3月15日〜21日のオーストリアのニュース



3月15日(月)

     国外ニュース

イスラエルは入植地建設をめぐり米国の圧力に屈しない

米国はイスラエルが占領しており、アラブ人が住む東エルサレムで
の入植地建設を中止させようと圧力をかけているが、イスラエル政
府はこれには屈しない。予定されている1千6百戸の住居は、パレ
スチナ住民を「全く害するものではない」と首相ベンヤミン ネタ
ニヤフは、月曜日に国会で述べた。過去40年イスラエル政府は、
エルサレム近郊での建設活動を一切制約してこなかった、とも語っ
た。米国副大統領ジョー バイデンの訪問中の先週、イスラエルは
1千6百戸の新たな住居の建設計画を発表し、そのため米国との関
係が深刻な状況となっていた。イスラエルでの報道によれば、米国
外務大臣ヒラリー クリントン派電話でネタニヤフと会談し、無条
件で新たな建設計画を中止するように求めた。在ワシントンイスラ
エル大使マイケル オーレンは、そのため米国外務省に呼び出され
た。

     国内ニュース

政府は最低保険を可決

最低保険の実現がまた少し近づいた。グラーツで開かれた政府の非
公開会議に続き、連立政府は明日の閣議でこの計画を公式に可決す
る。いくつかの州が最後まで日程に疑問を呈しているため、目標と
されている9月1日に発効するという予定が守れるかどうかは不明
である。また最低保険を導入するためには、州議会の決定がさらに
必要である。




3月16日(火)

     国外ニュース

EUは加盟国の政策を厳しく監視する方針

EUは加盟27ヶ国全てで、より大きな経済成長と雇用を実現するた
めに、各国の政策を厳しく監視する計画である。これは間もなく
3月25日と26日にブリュッセルで開かれるEU首脳会談の、最終宣
言の草案に含まれている。EU委員会の専門家による監視の他、EU
首脳会談は、それぞれの加盟国に対して、経済成長計画を維持する
よう道義的な圧力をかけることができるようになる。ただし目標が
達成できなかった場合の具体的な罰則は含まれていない。専門家は
多様な委員会と加盟国から出されることになる。

     国内ニュース

最低限の保険は1日あたり18オイロで決定

火曜日に政府は、長い間対立してきた問題である最低限度の保険を
決着させた。「何もしないことに甘い」という言葉は出ることがな
い。受給者は1日あたり18オイロで、住居費から職まで全てをまか
なうことになる。さらに18オイロは最高金額で、ほとんどだれも
実際にはこの額は受け取ることができない。さらに国は受給者に義
務を課すことになる。この規則は極めて厳しいが、オーストリアで
27万人が今後支給されるよりも低い水準でやりくりしている。




3月17日(水)

     国外ニュース

キューバで女性の抗議活動 30人が逮捕

キューバのハヴァナで昨日、政治犯の妻30人が逮捕された。7年前
から夫や息子が拘留されていることを思い起こしてもらうために月
曜日から活動している「白い服の女たち」は、治安部隊により暴力
的に自動車に乗せられて、どこかへ連れ去られた。「白い服の女た
ち」は月曜日と昨日、キューバの首都ハヴァナで平和的にデモを行
なっていた。7年前の今日には、態勢に批判的な75人がまとめて逮
捕されていた。「白い服の女たち」はハヴァナ郊外の教会でまず、
ハンガーストライキで2月末に死亡した反政府勢力のオーランド 
サパタ タマヨと、ハンガーストライキで病院で治療を受けたギレ
ルモ ファリナスのための礼拝に出席していた。

     国内ニュース

環境相「二酸化炭素1トンあたり20ないし30オイロの課税」

環境大臣ニコラオス ベルラコヴィッチ(国民党)は、二酸化炭素
税の導入計画を具体化した。それによれば、二酸化炭素の排出に
は、1トンあたり20から30オイロの税が課されることになる。こ
れが実現すれば、ガス、石炭、(一部が化石燃料による発電である
ため)電力が値上がりすることになる。新税は総額で年間15億オ
イロから20億オイロになる、と「プレッセ」紙は報じている。た
だし動力用燃料は、すでにかなり高い石油税が課されているため除
外される。




3月18日(木)

     国外ニュース

クリントンはイランの原発問題でロシアを批判

米国外務大臣ヒラリー クリントンは、イランのブーシェフル原子
力発電所が今年の夏に稼働することを批判した。彼女はロシア外務
大臣セルゲイ ラフロフと木曜日にモスクワで会談した後、イラン
政府が核計画で平和的な目的を持っていることを証明する前に、イ
ランとこの計画を進めるのは「時期尚早」である、と述べた。クリ
ントン鋸の発言は、ロシア首相ウラジミール プーチンが同じ日に
ブーシェフル原発は夏にも電力を供給する、と述べたことを受けた
ものである。同原発の準備は数年前から遅れており、イラン政府は
ロシア政府が政治的な動機から遅らせていると非難している。ロシ
アは、この遅れは技術的な問題によるものだ、と繰り返し主張して
いる。

     国内ニュース

緑の党党首グラウィシュニヒはフィッシャーに投票する方針

緑の党の連邦代表エーファ グラウィシュニヒは、4月25日の大統
領選挙では、ハインツ フィッシャーに投票する。自由党の大統領
候補バルバラ ローセンクランツは、「オーストリアにとって不名
誉である」と彼女は昨日のテレヴィ番組で述べた。彼女は自由党に
対し、候補者を立てるのを断念するように勧告した。連邦大統領フ
ィッシャーは「全面的に秩序に基づいて」任務を果たしてきてお
り、彼を支持することを「考えてよい」とも彼女は述べた。「クリ
ール」紙のインタヴューで彼女は、社会民主党の州首相ハンス ニ
ースル(ブルゲンラント州)とフランツ フォーフェス(シュタイ
アーマルク州)をこの点で攻撃した。




3月19日(金)

     国外ニュース

チェコはメンスドルフ・プイイ事件を再び捜査

チェコ警察はチェコ空軍による「グリペン」型戦闘機の賃貸を汚職
容疑で再び捜査する。この事件では、オーストリアの商人アルフォ
ンス メンスドルフ・プイイが仲介役として登場する。チェコ地方
裁判所主席検事レナータ ヴェーゼクカが昨日、新たな捜査を行な
うように命令した。この事件では既に2度捜査が行なわれたが、成
果をあげることなく中止となっていた。検察は捜査を数回に渡って
行なう理由として、捜査を委託するはにを広げて、他の国々の官庁
との協力して新たな可能性を探ることを挙げた。1回目の捜査は、
機体の製造に関する捜査がまだ行なわれていた2003年に中止とな
った。2度目の捜査は、チェコ当局が外国から新たな証拠品を手に
入れたことを受けて、2009年9月末に開始されていた。

     国内ニュース

健康保険の主要組合連合会長「健康保健制度が重病」

オーストリアの健康保健制度は、集中治療室に入れられなければな
らない情勢である。この発言は社会保険の主要組合ハンス・イエル
ク シェリングの警告の言葉である。最新の改革によって、健康保
険だけは集中治療室から出てきたが、病院はまだ入院中であり、現
在全面的な健康保健制度の改革が緊急に必要だ、とも彼は述べた。




3月20日(土)

     国外ニュース

フランスの地方議会選挙は最終段階に

フランス人は今日、地方議会選挙の第2回を行なう。これによって
最終的な決定となる。全国の第1回の投票では、大統領ニコラ サ
ルコズィが率いる保守派の政権党が、今まで牙城となってた地域で
すら手痛い敗北を喫している。世論調査によれば、サルコズィの国
民運動連合UMPは、コルシカだけでなく、アルザスでも敗北する可
能性がある。この両地域は6年前の選挙では同党が勝利した地域で
あった。野党社会党は連携する各党と、フランス本土の22の地域
全てで勝利する可能性がある。先週行なわれた第1回投票では、明
確な勝利で、優位に立っていた。

     国内ニュース

ブルゲンラント州の86,300人が亡命希望者施設に関して投票

日曜日にブルゲンラント州のオーバーワルト、ギュシング、イエナ
ースドルフの各郡で、住民投票が行なわれる。争点となっているの
は、亡命希望者の当面の受け入れ施設の建設である。エーベラオ村
はすでに投票が行なわれ、反対との結果が出ていた。有権者
86,300人が投票を行なう。




3月21日(日)

     国外ニュース

フランス人は地方選挙でサルコズィをこらしめる

初期の集計によれば、フランスの地方議会選挙で、大統領ニコラ 
サルコズィの保守党は、明確な敗北を喫した。野党社会党を中心と
する左翼陣営は、日曜日の選挙で投票の54%を獲得した、と投票後
の調査で発表された。世論調査期間の発表によれば、政権党国民運
動連合UMPとその連立相手は、わずか36%の得票であった。今回の
投票は地方議会の行方を決する第2投票であった。すでに先週の第
1回投票で左翼陣営は、サルコズィの政党を圧倒していた。サルコ
ズィは26の地方議会選挙戦には、ほとんどかかわっていなかった
が、2年後の大統領選挙にむけて、最後の大きな試金石である、と
見なされていた。サルコズィは2008年に金融恐慌の中、精力的に
対策を講じて喝采を得たが、その後国民の間で彼の人気は低下して
いた。失業者の増加により、銀行の国による救済と高額の経営陣の
給与が、目に刺さったとげであると感じるフランス人が増えてい
た。

     国内ニュース

ブルゲンラント州の住民投票で亡命者受け入れ施設を拒否

昨日ブルゲンラント州南部では、亡命希望者の初期の受け入れ施設
の建設をめぐって、住民投票が行なわれたが、明確な拒否の結果と
なった。94.45%の票が反対であった。投票率は27.7%であった。
有権者は86,300人で、オーバーワルト、ギュシング、イエナース
ドルフの各郡で投票が行なわれた。




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