11月16日〜22日のオーストリアのニュース



11月16日(月)

     国外ニュース

EU首脳の職でグーセンバオアーは競争から脱落した模様

EUの新たな幹部職の人事をめぐる観測で、新たな詳細が明らかに
なっている。昨日人事をめぐる駆け引きについて、社会民主党の広
報で元デンマーク首相ポール ニューロップ ラスムセンが、元首
相アルフレート グーセンバオアーは、EU外務大臣の候補者名簿
からは外れた、と述べた。EU各国の社会民主党の主要政治家は、
EU外相に協調して1人を推そうとしている。一方外務大臣ミヒャエ
ル シュピンデレガー(国民党)は、男女間の近郊を取るために、
女性が最高幹部職につく可能性があるが、現時点では見通しはつい
ていない、と述べた。オーストリア元外務大臣のウルスラ プラス
ニクが就任する可能性もある、と語った。

     国内ニュース

1月1日の法律発効に向け閣議は最後の努力

政府は火曜日に閣議で多くの仕事を片づけなければならない。1月
1日の発効に間に合うように国会に持ち込むため、一連の法案を可
決しなければならない。最大の障害となっているのは同性同志の登
録婚姻関係の導入で、連立政権内部で最後まで議論が続いていた。
公務員の服務規定に関する法律から、健康保険の再建、未来に対す
る備えにいたるまでの問題が、まだ決着がついていない。




11月17日(火)

     国外ニュース

EUとロシアは相互に接近を試みる

EUとロシアは今日、半年ぶりに首脳会談を行ない、お互いに意見
の異なる問題で立場を近づけようと試みる。EU評議会議長のスウ
ェーデンがストックホルムで主催した会議では、まず第一に、ロシ
アからEUに運ぶ石油と天然ガスの輸送管の安全性と、二酸化炭素
排出の上限を定める新たな世界的な協定に対する、ロシア政府の態
度が議題となる。両者はストックホルムで、国境を越えた協力関係
に関する協定に署名する方針である。EUとロシアの包括的な協力
関係に関する協定を目指して、さらなる一歩が踏み出せるかどうか
は、今のところはっきりしない。ロシアを代表して大統領ディミト
リ メドヴェージェフと外務大臣セルゲイ ラフロフが出席する。

     国内ニュース

フェクター「ツォガイ事件で滞在を認めるのは公平でない」

内務大臣マリーア フェクター(国民党)は、ツォガイ事件につい
て沈黙を守るとみずから決めていたが、今回は口を開いた。具体的
にはフェクターは司祭ヨーセフ フリードルの発言とは対立するこ
とを述べた。フリードルは、内務省が2つの解決策を拒否した、と
述べていたが、フェクターは、ツォガイ一家自身が一貫して解決を
妨げている、と述べた。彼女は亡命裁判所の判決が出るのを待つ方
針である。人道的な面から滞在権を与えるのを、以前からフェクタ
ーは拒否しており、その理由を「そんなことをするのは公平ではな
い」と述べた。




11月18日(水)

     国外ニュース

ロシア最高裁の裁判官が死刑について決定を下す

ロシアの憲法裁判所は木曜日、今後のロシアでの死刑の取り扱いに
ついて、決定を発表する。1999年以降死刑の執行は中止されてい
たが、中止期限は2010年1月1日で切れる。ロシア人の多数派は、
死刑に賛成している。ロシアは1996年にヨーロッパ評議会に加盟
した際に、死刑の完全な廃止を約束していた。ロシア政府は平和時
に死刑を廃止するためのヨーロッパの条約には署名したものの、国
会は今まで批准していない。そのためロシアは、ヨーロッパ評議会
46カ国のうち、死刑をまだ廃止していない唯一の国である。

     国内ニュース

公務員の賃上げ交渉は第3段階に

公務員の賃上げ交渉は木曜日に第3段階に入る。公勤務労働組合と
政府の対立は、今まで強まっており、経済発展のための土台となる
数字では全く合意ができなかった。公務員を担当する大臣ガブリエ
レ ハイニシュ・ホーセク(社会民主党)は、今日の交渉には労働
組合が具体的な要求を出す、と期待している。ただし公勤務労働組
合会長フリッツ ノイゲバオアー(国民党)は、数字を呈示する前
に、政府がそもそもどれだけの資金を提供するのかを知りたがって
いる。賃上げゼロの回答が出される可能性はない模様である。




11月19日(木)

     国外ニュース

イランの核計画をめぐる6カ国会談がブリュッセルで

イランの核計画をめぐり協議を行なうために、6カ国が政府高官級
の会談を金曜日にブリュッセルで行なう。6カ国には国連安全保障
理事会で常時議席を持つ米国、中国、ロシア、英国、フランスにく
わえ、ドイツが参加している。米国大統領バラック オバマは、イ
ラン政府に対してより強い制裁を科す可能性はない、と述べた。ト
ルコ外務大臣アフメット ダーヴトオールは、イラン大統領マハム
ード アフマディネジャドとの会談のために、イラン入りする予定
である。トルコ政府は、今回の核をめぐる対立を、制裁強化やイラ
ンに対する軍事的行動ではなく、平和的に仲裁するよう努力してい
る。

     国内ニュース

会計検査院モーサーは早期に行政改革を行なうよう要請

会計検査院長ヨーセフ モーサーは昨日国民評議会で、行政改革を
急ぐように求めた。迅速に措置を講じなければ、増加する歳入不足
の問題は数年のうちに「解決できないほど」大きくなる、とモーサ
ーは連邦会計検査院の2008年の決算に関する審議の中で述べた。
検査院長である彼は、過去数年各州は、安定法案に定められている
義務を遂行できるような状態にはない、という点を指摘した。また
安定法案の規定を守るために、この点では構造改革を進めなければ
ならない、とも語った。




11月20日(金)

     国外ニュース

南アで数千人が外国人敵視の暴力で避難

南アフリカでは、隣国ジンバブウェからのものを中心とする移民と
難民、約3千人が、外国人を敵視する暴力から逃れて、安全な場所
に運ばれなければならなかった。デ ドールンス警察の昨日の発表
では、南アフリカ人22人が、外国人を狙った攻撃を行なったた
め、逮捕された。激怒した南アフリカ人達が、火曜日にジンバブウ
ェ出身の労働者が、トラックに乗り込みぶどう畑に行こうとするの
を阻止した。警察の発表によれば、南アフリカ人達は、ジンバブウ
ェ人たちが自分たちの仕事を奪った、と非難していた。ジンバブウ
ェ人たちはその後、警察と市行政部に逃げ込んだ。警察の広報は、
彼らのうち2千人ほどが緊急施設に滞在している、と述べた。

     国内ニュース

同性同志の結婚を担当次官マレクは「問題ない」と見る

家族省政務次官クリスティーネ マレク(国民党)は、同性同志の
婚姻を戸籍役場に登録することに反対する国民党内部の一派から離
脱する。「私は戸籍役場との間で、何の問題も持っていない」と
「プレッセ」紙にのべた。ただし彼女は、国民党の一般党員との対
話を通じて、この問題の解決に失敗したことはわかっている、とも
語った。「私は国民党が多様な考えを持つ人の集まった政党であ
り、この問題を一緒に解決しなければならない、ということを心に
とめておかなければなりません。党内部から反対の声が上がったと
き、その中から特定のものを取り上げるのではなく、全ての声を取
り上げなければなりません」とウィーン国民党の執行部長である彼
女は述べた。彼女は2年前には、国民党内部でそもそもさらなる措
置を講ずる可能性があるとは思いもしなかった、と述べた。国民党
の抵抗が長く続いたため、連立相手の社会民主党は、火曜日に郡長
事務所および市役所での書類記入に賛成した。




11月21日(土)

     国外ニュース

ルーマニアで大統領選挙

ルーマニア人は今日、新大統領を選ぶ。現職で市民階層を支持を受
けるトライアン バセスクが、再選に向けて立候補している。最大
の対立候補は、社会党のミルチェア ジェオアナと自由党のクリン
 アントネスクである。ただし世論調査によれば、12人の候補者
のうち誰もが第1回投票では絶対多数を獲得する可能性は低いの
で、12月6日の決選投票で決着する見通しである。経済恐慌に打撃
を受けた同国では、人々が大統領選挙によって政権の危機が解消す
るのではないか、と期待している。危機のため、国外の機関がルー
マニアに対する信用供与を中止した。大統領選挙と同時に、国会議
員の定数削減に関しても投票が行なわれる。結果発表は月曜日の予
定である。

     国内ニュース

フィッシャーは大統領再選に向けて立候補すると発表

連邦大統領ハインツ フィッシャーは、おそらく木曜日に、2期目
の大統領選挙に向けて立候補すると発表する。この予告は、エリサ
ベト ホルファートが執筆したフィッシャーの伝記の発表が、アル
ベルティーナで今日午後に行なわれるのに引き続いて出される、と
「クリール」紙と「エスターライヒ」紙の日曜版が報じている。フ
ィッシャーの広報ブルーノ アイクナーは、立候補発表の期日につ
いて確認も否定もしなかった。伝記発表の期日は、ずっと以前から
決まっている。超党派のフィッシャーを推す人事委員会は、翌日に
発表するとみている。「エスターライヒ」紙によれば、記者フーゴ
 ポルティッシュが司会を行なうことになっている。確かな情報に
よれば、国民党は、ニーダーエスターライヒ州首相エルウィン プ
レルが立候補を拒否したため、独自候補をたてない。連邦大統領選
挙は来年4月に行なわれる。




11月22日(日)

     国外ニュース

英国ではブラウンが有権者の支持を回復

英国では選挙を半年後に控え、首相ゴードン ブラウンは有権者の
支持では、野党に対する差をつめることに成功した。新たな世論調
査によれば、ブラウンの労働党は現在31%の支持である。保守党は
37%の支持で、その差はまだ6%ある。これはこの2年間でもっとも
小さな差である。半年前には20%の差がついていた。昨日「オブザ
ーヴァー」紙が発表した世論調査では、小野党の自由民主党は17%
の支持であった。

     国内ニュース

バンディオン・オルトナーは政治局を解散

このところ激しい批判を受けていたウィーン検察の政治局は、解散
される。法務大臣クラオディア バンディオン・オルトナーが、テ
レヴィ番組の中でこれを発表した。野党は国会の調査委員会で、元
内務大臣エルンスト シュトラサー(国民党)に対する告発を「見
逃した」件で、同局は激しい攻撃を受けていた。政治家に対する捜
査は、これからは内容面で関連する部局に寄って行なわれることに
なる。捜査手続きの開始も、今後はより厳密に調査されることにな
る。




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