしている。アフマディネジャドがホロコーストを否定したり、
反ユダヤ主義的な発言をする場合には、ドイツ外交部は会場を去る
方針である。外務省公報は昨日午後ベルリンで、これを報じた「貿
易新聞」の報道を確認した。「我々はEUが共同歩調を取るべく努
力している」と広報は補足した。ジュネーヴで4月に開かれた国連
人権会議でも、同じような措置が取られていた。アフマディネジャ
ドはその時、シオニズムは具現化した人種主義である、と述べてい
た。多くのEU代表部は、抗議のためその後会議場を一時立ち去っ
た。イスラエルは数日前から、いくつかの国の外務省にあてて、ア
フマディネジャドの演説中、代表団が会議場から立ち去るようにと
の要請を送っていた。
国内ニュース
国民評議会は環境に配慮した発電の法律を可決
オーバーエスターライヒ州州議会選挙まで4日、国民評議会は水曜
日に夏休み後初めての定例会議を行なう。動向が注目を浴びる日が
近いため、はげ死議論が予想される。自由党は冒頭でただちに、外
交政策を時事問題の討議時間の主題として提案する。緑の党および
未来同盟は、環境に配慮した発電に関する新たな法律に、批判を行
なうものとみられている。自由党が賛成しているため、必要な3分
の2の多数で、この法律は可決される見通しである。未来同盟も、
この会議では活発に動き、健康保険政策をめぐり質問をする緊急動
議を提出し、もちろん成立に見込みはないが、厚生大臣アロイス
シュテーガー（社会民主党）への不信任動議を提出する。また会計
検査院の権限が拡大され、公共機関が「実質的に管轄している」企
業の検査を行なうことになる。
９月２３日（水）
国外ニュース
国連安保理は核武装について協議
国連安全保障理事会は木曜日、核武装に関する首脳会談を行なう。
バラック オバマが米国大統領として初めて議長を務める。昨日彼
は国連総会で、世界各地の核兵器の保有数を削減することに、改め
て理解を求めていた。これに加えて安保理の15カ国の会合では、
核兵器の流出阻止に関する規則の監視強化と、放射性物質の違法な
取引との戦いが議論されることになっている。イランおよび北朝鮮
との核をめぐる対立は、正式にいは議題とはならないが、この紛争
に言及される、と西側外交官は見ている。米国は決議案を提出する
準備を進めている。ロシアはこれ以上のイラン制裁を行なう可能性
がある、としている。中国も核兵器のない世界に賛成している。
国内ニュース
環境に配慮した発電に関する法律が国民評議会で可決
環境に配慮した発電に関する新法が、昨日午後国民評議会で、必要
な3分の2の賛成を得て可決された。自由党が、連立政権の提案を
支持した。この提案は多くの点で、前年の決定を繰り返したもので
ある。EUによる見当に時間がかかっているため、この法律は今ま
で実施に移されておらず、EUが既に認めている部分に改めて効力
を持たせるものである。未来同盟と緑の党はこれに反対した。この
新法により、新たな施設に対する年間の振興資金が1千7百万オイ
ロから2千1百万オイロに増額され、11.25オイロの供給価格が
20年間保証される。また個人の光起電力の振興資金が180万オイ
ロから35万オイロに増額される。未来同盟と緑の党は、自由党が
実質的には何も変えていない法案に賛成したことを不審に思ってい
る。
９月２４日（木）
国外ニュース
ローマでは同性愛者に対する暴力に抗議するデモが
ローマでは木曜日、数千人が参加して同性愛者に対する暴力増加に
抗議するデモが行なわれた。主催者の発表によれば、イタリアの首
都の歴史的中心部を通る松明を掲げた行列には、3万人以上が参加
した。AFP通信の写真家は、参加者数は7千人から1万人であっ
た、と述べている。デモには、ローマ市長ジャンニ アレマノほか
すべての政治勢力の代表が参加した。集会の終わりには、コロセウ
ム前に作られた舞台上で、人種差別に反対する文言が読み上げられ
た。さらにコンサートが計画されていた。この集会は、この街の
99%の人が、あらゆる形の不寛容、暴力、差別を拒否していること
を示すものだ、とアレマノは述べた。9月初めにはローマでは既
に、千人以上が同性愛者に対する暴力に反対するデモを行なった。
これより前にローマの飲み屋では、大きなかんしゃく玉が2発破裂
していた。
国内ニュース
緑の党と国民党はオーバーエスターライヒ州選挙選を終了
約1万5千人が見守る中、オーバーエスターライヒ州国民党は、リ
ンツの中央広場で選挙戦を終了した。州首相で同州同党の筆頭候補
ヨーセフ ピューリンガーはここで、雇用、安全、外国人、農家に
重点を置く演説を行なった。彼の応援には、ニーダーエスターライ
ヒ州州首相エルウィン プレルと大蔵大臣ヨーセフ プレルが駆け
つけ、彼らは「靴底が燃え上がるまで」日曜日まで走り続けるつも
りである、と述べていた。一方緑の党は、「シュトラーヒェが、ビ
ール祭りから交渉の席にやってくるのを阻止できるのは緑の党だけ
だ」とのべ、国民党と自由党が連立を組むことに警告を発した。
９月２５日（金）
国外ニュース
ホンジュラスではゼラヤの支持者数千人が抗議活動
昨日ホンジュラスでは、失脚した大統領マヌエル ゼラヤの支持者
数千人が、路上で抗議を行なった。約1万人のデモ隊は、ブラジル
大使館近くも通ったが、ここには月曜日からゼラヤが逃げ込んでい
る。支持者達は「ブラジル、ありがとう」と叫んだ。ゼラヤは支持
者たちに声明の中で、再び抵抗を行なうように呼びかけていた。事
実上の政府であるロベルト ミケレッティ政権には、「選挙で選ば
れた大統領」を職務に復帰させる用意がない、とも述べていた。ゼ
ラヤは6月末に失脚し、国外に追放されていた。2度に渡って帰国
しようとして失敗したが、月曜日には秘密裏にホンジュラスの首都
テグシガルパに戻っていた。彼は反逆罪で裁判にかけられる可能性
がある。国連安保理は今日、移行政府に対して、在ホンジュラスの
ブラジル大使館に対して圧力をかけるのをやめるように求めた。一
方ゼラヤは、治安部隊が大使館近くに毒ガスを持ち込んでいた、と
主張した。AFP通信の写真でも、数人が血を口から吐いている姿が
確認できる。警察広報は、ガスの使用を否定している。
国内ニュース
陪審員問題で社民党バンディオン・オルトナーの計画に懐疑的
法務大臣クラオディア バンディオン・オルトナーの、陪審裁判を
行なう権利の行使法の改革を目指しているが、社会民主党はこれに
懐疑的である。彼女は昨日、2010年初めまでに「最善の解決」を
練り上げる作業班を設置する、と予告していた。社会民主党の司法
の専門家ハネス ヤーロリムはこれを拒否し、国会がこの問題に関
与するように求めた。「この議論は民主主義と司法政策で、もっと
も高い重要性を持つ問題に関するもので、国会の中で行なわれなけ
ればならない」とヤーロリムは述べた。バンディオン・オルトナー
は、自分は裁判官として陪審員と仕事をし、何かいう必要があると
すれば、この制度を変えたい、と述べていたが、ヤーロリムはこの
発言に懐疑的である。
９月２６日（土）
国外ニュース
ドイツ人6千2百万人が連邦議会議員を選ぶ
およそ6千2百万人の有権者が、日曜日に第17回連邦議会選挙に臨
む。連邦首相アンゲラ メルケル（キリスト教民主同盟）は、4年
間の社会民主党との大連立を終え、自由民主党との連立を行なう意
向である。最新の世論調査によれば、キリスト教民主、社会同盟と
自由党の連合と、その他の政党を合わせた支持が、ほぼ接戦となっ
ている。キリスト教民主同盟と姉妹政党キリスト教社会同盟、フラ
ンク・ヴァルター シュタインマイアーを筆頭候補とする社会民主
党に続いて、自由民主党、左翼党、緑の党が第3党を争っている。
連邦議会の598人の議員のうち299議席が、選挙区で直接選ばれ、
残りは各党の州の候補者名簿から選ばれる。
国内ニュース
同性婚では結婚式と戸籍役場について対立
同性同士を配偶者として登録する制度の実施する問題で、政府は間
もなく合意する見通しである。「エスターライヒ」紙の報道によれ
ば、同性同志の結婚は、今後戸籍役場で締結されることになる。対
立点は国民党が結婚式に反対しており、ただ証明書類を戸籍役場に
提出するだけにするよう主張している。緑の党は、これについて怒
りを表明している。今のところ法務大臣クラオディア バンディオ
ン・オルトナーの事務所も女性大臣ガブリエレ ハイニシュ・ホー
セク（社会民主党）の事務所も、この話し合いについて論評をひか
えている。
９月２７日（日）
国外ニュース
ポルトガル選挙では社会党が勝利
ポルトガルの国会議員選挙は、政権を持つ首相ジョゼ ソクラテス
の社会党が、明確な勝利を収めた。同党は2005年に初めて絶対多
数を獲得したが、今回は大きく票を減らした。約半分の開票時点
で、社会党は36.6%を獲得した。選挙管理局は夜遅くに、最大野党
の市民・保守派の社会民主党（筆頭候補マヌエラ フェレイラ）
が、29.4%を獲得した、と発表した。2005年選挙では社会党が
45.03%、社会民主党は28.77%の得票であった。「鉄の女」とし
て知られる経済学者フェレイラは敗北を認めたが、ポルトガルの有
権者は社会党に絶対多数を与えなかった」と強調した。社会民主党
は「責任ある野党」となることを望んでおり、「沈黙することも、
萎縮することもない」と述べた。彼女はソクラテスと既に電話で話
し、勝利を祝った。
国内ニュース
ファイマンはオーストリア持株会社を2010年に解散する方針
連邦首相ウェルナー ファイマン（社会民主党）の意向によれば、
オーストリア持株会社はオーストリア航空売却後は、なんの機能も
持たなくなる。「我々は春にも同社の解体に着手することができ
る」とファイマンは経済雑誌「趨勢」の最新号のインタヴューで述
べている。「今度は国民党が動く番である。国民党は2月か3月ま
でに、オーストリア持株会社の今後に関する計画を提案しなければ
ならない」と述べた。そこで何が起こるかは現在、もう読み取るこ
とができる。「合理的な計画はない。オーストリア鉄道も高速道路
資金調達株式会社ASFINAGも、オーストリア持株会社の傘下に留
まる意向を持っていないからだ」とも彼は述べた。