11月30日〜12月6日のオーストリアのニュース



11月30日(月)

     国外ニュース

EU改革に関するリスボン条約が発効

リスボン条約が明日12月1日に発効する。これにより27カ国に拡
大したEUの内部の改革に関して、9年に渡って続いてきた対立が終
わりを迎える。この改革条約で新たに作られるEU外務大臣には、
英国人キャサリーン アシュトンが就任し、明日からEUの外務お
よび安全保障政策の上級代表を務める。アシュトンは、過去10年
間上級代表としてEU加盟各国の外交政策の調整を行ってきたハヴ
ィエル ソラナの後任となる。EU外務委員を務めていたベニータ
 フェレーロ・ワルトナーは、おそらく1月末に退任する。EU評議
会の新議長でベルギー人のヘルマン ファン ロンパウは、2年半
に渡って同評議会議長を務めるが、就任は内部の協定により
2010年1月1日である。

     国内ニュース

フェクターはEUの亡命制度に反対

内務大臣マリーア フェクター(国民党)は、EU委員会がEU全体
に通用する亡命制度をつくるべく提案を行ったが、これは「実態に
そぐわない」と述べ、「さらなる仕上げ」を行なうように求め、亡
命手続きは「加盟各国が本来持つ権限である」と述べた。同委員会
が提出した最新の計画は、「亡命希望者の権利だけにかなうもの
で、各国の亡命当局の必要を満たしていない」徒も彼女は語った。
「ヨーロッパ全体に通用する亡命制度を持つことを望んでいるので
はなく、亡命手続きをEUが進めることを望んでもいない。これは
各国の手にまかされなければならない」とフェクターは昨日ブリュ
ッセルで行われたのEU内務大臣会議で強調した。




12月1日(火)

     最新ニュース

ジェネラル モーターズ社長ヘンダーソンは辞任

経営危機に揺れる米国の自動車製造ジェネラル モーターズ社社長
フリッツ ヘンダーソンは、就任1年で辞任した。「変化を作らな
ければならない」と経営評議会議長エド ウィタカーは昨日午後に
デトロイトで述べた。突然の辞任の詳細な理由については、彼は公
言しようとしなかった。ウィタカー自身が、暫定的に倒産の危機に
ある同社の経営を引き継ぐ。

     国外ニュース

アフマディネジャド「これ以上核をめぐる話し合いはしない」

国際原発機構が決議を出したにもかかわらず、イランは意義の出さ
れている核計画に関して、これ以上の話し合いを行わない方針であ
る、と大統領マハムード アフマディネジャドは述べた。イランの
見方では、核の議題はもう決着済みであり、全ての「技術的な側
面」は、既に原発機構とともに解明した、とイラン大統領は火曜日
午後のインタヴューの中で述べた。おそらくイランのこの行動は、
イランが「敵対的な行動」をとっていると表する原発機構の最終決
議に対する反応である。同機構の監督評議会は先に金曜日にウィー
ンで、イランに対する決議を採択した。その中でイラン政府は長年
にわたって秘密にしていたゴム近郊のフォルドのウラン濃縮の新た
な施設の建設を中止するように求めている。

     国内ニュース

新たな短時間労働法案をめぐり連立与党内部に対立

連邦首相ウェルナー ファイマン(社会民主党)は、新たに労働市
場に関する法律の第3弾を作る、と予告した。これが予想外だった
のは、連立相手の国民党が、これを抑えることにしているためであ
る。新たな景気刺激策が、現時点では「不必要」である、と大蔵政
務次官ラインホールト ローパトカ(国民党)は強調した。一方労
働者会議は、さらなる一連の対策を取るように要請した。失業率が
11月には20%近くに上昇したため、「緊張解除をするきっかけは
ない」と述べた。




12月2日(水)

     国外ニュース

イスラエルは建設中止にもかかわらず新たな入植者を認める

イスラエル首相ベンヤミン ネタニヤフ率いる政権は、10カ月に
渡って入植地建設を中止する、と予告したにもかかわらず、占領し
ている西ヨルダンランドに、さらに84の住居を建設することを許
可した。これは昨日午後のイスラエル放送が報じた。ネタニヤフは
先週、建設を中止する、と予告していた。ただし学校や幼稚園など
の公的な建物や、パレスチナ人の抗議活動に対してイスラエルが既
に米国政府とともに確認していた3百の住居は、例外として許可さ
れていた。イスラエルの右派の政治家たちと入植者は、建設中止を
厳しく批判し、抵抗すると予告していた。

     国内ニュース

国民評議会特別会議へのプレルの出席はまだ確定せず

いくつかのスパイ疑惑を解明する調査委員会に関連して、野党は特
別会議を開くように求めていたが、その2度目の会合が木曜日に開
かれる。緊急動議は今回は、副首相ヨーセフ プレル(国民党)に
対するものである。ただしプレルは現在モーリシャス島に滞在して
いるため、彼は代理を送らざるをえない。国民議会で誰が彼の代理
を務めるかは、会議の直前に決定する。一方野党は、政府与党があ
いかわらず、以前と現在の閣僚を調査委員会に召喚するのに反対す
るのであれば、特別会議を招集する、との立場に固執している。こ
れは3分の2の賛成が必要な議案ではない。緊急動議は今回は未来
同盟が提出する。特別会議と並行して、さらに調査委員会の今後の
実施期日が決定されることになっている。




12月3日(木)

     国外ニュース

オバマはパーティをぶち壊しにした護衛を解雇

米国大統領バラック オバマとの大統領府での夕食会に、招待され
ていない2人が入り込んだことを受け、これに責任のあるシークレ
ット サーヴィスの身辺護衛3人が解雇された。「手違いが起き
た。私たちは、たった1つの手違いも許すことはできない」と、大
統領護衛を担当するシークレット サーヴィスの局長マーク サリ
ヴァンは米国上院で解雇の理由を述べた。この事件は先日、招待者
に含まれていなかった2人が、誰にも妨げられることなく安全管理
を通過することができたもので、現在調査が続行されている、とサ
リヴァンは述べた。

     国内ニュース

公務員の賃上げ交渉は小規模な話し合いでも成果が出ず

公務員の賃上げ交渉は、木曜日には小人数の会議が行われたが、成
果は生まれなかった。ただし政府と公勤務労働組合は、週末にも折
衝を続ける方針である。来週の連邦首相ウェルナー ファイマン
(社会民主党)と副首相ヨーセフ プレル(国民党)との会談に向
け、合意を取りつけるように焦点が絞られている。遅くとも12月
11日には、賃上げが国民評議会で可決される模様である。外部の
立ち入りが禁じられた話し合いには、公務員を担当する大臣ガブリ
エレ ハイニシュ・ホーセク(社会民主党)、大蔵政務次官ライン
ホールト ローパトカ(国民党)、労組会長フリッツ ノイゲバオ
アー、地方公務員労働組合議長クリスティアン マイトリンガーが
出席した。結果を口外しないことで、合意が成立している。




12月4日(金)

     最新ニュース

ペルージャ裁判 「氷の目を持つ天使」に26年間の拘留

注目を集めるペルージャでの殺人事件の裁判で、「氷の目を持つ天
使」としても知られる22歳の米国人女性アマンダ ノックスは、
金曜夜に26年間の拘留系を言い渡された。彼女の元男友達である
イタリア人のラファエリ ソレシトには25年間の拘留が言い渡さ
れた、とイタリアの報道機関は報じた。判決はまだ確定してはいな
い。

     国外ニュース

オバマのコペンハーゲン入りは遅くなる

米国大統領バラック オバマは、コペンハーゲンでの気候首脳会談
に、予定よりも遅くなってからやってくる。もともと予定されてい
た12月9日ではなく、12月18日になってようやくコペンハーゲン
入りする、と大統領府は昨日発表した。会議の最終局面で、彼が出
席しているほうがより助けになる、という点が理由として挙げられ
た。

     国内ニュース

大学学長は大学講堂を占拠している学生に代わりの部屋を提供

ウィーン大学学長ゲオルグ ウィンクラーは昨日、占拠されている
講堂の中で、学生と初めて対話を行った。ウィンクラーは、占拠し
ている学生たちに事務所を提供し、その代わりにこの講堂を講義用
の施設として明け渡すように求めた。ただしこの提案は、「私たち
は非常勤占拠者ではない」との言葉で拒否された。また学生たち
は、授業料の再導入問題を、国会で話し合うように求めた。




12月5日(土)

     国外ニュース

気候保護を求めて数万人がデモを行なう

コペンハーゲンでの国連気候会議まで2日、数万人がヨーロッパの
いくつかの都市で、新たな貴公政策を求めてデモを行った。ベルリ
ンでは、非政府組織の連合体である気候保護連合が、ブランデンブ
ルク門前で大がかりな行動を行ない、地球温暖化の影響に注意を集
めた。巨大な水槽の中で、彼らは交渉のまねを行った。米国大統領
バラック オバマ、ドイツ首相アンゲラ メルケル、中国大統領胡
錦濤、セネガル大統領アブドゥライ ワットの役を演じる人たち
が、水位上昇で水が喉のところまで来るまで議論を続けた。彼らは
「今行動しよう。今気候保護を」と求めた。

     国内ニュース

シュタイアーマルク州緑の党は筆頭候補にウィルナウアーを選ぶ

カバレット芸人イエルク・マルティン ウィルナウアーが、シュタ
イアーマルク州緑の党を率いて、2010年州議会選挙に臨む。彼は
昨日グラーツで開かれた連邦集会で、唯一の候補者として85%の支
持を集めて、州議会議員の筆頭候補に選ばれた。その他の候補者の
中には、現在会派長を務めるイングリート レヒナー・ソネックと
オーバーシュタイアーマルク出身で、現在州議会議員を務めるラン
バート シェーンライトナーが選ばれた。




12月6日(日)

     国外ニュース

ボリビア選挙 予想ではモラレスが勝利

ボリビアの大統領選挙は、非公式の最終得票予測によれば、現職の
エボ モラレスが、多数の賛成で勝利した。出口調査によれば、左
派の政治家である彼がおよそ62%を獲得した。彼の最大の対立候
補、保守派の元軍人マンフレッド ライエス ビラは、わずか24%
の得票であった。南米の同国の上院で、3分の2を越える多数を獲
得し、今後5年間野党の動向に関りなく政治を行う、との彼の目標
が達成できるかどうかは、まだ不明である。

     国内ニュース

イスラーム教徒の数は初めて増加

オーストリアイスラーム教徒共同体は、オーストリアに住むイスラ
ーム教徒の数を増やす意向である。同共同体議長アナス シャクフ
ェヒは、これによりイスラーム教の支持者が数十万人となる、と考
えている。現在イスラーム教の信仰を持っているのは40万人強で
ある、と内務省は見積もっているが、シャクフェヒは50万人弱と
見ている。




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