2月8日〜14日のオーストリアのニュース



2月8日(月)

     国外ニュース

ウクライナ大統領選でのヤヌーコヴィッチの勝利は確実に

ウクライナでは新ロシア派の野党指導者ヴィクトル ヤヌーコヴィ
ッチが、大統領選挙の決選投票で勝利を収めた、と発表された。暫
定最終集計によれば、59歳の反NATO派の彼が、投票の48.8%を獲
得した、と選挙委員会が月曜日夕にキエフで発表した。これにより
ヤヌーコヴィッチは、親西側の対立候補で首相のユリア ティモシ
ェンコ(得票率45.6%)に3%以上の差を付けた。投票したうちの
4.4%は投票用紙の「候補者全てに反対」に記しをつけた。ロシアに
ついでヨーロッパで2番目に大きな国土を持つ同国の投票率は、
69%であった。

     国内ニュース

フェクターは亡命希望者に対して「希望者の義務」を課す案

内務大臣マリーア フェクター(国民党)は、亡命希望者に対して
「希望者の義務」を課すことを真剣に検討している。彼女は月曜
日、難民の収容に関する評価の案を、連立相手の国民党に手渡し
た。フェクターは、それぞれの亡命希望者が原則的には、初期収容
所に最長で7日間まで滞在しなければならない、との方針を変えて
いない。その後亡命希望者は、例外的な場合にのみ、許可手続きが
完了するまで最大で6週間のうちに、難民受け入れ本部に移される
ことになる。内務省は憲法上の疑問が生ずるとは考えていない。




2月9日(火)

     国外ニュース

新EU委員を支持する投票

3カ月以上遅れたものの、予想外に多くの賛成を得て、ヨーロッパ
議会は新EU委員の人事に賛成した。ジョゼ マヌエル バローゾ
を委員長とする新委員会は、これにより仕事に取り掛かる。バロー
ゾは、リスボン条約の規定の元にある2度目の任期の優先目標とし
て、経済恐慌への回答を早期に見つけなければならない点を挙げ
た。またオーストリアから出ている委員ヨハネス ハーンは、地域
振興委員を務めるが、彼は委員会の作業を戦略的に新たな方向づけ
をするように求めた。

     国内ニュース

フォーフェスは州社民党基金に関する質問への回答を拒否

シュタイアーマルク州国民党は昨日、同州首相フランツ フォーフ
ェス(社会民主党)に対して、税金のごまかしに関する議論につい
て緊急質問を行なった。フォーフェスは、問題となっている党基金
に関する質問には答えなかったが、それは州首相としての彼の役職
には無関係である、との理由であった。




2月10日(水)

     国外ニュース

米国情報部は英国との協力が困難に

英国で米国秘密情報部の文書の公表が行なわれるが、米国はこれに
「驚いている」と発表し、両国の秘密情報部の協力が危険にさらさ
れている、と警告した。英国の裁判所は昨日、英国に収容されてい
るテロ容疑者1人が米国の捜査官に虐待されたことを示す文書の公
表を命じた。英国高等裁判所は、この文書の公表が広く利益にな
る、と判断した。英国政府は最後まで、秘密を維持するように努力
をした。外務大臣デイヴィッド ミリバンドは、この文書公表によ
り、反テロの戦いで米国との秘密情報交換ができなくなる可能性を
懸念している。英国高等裁判所は、国内の安全に対する危険は「深
刻なものではない」と判断した。

     国内ニュース

ウィーンで住民投票が始まる

ウィーンでは木曜日から、合わせて5つの問題に関する住民投票が
始まる。最終的には土曜日18時までに、110箇所ほどの投票受付
所が利用可能である。投票所は、管区庁、大規模商業施設、交通の
要所などに設けられている。ウィーン市民は、住居の監視人の再導
入、週末の地下鉄の24時間運行、市への入場料、全日制学校の一
律提供、闘犬用の犬の飼育許可の義務づけなどについて、投票を行
なう。最初の中間結果は週末に、最終結果は2月24日に発表され
る。ウィーンでの住民投票は7度目、前回は1991年に行なわれ、
ウィーン万博を否決したものであった。




2月11日(木)

     国外ニュース

ビル クリントンは病院に運ばれる

元米国大統領ビル クリントンは、昨日心臓の問題で、ニュー ヨ
ークの病院に運ばれた、とテレヴィ局CNNが報じた。彼は胸に痛み
を訴えて、ただちにマンハッタンにあるコロンビア長老派教会病院
に運ばれた、とテレヴィ局ABCも現地時間の夕方に報じた。病院で
彼は心臓手術を受けた。クリントンは、小さな管で血流を維持する
血管プロテーゼを、冠状動脈に装着された、と広報は述べた。元大
統領は国連事務総長潘基文の特使として、先週はニュー ヨークと
ハイチの間を行ったり来たりしていた。63歳のクリントンは、
2004年と5年にも、心臓手術を受けなければならなかった。彼は器
官の血液供給を改善するために、プロテーゼを装着された。

     国内ニュース

社民党の電話情報蓄積に反対する勢力が増える

内務省と法務省は、蓄積された通話情報からの、できるだけ容易に
情報を手に入れられるように求めているが、社会民主党の司法問題
の専門家ハネス ヤーロリムはこれを行なわないように公然と主張
した。この間し計画は、全ての人間に容疑をかけるものである、と
ヤーロリムは述べた。




2月12日(金)

     最新ニュース

タリバーンに対する大攻勢が始まる

アフガニスタンの急進派イスラーム教徒のタリバーン戦闘員に対し
て、今までで最大の攻勢が始まった、とテレヴィ局CNNとBBCが米
国軍事筋の情報として報じた。約1万5千人の兵士が、ヘルマンド
州南部で活動している。この「ムシュタラク」作戦には、アフガニ
スタン兵士も参加している。タリバーンの拠点には約1千人の戦闘
員が潜んでる住民には戦闘の開始直前に、ビラで警告が行なわれ
た。

     国外ニュース

オバマは中国の抗議を無視してダライ ラマに会う方針

木曜日に予定されている大統領バラック オバマとダライ ラマの
会談を拒否するように中国は求めているが、米国はこれを退けた。
オバマの広報ロバート ギブスは、この会談は予定通り大統領府で
行なわれる、と発表した。中国政府は米国政府に対して、この決定
を撤回するように、迫っていた。インドで亡命生活を送るチベット
の宗教界の最重要人物であるダライ ラマを、チベットの中国から
の分離を目指しているとして、中国は非難している。オバマは昨年
10月にワシントン滞在中のダライ・ラマとの会談を断念した。これ
により、米国新政権は中国のの関係をうまく出発させることができ
ていた。この問題で両国間の紛争は増加すると見られる。

     国内ニュース

憲法裁判所総裁はフェクターの亡命希望者対策に懐疑的

憲法裁判所総裁ゲアハルト ホルツィンガーは、内務大臣マリーア
 フェクター(国民党)の立てている亡命希望者収容所施設の計画
に関連して、懐疑的な意見を述べた。彼は「シュタンダルト」紙
で、具体的な規則については言及しようとはしなかったが、それは
おそらく憲法裁判所が下すものであるからであろう。ただし彼は、
「憲法に基づいて個人の自由に関する権利は、基本法の中心であ
る」と明言した。




2月13日(土)

     国外ニュース

インドで爆弾攻撃 死者少なくとも8人

土曜日にインド西部の都市プネーにあるドイツ風飲食店「ドイツパ
ン店」が爆弾攻撃を受け、すくなくとも8人が死亡し、42人が負傷
した、と正式発表があった。この事件は観光客の間で人気の高い同
店で、爆発が起きたものである。同市のマハラシュトラ地区の当局
の発表によれば、犠牲者の1人は外国人で、負傷者にも1人外国人
がいる。外国人の国籍については、まだ発表されていない。警察は
当初、外国人の死者は4人である、と述べていた。夕方早い時間に
爆発が起こり、多くの観光客がこの店の中にいた。この店の他、周
囲の数件の商店も被害を受けた。

     国内ニュース

労組連合のフェアツェトニッチュの解任は正当

オーストリア労働組合連合による元会長フリッツ フェアツェトニ
ッチュの即時解任は、正当に行なわれた。最高裁判所は最終審で、
このような決定を下した。「クローネ新聞」のこれに関する報道
を、同労組は正しい、と確認した。第一審ではフェアツェトニッチ
ュは、自分の主張を認めさせたが、第二審では労働組合連合が勝利
し、そのため元会長である彼は、最高裁判所に持ち込んでいた。こ
の裁判では、多くの資金が問題となった。フェアツェトニッチュ
は、19万オイロの退職金に、考えを変えた。彼は2006年4月30日
に、執行部議長ルードルフ フンツトルファーによって解任され
た。同労組の米国の証券会社レフコへの寄付金、賠償責任、つなが
りが発覚したためであった。




2月14日(日)

     国外ニュース

核をめぐる対立でイランに対する疑いが強まる

イランとの核をめぐる対立で、米国外務大臣ヒラリー クリントン
は、イスラーム教共和国であるイランが、核兵器を保有するべく努
力していることを示す疑いが強まっている、と述べた。彼女はイラ
ンに方針を転換するように呼びかけ、さらに厳しい制裁を科す、と
威嚇した。3日間の湾岸地域訪問の期間中、クリントンはアラブ諸
国にも、イランに対しより強硬な方針をとらせる方針である。米国
政府ある職員は、より厳しい制裁を課す上でサウディ・アラビアが
鍵を握っている、サウディ アラビアが一定の石油供給を中国に保
証することで、イランからの石油の代わりになるからである、と述
べた。

     国内ニュース

野党はウィーンの住民投票は失敗に終わったと述べる

ウィーンの住民投票は、まず最初に注目を集めたのは、その投票率
である。野党は約25%の投票率は、社会民主党にとっての敗北を意
味する、と述べた。一方社会民主党は、「高い投票率に極めて満足
している」と発表する一方、野党は「否定的な面を訴える戦術」を
取った、と非難した。国民党は、社会民主党が動員に失敗した、と
述べた。緑の党も、低い投票率が社会民主党にとっての敗北である
とし、ウィーンに直接民主制を持ちこむ機会を無駄にした、と語っ
た。




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